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2007弦楽器フェアとギター界への不安

2007-11-04 22:20:48 | ギター
天候にも恵まれたので予定通り、九段下から科学技術館まで散歩がてら歩いて「2007弦楽器フェア」に行った。

この弦楽器フェア、会場内は大きくヴァイオリン系の楽器とギター系とに2分されている。もっとも2分とはいっても半分ずつというわけではなく、会場の8割方はヴァイオリン系に占められ、残り2割にギター系が展示されている、といった構成となっている。
昨年までは8割のヴァイオリン部門を通り抜けてギター系の展示だけを見ていたのだが、今年は細々とながらヴィオラも始めたということでヴァイオリン系も見て回った。

とはいえまだ試奏する度胸はないので、他の人が弾くのを近くで聞き耳を立てていたり、あとは楽器そのもののデザイン的な美しさを観察したりということにとどまっていたのだが。
そうしてあちらこちらを歩いていて感じるのは各ブースの活気ある賑わい。どこのブースにも試奏する人がたくさんいて、かなり腕のたつ人も混じっているようだ。10代とおぼしき子達が楽々と弾いているのを見るとやはり刺激になる。来年の今頃にはせめて試奏くらいはできるレヴェルに達していたい。

ヴァイオリン部門を一通り見たあと、会場最奥のギター部門へたどり着く。非常に残念なことだが、それまでのヴァイオリン部門と比べて出展作品も少なく閑散としている。昨年までと比較しても一段とその感が強い。今クラシックギターが下火になっているような兆候はとくに感じないが、これはどうしたことか。出展してある楽器はだいたい試奏してみたが、楽器のことよりも会場のテンションの低さの方が気になってしまった。
来年に注目したい。


このフェアでのひそかな楽しみの一つとして、名の通った演奏家や製作家を実際に目にすることができるかも、ということもある。
今年は帰りの地下鉄でギタリスト大萩康司氏と、会場内で「海峡を渡るヴァイオリン」等でも知名度の高い陳昌鉉氏をお見かけした。陳氏の楽器、特にチェロの美しさは印象的だった。良い楽器は見ているだけでもそれなりに楽しい。一応名刺をいただいて帰ったが、きっと注文するには予算オーヴァーだろう。

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