MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

滑舌 カツレツ … (2)

2009-01-19 00:00:24 | 滑舌 カツレツ

01/19    滑舌 カツレツ … (2) ニュース原稿




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         (8) ニュース原稿 ②





 前回は、読みにくいニュース原稿を最後に取り上げました。

 「朝から汗まみれ」、「ガンマ (γ) 線照射装置」が
言いにくいのはどなたも同じでしょう。

 職業上の必要で、いくら鍛えられているとは言え、読み
間違えれば、ミスが瞬時に広く知られてしまうのですから、
アナウンサーは厳しい職業と言うほかありません。



 いつか観たテレビ番組では、アナウンサーが嫌がる語句
が取り上げられていました。 その中には

 「火星探査車」、「高速増殖炉 文殊(もんじゅ)」、

 「貨客船 万景峰号 (まんぎょんぼんごう)

があったのを覚えています。

 「教職常識賂 (きょうしょく じょうしき ろ)」 や、

 「好色常食侶 (こうしょく じょうしょく りょ)」 となったら大変です。




 あなたがアナウンサーだったら、自信はありますか?
一度だけと言わず、何度か続けて口に出してみてください。





 最近よく聞かれるものでは、このほかに

 「核施設の査察」、「朝鮮民主主義人民共和国

があり、いずれも決して言いやすいものではありません。

 「客使節の射殺」? やはり大変なことになります。




 もっと長いものでは、"G8 (ジー・エイト)"、

 「先進八ヶ国財務省中央銀行総裁会議

なんてのもあります。





 ただ、これらは長い原稿の中の一部に過ぎません。 単語
だけならまだいいのですが、頭をフル回転させながら、しかも
全体の意味が正確に伝わるように、努めなければならない
のですから、大変です。

 何だか、演奏の世界と似ているとは思いませんか?




 私は日頃ニュースを聴いていて、アナウンサーの読み方に
対しては、評価が非常に厳しいのですが、いざ「お前もやれ」
と言われたら、まったく自信がありません。

 「北朝鮮の核問題を巡る六ヶ国協議首席代表会合が北京で」

…(!)




 難しい原因は、ただ長いだけでなく、カ行、サ行の子音が連続
しているからでしょう。 六ヵ国協議首席…。

 前回取り上げた、「歌曲、協奏曲、交響曲」、
首席チェロ奏者」も、この仲間です。

 しかも、協議の "ギ" は、標準語では一応鼻濁音の "キ゜" で、
その前の固い音とは違います。 "銀行" の "ギ" ではなく。

 





 さて、意地悪な私は、ニュース原稿を一つでっち上げて
みました。 よろしければ試してみてください。 

 何度か口に出してみて、
「まったくミスが無い」、「こんなの、やさしい!」
とおっしゃるあなたは、次第にテンポを上げてみましょう。

 今からひとつ、アナウンサー試験に挑戦してみてはいかが
でしょうか。




 特に難しい語句は無いのですが、私には言いにくいです。

 やっていると、指までが、ますます回らなくなりそうです。

               ↓



 次は、帰省ラッシュの続く上信越自動車道本線上での、
多重衝突事故のニュースです。

 上信越自動車道の上越高田インターチェンジ付近の本線上で、
九日午後、除雪作業中の除雪車に、左折しようとした乗用車が
衝突しました。 当時、左折専用車線は進入規制中で、乗用車は
これを無視し、徐行せずに侵入してきたのが、事故の原因と
見られています。

 この煽りで、除雪車と乗用車はともに、高架橋の橋脚に激突、
大破しました。 双方の車両の死傷者の有無など、詳細は調査中
です。

 これにさらに数台のタクシーや定期旅客バスが追突しましたが、
いずれも乗客は救出され、怪我が無いとのことです。

 また乗用車に積載されていたETC装置は、二輪車用の車載装置
を改造したものと見られ、有料道路料金を不正に免(まぬか) れよう
とした "詐欺" の容疑でも、新潟県警が詳細を捜査中です。




 (実際にはこんなニュースが無いよう、願っています。)




 (続く) →  (3)