■指揮:カール・ベーム
■演出:ゲッツ・フリードリヒ
■ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団&ウィーン国立歌劇場合唱団
■キャスト:テレサ・ストラータス(サロメ)、ベルント・ヴァイクル(ヨカナーン)、ハンス・バイラー(ヘロデ王)、アストリッド・ヴァルナイ(ヘロディアス)他
■収録:1974年
舞台上で上演されているものを収録したものではないので(いわゆるオペラ映画というもの?)、まずカメラが自在に動き回ります。基本的に観客席に坐って観ている時は視点はひとつ、それを収録する場合でも歌手が歌っている舞台にカメラが入ってゆくわけにはいかないので、視点はそんなに多くはありません。しかしこの作品は映画のように様々なアングルで撮影しているため、カメラの視点は幾十にもなっています。さらにカメラワークのテクニックで、意図的に演出効果を高めることもできます。そういった意味でこの作品はミュージカル映画を観ているようでありました。
メインをはるサロメ役のテレサ・ストラータスは、パンチはありませんがコケティッシュな美人であり、劇の世界にピッタリの感じです。また、サロメの処女性、少女性、妖女性、魔女性などを考慮してみても、視覚的には合格点であります。そしてヨカナーンの斬首後はテレサ・ストラータスの顔も変わり、眉毛はつり上がり、黒髪を振り乱し、歌う姿は般若の相にも見えます。それでいてサロメから立ち込めるエロティシズムはさらに妖しくなっていき、妖艶そのものであります。
しかし、ビジュアル面ではサロメらしい?のですが、やっぱりダンスの部分となると動きがいまいちで、それこそサロメの周辺にいる女性たちの方が踊りはうまく、踊れないサロメが目立ってしまいます。そうしたした点では、せっかくの美貌があるもの、気のせいか声も細く聞こえてしまい、スケールの小さい子悪魔的なサロメになってしまっています。
面白いなと思ったところは、ヘロディアスです。日本でも時たま見かけることがあるおばさんの雰囲気で憎々しいことは言うけれどもどこか愛嬌とやさしさがある、そんな感じでありました。サロメが最後にヘロデの命令で殺される時、一瞬慌てふためくヘロディアスをカメラは映し出すのですが、そこには母の顔がはっきりとありました。
コケティッシュな美人の小悪魔的サロメでありました。
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本当に「あの人」でいいの?
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■ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団&ウィーン国立歌劇場合唱団
■キャスト:テレサ・ストラータス(サロメ)、ベルント・ヴァイクル(ヨカナーン)、ハンス・バイラー(ヘロデ王)、アストリッド・ヴァルナイ(ヘロディアス)他
■収録:1974年
舞台上で上演されているものを収録したものではないので(いわゆるオペラ映画というもの?)、まずカメラが自在に動き回ります。基本的に観客席に坐って観ている時は視点はひとつ、それを収録する場合でも歌手が歌っている舞台にカメラが入ってゆくわけにはいかないので、視点はそんなに多くはありません。しかしこの作品は映画のように様々なアングルで撮影しているため、カメラの視点は幾十にもなっています。さらにカメラワークのテクニックで、意図的に演出効果を高めることもできます。そういった意味でこの作品はミュージカル映画を観ているようでありました。
メインをはるサロメ役のテレサ・ストラータスは、パンチはありませんがコケティッシュな美人であり、劇の世界にピッタリの感じです。また、サロメの処女性、少女性、妖女性、魔女性などを考慮してみても、視覚的には合格点であります。そしてヨカナーンの斬首後はテレサ・ストラータスの顔も変わり、眉毛はつり上がり、黒髪を振り乱し、歌う姿は般若の相にも見えます。それでいてサロメから立ち込めるエロティシズムはさらに妖しくなっていき、妖艶そのものであります。
しかし、ビジュアル面ではサロメらしい?のですが、やっぱりダンスの部分となると動きがいまいちで、それこそサロメの周辺にいる女性たちの方が踊りはうまく、踊れないサロメが目立ってしまいます。そうしたした点では、せっかくの美貌があるもの、気のせいか声も細く聞こえてしまい、スケールの小さい子悪魔的なサロメになってしまっています。
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