シニアー個人旅行のかわら版

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☆誰でも楽しめるスペイン・ドライブ

2007-04-23 10:32:33 | Weblog
スペインでレンタカー運転?・・・二の足を踏む人も多いようです。「大丈夫だよ」と周りの友人に言うのですが、「あんたは、何回もヨーロッパでレンタカーに乗っているから、そう言うのさ。」と一蹴されます。
 しかし経験があると言っても、数年に二週間程度の運転経験、毎回、初心者であると言っても過言ではありません。しかも「高齢者」という部類に入っているドライバーです。私に出来て、皆さんに出来ないわけはありません。


(写真はグランダ南のSiera Nevadaシエラネヴァダ山脈を走っているときに撮りました)

レンタカーの予約から始まります。
 今回、利用したAVISで予約の手順を説明します。まず、申し込みを円建て予約か現地通貨建て予約ではどちらが有利か問い合わせたほうがいいでしょう。予約フォームに必須項目(利用国・貸出営業所・返却営業所・車種タイプ・貸出日時・返却日時)を打ち込みます。利用国と営業所は英語版になります。今回の旅では、国はSpain Mainland(スペイン本土)を選び、借り出し地はMalaga、二箇所ある内のAeropuerto De Malaga―マラガ空港を選びました。車種タイプはスーツケース二つをトランクに入れることを考えて、グループCを選んでいます。盗難防止を考えて、室内に荷物を置かないためです。ただし、二年前のフランス旅行で貸り出したフランス車はトランクに二つ入らず、一つは後部座席に入れる羽目になりました。
後は、指示に従ってページを進むだけで、それで良ければ契約します。契約後、メールに予約番号が送られてきます。なお、変更、取り消しもホームページ上で無料で行えます。契約するまで何回もシュミレーションをすることをお勧めします。

現地の営業所での流れは・・・
カウンターに行きます。予約時にプリントアウトした書類とクレジットカードで手続きをします。仮に、書類を忘れ、予約番号もメモしていなくとも、名前を言うとコンピュータで調べて確認してくれます。ここでの会話は予約時に自動的に含まれている保険以外の保険に入るかどうかだけです。私は全ての保険に入ります。万が一の安全対策のほかに、難解な保険用語が分からないので、“All (全部)”で済むからです。予約時に提示された金額より高くなりますが安心には代えられません。今回の旅行では7日間で453.76ユーロ、1ユーロ165円換算で74,800円でした。
 受付が終わると、受付書類とキーを渡され、駐車場所の番号を知らされます。係員は同行しません。一人で行き、ドアーを開け、スタートするだけです。

走り出す前に
 まず、ギアー操作を練習します。ヨーロッパではレンタカーはマニュアル車が普通です。日本で右ハンドルオートマ車に慣れている人には、不可欠の操作練習です。特にバックギアの入れ方、二速から三速、四速から五速への操作感覚に慣れておきましょう。出発前に近所の教習所で、マニュアル車の練習をさせてくれれば利用したいです。ただ、費用がかかることことと、左ハンドル車がないことが難点です。
オートマ車でなければ絶対駄目だという人はどうしたらよいでしょうか。二年前にフランス・リヨン市内でレンタカーを借りるとき尋ねたところ、一ヶ月前に連絡してくれれば、オートマ車を用意できるとのこと。ただしペンツクラスになるとのことでした。

 次に確認したいのは、車種によって仕様が異なる操作部分のチェックです。私の過去の経験から、三箇所あります。
 まず、ライトの点灯です。海外ドライブでは夜間走行することはめったにありませんが、地下道やトンネル走行はよくあります。今回はこれを確認しなかったため、地中海沿いのトンネルを無灯のまま走る羽目になりました。
 
次は給油口の操作です。10年前ドゴール空港から借り出したイタリア車は注油の度に四苦八苦しました。注油口がなかなか開かず、ガチャガチャとキーを回していると突然開くという始末です。スイス、ドイツのガソリンスタンドの係員も苦労していました。
 そして、トランクの開け方です。今回のアメリカ車はさあスーツケースを入れようとキーの開閉リモコンボタンを押しますが、ダメです。助手席側も後部座席側のドアーも開かないのです。アタフタしていると、観光バスで出発してしようとしていたドイツ人の観光客の何人かが手伝ってくれましたが、彼らがやっても駄目です。それを見ていたバスガイドが“Security or something(安全対策に関係あるのよ)”と言ってくれました。エンジンをかけるとようやくとトランクの扉だけは開きました。サイトブレーキ近くにキーの開閉のスイッチがあり、エンジンをかけると点灯し、それを押すと全部のドアーが開くということを確認しなかったのが失敗です。

さあ、いよいよ出発です。


 走り出し直ぐ直面するのはエンストです。何年ぶりかのマニュアル車、クラッチとアクセル操作のタイミングが取れずに一速でエンストすること度々です。後ろの車にブーブー鳴らされて汗をかきますが、慣れるまでは後続車が居ないことを祈りましょう。しかし、坂道発進はそうはいきません。ズルズルと後ろに下がるので後続車にぶつかったらと気をもみます。ヨーロッパの古い町は丘の上にあり、道が細く、急坂が多いのが特徴です。今回のレンタカーとの合性が悪いのか、最後まで坂道発進に苦しみました。

最初の写真はRondaロンダの南西にあるGaucinガウシンのバール前に停めた私のレンタカーです。朝食後、ガウシンの山頂にある城址に行こうと登り始めました。ところが城址目前でエンストです。石畳の急坂で何度も坂道発進を試みますが、ダメです。焦りました。後続車の中年の女性が見かねて、私に代わりましたが、彼女がやってもエンストです。騒ぎに何事かと近所の方々も集まってきましたが、そのうちの一人の若者が前輪を指差し、ボンネットの上に座りました。青年を乗せたまま車は坂を登りきりました。
 後でで気がついたのですが、レンタカーのトランクの中には20キロのスーツケースが2個入っており、前輪駆動のレンタカーの前輪が浮き上がるような状態であったため、急坂での坂道発進ができなかったのです。
 汚れているボンネットに座ってくれた青年にお礼を言って、城址へ行くことを諦め、ガウシンの町を下りました。

(しばらく下ってから撮ったガウシンの街中です)


左ハンドルの運転にはすぐ慣れますが、方向指示器とワイパー操作を取り違えることです。右ハンドルの感覚で、左折右折時についワイパーを回してしまいます。日本と違う右側走行で、緊張し、右折左折には特に気を使いますが、その時、突然ワイパーが作動させてしまうので慌てます。

 日本人にとって初めての体験となるのはround about(ラウンド・アバウト)というヨーロッパ独特の交差点方式です。信号機のない円形の交差点で、先に入った車が通行の優先権があります。交差点直前で一時停車をして、左手からの車が無ければラウンドアバウトに入り、回りながら、進みたい方向に方向指示器を点滅させて進みます。ラウンドアバウト直前に必ずラウンドアバウトと道路を示した略式の標識がありますので、目的地は何番目の道路を進めばよいか判断します。うっかり見落とすとぐるぐる回るか、違った方向に進む羽目になります。間違ってもあわてる必要は無く、次のラウンドアバウトで回って戻ってくればいいでしょう。ラウンドアバウトの説明をイギリスのwikipediaで見てみましょう。Contents(内容)2.History and safetyは動画で走行方法を、3.Types of roundaboutはどのようなタイプのラウンドアバウトがあるか解説しています。説明の英文が面倒と方は写真だけでもラウンドアバウトのイメージが分かります。
 ただ、注意してください!!イギリスは日本と同じ左側通行、スペインでは右側通行です。


高速道路では・・・
 スペインではほとんどの高速道路は無料です。今回の1,250キロのドライブで有料道路は一箇所もありませんでした。ですから、一般道がそのまま最高速度120キロの高速道路になるという感じで、街中を出ると、直ぐに時速100キロ以上のスピードの流れに入ることになります。高速道路は3車線が多く、しばらくは一番右のレーンを走りスピードに慣れます。次のホームページはアンダルシア地方のものではありませんがスペインの高速道路の一端を見ることができます。写真をクリックして拡大してください。
 高速道路でも一般道路でもそうですが、行き先を示す道路標識の地名を瞬時に読み取り、進む方向を把握することが大切です。そのためには出発前から丹念に道路地図を眺め、主だった町の名前に親しんでおきましょう。
高速道から一般道に入る場合には標識の地名が市内の地区名になり分かりにくくなりますが、市内中心部を表す「centro ciudad(中心市街)」が出ていますからこの方向を目指せばよいでしょう。

こう言う私ですが、Malagaでは二日間も滞在し、市内中心部から空港までの道をタクシーで往復して実地踏査していたのにもかかわらず、市内のパラドールまで運転して行く初日と、市内から空港へレンタカーを返却する最終日に、マラガ市内で道に迷ってしましました。通行人に“Parador, por favor!(すいません、パラドールです)”“Aeropuerto, por favor!(すいません、空港です)”と何度も尋ね、思い出すだけでも6人のマラガの方々に助けられました。大きな都市では道に迷うのが当たり前、その時は必死にヘタでもその国の言葉で道を尋ねると親切に教えてもらえる・・・これが外国でのドライブの鉄則のようです。

 注意する点はこれだけです。海外ドライブで事故を起こさないかという心配がありますが、私の経験では、準備していけば日本で事故に会うのと同じ確率しかないと断言できます。

それではBuen Viaje! 良い旅を!


スペインに関する私の他のブログもお読みください。
スペイン旅行のプラニング法
インターネットで予約する
日本の旅館とパラドールを較べる
2008年度版 パラドール情報
とっておきのスペインドライブルート
マドリッド周辺の世界遺産を訪ねる1000Kドライブ
アラブ人最期の地アルプハラ
シェラ・ネバダの村々を訪ねる
山岳道路、鉄道、そして白い村々
支倉常長とアンダルシア


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2 コメント

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☆誰でも楽しめるスペイン・ドライブ (FUTA-MAX)
2017-07-07 15:56:42
分かり易く書かれていて参考になると思います。ただHERTZレンタカーですとマラガで借りてもネット予約でオートマチックのチョイスが選べます。Hyundai i30 Autoか同クラス、Mercedes B Class Autoか同クラス、Toyota Auris Hybrid 等が選択できます。マニュアル車が多い事は確かですが。
Gracias (masa)
2017-07-11 07:51:15
最新のマラガ・レンタカー情報をありがとうございました。

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