乱歩NO.３９・・・＜炎の中の美女～三角館の恐怖／１９８４年＞

炎の中の美女～三角館の恐怖

放送：１９８４年テレビ朝日
監督：村川透
主演：天知茂、早乙女愛、ジョニー大倉

この作品の監督は松田優作の遊戯シリーズなどをはじめアクション映画のイメージが強い村川透が監督しています。ですからテイストはいつもの美女シリーズとは少し趣が違います。とは言えアクションシーンがある訳ではないのですが。

乱歩の原作はロジャー・スカーレットの「エンジェル家の殺人」の翻案した作品で、不思議な構造から三角館と呼ばれる屋敷が舞台となっていますが、本作品ではその不思議な構造を再現することは望めず、避雷針の形が三角の形をしているという、苦しいこじつけとなっています。（実際それをテレビドラマで再現するのは無理と言うものですが）

ところで、今回のヒロイン＝早乙女愛は相当なジャジャ馬な役柄となっています。（設定上、不幸な生い立ちなんだけども気性が激しく、もしその暗い過去がなかったらどんなにかわがまま娘となっていたのだろうと思いやられてしまう程）一方、明智小五郎＝天知茂も推して知るべしとやさしさを見せるシーンがあります。その辺りが今回はいつもの演出と違う点でしょうか。

さて、このドラマには日活の女優であった朝比奈順子が出ています。学生時代に映画館で観て、そのフェロモンに魅了されたものですが、彼女のエロティックなシーンは全くなく、殆ど台詞もありませんでした。それが残念と言えば残念です。

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