神戸まろうど通信

出版社・まろうど社主/詩と俳句を書く/FMわぃわぃのDJ/大阪編集教室講師など多様な顔を持つ大橋愛由等の覚え書き

第143回「Mélange」例会〈5月26日(日)〉のお知らせ他

2019年05月14日 14時17分10秒 | めらんじゅ
2019年5月のメールニュースです。

5月の「Mélange」例会は、いわば「令和時代」はじめての会となります。
今月から始まったこの元号にまた振り回されるのでしょうね。

神戸から、詩と俳句を中心とした文学イベントのお知らせです。六甲の新緑がまぶしい。

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◆1.--第143回「Mélange」例会〈5月26日(日)〉読書会と合評会 
◆2.--カフェ・エクリの活動〈5月20日(月)〉
◆3.--今年のロルカ詩祭について(8月17日〈土〉)←追加情報あり
◆4.--文学短報=A/――南海日日新聞の連載コラム「つむぎ随想」 B――俳句情報〈俳句と評論誌「奔」〉C/――句会をします(8月25日〈日〉)D/――元正章牧師の「5・3憲法記念日 益田・鹿足集会」でのアピール文 
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◆1.--第143回「Mélange」例会〈5月26日(日)〉読書会と合評会

143回目の「Mélange」例会は第一部「読書会」(pm1:00~3:00)。第二部「合評会」(pm3:15~6:00)の構成です。
4月の例会「読書会」は、安西佐有理さんが担当。テーマは〈通じる言語に詩はあるか―コミュニティ通・翻訳のしごとから〉。通訳・翻訳の現場で多言語と格闘している立場から、ことばの交換性について語ってもらいます。そしてそのような言語交換の現場から立ち上がってくる〈詩〉のありようについても言及されると思います。楽しみです。
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△第2部の詩の合評会は、午後3時すぎからスタートします。6時すぎに終わることを目指していきます。△第三部は、懇親会です(これがまた愉しい詩人たちのひとときです。最近は例会ならびに懇親会に詩を愛好する方の参加があり、参加者の幅が広くなりました)。

△第二部(pm3:00~6:00)は、詩の合評会です。
今回も意欲的な作品をお寄せください。
作品の締め切りは5月23日(木)です。意欲的な詩作品をお待ちしています。
送っていただいた作品は「月刊めらんじゅ143号」に掲載。合評会当日にみなさんに配布(無料)します。 

この会を運営しているのは、神戸を拠点とする詩のグループ「Mélange」。代表と事務局は私・大橋愛由等。詩の会(二部構成)をほぼ毎月開催しています)。

■会場:スペインレストラン「カルメン」電話:078-331-2228(阪急三宮駅西口から北へ徒歩一分)創業1956年の神戸でも有数の老舗レストランです。毎週土曜日にフラメンコライブをしています。

△「月刊めらんじゅ」140号(2019.02月発行)をネットにあげました。ご覧になってください。
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxtYXJvYWQ2NjQ1NHxneDozZjdiZDU4MGJjZjk4MTVi

△「月刊めらんじゅ」141号(2019.03月発行)をネットにあげました。ご覧になってください。
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxtYXJvYWQ2NjQ1NHxneDo1OTljOTUxMmM4YzAwNDYx

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「Mélange」月例会、2019年の日程が決まりました。
(敬称略・開催場所はすべて神戸三宮のスペイン料理カルメン・開催時間は毎回午後1時)

予定ですので変更する場合があります。その際には、この月報(「Mélange」メールニュース)あるいは、ブログ「神戸まろうど通信」をご覧になって確認してください。4月の開催日程が変わっています。ご注意ください。 

*2019年における読書会の内容です(敬称略)。
☆06月30日(日)144th/清眞人(エーリック・フロムについての研究書『フロムと神秘主義』(藤原書店 2018)を上梓した哲学者の清氏にフロムと神秘主義について語ってもらいます。)
☆07月28日(日)145th/法橋太郎(石原吉郎の詩世界について)
◇8月17日(土)第22回ロルカ詩祭/第一部ロルカ詩の朗読 第二部自作詩の朗読 
◇8月25日(日)大橋愛由等・句誌「奔」合同句会(詳細は後日) 
☆09月29日(日)146th講演者/野口裕(「全句集を読むシリーズ01/西東三鬼」)
☆10月27日(日)147th講演者/神尾和寿(テーマ未定)
☆11月24日(日)148th講演者/木澤豊(宮沢賢治を語るシリーズ〈テーマは『シグナルとシグナレス』(童話集『銀河鉄道の夜』から)『銀河鉄道の夜』とも通底していますし、汽車は賢治と世界をつなぐ大事なモチーフです。)
(会場はすべてスペイン料理カルメン。8月と12月は休会します)
◇12月=休会

◆2.--カフェ・エクリの活動〈5月20日(月)〉
高谷和幸氏主宰の詩の会「カフェ・エクリ」についてです。
この会は、(兵庫県)播磨地域で表現活動することを全面に押し出した詩を中心とした文学集団です。
月に一回の詩の会(「Mélange」例会と同じく読書会パーツと詩・川柳の合評会パーツの2部制)を中心に、シンポジウム開催や、年に一回程度の一泊の宿泊をともなう小紀行を実施しています。

△5月の例会/開催は20日(月)午後2時から。会場は姫路市民会館 第5会議室です

第一部読書会の講師は小説家の荒木スミシ氏です。
レジメのようなもの ●自費出版からベストセラー小説へ奇跡の体験談 ●僕の場合の発想、文章の書き方講座 ●これからの文章、詩はこうなるだろうという未来 こんな感じで

以下にウェブからの荒木氏の紹介を載せます。

荒木 スミシ(あらき スミシ、1968年11月3日 -)は、日本の小説家。

兵庫県加古川市出身。荒木スミシというペンネームは、アラン・スミシーから採られている。アラン・スミシーとは、ハリウッドで、何らかの事情によって監督が自身の名前をクレジットしない場合に、代わりに使われる架空の名前である。

経歴
1987年、山中圭一(本名)名義のシナリオ『ダチ』で第2回フジテレビヤングシナリオ大賞佳作を受賞。同年の大賞は野島伸司が受賞している。
1997年、ペンネームを荒木スミシと改め、小説『シンプルライフ・シンドローム』を555冊のみ自費出版。同年に兵庫県神戸市で発生した神戸連続児童殺傷事件との類似点がマスコミで取り上げられ、犯人が本作に影響を受けたのではないかとの推測まで現れた。同作は、改筆の上、2000年に幻冬舎から出版されている。
現在は、兵庫県加古川市に在住して、執筆活動を行なうとともに、ノンカフェブックスを主宰している。また、1型糖尿病とバセドウ病を罹患し、闘病中でもある。
著作
· シンプルライフ・シンドローム(2000年、幻冬舎、ISBN 978-4344000179)
· グッバイ・チョコレート・ヘヴン(2001年、幻冬舎、ISBN 978-4344401075)
· チョコレート・ヘヴン・ミント(2001年、幻冬舎、ISBN 978-4344401617)
· ダンス・ダンス・ダンスRMX―The other side title“Typewrite Lesson”(2003年、メディアファクトリー、ISBN 978-4840108362)
· ボーンアゲイン・シンドローム(2007年、ノンカフェブックス、ISBN 978-4990379018 )
· グッバイ・チョコレート・ヘヴン 黒い穴編(2008年、ノンカフェブックス、ISBN 978-4990379025)

☆第一部を読書会。☆第二部は詩と川柳の合評会(詩稿をそれぞれ12-13部程度印刷して会場に持参してください)。
☆第三部は午後5時すぎから、姫路市内にて懇親会を開催します。 

△現在、エクリでは年一回刊行の詩誌「Oct.」の編集作業の大詰めです。私は、詩稿、評論(映画評)、書評の三本の執筆を予定しています。

》》》》》》2019年度の「カフェ・エクリ」の開催日時と読書会発表者については、決まっているものを提示しておきます
。開催時間は毎回午後2時。日付の後は開催都市名/発表予定者/発表内容〈仮題をふくむ〉)
☆06月10日(月)赤穂/浜田佳代子
☆07月22日(月)姫路/大橋愛由等/播磨と結縁した一遍を語る
☆08月→休会
☆09月09日(月)姫路/高谷和幸/自治会というものについて
☆10月21日(月)龍野/原田哲郎
☆11月11日(月)姫路/千田草介
☆12月02日(月)姫路/得平秀昌
☆01月→休会
☆02月17日(月)姫路/中村
☆03月09日(月)赤穂/未定
(二回予定されている赤穂での開催場所ですが、いままでは詩人・田村周平氏が経営する「煉瓦屋」が会場だったのですが、同店が今年3月末で閉店することになりました。代替の会場は現在のところ決まっていません)


◆3.--今年のロルカ詩祭について(8月17日〈土〉)←追加情報あり
〈みなさん既に新聞報道などでご存知だと思いますが、4月2日(火)スペイン語文学者の鼓直氏が逝去されました。享年89歳でした。去年こそ体調不良で参加はかないませんでしたが、ここ数年「ロルカ詩祭」第一部ロルカ詩の朗読に、あらたに翻訳したてのロルカ作品をひっさげて参加していただいていました。その知性にあふれた姿を思い出すにつけ、われわれ詩人たちとロルカ的世界を共有できたことを誇りに思っています。今年の第22回ロルカ詩祭は、鼓氏の追悼も兼ねることになります。〉

第22回ロルカ詩祭の概要です。
△第一部ロルカ詩の朗読〈pm5:30~〉 第二部自作詩の朗読〈pm6:00~〉といった構成です(第二部は前半と後半に別れます)。
△今年の朗読伴奏者が決まりました。ジャズピアニストの田中ケイコさんです。自在に作品に沿って演奏してくれると思います。
△会場はスペイン料理カルメン。より多くの朗読参加者をお待ちしています。
△今年新たに参加していだく朗読者もいます。ご期待ください。
①タイトル/第22回ロルカ詩祭
②日時/8月17日(土)午後5時開場
          第一部ロルカ詩の朗読
          第二部詩人たちによる自作詩の朗読
③会場/スペイン料理カルメン 神戸市中央区北長狭通1-7-1 カルメンビル2F
④料金/コースA(タパス+ドリンク+チャージ代金・計2000円)
    コースB(ガスパッチョ+サラダ+メインディッシュ+パエリア+デザート+コーヒー+チャージ代金・計3600円)
⑤出演/詩人=調整中 伴奏=田中ケイコ〈piano〉
⑥スペイン料理カルメン 電話078-331-2228


◆4.--文学短報
A/――南海日日新聞(奄美で発行されている日刊紙)の連載コラム「つむぎ随想」に、私・大橋愛由等が原稿を書いています。直近に送稿した原稿は、「平成時代」に亡くなった奄美の二人の詩人(藤井令一氏、進一男氏)について書きました。なんども読み返したくなる詩人たちです。  

B/――俳句情報「俳句&評論誌 奔」←再掲
「奔(ほん)」(俳人・望月至高代表)3号の編集が始まりました。わたし・大橋愛由等は同人となっています。「奔」は俳句と評論という珍しいコンセプトのメデイアです。第3号も編集が動き出しています。しっかした社会評論を掲載するメディアとして評価が広まってほしいものです。
△3号から判型をB5からA5版に、価格を1000円程度に収めるよう目指します。 
      ◀3号原稿要領▶
1.俳句10句(俳歴プロフ添付のこと)    
2.俳句の作品批評 4000字以内       
    俳句評論 6000字以内       
3.一般評論   8000字以内                    
4.締切6月末、発行7月末

C/――句会をします〈8月25日(日)〉
8月25日(日)大橋愛由等・句誌「奔」合同句会
会場はスペイン料理カルメン。午後1時から。
自在な俳句作品を期待し、俳句を媒介にして、俳人、詩人、柳人、歌人たちの交流の場を目指します。
締切、出稿句数などは、後日お知らせします。
年に一回の主催句会です。楽しみにしています。

D/――元 正章牧師のこと
島根県益田市で牧師をしている元(はじめ)正章氏の文章を紹介します。

-------------元 正章牧師からのメール転送----------------☆
今回は、元氏が「5・3憲法記念日 益田・鹿足集会」で出したアピール文を紹介しましょう。なかなか良くできた文章です。(ちなみに元牧師が赴任している日本基督教団の益田教会はヴォーリス設計の建築として著名です)

★「5・3憲法記念日 益田・鹿足集会」アピール
      益田市役所前広場にて 益田教会牧師 元 正章 2019年5月3日
                                          
 本日、平和憲法を守り、戦争を起こさせないためのアピールを、益田教会を代表して述べさせていただきます。

 皆さんは、アメリカの公民権運動で活躍されたキング牧師をよくご存じでしょうが、黒人差別のバス乗車拒否運動を最初に行ったのは、ローザ・バークスという一人の平凡なおばさんでした。彼女の勇気ある行動によって、黒人の公民権獲得運動が瞬く間に拡がっていったのでした。キング牧師は「We have a dream」(わたしたちには夢がある)と言いましたが、彼女はバスの中で「I shall not be moved」(わたしは動かない)と強く訴え、事実その通り実行しました。 彼女をしてそのような行動に駆り立てたのは、「正しいことは正しい、間違っていることは間違っている」という、ごく当たり前の考えでした。そのようなまともな考えを持ち続けることのできたのも、彼女には生活に根差した素朴なキリスト教の信仰があったからです。イザヤ書30・15「あなたがたは立ち返って、落ちついているならば救われ、穏やかにして信頼しているならば力を得る」。これが、彼女の座右の銘でした。自分とはいったい何者か、そこに静かに立ち返ったとき、今、自分は何をしなければいけないのかと促されたのでした。

 今、この世は混沌としています。何が正しくて、正しくないのかが語り辛くなっています。それだけ価値観が多様化し、確固たる真理を見失ってしまっているのです。そのようなときにこそ、「初心に帰れ」です。「立ち返って、落ちついているならば救われ、穏やかにして信頼しているならば力を得る」。

 この世的な権力よりも大事なことを、私たちは大切にしましょう。では、それは何か。人間の素朴な感情です。平凡な暮らしの中で営まれてきた“いのち”の尊さこそが、もっとも大事です。それこそが一番普遍的であり、変わることのない真実の姿をとどめています。だから、私たちは声なき声として、しっかりと叫ぶのです。「戦争放棄を謳った日本国憲法第9条を守れ。二度と戦争を起こすな」と。

 ノーベル賞文学賞を受賞したカズオ・イシグロは、その著『忘れられた巨人』発売記念の講演会で、こうスピーチしました。「21世紀は非常に多くの情報が行き交う時代ですが、気持ちを分かち合うためには、お互いに何を感じているのかを伝え合わなければいけません。例えば、多くの人が飢饉で亡くなったことに対し、その事実だけではなく、飢えるとはどういうことなのか、何を感じるのか。子どもが飢えて死んでいくさまを見ている親の痛み、苦しみはどのようなものか。そういうことを伝えたいのです」。

そうすることで、戦争の愚かさをより身近に知らしめることに繋がっていきます。人は衰え、いずれは死へと消されていきますが、記憶は魂の中で蘇っていきます。過去の記憶から見出される真理もあるのです。最後に、ある教育家の言葉をもって締めくくりとします。

「いつでも自分が本当に感じたこと、真実心を動かされたことから出発し、その意味を考えていく」。
改めてアピールします。戦争は絶対に反対します。戦争を招くようなことを拒否します。

〒698-0021 益田市幸町4-54  日本基督教団益田教会牧師  元 正章 
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2019年4月のツイッター

2019年04月30日 09時48分08秒 | ツイッター集蔵箱
2019*04*01/次の元号「令和」が発表された日、私は十三で映画「洗骨」(照屋年之監督、2018)を観ていました。沖縄・粟国島の洗骨儀式にまつわる一つの家族物語です。主役の奥田瑛二がダメ世帯主を好演。その姉役の大島蓉子が絶妙の役回りを演じている。洗骨の過程を隠すことなく映像化した秀作です。

2019*04*02/昨日、映画を観終わって「ジュンク堂書店の詩集コーナーで会いましょう」と大西隆志氏と約束して向かうと野口幸雄氏とばったり。やあやあと挨拶し三人で昼下がりの飲み会。詩人が三人集まると話題はつきず延々と語り延々と飲み食い。最後に「いま何の本を読んでますか」と私が語りかけた。

2019*04*03/琉球は中国王朝と冊封体制の主従関係にあったので、皇帝が替わると中国王朝側からの使節団が半年ほど琉球に滞在する。その期間、使節団を饗応するため生まれたのが琉球の宮廷芸術である〈組踊〉である。奄美はそうした宮廷芸術は生まれなかったものの、饗応に駆り出され影響を受けている。

2019*04*04/新元号「令和」の典拠は国書である万葉集であると強調していたA首相だが、引用した万葉集の序文の原典は後漢時代の中国の文献であることがネット上で指摘されている。中国の周縁国のひとつである日本は文化強国である中国文化の圧倒的な影響下にあったことが今回も証明されたと言えよう。

2019*04*05/プラトン「パルメニデス」(岩波書店「プラトン全集4」)を読了(どれだけ理解できたかは別)。先日、詩の会「エクリ」でパルメニデスについて発表した時に読みきれてなかったので時間をかけ読み込んだ。同書に登場するパルメニデスの哲学はあくまでプラトンが編集・創意した内容だろう。

2019*04*06/昨日の朝日夕刊に隠岐について書かれていて、高校生のころ隠岐へ一人旅に出たことを思い出した。後醍醐天皇が流された島へ行ってみたかったのである。鳥取県側に帰りお会いした父の知り合いである來海(きまち)さんは後醍醐天皇を迎えたことでその名の由来があり尊皇の気概に満ちていた。

2019*04*07/もやもやしていたことがすっきりしました。外付けハードディスクを2つ持っているのですが、操作方法がうまくいかず宝の持ち腐れ状態となっていたのですが、MACBOOKAIRで時間をかけて手直したところ修復に成功。これでバックアップもできるし、タイムマシーンも設定し直すことができます。

2019*04*08/詩人N氏と梅田で待ち合わせて野崎町のデザイン事務所に。新刊書のデザインの打ち合わせ。初稿ゲラはできていたがタイトルを決めていなかったので、N氏にその場で決めてもらいました。さすがもと広告業界にいた人です。仕事が早い。打ち合わせのあと二人は梅田の地下で怪気炎。よく呑んだ。

2019*04*09/昨日、大阪で呑んだあと、神戸に帰ってきて、詩人A氏をまじえ、生田川公園で極私的夜桜会を敢行しました。ここで花見をするのは二度目。前回は工事中だったので様相が替わりしばしのためらい。月曜日ということもあり花見客も少なく、ゆったりと詩人の宴を享受。ここでもよく呑んだなあ。
写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1116187946028158976

2019*04*10/第142回目の「Mélange」例会は4月14日(日)午後1時から神戸・三宮のスペイン料理カルメンで開催します。第一部読書会では米田恵子さんによる「山口誓子の俳句世界」の語りです。戦前・戦後を生き抜いた俳句界の巨星を紹介してもらいまる。だれでも参加できます。第二部は詩の合評会です。

2019*04*11/カルメンで働いているスペイン人A君(アンダルシアAguadulce出身)との会話です。「今年はスペイン内戦が終わって80年になるね」「はい」「ところで君の爺さんはどっち派だったの」「フランコです」「なんと!」「フランコ時代の方が良かったと言っています」「まあ!」。会話はそこで終了。

2019*04*12/南海日日新聞の連載コラム「つむぎ随想」の最新版です。私とカトリックのありようについて書きました。奄美群島のキリスト教信者は人口の4%で日本全体が1%であることを考えると4倍の数となります。奄美は戦前カトリックに限って旧陸軍から弾圧された経緯があるために信仰心が篤いのです。
南海日日新聞のコラム記事は https://twitter.com/gunshaku/status/1116857118345187328

2019*04*13/私が住んでいる神戸市東灘はここ数年コンビニの廃業がいつくかみられる。これもドミナント戦略という集中出店の結果か。コンビニや飲食店(大手チェーン店も含む)が撤退すると①医院②薬局③不動産紹介業④進学塾が新しいテナントとして入っている。街の様相が2-3年単位で変容している。

2019*04*14/今月は月半ばに行われた「Mélange」例会。第一部読書会の発表者は米田恵子さん(写真で手を挙げている)。テーマは「山口誓子の俳句世界」について。戦前の新興俳句の時代から俳句の第一線で活躍している誓子の人となりや経歴、時代ごとの代表句を紹介しつつ丁寧に説明してもらいました。
写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1118672608126361600

2019*04*15/現代アートセンターのようなカトリックたかとり教会の中にあるFMわぃわぃへ奄美専門チャンネル「南の風」の4月分の番組収録にうかがいました。今回の放送は「平成30年間の奄美を振返る」のテーマで語りました。①2002年あたりから起こった島唄ブームは奄美に何をもたらしたのかなどです。
写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1118674087922946048


2019*04*16/昨日、FMわぃわぃの収録が終わったあと、局舎近くのお好み焼き屋へ。まずは好きなオムソバを注文。瓶ビール(長田はまだ大瓶で出すところがある。三宮周辺は中瓶が主流)をちびりちびりと飲み、室津産のあさりの酒蒸しを追加で頼み、さらにタコ玉もぺろりと。長田は粉もん文化が潤沢です。

2019*04*17/月曜日、長田を出てまっすぐ拙宅に帰ろうかと思ったけど三宮のジュンク堂書店センター街店に新刊チェック。迷うことなく4Fの哲学書棚へ。気になるパルメニデスのことも書いている日下部吉信著『ギリシア哲学30講〈上〉』(明石書店)を購入。居酒屋で「ひとり反省会」をすることなく帰宅。

2019*04*18/そうそう月曜日のFMわぃわぃ「南の風」の番組収録の際、収録が終わった後に機械の不具合がみつかり、TAKE2をすることに。5分ほど休憩して再チャレンジ。まあこんな場合、TAKE2の方が滑舌がなめらかになるのでと自分を納得させて仕切り直した。時が勝負の電波メディアならではのアポリア。

2019*04*19/次の月曜日に、姫路で詩の会「カフェ・エクリ」が開催されます。第一部読書会は川柳作家の情野千里さん。文学に現れる「共時性」についてがテーマ。第二部は合評会。いつも思うのですが、播磨地方は姫路を核として地域の一体感が強いところですね。神戸とは異なる風土性が展開しています。

2019*04*20/フラメンコ・ギターの名手である住田政男が参加するフラメンコライブはいつも心地よい緊張に満たされています。トリを踊ったのは小原涼子。この人、あれよあれよという間に成長し今夜の迫真の踊りもトリにふさわしい内容でした。マントンを使ったロルカの「ソロンゴ・ヒターノ」にも注目。

2019*04*21/兵庫県現代詩協会の今年度初の常任理事会に参加した。今年度は理事、監事など執行委員の改選時期となり、5月6日(月)に神戸で開催される同協会の年次総会にむけて新執行部の陣容と去年度の決算・事業報告と今年度の予算・事業計画などを審議。さて今年度はどのような一年になるのだろう。

2019*04*22/今日は「姫路エクリ」の日。神戸からの新快速の車中、缶ビール(大)を2本飲む。播磨はまだ田植えが始まっていない。一ヵ月後には終わっているだろう。姫路駅はあいかわらず外国人観光客が多い。姫路城の小天守ですら規模の小さな城の天守閣になりそうだ。今日は初夏のような日和である。

2019*04*23/川柳作家の情野千里さんが読書会の話者を担当(写真左)。作品と作家の「共時性」について語ってくれました。つづいて合評会。第三部として3月末で永年かかわった職場を卒業した大西隆志氏に対してねぎらいの連詩を披露。私が神戸から持ってきたフラワーボックスを同氏に進呈(写真右)。
写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1121202055350079488

2019*04*24/姫路に向かった22日(月)午前中にカフカ原作の映画「審判」(ジョン・ウイリアムズ監督)を元町映画館で観る。原作を読んだばかりなので細部にわたり興味深く鑑賞。特に原作にはない物言うカラスをさぐる男が登場する場面はこの監督の演出力の高さを見せてくれた。舞台はすべて現代日本。

2019*04*25/カフカの作品は未完成のゆえか、読みの多様性を示してくれる。「審判」で罪状不明なままKが逮捕されるのは、カフカの死後吹き荒れたユダヤ人ホロコーストを予兆しているとも推察される。また作中のほとんどの人間がなにがしか裁判とKの案件に関わっいるのは、現代の監視社会を思い起した。

2019*04*26/近づく10連休を前になにかと多忙。昨日はほぼ一日中電卓を叩いていた。ただ中小企業の皆さんは連休できないところもある。私はといえばこの連休、働きます。連休明けに京都国立博物館で開催中の「一遍上人絵伝」を観に行く予定。一遍はお気に入りの仏教者。関係書もいくつか所持している。

2019*04*27/一遍は「浄・不浄、信・不信を問わず」南無阿弥陀仏を唱えよと語りかけます。この場合の「不浄」とは女性の意。一遍は名号を唱えさえすれば男女の違いは関係ないと強調し、当時の女性たちに支持されます。二分律を超えた思想を提起するこの人の潔さは武士出身ゆえのものと評価されている。

2019*04*28/最晩年の一遍にこんな言葉があります。「一代の聖教みなつきて、南無阿弥陀仏になりはてぬ」。この「一代」とは一遍本人を超えて釈迦を含む仏教全般のことをさすのだとされ、尽きた後は「南無阿弥陀仏」という〈言葉・声〉になるのだいう言霊信仰つまりコトバへの深いこだわりがあります。

2019*04*29/訃報です。スペイン語文学者の鼓直(つづみ・ただし)さんが4月2日にお亡くなりになったことが昨日新聞で報じられました。享年89歳。鼓さんは永年にわたってわれらの「ロルカ詩祭」に参加していただきました(写真は2017年の詩祭)。毎回、新しくロルカ詩を翻訳して朗読してくれたのです。
写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1122646902783090688

2019*04*30/「平成」時代最後の日。神戸は雨模様。そして今月2日にお亡くなりになった鼓直氏への悼惜の言葉でしめくくることにします。今回紹介したのは2017年第20回ロルカ詩祭のために翻訳して鼓氏が朗読したロルカ詩です。去年は体調不良で参加されなかったので最後の出演での翻訳作品となります。
鼓直氏のロルカ詩祭における最後のロルカ作品の翻訳作品は https://twitter.com/gunshaku/status/1123006504565596161

4月のメールニュース

2019年04月01日 14時13分06秒 | めらんじゅ
2019年4月のメールニュースです。
桜の季節ですね。
今月の「Mélange」例会は開催日はいつもより早く第二日曜日(14日)となっています。
したがって詩稿の締切りも11日(木)と早くなっています。ご注意ください。
(いわゆる5月1日からの新しい元号「令和」が決まりましたね。これからこの新元号=為政者による時の名付けと支配を受容するのか、あるいは元号の存在を是認しつつも民の側から語り返すのか、あらたな相克の始まりだともいえます。)

神戸から、詩と俳句を中心とした文学イベントのお知らせです。春の笑顔がみえています。

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◆1.--第142回「Mélange」例会〈4月14日(日)〉読書会と合評会←読書会テーマ〈俳人・山口誓子を語る〉
◆2.--カフェ・エクリの活動〈4月22日(月)〉
◆3.--スペイン料理カルメン「2019ゴールデンウィーク・9夜連続フラメンコライブ」(4月27日〈土〉から5月05日〈日〉まで)
◆4.--今年のロルカ詩祭について(8月17日〈土〉
◆5.--文学短報=A/――南海日日新聞の連載コラム「つむぎ随想」 B――俳句情報〈俳句と評論誌「奔」〉C/――句会をします(8月25日〈日〉)D/――元正章牧師の「益田っこ通信」から引用 
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◆1.--第142回「Mélange」例会〈4月14日(日)〉読書会と合評会

142回目の「Mélange」例会は第一部「読書会」(pm1:00~3:00)。第二部「合評会」(pm3:15~6:00)の構成です。
4月の例会「読書会」は、米田恵子さん(神戸大学山口誓子記念館)による語りです。テーマは、「俳人・山口誓子について」です。俳句にあたな句材を提供し、俳句という文芸が都市生活のなかでもいきいきと表現されるのだというリアリティを示してくれた人で、俳句にかぎらず表現者としての大先輩にスポットライトをあてます。 

―――――――米田恵子氏からのメッセージ------------☆

神戸大学に全財産を寄付した山口誓子について、その生涯を
追いながら、その時々に詠んだ俳句を紹介します。ついでな
がら、山口誓子記念館の日常や、特別展の案内もしたいと思
います。 
―――――――-----------------------------------------------------------------☆
補足しておきます。俳人・山口誓子(1901-1994)は、京都府生まれ。高浜虚子に師事し、昭和初期に「ホトトギスの4S」(山口誓子、水原秋桜子、高野素牛、阿波野青畝)と称されたのですが、のちに秋桜子とともに「ホトトギス」を離脱。戦前の新興俳句運動の指導的存在となりました。戦後は俳誌「天狼」を主宰した俳句界の巨星です。その句風は「都会的な素材、知的・即物的な句風、映画理論に基づいた連作俳句の試み」(Wikipedia参照)をなしたと評価されています。住まいは西宮市でした。戦後における俳句の重鎮としてその存在は確固たる位置をしめています。誓子によって開拓されたのは都市に生きる者の俳句世界であり、俳句という文芸にあらたなリアリティを付与したことで知られています。
山口誓子の俳句は朝日文庫『現代俳句の世界 4 山口誓子集』が入手しやすく価格も手頃です。いちどこの誓子の俳句世界に分け入ってみて下さい。コトバの凝縮力、詩語の選択眼の確かさ、あらたな視座による〈うた〉の構築力など、詩人のみなさんにも大いに参考になると思います。

△第2部の詩の合評会は、午後3時すぎからスタートします。△第三部は、懇親会です(これがまた愉しい詩人たちのひとときです。最近は例会ならびに懇親会に詩を愛好する方の参加があり、参加者の幅が広くなりました)。

△第二部(pm3:00~6:00)は、詩の合評会です。
今回も意欲的な作品をお寄せください。
作品の締め切りは4月11日(木)です。いつもより早い締切りです。お間違えございませんように。 
合評会に参加する前に読んでおいてください。また送っていただいた作品は「月刊めらんじゅ142号」に掲載。合評会当日にみなさんに配布(無料)します。 

この会を運営しているのは、神戸を拠点とする詩のグループ「Mélange」。代表と事務局は私・大橋愛由等。詩の会(二部構成)をほぼ毎月開催しています)。

■会場:スペインレストラン「カルメン」電話:078-331-2228(阪急三宮駅西口から北へ徒歩一分)創業1956年の神戸でも有数の老舗レストランです。毎週土曜日にフラメンコライブをしています。

△「月刊めらんじゅ」140号(2019.02月発行)をネットにあげました。ご覧になってください。
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxtYXJvYWQ2NjQ1NHxneDozZjdiZDU4MGJjZjk4MTVi

△「月刊めらんじゅ」141号(2019.03月発行)をネットにあげました。ご覧になってください。
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxtYXJvYWQ2NjQ1NHxneDo1OTljOTUxMmM4YzAwNDYx

――――――――――◇
「Mélange」月例会、2019年の日程が決まりました。
(敬称略・開催場所はすべて神戸三宮のスペイン料理カルメン・開催時間は毎回午後1時)

予定ですので変更する場合があります。その際には、この月報(「Mélange」メールニュース)あるいは、ブログ「神戸まろうど通信」をご覧になって確認してください。4月の開催日程が変わっています。ご注意ください。 

*2019年における読書会の内容です(敬称略)。
☆05月26日(日)143th/安西佐有理(〈通じる言語に詩はあるか―コミュニティ通・翻訳のしごとから〉通訳・翻訳の現場で多言語と格闘している立場から、ことばの交換性について語ってもらいます)
☆06月30日(日)144th/清眞人(エーリック・フロムについての研究書『フロムと神秘主義』(藤原書店 2018)を上梓した哲学者の清氏にフロムと神秘主義について語ってもらいます。)
☆07月28日(日)145th/法橋太郎(石原吉郎の詩世界について)
◇8月17日(土)第22回ロルカ詩祭/第一部ロルカ詩の朗読 第二部自作詩の朗読 
◇8月25日(日)大橋愛由等・句誌「奔」合同句会(詳細は後日) 
☆09月29日(日)146th講演者/野口裕(「全句集を読むシリーズ01」〈仮題〉)
☆10月27日(日)147th講演者/神尾和寿(テーマ未定)
☆11月24日(日)148th講演者/木澤豊(宮沢賢治を語るシリーズ〈テーマは『シグナルとシグナレス』(童話集『銀河鉄道の夜』から)『銀河鉄道の夜』とも通底していますし、汽車は賢治と世界をつなぐ大事なモチーフです。)
(会場はすべてスペイン料理カルメン。8月と12月は休会します)

◆2.--カフェ・エクリの活動〈4月22日(月)〉
高谷和幸氏主宰の詩の会「カフェ・エクリ」についてです。
この会は、(兵庫県)播磨地域で表現活動することを全面に押し出した詩を中心とした文学集団です。
月に一回の詩の会(「Mélange」例会と同じく読書会パーツと詩・川柳の合評会パーツの2部制)を中心に、シンポジウム開催や、年に一回程度の一泊の宿泊をともなう小紀行を実施しています。

△4月の例会/開催は22日(月)午後2時から。会場・姫路市。
第一部の読書会の話者は、合同で進めます。発表者は、川柳作家・情野千里さんです。発表内容は、ひとりの作家をとりあげその作家・作品との共時性を語る予定です。
☆第一部を読書会。☆第二部は詩と川柳の合評会(詩稿をそれぞれ12-13部程度印刷して会場に持参してください)。
☆第三部は、姫路市内にて懇親会を開催します。 

△現在、エクリでは年一回刊行の詩誌「Oct.」の編集作業の大詰めです。私は、詩稿、評論(映画評)、書評の三本の執筆を予定しています。

》》》》》》2019年度の「カフェ・エクリ」の開催日時と読書会発表者については、決まっているものを提示しておきます
。開催時間は毎回午後2時。日付の後は開催都市名/発表予定者/発表内容〈仮題をふくむ〉)
☆05月20日(月)姫路/未定
☆06月10日(月)赤穂/浜田佳代子
☆07月22日(月)姫路/大橋愛由等/新プラトン主義プロティノスを読む
☆08月→休会
☆09月09日(月)姫路/高谷和幸/自治会というものについて
☆10月21日(月)龍野/原田哲郎
☆11月11日(月)姫路/千田草介
☆12月02日(月)姫路/得平秀昌
☆01月→休会
☆02月17日(月)姫路/中村
☆03月09日(月)赤穂/未定
(二回予定されている赤穂での開催場所ですが、いままでは詩人・田村周平氏が経営する「煉瓦屋」が会場だったのですが、同店が今年3月末で閉店することになりました。代替の会場は現在のところ決まっていません)


◆3.--スペイン料理カルメン「2019ゴールデンウィーク・9夜連続フラメンコライブ」(4月27日〈土〉から5月05日〈日〉まで)
王が交代したり支配者が替わったときなど「世替〈ゆがわ〉わり」といった表現があります。日本もスペインも〈王〉がいます(スペインの国王は何度か放逐されている)。今年のゴールデンウィークは10連休になります。そこでカルメンでは、9夜連続でフラメンコ・ライブを行います。9日間、異なるグルーポの人たちが出演する大型企画です。
◇ライブはすべて午後8時から約1時間。来店推奨時間は午後8時30分です。
◇チャージはグルーポごと異なります。基本は600円です。
◇予約・問い合わせは、スペイン料理カルメン 078-331-2228まで。
◇日によって満席となる場合があります。ご予約はお早めに。

(第1夜)4月27日(土)Grupo_Chica 171回目   ※チャージ600円
      バイレ/ヤヨイ、ヒロミ、ユウコ、マユミほか     
(第2夜)4月28日(日)中西雄一グルーポ      ※チャージ600円 
      ギターラ/中西雄一 カンテ/井上恵理    
(第3夜)4月29日(月)La Campana 嶽北尚子グルーポ   ※チャージ800円
      カンテ/嶽北理一 
      バイレ/嶽北尚子、嶽北理久ほか
(第4夜)4月30日(火) Puerta del Alma  Vol.20 ※チャージ600円
カンテ/田村めぐみ、、ギターラ/中西雄一、カホン/園田健介
バイレ/桂木知寛、中村尚人、虻野美佐子、深井順子
(第5夜)5月01日(水)Colores morenos 福嶋隆児グルーポ ※チャージ1000円
ギターラ/福嶋隆児 カンテ/嶽北慎二
バイレ/野上裕美、嶽北理久、小谷野宏司
(第6夜)5月02日(木)西尾かえグルーポ 69回目. Las Bellezas ※チャージ600円
カンテ/岡本進、永井 英千子 ギターラ/有田 善樹
      バイレ/中津川慶子、西尾かえ、福田涼子、吉川智よ美、登里良子
(第7夜)5月03日(金)初出場 Une Sonrisa 中山えみ子とその仲間たち ※チャージ600円
  カンテ/中山えみ子 ギターラ/宇根理浩 アコーディオン/宇根章浩  
(第8夜)5月04日(土)グルーポ 竹本敦子 94回目. 〈竹本敦子フラメンコ教室〉※チャージ600円
ギターラ/木村巧 カンテ/小島羽留美
バイレ/竹下敦子、本田ちさと、ゆか、なおみ、さちえ他
(第9夜)5月05日(日)Grupo Bonitas 〈大江智子グルーポ〉10回目 ※チャージ600円
ギターラ/中西雄一 カンテ/嶽北理一
バイレ/大江智子、大久保倫子、桑田昌恵、小西千絵、森裕子

◆3.--今年のロルカ詩祭について(8月17日〈土〉)
第22回ロルカ詩祭の概要です。
△第一部ロルカ詩の朗読〈pm5:30~〉 第二部自作詩の朗読〈pm6:00~〉といった構成です。
△今年の朗読伴奏者が決まりました。ジャズピアニストの田中ケイコさんです。自在に作品に沿って演奏してくれると思います。
△会場はスペイン料理カルメン。より多くの朗読参加者をお待ちしています。
△今年新たに参加していだく朗読者もいます。ご期待ください。
①タイトル/第22回ロルカ詩祭
②日時/8月17日(土)午後5時開場
          第一部ロルカ詩の朗読
          第二部詩人たちによる自作詩の朗読
③会場/スペイン料理カルメン 神戸市中央区北長狭通1-7-1 カルメンビル2F
④料金/コースA(タパス+ドリンク+チャージ代金・2000円)
    コースB(ガスパッチョ+サラダ+メインディッシュ+パエリア+デザート+コーヒー+チャージ代金・3600円)
⑤出演/詩人=調整中 伴奏=田中ケイコ〈piano〉
⑥スペイン料理カルメン 電話078-331-2228


◆4.--文学短報
A/――南海日日新聞(奄美で発行されている日刊紙)の連載コラム「つむぎ随想」に、私・大橋愛由等が原稿を書いています。直近に送稿した原稿は、カトリシズムについて書きました。私が通った小学校は、カトリック系ミッションスクール。ポーランド系神父もいたりしたのですが、そのなかには反独レジスタンスに参加していたひともいました。  

B/――俳句情報「俳句&評論誌 奔」←再掲
「奔(ほん)」(俳人・望月至高代表)3号の編集が始まりました。わたし・大橋愛由等は同人となっています。「奔」は俳句と評論という珍しいコンセプトのメデイアです。第3号も編集が動き出しています。しっかした社会評論を掲載するメディアとして評価が広まってほしいものです。
△3号から判型をB5からA5版に、価格を1000円程度に収めるよう目指します。 
      ◀3号原稿要領▶
1.俳句10句(俳歴プロフ添付のこと)    
2.俳句の作品批評 4000字以内       
    俳句評論 6000字以内       
3.一般評論   8000字以内                    
4.締切6月末、発行7月末

C/――句会をします〈8月25日(日)〉
8月25日(日)大橋愛由等・句誌「奔」合同句会
会場はスペイン料理カルメン。午後1時から。
自在な俳句作品を期待し、俳句を媒介にして、俳人、詩人、柳人、歌人たちの交流の場を目指します。
締切、出稿句数などは、後日お知らせします。
年に一回の主催句会です。楽しみにしています。

D/――元 正章牧師のこと
島根県益田市で牧師をしている元(はじめ)正章氏。今回ははがき通信「益田っこ 25号」を全文転載します。

-------------元 正章牧師からのメール転送----------------☆
はがき通信「益田っこ」(26号)を転載します。(ちなみに元牧師が赴任している日本基督教団の益田教会はヴォーリス設計の建築として著名です)

★「益田っこ」(26号)「年輪、日日是好日」
 
 「この大木の 切り株は 自分の年輪が うず巻いている みごとさを 少しも知らずに 生涯を終わった」(榎本栄一『群生海』)。
この世的には、古希も過ぎ去り、あとは老齢の道を行くばかりなのかもしれませんが、それを下り坂と思うこともないでしょう。「日日是好日」。毎日、一日一日を味わい深く生きていけば、それで好し。今、ここに生きている、そのことが知らず知らずに年輪となって刻まれるのです。「これは、主が設けられた日である。この日を楽しみ喜ぼう」(詩編118:24)。
「ずっと目の前にあったのに、今の今まで見えていなかった。『目を覚ましなさい。人間はどんな日だって楽しむことができる。そして、人間は、そのことに気づく絶好のチャンスの連続の中で生きている。あなたが今、そのことに気づいたようにね』」(森下典子著『日日是好日』新潮文庫)。人は不思議なことに、年齢(年輪)を重ねることでしか分かり(分かち)あえないことがあるのだろう。だからこそ、「形にならないもの」にこそ光を当てるのが、宗教の役割でもあります。
先般、益田市匹見町の公示価格が発表。1㎡あたり3千円。ちなみに幸町は38千円。どうひいき目に見ても、豊かとは言えません。しかし、都会にはない清浄な水が今も流れています。「川から海へ、海から空へ、空から大地へ、大地から川へ」(益田市広報パンフレット)。
「下に根を張り、上に実を結ぶ」(イザヤ書37;31)。益田市民のささやかな幸せを願って、今日もまた「日日是好日」でありたい。
〒698-0021 益田市幸町4-54  日本基督教団益田教会牧師  元 正章 
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2019年3月のツイッター

2019年03月31日 07時10分51秒 | ツイッター集蔵箱
2019*03*01/父・大橋彦左衛門の誕生日。生きていれば93歳となる。学年は大正14年度生。戦争にもっていかれた世代である。当時大学進学率は10%程度のなかで満州建国大学(新京市・現長春市)に進学。「五族協和」の国是のもと父の周辺には多様な国籍の学友がいた。戦後なくなった大学ゆえに同窓の結束は強かった。

2019*03*02/満州建国大学はたしか第8期まで学生を受け入れていたと記憶している(父は5期生)。8期は昭和20年春に入学。その年の夏に終戦を迎えたので学生としては数か月しかなかった。建大は満州国立大学だったので、国がなくなれば大学もなくなってしまう。しかし8期の団結力は後々強かったと聞く。

2019*03*03/満州国が打ち立てようとした「五族協和」について〈和(日)・韓・満・蒙・漢〉というカウントがあるが、満州建国大学の学生構成では少々違ったようだ。〈韓〉は当時日本に併合されていたので含まれずに〈露〉=白系ロシア人が五族のひとつとしてカウントされていたと父は証言していた。

2019*03*04/村上春樹の小説が原作なのでこんな風な展開になるのだろうけど、この映画は小説を忠実に再現したものではない一方、かつ監督の作品として自律した翻案作になりきることなくどこか原作の影をひきずっている、と言えばいいのか。映画「バーニング」(イ・チャンドン監督)。原作・納屋を焼く。

2019*03*05/映画「バーニング」の面白いところは、今の韓国が今を生きる韓国の人たちの視線から描かれているということだ。ソウル北辺にある主人公の実家がある農村では毎日北朝鮮から謀略放送が聞こえる(私はその村の有線放送と勘違いした)。現在の韓国の若者が抱く閉塞感がうまく表現されている。

2019*03*06/つねづね思うところだが、詩や俳句は、死者を悼むことはあっても作品の中で生者を殺すことはほとんどないが、小説や映画はいとも簡単に〈殺人〉というスパイスをふりかける。このスパイスは小説、映画に緊張をもたらす基本道具のひとつにも思えてくるのだが、同時にその安直さも気になる。

201*03*07/風邪なのか花粉症なのかわからない。体調不全である。花粉症であることには違いないのだが、どうもすっきりしない。花粉症のない奄美が羨ましい。かの地には植生の関係で、杉・檜は植林されていない。ただ中国大陸に近いために大量の黄砂が到来して空港が視界不良で閉鎖されることもある。

2018*03*08/「イギリス料理」なるものを食べた。英国人みずから世界で一番薄い本のひとつが「イギリス料理本」と認めている。シェパーズ・バイ。本来はラム肉を使うそうだが今回は合い挽きミンチを使用。感想を言おう。美味しかった。しかし我々はイギリス料理をよく食べている。サンドイッチがそう。

2019.03.10/俳誌「船団」の俳人たちがスペイン料理カルメンへ。そういえばわたしも初期の「船団」に所属していたことがある。発行人の坪内稔典氏は髪の毛こそ白くなったが矍鑠として元気だった。現在は週に一回伊丹の柿衞文庫に通っているという。「船団」は口語俳句の拠点誌として活況を呈している。

2019*03*11/ちょうど東北大震災の日にFMわぃわぃ「南の風」3月分の番組収録のために鷹取へ。刻々と変化する奄美の今を伝える。今月奄美大島にあらたな陸上自衛隊の基地が開設。東シナ海と中国大陸に向けたミサイル部隊である。かつて対ソ連の陸戦のために北海道にいた陸自が南西諸島に移動している。

2019*03*12/今年のゴールデンウイークは大型連休となります。神戸・三宮のカルメンでは9夜連続のフラメンコLIVEをいたします。詳細は添付のフライヤーをご覧になってください。カルメンにいままでかかわってくれたグルーポのみなさんに声をかけて結集してもらいました。毎日特色のあるLIVEが絶品!!
9夜連続のフラメンコLIVEのフライヤーは https://twitter.com/gunshaku/status/1105629058707054592

2019*03*13/ホワイトデーの買い物でそごうデパ地下へ。ここはスイーツ王国神戸のもっとも華やかなスイーツ各社の主戦場と言ったらいいだろう。#kobe ところがこのそごう、今年10月から阪急百貨店に名称が変わる。神戸の人間にとって戦前から慣れ親しんできたそごうの名が消えるのは寂しい限りである。

2019*03*14/インバウンドで息を吹き返した大阪に比べ神戸は地盤沈下が顕著。現在阪急三宮駅が大規模工事に入っているがJR三ノ宮駅周辺の整備計画は未発表。サンパル周辺(かつて米かまぼこ兵舎→闇市)は神戸市が整備する。となるとそごう→阪急の本格的改装はH2Oがどれだけ資力を投入するかだろう。

2019*03*15/阪急三宮駅の改修工事によって、阪急とJRの両高架に挟まれた昭和な飲み街の阪急側の立ち飲み屋が閉店してしまった。阪急系列の店で特に美味しいとは思わなかったが、時間の都合などで「今日は立ち呑みでいこう」との気分の時には利用したものだった。隣り合った男性と何人か親しくなった。

2019*03*16/月曜日にたつの市で開催される誌の会「カフェ・エクリ」で発表するため、古代ギリシア哲学者・パルメニデスに関する著作を読んでいる。幸いなことに岩波文庫から井筒俊彦著『神秘哲学—ギリシアの部』が刊行されたばかりなので、井筒の解釈も頼りにして、詩的言語に転換することを目指す。

2019*03*17/今年の「文学散歩」(兵庫県現代詩協会主催)は、神戸市の平野地区を中心に詩人仲間で散策をした。平野はかつて平清盛が遷都した福原京の中心地であり、時代が下って楠木正成の終焉の地と言われている。時代が凝縮した界隈なのだ。写真はナビゲーターをつとめた玉川侑香さんの店での光景。
写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1109235701042671616

2019*03*18/たつの市「ガレリア」で開催された「カフェ・エクリ」。第一部の読書会は私をふくめた三人の発表者。テーマは「詩は今世界をどのように表現するのか」。わたしは古代ギリシアの哲学者パルメニデスを再読することで、彼が投げかけた思想を、今の詩的言語に置き換えるとどうなるのか語った。
写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1109237364516216832

2019*03*19/昨日発表したパルメニデスについて、当日の会場で配った資料です。①〈存在=あるもの〉と〈非存在=あらぬもの〉について②「思惟することと存在こととは同一である」という彼がなげかけたテーゼを、今われわれが詩に向かう時に、このテーゼに詩的言語にすればどうなるのか試してみました。
当日配布したパルメニデスについての資料は https://twitter.com/gunshaku/status/1109239261419585536

2019*03*20/話を神戸市平野に戻してみよう。1980年代、わたしが神戸の業界新聞の記者をしていた時、東京から津村喬が神戸に移り住んでいるとの情報を得て、取材しようと平野の石井橋近くの津村邸に伺った。なにしろ70年安保の思想的リーダーの一人として著名だったし、本も何冊か読んでいたのである。

2019*03*21/津村邸に取材に伺った時、ちょうど彼が社会党参議院選挙の全国区の議員名簿に入っているとの報道があったばかりで、津村氏は電話取材の対応に忙しくしていた。こののち太陽暦より太陰暦での身体性を大切にしようと、毎月津村邸で満月の日に「満月会」が開催され、私も足繁く通ったものだ。

2019*03*22/業界新聞の記者兼出版編集者として働いていた会社から、大阪の海風社という出版社に転職した私。そこの社主で詩人である作井満に津村喬を紹介。あっという間に、津村喬が編集長となり「焼酎通信」なるメディアが誕生。目指すは「焼酎ブームより焼酎を守れ」。ワープロが出始めた時だった。

2019*03*23/お客さんが少なかった。その理由にはいくつかあると思うが、それから出演者とタブラオ側がどう対処していくかが勝負となる。今月お客さんが一桁だったライブの日が2回。今日などは給料日の前の土曜日なので日程的には悪いのだが、グルーポによってはそんな条件でも満席になることはある。

2019*03*24/第141回「Mélange」例会が行われました。第一部読書会は高木敏克氏のカフカ長編小説「審判」についての語りです。
https://twitcasting.tv/gunshaku/movie/533831236
https://twitcasting.tv/gunshaku/movie/533839145
https://twitcasting.tv/gunshaku/movie/533843670
画家ティトレリに注目するという独自の視点を展開。面白かったなあ。
例会の様子の写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1110342898208243712

2019*03*25/15年間使っていたMacBook G4がとうとうプツンと動かなくなってしまい、Mackerのわたしは本日ヨドバシカメラでMacBook Airを購入。その前に蔦屋書店(台北の誠品書店のレイアウトを思い出す)でアリストテレス『詩学』(光文社古典新訳文庫、三浦洋訳)を買う。梅田食堂街でひとり反省会。

2019*03*26/長編小説を読むというのは、一定のまとまった時間が必要です。その時間を捻出する覚悟と、だらだらと読んでいると物語の展開を忘れてしまうので集中して読むことが求められます。それでも読了したときの達成感は大きなものです。カフカ『審判』を読了して長編小説を読む自信がむくむくと。

2019*03*27/最近知り合ったAさん。定年退職された方で、毎日図書館に通っておられます。読書の日々です。いつも同時に三冊を読み進めているとか。お気に入りの場所もあるのでしょうね。われわれの住む兵庫県には明石市に一か所だけ県立図書館があります。一度訪れたことがあります。静かな場所です。

2019*03*28/なんとか新しく購入したMacBookAirの環境設定がPCと同じ操作環境に近づいてきて安堵しています。以前持っていたMacBookG4とはOSの互換性がなく、なにかと不便でしたし、ネットで閲覧するサイトも限られていたために不便だったのです。ITの世界では15年はおろか5年でさえも大昔なのですね。

2019*03*29/機械というのはおかしくなる時は重なるもの。自宅で使っているEPSONのプリンター(PM-G4500)の調子がおかしい。出版の仕事柄どうしてもA3対応が必要なので買い替え時期か。最近のプリンターはパソコンを経由することなくWi-Fiつながりで印刷ができるので便利だが、インク代が高くエグい。

2019*03*30/どうしてこうも新しいパソコンというのはサクサク動くのかと驚嘆しています。新しいMacBookAirには余分なアプリケーションを入れまいと自戒するのですが、時がたてばなにやかやと入れてしまうのは業のようなもの。そして経年のパソコンはいつクラッシュするかわからずその対策も必須です。

2019*03*31/本日が締め切りの詩稿(日本現代詩人会発行のアンソロジー)を書き下ろして郵送しました(メール送稿という選択肢はなし)。私は兵庫県現代詩協会発行のアンソロジー編集担当者ですが、最新号でようやく手書き原稿よりメール原稿を上回った事実を考えるとまだまだ手稿が多いのでしょうね。

2019.3月のメールニュース

2019年03月05日 14時24分36秒 | めらんじゅ
2019年3月のメールニュースです。
もうすぐ桜の季節ですね。
奄美・沖縄はすでに終わっていますが(かの地の桜は1~2月に咲く緋寒桜)

神戸から、詩と俳句を中心とした文学イベントのお知らせです。春がにじり寄ってきています。

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◆1.--第141回「Mélange」例会〈3月24日(日)〉読書会と合評会←読書会テーマ〈カフカ「審判」を読む〉
◆2.--カフェ・エクリの活動〈3月18日(月)〉
◆3.―2019年〈日本・韓国・在日コリアン詩人共同ユン・ドンジュ追悼会〉は2月18日(月)開始しました
◆4.--文学短報=A/――南海日日新聞の連載コラム「つむぎ随想」 B――俳句情報〈俳句と評論誌「奔」〉C/――句会をします(8月25日〈日〉)D/――今年のロルカ詩祭について(8月17日〈土〉)E/――近況集 F/――元正章牧師の「益田っこ通信」から引用 G/――訃報 川柳作家。筒井祥文氏 
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◆1.--第141回「Mélange」例会〈3月24日(日)〉読書会と合評会


141回目の「Mélange」例会は第一部「読書会」(pm1:00~3:00)。第二部「合評会」(pm3:15~6:00)です。
3月の例会「読書会」は、小説家で詩人の高木敏克氏の語りです。好評の「カフカ語り」シリーズです。今回取り上げるのは「審判」。いよいよカフカ作品の代表作に切り込んでいきます。みなさんは一度は「審判」を読んでおられると思いますが、この際もういちど読み直して、その作品世界を堪能してください。まだ読んでいない人は文庫でも390ページほどの厚さです。さっそく読み始めましょう。 

―――――――高木敏克氏からのメッセージ------------☆
カフカの「審判」への詩的アプローチ
             高木敏克

 カフカの審判に関しては様々な文学論的なアプローチがなされている。私が手に取ったものだけでも、ロジェ・ガロディー、モーリス・ブランショ、マルト・ロベール、グスタフ・ヤノーホ。ジル・ドゥルーズ&フェリックス・ガタリなどなどであるが全部は読み切れない。
 しかしカフカに入ってゆくのはこれらの研究書からではありえない。詩的な極私的動機しかありえない。何か思い当たるところのある不思議な危険な香りにさそわれてのことである。それでは、その思い当たるところは何なのか?
 解放区を作ったと思ったら、実は包囲されている。もし解放区を作らなかったら、こんな形で包囲されることもなかったはずだ。これはどういうことなのかと思ったことがある。バリケードで大学を封鎖した時だ。人間は賢いから動物を捕える柵を作ることもできる。だが、我々のやっていることは一体何なのだ。自分自身で柵を作って中に入り、ここはだれも入れないから自由だといっている。
 部屋に鍵をかけるようになってから都市住民は自由になったと思うようになった。誰もが自由になるために閉じこもるようになった。これは文学的なことかもしれないが、大学解放区で見えてきた光景は城の小説に思い当たるところが多かった。
鍵にせよバリケードにせよ国境にせよ、自由に閉じこもる不自由を実現してくれる。子供は勉強部屋に鍵をかけて不自由になり、やがて独立自由を求めて就職して不自由になる。ユダヤ人各部族のうち砦を築いた部族はローマ軍に包囲されて消滅し、アラブに包囲されたイスラエルも砦を考えているのかもしれない。その他、自由を求めて包囲されて不自由になる構造は古今東西どこにでもいつでもある。それは地政学的には城の構造であり、言語世界的には審判の構造である。審判とは言葉で不自由を与えるものだからである。つまり、自由という罪に対して不自由という罰を与えるのが裁判の機能なのだ。
 プラハの貧しいユダヤ人ゲットーからカフカの父親は身を起こして商売で成功してカフカを大学に送るのだが、成長したカフカが半ば役人として読み取るのは、すべての自由は包囲される不自由だというテーゼなのだ。
 つまり、成長したカフカが見つけたのは城と裁判の不自由ではない。それでは不自由はサラリーマン、あるいは不自由な学者とかわりないことになる。少なくともいえることはカフカが小説を書いている限り、カフカの小説にこたえる方法は小説を書く以外にない。カフカについて解説することは小説を包囲する側に立つことであり、カフカは解説されることを拒絶する方法で小説を書いている。
 その、みじめな生贄となったのが坂内正氏の著作「カフカの審判」(1981年4月創樹社刊)である。最初に紹介したカフカ解説者は単なる学者ではなく作家や詩人であるが、少なくとも表現者としてのカフカとの対話がある。ところが、カフカを合理的に解析しようとするくらい不毛なことはない。なぜなら、カフカの「審判」はあらゆる解析裁断の不自由と闘う小説という自由なのだから、カフカを包囲して不自由の側に立つことは許されないのだ。彼の批評・解説は堂々巡りの断片的解析の地獄めぐりとなる。それはまた、最も悲劇的なカフカの読者を作ることになることでもある。それは、カフカの小説を断片的解説の堂々巡りだと解釈して不自由になる読者だからである。
 
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私は見逃しましたが、在日英国人のジョン・ウィリアムズ監督が日本を舞台にして制作した映画「審判」が上映されていました)

△第2部の詩の合評会は、午後3時すぎからスタートします。△第三部は、懇親会です(これがまた愉しい詩人たちのひとときです。最近は例会ならびに懇親会に詩を愛好する方の参加があり、参加者の幅が広くなりました)。

△第二部(pm3:00~6:00)は、詩の合評会です。
今回も意欲的な作品をお寄せください。
作品の締め切りは3月21日(木)です。 
合評会への詩稿は、(maroad66454@gmail.com)に送ってください。事前に一斉送信いたします。合評会に参加する前に読んでおいてください。また送っていただいた作品は「月刊めらんじゅ141号」に掲載。合評会当日にみなさんに配布(無料)します。 

この会を運営しているのは、神戸を拠点とする詩のグループ「Mélange」。代表と事務局は私・大橋愛由等。詩の会(二部構成)をほぼ毎月開催しています)。

■会場:スペインレストラン「カルメン」電話:078-331-2228(阪急三宮駅西口から北へ徒歩一分)創業1956年の神戸でも有数の老舗レストランです。毎週土曜日にフラメンコライブをしています。

△「月刊めらんじゅ」140号をネットにあげました。ご覧になってください。
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxtYXJvYWQ2NjQ1NHxneDozZjdiZDU4MGJjZjk4MTVi
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「Mélange」月例会、2019年の日程が決まりました。
(敬称略・開催場所はすべて神戸三宮のスペイン料理カルメン・開催時間は毎回午後1時)

予定ですので変更する場合があります。その際には、この月報(「Mélange」メールニュース)あるいは、ブログ「神戸まろうど通信」をご覧になって確認してください。4月の開催日程が変わっています。ご注意ください。 

*2019年における読書会の内容です(敬称略)。
★04月14日(日)142th/米田恵子(山口誓子の俳句世界〈仮題〉俳句の巨星・山口誓子の作品世界を紹介してもらいます)〈注意・4月は日程変更しています〉山口誓子の俳句は朝日文庫『現代俳句の世界 4 山口誓子集』が入手しやすく価格も手頃です。
☆05月26日(日)143th/安西佐有理(〈通じる言語に詩はあるか―コミュニティ通・翻訳のしごとから〉通訳・翻訳の現場で多言語と格闘している立場から、ことばの交換性について語ってもらいます)
☆06月30日(日)144th/清眞人(エーリック・フロムについての研究書『フロムと神秘主義』(藤原書店 2018)を上梓した哲学者の清氏にフロムと神秘主義について語ってもらいます。)
☆07月28日(日)145th/法橋太郎(石原吉郎の詩世界について)
◇8月17日(土)第22回ロルカ詩祭/第一部ロルカ詩の朗読 第二部自作詩の朗読 
◇8月25日(日)大橋愛由等・句誌「奔」合同句会(詳細は後日) 
☆09月29日(日)146th講演者/野口裕(「全句集を読むシリーズ01」〈仮題〉)
☆10月27日(日)147th講演者/神尾和寿(テーマ未定)
☆11月24日(日)148th講演者/木澤豊(宮沢賢治を語るシリーズ)
(会場はすべてスペイン料理カルメン。8月と12月は休会します)

◆2.--カフェ・エクリの活動〈3月18日(月)〉
高谷和幸氏主宰の詩の会「カフェ・エクリ」についてです。
この会は、(兵庫県)播磨地域で表現活動することを全面に押し出した詩を中心とした文学集団です。
月に一回の詩の会(「Mélange」例会と同じく読書会パーツと詩・川柳の合評会パーツの2部制)を中心に、シンポジウム開催や、年に一回程度の一泊の宿泊をともなう小紀行を実施しています。

△3月の例会/開催は18日(月)午後2時から。会場・たつの市「ガレリア」=JR姫新線「本竜野駅」下車。
第一部の読書会の話者は、合同で進めます。「いま詩は世界をどうとらえるか」を共通テーマに、高谷和幸・得平秀昌・大橋愛由等の三人でレジュメを準備しあって語り合おうと思っています。さて三人がどのような詩をテクストに持参するのかお楽しみに。 
☆第一部を読書会。☆第二部は詩と川柳の合評会(詩稿をそれぞれ12-13部程度印刷して会場に持参してください)。
☆第三部は、姫路駅前に移動して懇親会を開催します。 

△現在、エクリでは年一回刊行の詩誌「Oct.」の編集作業の大詰めです。私は、詩稿、評論(映画評)、書評の三本の執筆を予定しています。

》》》》》》2019年の「カフェ・エクリ」の開催日時については、現在策定中です。もうすこしお待ち下さい。開催時間は毎回午後2時。)

◆3.―第6回〈日本・韓国・在日コリアン詩人共同ユン・ドンジュ追悼会〉2019年2月18日(月)に京都・同志社大学今出川キャンパスにて行われました。
☆詩人・金里博氏と私・大橋愛由等が共同主宰しています〈日本・韓国・在日コリアン詩人共同ユン・ドンジュ追悼会〉についてです。
会の様子の一部を動画におさめています。
どうぞご覧になってください。
2019尹東柱追悼会  02.18
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526456217
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526458557
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526461442
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526462252
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526467046
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526467592

◆4.--文学短報
A/――南海日日新聞(奄美で発行されている日刊紙)の連載コラム「つむぎ随想」に、私・大橋愛由等が原稿を書いています。直近に送稿した原稿は、カトリシズムについて書きました。私が通った小学校は、カトリック系ミッションスクール。ポーランド系神父もいたりしたのですが、そのなかには反独レジスタンスに参加していたひともいました。  

B/――俳句情報「俳句&評論誌 奔」
「奔(ほん)」(俳人・望月至高代表)3号の編集が始まりました。わたし・大橋愛由等は同人となっています。「奔」は俳句と評論という珍しいコンセプトのメデイアです。第3号も編集が動き出しています。しっかした社会評論を掲載するメディアとして評価が広まってほしいものです。
△3号から判型をB5からA5版に、価格を1000円程度に収めるよう目指します。 
      ◀3号原稿要領▶
1.俳句10句(俳歴プロフ添付のこと)    
2.俳句の作品批評 4000字以内       
    俳句評論 6000字以内       
3.一般評論   8000字以内                    
4.締切6月末、発行7月末

C/――句会をします
8月25日(日)大橋愛由等・句誌「奔」合同句会
会場はスペイン料理カルメン。午後1時から。
自在な俳句作品を期待し、俳句を媒介にして、俳人、詩人、柳人、歌人たちの交流の場を目指します。
締切、出稿句数などは、後日お知らせします。
年に一回の主催句会です。楽しみにしています。

D/――今年のロルカ詩祭について(8月17日〈土〉)
第22回ロルカ詩祭の概要です。
△第一部ロルカ詩の朗読〈pm5:30~〉 第二部自作詩の朗読〈pm6:00~〉といった構成です。
△今年の朗読伴奏者が決まりました。ジャズピアニストの田中ケイコさんです。自在に作品に沿って演奏してくれると思います。
△会場はスペイン料理カルメン。より多くの朗読参加者をお待ちしています。

E/――近況集
△いただいた詩集→①彦坂美喜子著『子実体日記』②中島友子著『おくりもの』
△いただいた詩誌、句誌→①「河口からⅤ」(季村敏夫個人誌)②「ガーネット Vol.87」(神尾和寿氏から)③「船団 120
号」(坪内稔典氏から)
△俳人で最近俳誌「吟遊」同人になった中永公子氏の朗読会が、3月21日(木・祝)に神戸市灘区深田町1-1-11B1「テアトル・ラモー」で開かれます。中永氏が俳句を朗読。西村善子ヴィオラ・ダ・ガンバ、脇山幹士チェンバロで伴奏。午後2時半開場、3時から開演。前売り3000円。予約は078-587-2205←再掲

F/――元 正章牧師のこと
島根県益田市で牧師をしている元(はじめ)正章氏。今回ははがき通信「益田っこ 25号」を全文転載します。

-------------元 正章牧師からのメール転送----------------☆
はがき通信「益田っこ」(25号)を転載します。

★「益田っこ」(25号)「随人観美 全人皆神」
 
「すべての才や力や材といふものは ひとにとゞまるものでない ひとさへひとにとゞまらぬ」『春と修羅 第二集 告別』(宮沢賢治)。
「随人観美 全人皆神」(人に随って美を観ずれば、全人皆神なり)。これは、「人間が生まれてくるのは偶然ではなく、神の心をもって生まれてきている」というキリスト教思想で教鞭に立たれた原田実の造語「随人観美」に、松原泰道(臨済宗住職)が付け加えた言葉です。
 「随処作主 立処皆真」(随処に主と作(な)れば 立処みな真なり)。
「どこに居ようとも、その処で主体性をもって働くのならば、その場にありて真理を見出す」とでも解釈できるでしょうか。「内にコスモスを持つ者は、世界の何処の辺遠に居ても、常に一地方の存在から脱する」(高村光太郎)にも通じる“道”です。そう言われれば、イエスさまもガリラヤという辺遠の地にて、神の国の到来という福音を宣べ伝えていたのでした。「時は満ち、神の国は近づいた」と。
 益田の地に足を下ろして、3年目の春を迎えようとしています。
「秋好、大賀、大畑、城市、澄川、田原、寺戸、増野」という苗字は、「中島、齋藤」も含めて、益田に多い名前であり、その全ての人とは知己となり、親交を深めています。また人との交流だけではなく、自然に触れることで、“無辺の精神”に学んでいます。本来、「ひとさへひとにとゞまらぬ」ものなのです。「われらに要るものは 銀河を包む透明な意志 巨きな力と熱である」(宮沢賢治)を噛みしめて、70代・第二の青春を駆け上がりたいと願うものです。
〒698-0021 益田市幸町4-54  日本基督教団益田教会牧師  元 正章 
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G/――訃報 川柳作家・筒井祥文氏
川柳作家の筒井祥文氏が2019年3月6日逝去されました。1952年京都市中京区生まれ。享年66歳。
なんどか句会で同席させていただいたのですが、その強烈な印象を与える風貌、キャラクターは忘れることができません。
セッタを履いて、(はんなりではなく)こてこての京都弁、他人をなごませる面相、まくしたてる川柳論。祥文氏と同じく川柳作家で京都人の石田柊馬氏とがふたりいるだけで、もうそれだけでひとつの世界。二人の会話を聞いているだけでも陶酔し、満足していました。私よりはるかに年上だと思っていましたが、そんなに年齢差がないことを知ったときの驚きたらなかった。石田柊馬氏とならんで昭和から平成にかけて京都を拠点として川柳世界を牽引してきた柳人がなくなったことは残念です。謹んでお悔やみ申し上げます。(筒井祥文氏の句集は『筒井祥文集』(セレクション柳人9、邑書林、2006)があります)

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2019年2月のツイッター

2019年02月28日 08時37分04秒 | ツイッター集蔵箱
2019*02*01/二週続きで詩の会エクリが4日(月)に行われます。この日、FMわぃわぃ奄美専門チャンネル「南の風」の番組収録があり、ゲストに小説家の高木敏克氏をお迎えします。番組収録が終わってからの参加となります。エクリ第一部は千田草介氏がチベット仏教と、高僧で詩人のミラレパを語ります。

2019*02*02/本日、父方の祖母である大橋ムラの命日です。写真は産まれたての孫である私・大橋愛由等を抱く祖母です。祖母の長男であるわが父・大橋彦左衛門のそのまた長男である私の出産をさぞ喜んだでしょう。戦争中は奈良に疎開。祖母は苦労続きの人生でした。もうすこし祖母と話をしてみたかった。
大橋ムラ(父方の祖母)に抱かれる誕生間もない私の写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1092589081735790592

2019*02*03/家人が昨日、京都の吉田神社の追儺式を見るべくでかけました。多くの屋台で盛況だったらしいのですが、追儺式が行われる前に帰宅したとか。この追儺式は平安時代からの古式を継承している祭事として著名です。私は今出川通りから入って黒谷まで抜ける道を学生時代に散歩道としていました。

2019*02*04/二週つづきの「姫路エクリ」です。同会に参加する前にFMわぃわぃ奄美専門チャンネル「南の風」の番組収録をしました。ゲストに高木敏克氏。〈奄美ふゆ旅2019〉の感想を語ってもらいました。写真はエクリの会場。第二部合評会から参加。今回も詩人たちによる濃密な語りが展開されたのです。
会の様子の写真は、
https://twitter.com/gunshaku/status/1092936910203281409

2019*02*05/数日前のことです。JRで三ノ宮駅にむかっていたところ、六甲山系が冠雪していました。座席から撮ったので画像は鮮明ではありませんが、まことに珍しい光景です。神戸に住む人間はこうして六甲の四季と共に日々を暮らしていることを実感します。春になると緑のグラデーションが楽しめます。
六甲かせ冠雪している様子の写真は
https://twitter.com/gunshaku/status/1092938687845789696

2019*02*06/映画「ネルーダ 大いなる愛の逃亡者」を見たその日、ジュンク堂書店で『ネルーダ詩集』(田村さと子訳・思潮社「海外詩文庫」)を購入。解説をふくめて一気に読了。長い詩歴のなかでやはり初期の頃の詩的飛躍が随所に散りばめられた作品群に心惹かれた。スペイン語の原詩も触れてみたい。

2019*02*07/チリの詩人パプロ・ネルーダ(1904-1973)はフェデリーコ・ガルシア・ロルカ(1898-1936)と同時代人。ロルカはネルーダについて「哲学よりも死に近く、知性によりも苦悩に近く、インクより血に近い詩人」と紹介。ネルーダは「フェデリーコ・ガルシア=ロルカへのオード」という詩を書く。

2019*02*08/「もしも 寂しい家で怯えながら泣くことができたら/もしも わが眼を抉りとって 食べることができたら/そうしただろう 悲嘆にくれたオレンジの木のようなきみの声のために/大声で叫びながら現れるきみの詩のために」―ネルーダ「フェデリーコ・ガルシア=ロルカへのオード」冒頭部分。

2019*02*09/高橋修宏氏より「575」02号が到着。細長の体裁。俳句と評論が掲載されている。〈兎唇より呪文こぼれる茸山〉〈涅槃とや座頭鯨の背の滑り〉〈花籠に猿女沈もる歌いつつ〉は高橋氏の作。あと江里昭彦、増田まさみ、柿本多映といったなじみの俳人の作が掲載されている。松下カロの作品も。

2019*02*10/「575」(高橋修宏・編集発行)に30句を寄せている増田まさみさん。選句するのを躊躇するほど高い完成度。〈天涯に吃音の蝶ひるがえる〉〈灌木を払い死蝶を呼びださむ〉〈花石榴あるけば冥し母のくに〉〈落蝉やまだ生ぬるき虚空あり〉〈前世の無花果の木に還らむか〉――タナトスへの想い。

2019*02*11/神戸は雪。星野太氏の「俳句をめぐる四つの命題」(「575」02号)を読む。詩を希臘語のカイロス(瞬間・好機)的な言語態とし、その蕩尽性、忘却性を説く。俳句の季語は「カイロス的な一回性をアイオーン(永遠)化としての反復に至らしめるべく生み出された世界でもまれなシステム」と。

2019*02*12/家人から仕事部屋を片付けろと言われ、すごすごと部屋にこもり作業を始める。去年あたりからパソコン周辺が書籍、雑誌、資料が山積みとなり自分でも収拾がつかない状態。今日はここだけと決めた袋の中から父の台湾時代を回顧する手稿が出てきた。去年の台南紀行の際に読んでいればと後悔。

2019*02*13/二人しかいない同人誌で、そのうちの一人が死刑執行されたので終刊となったという俳誌がある。「ジャムセッション」。発行人は江里昭彦氏。死んだのは中川智正オウム死刑囚。死んでから元信者の女性と養子縁組がされていたり、オウム元信者とのつながりも確認されるなどの事実が発覚した。

2019*02*14/村上春樹の短編小説「納屋を焼く」を読む。1983年の作品。韓国のイ・チャンドン監督が「バーニング」というタイトルで映画化している。韓国で春樹作品の人気は高いらしい。韓国映画では日本の小説を題材にしたりして登場するが、果たして日本はどれだけ韓国の文学に親しんでいるだろうか。

2019*02*15/私が今観たいと思っている映画は二本とも韓国映画である。「金子文子と朴烈」「バーニング」。韓国は映画を輸出産業と見立て積極的に映画製作を支援していると聞く。最新の日本映画にも秀作はあると思うが、私の情報不足でアンテナにひっかからない。でも邦画はつまらないと言いたくない。

2019*02*15/ 村上春樹の1980年代の小説には携帯電話がない時代の若い男女の伝達手段がなまなましく描かれていて、懐かしかった。「蛍」という小説には主人公が土曜日の夜に、公衆電話がある下宿の一階ロビーで彼女からの電話を待つ場面がある。下宿にひとつしかない公衆電話の前でいつかかってくるか分からない電話を待つもどかしさは今の若者には実感できないだろう。

2019*02*16/今月の「Mélange」例会は24日開催。第一部読書会は、詩人で歌人である野田かおりさんに「短歌の今について」を語ってもらいます。午後1時に開始。会場は神戸・三宮のスペイン料理カルメン(078-331-2228)。参加費は資料代500円。野田さんは詩集『宇宙(そら)の箱』を上梓されています。

2019*02*17/「Mélange」例会の今年7月までの第一部読書会の発表者とテーマです(敬称略)。☆3月24日高木敏克=カフカ『審判』を読む☆4月21日米田恵子=山口誓子の俳句世界☆5月26日安西佐有理=通じる言語に詩はあるか☆6月30日清眞人=エーリック・フロムについて☆7月28日法橋太郎=石原吉郎の詩世界。

2019*02*19/7回目の尹東柱追悼会が同志社大学今出川キャンパス内で行われました(金里博氏と共同主宰した会としては6回目。去年は私・大橋愛由等の個人主宰)。挨拶するのは金里博氏。この日は韓国から二人のゲストもかけつけてくれ、演舞あり、琵琶演奏(川村旭芳さん)、詩人たちの朗読と続きます。
追悼会の様子の写真は、https://twitter.com/gunshaku/status/1100906123022917632

2019*02*20/第6回〈日本・韓国・在日コリアン詩人共同尹東柱追悼会〉の動画を紹介します。 http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526456217
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526458557
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526461442
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526462252
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526467046
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526467592
会の様子や雰囲気を味わって下さい。

2019*02*21/いままで調子よく動いていたノートパソコンが急に動かなくなった。MAC「iBook G4」。2005年に購入したので14年間もったということになる。パソコンとしては長寿かも。なんどか修理に出して、しばらく使わない時期があったが去年起動してみるとSAFARIとQUARKが動いたので使っていたのだが。

2019*02*22/今年から始めたこと。いただいた詩集、句集について、熟読、さっと読みにかかわらずハガキの礼状をだすことにしていること。礼状を書くために謹呈本を即座に読み込み評価し文章化する技術が高まることを期待している。すぐに読めてしまう作品集もあればなかなか読めない本も。いろいろだ。

2019*02*23/早くも今年後半の二つのスケジュールの確定作業の最中。①「Mélange」例会の第一部読書会のスピーカー予定者への声がけ。②スペイン料理カルメンのフラメンコライブの出演グルーポを決めている。気が早いと思われるかもしれないが、多忙な表現者、演舞者には早めの声がけが必要なのです。

2019*02*24/第140回「Mélange」例会が神戸・三宮のスペイン料理カルメンで開かれました。第一部読書会の話者は、詩人で歌人の野田かおりさん(写真左)。若手四人の歌人の作品を取り上げ、いかに詩的飛躍がされているのかを、詳細に語ってもらったのです。この人の作品を読む力は深いものがあります。
「Mélange」例会の様子の写真は、https://twitter.com/gunshaku/status/1101282491581620224

2019*02*25/イ・ジュンイク監督作品「金子文子と朴烈」を観る。この監督の作品は『王の男』『空と風と星の詩人 尹東柱の生涯』を観ている。レベルの高い映画だった。水野健太郎を演じるキム・インウは尹東柱の映画でも検事役として登場。その迫力ある演技は注目していた。脚本の中身も濃く唸らせた。

2019*02*26/アナキスト・朴烈は23年間収監され日本の敗戦後解放される一方、詩人・尹東柱はあとすこしで日本の敗戦という1945年2月獄中死する。この違いはなんだろう。また大逆罪で死刑判決を受けた金子文子の死因は縊死となっているが信じる者はいない。戦前は国家の都合で簡単に生死を分けていた。

2019*02*27/映画「金子文子と朴烈」「空と風と星の詩人 尹東柱」にしろ韓国映画なのだが舞台は日本。台詞の大半は日本語である。この二つの映画、ことさらに日本国家の犯罪性を告発してはいなく、当時の日本国家が押し付けようとしいた国体思想の限界をしっかり台詞の中で露出させているのが面白い。

2019*02*28/考えてみれば映画の題材として戦前という全体主義ほど面白いものはないのではないか。日本で作られたアニメ映画「この世界の片隅に」(片渕須直監督)では、8月15日の玉音放送が流れた直後の呉の街に太極旗がはためいていた描写があったことに注目した。日本の映画人の奮起に期待したい。

第140回「Mélange」例会〈2月24日(日)〉+〈日本・韓国・在日コリアン詩人共同ユン・ドンジュ追悼会

2019年02月03日 08時56分28秒 | めらんじゅ
冬まっさかり。
2019年2月のメールニュースです。

24回目の〈奄美ふゆ旅〉から帰ってきました。
奄美のヲナリ神に守られたり、試練をあたえられたり、今年も多くの物語が誕生したのです。

神戸から、詩と俳句を中心とした文学イベントのお知らせです。2019年がじくじくと月日を重ねていってます。
今回はじめてこのメールニュスを送る方がいらっしゃいます。月に一回、神戸から発信されるささやかな文学情報メールニュースです。 

----INDEX----------------------------------------------------------------------------------------------------------
◆1.--第140回「Mélange」例会〈2月24日(日)〉読書会と合評会←読書会テーマ〈短歌の今を語る(仮題)〉
◆2.--カフェ・エクリの活動〈2月4日(月)〉
◆3.―2019年〈日本・韓国・在日コリアン詩人共同ユン・ドンジュ追悼会〉→2月18日(月)開始時間は午後2時
◆4.--文学短報=A/――南海日日新聞の連載コラム「つむぎ随想」 B/――FMわぃわぃ奄美専門チャンネル「南の風」2019年の特集は「世(ゆ)替わり―奄美の視点から」 C/――24回目の〈奄美ふゆ紀行〉1月21日(月)~24日(木)C/――俳句情報〈俳句と評論誌「奔」〉D/――近況集 E/――元正章牧師の「宣教」から引用〈1.17について〉 G/――韓国映画「金子文子と朴烈(パク・ヨル)」の上映について(再掲)
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◆1.--第140回「Mélange」例会〈2月24日(日)〉読書会と合評会


140回目の「Mélange」例会は第一部「読書会」(pm1:00~3:00)。第二部「合評会」(pm3:15~6:00)です。
2月の例会「読書会」は、詩人で歌人である野田かおり氏の語りです。「Mélange」例会で短歌を取り上げるのは、今回で2回目です(前回は吉野節子さんが前登志夫氏の作品世界を取り上げました)。近年の短歌世界は若い世代が意欲的に創作していて活況を呈しています。同時代に生きる若き歌人たちはなにを表現しているのか、興味深いものがあります。野田氏には自作の短歌を含めて、推薦の作品をもとに語ってもらう予定です。「Mélange」の会は、詩と俳句を横断する人が多いのですが、短歌と横断するひとは少ないのです。

―――――――野田かおり氏からのメッセージ-----------------------------------☆
①短歌における詩的飛躍
②2018年に出版された若手歌人の歌集(今のところ4歌集を考えています)より、詩的飛躍がみられる歌について検討します。前半はわたしが歌を読んで多少の解説を加えていきますが、後半は参加者で歌のなかの詩的飛躍について意見交換したいです。私の作品は最後に紹介するくらいでいいと思います。
③文献は手にはいりにくそうなので、レジュメを作成します(当日持参します)。
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△第2部の詩の合評会き、午後3時すぎからスタートします。△第三部は、懇親会です(これがまた愉しい詩人たちのひとときです。去年暮れから例会に詩を愛好する方の参加があり、参加者の幅が広くなりました)。

△第二部(pm3:00~6:00)は、詩の合評会です。
今回も意欲的な作品をお寄せください。
作品の締め切りは2月21日(木)です。 
合評会への詩稿は、「月刊めらんじゅ140号」に掲載。合評会当日にみなさんに配布(無料)します。 

この会を運営しているのは、神戸を拠点とする詩のグループ「Mélange」。代表と事務局は私・大橋愛由等。詩の会(二部構成)をほぼ毎月開催しています)。

■会場:スペインレストラン「カルメン」電話:078-331-2228(阪急三宮駅西口から北へ徒歩一分)創業1956年の神戸でも有数の老舗レストランです。毎週土曜日にフラメンコライブをしています。

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「Mélange」月例会、2019年の日程がすこしずつ決まっています。
今年もさまざまな人の語りで刺激を受けたいと思っています。 
(敬称略・開催場所はすべて神戸三宮のスペイン料理カルメン・開催時間は毎回午後1時)

予定ですので変更する場合があります。 

*2019年前半の現在決まっている読書会の内容です(敬称略)。
☆03月24日(日)141th/高木敏克(好評シリーズ「カフカを読む/『審判』を取り上げます」。日本を舞台にした在日英国人のジョン・ウィリアムズ監督による映画「審判」が先月上映されていました)
☆04月21日(日)142th/米田恵子(山口誓子の俳句世界〈仮題〉俳句界の巨星・山口誓子の作品世界を紹介してもらいます)
☆05月26日(日)143th/安西佐有理(〈通じる言語に詩はあるか―コミュニティ通・翻訳のしごとから〉通訳・翻訳の現場で多言語と格闘している立場から、ことばの交換性について語ってもらいます)
☆06月30日(日)144th/清眞人(エーリック・フロムについての研究書『フロムと神秘主義』(藤原書店 2018)を上梓した哲学者の清氏にフロムと神秘主義について語ってもらいます。)
☆07月28日(日)145th講演者未定
◇8月17日(土)第22回ロルカ詩祭/第一部ロルカ詩の朗読 第二部自作詩の朗読
☆09月29日(日)146th講演者未定
☆10月27日(日)147th講演者未定
☆11月24日(日)148th講演者未定


◆2.--カフェ・エクリの活動〈2月4日(月)〉
高谷和幸氏主宰の詩の会「カフェ・エクリ」についてです。
この会は、(兵庫県)播磨地域で表現活動することを全面に押し出した詩を中心とした文学集団です。
月に一回の詩の会(「Mélange」例会と同じく読書会パーツと詩・川柳の合評会パーツの2部制)を中心に、シンポジウム開催や、年に一回程度の一泊の宿泊をともなう小紀行を実施しています。

△2月の例会/開催は4日(月)午後2時から。会場・姫路市「姫路イーグレ」会議室。
第一部の読書会の話者は、小説家の千田草介氏。テーマは、チベットの高僧で詩人であったミラレパについてです。最初チベット仏教についての概略を語ってもらい、そののちにミラレパ(1052-1135)の生涯と詩作について語ってもらいます。「チベットでも最も有名な仏教修行者・聖者・宗教詩人の一人」とWIKIは紹介しています。
☆第一部を読書会。☆第二部は詩と川柳の合評会(詩稿をそれぞれ12-13部程度印刷して会場に持参してください)。
☆第三部は、姫路駅前で懇親会を開催します。 


△現在、エクリでは年一回刊行の詩誌「Oct.」の編集作業の大詰めです。私は、詩稿、評論(映画評)、書評の三本の執筆を予定しています。

》》》》》》今後の「カフェ・エクリ」の開催日時(予定は変更されることがあります。敬称略・開催時間は毎回午後2時。日程は流動的です。決まり次第このメールニュースにてお知らせします)
・3月18日(月)会場・たつの市「ガレリア」/発表予定者・高谷和幸
以降の日程はおいおい発表いたします。


◆3.―〈日本・韓国・在日コリアン詩人共同ユン・ドンジュ追悼会〉2019年2月18日(月)←開始は午後2時です。
☆詩人・金里博氏と私・大橋愛由等が共同主宰しています〈日本・韓国・在日コリアン詩人共同ユン・ドンジュ追悼会〉についてです。
☆開催日時/2019年2月18日(月)午後2時から(開始時間をお間違えなく)
☆会場/京都市上京区・同志社大学今出川キャンパス「尹東柱詩碑前」(ハリス理化学館前)。午後2時から開催の予定です。
☆内容/共同主宰者の私・大橋愛由等が司会を担当。金里博氏が挨拶。出席した日本・韓国・在日コリアンの詩人、俳人たちがこの日のために書き下ろした自作詩を朗読します。
☆楽曲演奏/毎回好評をいただいている楽曲演奏は、琵琶奏者の川村旭芳さんにお願いしています。琵琶音楽をはぐくんだ京洛の街でひびく琵琶の音色にたゆたいながら、若くして獄死した詩人・尹東柱を忍びたいと思っています。
またこの日のために韓国からの参加者も来てくれます。舞踏家、美術家などが詩碑の前で演舞を披露していただく予定です。
☆参加/だれでも参加できます。作品がなくても参加可能です。詩人・俳人たちによるしめやかな冬の京都の野外詩祭です。独特の雰囲気がかもしだされます。同志社大学今出川キャンパスも独特の雰囲気があります。
☆詩祭終了後、近くの居酒屋で懇親会が開かれます。(冬の京都の野外詩祭です。あたたかい格好で臨んでください)
☆冊子/参加を予定している詩人・俳人たちの作品を印刷した冊子を当日会場で配布いたします。


◆4.--文学短報
A/――南海日日新聞(奄美で発行されている日刊紙)に私・大橋愛由等が執筆しているコラム「つむぎ随想」の8回目の原稿を送稿しました。沖永良部島で、中脇初枝さんの小説(『神に守られた島』『神の島のこどもたち』)の読書会をした模様を書いています。 

B/――FMわぃわぃ奄美専門チャンネル「南の風」の2019年の特集は、「世(ゆ)替わり―奄美の視点から」シリーズを予定しています。元号が変わることに伴う新天皇の即位をことほぐといった位相とは関係なく、奄美にとってこの「世(ゆ)替わり」とはどんな意味を持つのかを考えるシリーズにしたいと思っています。詳細は後日に。

C/――今年の〈奄美ふゆ紀行〉は、1月21日(月)から24日(木)まで、奄美群島をめぐってきました。徳之島発の大島行きのボンバル機が欠航となり、急遽船で大島に渡りました。旅にアクシデントはつきものですが、よく徳之島発の飛行機に乗る時にアクシデントが発生します。奄美の友人たちは「大橋さんの日頃の行いが…」と言われたりしています。徳之島のヲナリ神を怒らせたつもりはないのですが。島ごとに友人たちと語らい合い、今回も濃い旅ができました。島々の友人・知人・シマンチュに感謝。

D/――俳句情報「俳句&評論 奔」
「奔(ほん)」(俳人・望月至高氏の個人発行誌)2号が発行されました。沖縄特集です。わたし・大橋愛由等は同人となっています。俳句と評論「俳句の自律―琉球弧の視座から」を書いています。発行事務局は望月氏。年に二回発行予定です。あと俳句寄稿者は、大井恒行氏、江里昭彦氏と沖縄の若手俳人たちです。「奔」は俳句と評論という珍しいコンセプトのメデイアです。第3号も編集が動き出しています。しっかした社会評論を掲載するメディアとして定着していってほしいものです。

E/――近況集
①俳人・夏石番矢氏から『鬼の細胞』を送っていただきました。日本語俳句と、英訳(エリック・セランド訳)、イラスト(番矢氏画)入りです
②奄美在住の詩人・仲川文子さんから詩誌「EKE 53号」(中里友豪発行・2018.09.28)を名瀬でいただきました。
③柳人・樋口由紀子さんから川柳誌「晴(hare)2号」が到着。
④俳人で最近俳誌「吟遊」同人になった中永公子氏の朗読会が、3月21日(木・祝)に神戸市灘区深田町1-1-11B1「テアトル・ラモー」で開かれます。中永氏が俳句を朗読。西村善子ヴィオラ・ダ・ガンバ、脇山幹士チェンバロで伴奏。午後2時半開場、3時から開演。前売り3000円。予約は078-587-2205

F/――元 正章牧師のこと
島根県益田市で牧師をしている元(はじめ)正章氏。今回は〈宣教〉のお知らせから一部を転載します。

-------------元 正章牧師からのメール転送----------------☆
益田教会での「宣教」から引用〈1.17について語っています〉

★15日の山陰中央テレビの2時間番組「BRIDGE はじまりは1995.1.17神戸<傷ついた神戸に日常を・・・震災で寸断された鉄道開通までの74日の戦い!奇跡の実話ドラマ化>」を観ました。私にとってJR六甲道駅は、地元中の地元であり、そのすぐ向かい隣りのビルにある南天荘書店で働いていただけに、さすが臨場感がありました。もっともその内容となると、感動するまでには至らず、消化不良を起こしました。それだけ、24年間という歳月が経ったということでもあります。そして今や、神戸の街、六甲の町並みを歩いても、震災の跡を辿ることはほぼ不可能に近いほど、復旧・復興しています。町や人が変わっただけでなく、時代も変わって
いるのです。これからは、おそらく当事者の記憶の底にしか残らないでしょう。あのとき、あの場で、不運にして命を失った人がいれば、幸運にして命を免れた人がいました。その一瞬の差とはいったい何なのか。今もって、明確な答えは出てきません。それを、神の配剤でもって振るい分けられたとも思いません。ただ、こうして今も生きているということは、何か曰く言い難いものによって、生かされている
と思われてなりません。そこに人智を超えた神の働きのようなものを感じるのは、私だけでしょうか。「渇いているなら水を飲ませよ」。それは人の声というよりも、主なる神の声のように受けとめるのは、キリストの信仰者だからなのでしょうか。

★この1月17日は、阪神淡路大震災の起こった記念日でした。もう四半世紀にもなろうとするのに、毎年この日を迎えますと、震災被災者の当事者として、曰く言い難い想いに囚われます。いまや過ぎ去った出来事であれ、記憶の中にはしっかりと収められています。
その意味でも、経験した者とそうでない者との違いは、歴然としています。そして、体験者には、そのことを自分の中だけにしまってしまうのではなく、伝える役目、使命が与えられているとも思います。そういえば、あのとき「一杯の水を飲ませてくれる者」があちらこちらにいました。
東日本大震災の直後、NHKでは「花は咲く」の曲が絶えず流れていました。
花は 花は 花は咲く いつか生まれる君に
花は 花は 花は咲く いつか恋する君のために
 本日の主題は、「一杯の水を飲ませてくれる者」ではありますが、副題として「花を咲かせましょう」にします。いろんなことが思い出されて、「花を咲かせましょう」と心から願い、祈りたい思いにあふれてきます。
この世は、「一寸先は闇」ではなくて、「一寸先は光」なのです。聖書には「朝の来ない夜はない」と書かれています。春の来ない冬はありません。雨が降って、嵐が来ても、その後には必ず晴れます。まさしく「雨のち晴レルヤ」なのです。
「雨のち晴レルヤ」  ゆず
突然 偶然 それとも必然 始まりは気付かぬうちに
予想通りいかない模様 そんな時こそ 微笑みを  
  ――――
どんな君でもアイシテイル 顔を上げてごらん 光が照らす
何があっても そばにいるよ 君と待っていたい 昇る朝日を
涙の河も 海へと帰る 
誰の心も 雨のち晴レルヤ 雨のち晴レルヤ
この曲は、恋人同士のラブソングではありますが、そこに神さまのとこしえの愛(慈しみ)を感じずにはいられません。
 フレーベルというスイスの有名な教育家が、こう言っています。「生活に喜びがあるということ、心が平和であること、清く明るい感情が持てるということ、これらこそが本当の幸福であり、これらはただ神からのみたまわる恵みである」。神さまによって、私たちは生かされている、そのことを素直に信じて、感謝し続けていくのならば、決して恐れることはありません。なぜならば、この世界は神さまによって、信頼に値するものとして造られたからです。「神はお造りになったすべてのものを御覧になった。見よ、それは極めて良かった。夕べがあり、朝があった」(創世記1:31)。
ある人は、こうも言っています。「どんなに世の中が変わっても、男と女が互いに愛し合い、そして子どもが生まれ、育っていく。このことは変わらない。そのことが、人間が絶えず新たにされていく根本ではないだろうか」。ほんとに、その通りだと思います。たしかに、今の社会を眺めますと、良いニュースよりも、忌まわしい悪いニュースの方が氾濫しているようですが、人間が生きていく上で一番大事な、基礎となるところは、大きく崩れていません。そこは、信じることができます。美しいものは、美しいし、いいものは、やはりいいのです。そして、いつまでもそのように感動を与えてくださるところに、神さまの愛が注がれているのです。「大丈夫だよ」と、励ましてくださっているのです。


〒698-0021 益田市幸町4-54 日本基督教団益田教会牧師    元 正章
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G/――いつか上映されるだろうと楽しみにしていた韓国映画「金子文子と朴烈(パク・ヨル)」(イ・ジュンイク監督、2017)が2月16日(土)から大阪「心斎橋シネマート」で上映されます。イ・ジュンイク監督は、尹東柱の映画「空と風と星の詩人 尹東柱の生涯」を制作しています。良い作品でした。韓国映画のすぐれたところは、主人公に敵対する人物の描き方が悪者の吐く理不尽な言葉というステレオタイプな内容ではなく、セリフを徹底して濃密に書き込んで、その敵対人物のセリフにも普遍性をもたせているということです。「空と風と星の詩人 尹東柱の生涯」では尹東柱を取り締まる日本の特高警察のセリフ、「1987、ある闘いの真実」(チャン・ジュナン監督2017)では容共と疑った人物を弾圧する南営洞警察のパク所長のセリフに、凄みと深さを感じました。それら敵対人物の演技がまことに渋く、そして実力派の俳優たちであることも感動ものです。

映画の内容をネットから紹介しておきましょう。(日本では、金里博氏が個人誌で紹介したことでアナキスト・朴烈のことは知っていました)
「1923年、東京。金子文子は、アナキスト朴烈が書いた「犬ころ」という詩に心を奪われた。出会ってすぐに彼の強靭な意志とその孤独に共感し、唯一無二の同志、そして恋人として生きることを決意する。ふたりの発案により日本人や在日朝鮮人による「不逞社」が結成された。しかし日本列島を襲った関東大震災により、ふたりの運命は大きなうねりに巻き込まれていく。
本作は『建築学概論』『探偵ホン・ギルドン 消えた村』のイ・ジェフンと、イ・ジュンイク監督のミューズとして『空と風と星の詩人 尹東柱の生涯』で注目された新鋭チェ・ヒソがW主演を務め、2017年、韓国で大ヒットを記録。『王の運命 歴史を変えた八日間』『空と風と星の詩人 尹東柱の生涯』のイ・ジュンイク監督がメガホンをとり、大正期の日本に実在した金子文子と朴烈の愛と闘いの物語を描き出した。本作は、大鐘賞映画祭で監督賞をはじめ5冠を達成、計10冠を記録している。」

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2019年1月のツイッター

2019年01月31日 21時20分00秒 | ツイッター集蔵箱
2019*01*01/あけましておめでとうございます。昨夜なんとか賀状を刷り上がりました。それにしても若い世代は年賀状を出しませんね。かつても虚礼廃止の掛け声のもと賀状を出さない友人がいました。いまやLINEを使えばほぼ無料の年賀挨拶が可能な時代に一枚62円もする年賀はがきは高価なメディアです。

2019*01*02/年末は多忙であったので「西郷どん」の最後の二回分をまとめて観ました。そういえば私の周辺に原作者の名前だけで観ないことを決めた人がいます。原作者は流行作家のH・Mさん。原作を読んでいないので評価は避けますが観ないことを決めた人の心情は私なりに理解できると付け加えておきます。

2019*01*03/今年も〈奄美ふゆ紀行〉を1月21日(月)から24日(木)まで行います。沖永良部島、徳之島、奄美大島の三島を訪れます。今回神戸から沖縄に飛び、そこを経由して沖永良部島に入ります。島づたいの飛行機便ができたためです。沖永良部島から徳之島に行くのもその島づたい飛行機に乗ります。

2019*01*04/去年、奄美群島へ向かうあらたな航空便が追加され、奄美への旅の選択肢が増えました。喜ばしいことです。数年前まで奄美より遠方にある沖縄に向かうほうがはるかに航空運賃が安く、その高さは奄美観光の隘路となっていました。それがLCC(バニラエアー)が就航してさまがわりしたのです。

2019*01*05/1996年からつづく〈奄美ふゆ紀行〉では、沖永良部島から徳之島までは船を使っていました。その二時間の船旅は愉しいものでした。船内で知り合いに会うのです。そこで挨拶しなくても大島で「船であんたを見た」と言ってくる人がいて、まさにシマ社会がそのまま移動しているようなものです。

2019*01*06/船旅で思い出すのは、ある年、伊丹から鹿児島経由で奄美大島に向かう予定が、急遽点検するというので欠航に。なんとか鹿児島まで代替便で到着したものの、あとは船で行けということになり鹿児島港から出港。船内では隣り合ったシマンチュと意気投合し酒盛りが始まり怪気炎をあげたのです。

2019*01*07/今年はじめてのFMわぃわぃ「南の風」の放送収録のために、FMわぃわぃに向かう。この日事務所の仕事はじめということもあって旧知のスタッフに年賀挨拶。1.17が近づいていることもあり、マスメディアの記者たちがちらほら。沖縄出身のK記者と名刺交換して、いくつかの情報交換をしました。

2019*01*08/昨日、FMわぃわぃ「南の風」の番組収録が終わり遅めのランチ。お好み焼きと瓶ビール。このあと三宮に出てジュンク堂書店を覗く。まっすぐ帰ろうかどうしようかと思っていても足は「昭和な高架下飲み屋街」に向かっていた。残念なことにいつも開いているのに営業していなくすごすごと帰宅。

2019*01*09/藤井貞和氏からいただいた近著を読みそれに影響されてエウリピデス「ヘカペ」を読む。冒頭惨殺されたトロイア王家の王子ポリュドロスの亡霊が出てきて母・ヘカペに自分が殺された経緯を夢告する。さらに戦闘で死んだギリシア連合軍側の勇者アキレウスも埋葬された塚から出て生贄を求める。

2019*01*10/惨殺され亡霊となって母ヘカベに夢の中に現れたトロイアの王子ポリュドロス。「だず今は、いとしい母上ヘカベ殿の上を、身体を抜け出て、飛んでいる。(ヘカベが囚われ自分が殺害されたこの地にやってきた)三日間、その間わたしは空に漂っている」古代ギリシアの死生観がよく現れている。

2019*01*11/ギリシア悲劇は高校生のころからその魅力に惹かれて読んできた。折に触れて読みすすめているが、全ては読み通せていない。戯曲の脚本としてではなく文芸テキストとして読んできた。紀元前5世紀あたりに書かれた戯曲に展開している人間模様の描写が現代にも通じることに驚きつづけている。

2019*01*12/ようやく、といった表現がぴったり。去年から上演予定のままだった映画「ネルーダ 大いなる愛の逃亡者」(パブロ・ラライン監督2016)が神戸・元町映画館で上映が始まりました。ノーベル文学賞を受賞したチリの詩人です。チリに軍事政権ができて迫害の対象となり、逃げる詩人、追う警察。

2019*01*13/昨夜につづいて今夜もフラメンコライブ。そうそう今年のGWは10連休となりますが、そのうち9夜連続フラメンコライブをスペイン料理カルメンで予定しています。レギュラー出演グルーポの他に、はじめて出演依頼したグルーポもあり、9日間一日ごとに色合いの異なるライブが見れるのです。

2019*01*14/現在、「奄美特選俳句選2018年版」を作成中。南海日日新聞「なんかい文芸」欄に毎月掲載された奄美の五つの俳句グループ(去年11月から4から5に増加)から五句を選句して選評をつけるというもの。2016年版から続けているので、こんどは三冊目にあたる。奄美俳句は独自の世界をもっている。

2019*01*15/「ネルーダ 愛の逃亡者」を元町映画館で観ました。ながらく上映予定のままでやきもきしていたのです。このノーベル賞詩人の人生は波乱万丈なので映画化されやすいのでしょうね。台詞もナレーションも詩人のためにあるような作品でした。上映期間はあとわずかです。わたし推薦の映画です。

2019*01*16/映画を観たあと、詩友たちに「詩人が観る映画だ!」と電話しまくった「ネルーダ 愛の逃亡者」。チリ大統領の心変わりで赤狩りが始まり国会議員だったネルーダにも逮捕令状。逃げるネルーダ、それを追う警官。ネルーダはただ逃げるだけでなく追跡者を感じていたくて“しるし”を遺していく。

2019*01*17/震災が起きた1.17に神戸にいるのは久しぶりのような気がする。左写真は拙宅近くのG公園でひとり黙祷をささげた時に証拠として午前5時46分を指した時計を撮影。公園には誰もいず私だけだった。右の記事コピーは15日(火)に南海日日新聞に掲載された私の震災に関するコラム「つむぎ随想」。
震災が起きた時刻の公園の時計を撮影した写真と、南海日日新聞のコラム記事は https://twitter.com/gunshaku/status/1085692589548789762

2019*01*18/26日(土)に神戸ポートピアホテルにて行われる神戸市ユネスコ協会の新年会にて私・大橋愛由等が「多文化共生社会をめざして―神戸・長田のFMわぃわぃの現場から」と題して講演を行います。神戸はさまざまなエスニシティが棲んでいる〈いくつもの神戸〉がある街なのです。90分の語りです。

2019*01*19/24回目の〈奄美ふゆ旅〉に21日から向かいます。同行者は小説家の高木敏克氏。最初の訪問地である沖永良部島で、中脇初枝氏の小説『神に守られた島』『神の島のこどもたち』(講談社)の読書会を、島のひとたちと開きます。戦中から戦後(米軍政下から祖国復帰)に至るまでの長編小説です。

2019*01*20/20年以上〈奄美ふゆ旅〉を続けていると、内容が少しずつ変化していきます。最初の10年間はひたすら奄美シマウタを現地録音していました。多い時は一回に10本ほどの番組用音源を録音したことがあります。それが今では文学関係中心の旅になっています。さて今回はどんな旅になるのでしょう。

2019.01.21/飛行機便の都合で今回は沖縄経由で沖永良部島に入りました。知名町に向かい、中脇初枝著『神に守られた島』『神の島のこどもたち』について読書会を開催。参加者は、大橋愛由等、高木敏克(小説家・神戸在住)、沖永良部島の前利潔、新納忠人の各氏。濃密な語りの世界が展開されたのです。
会の写真は、https://twitter.com/gunshaku/status/1090397963183022081

2019*01*22/去年から奄美群島の島伝いの便が開通したので今年は沖永良部島から徳之島まで飛行機で移動。島で迎えてくれた亘余世夫さんと島めぐり。写真は伊仙町犬田布にある製糖工場。島に残っている数少ない製糖工場の現場です。採れたて出来たての新糖を購入。亀津に帰って四人で句会をしたのです。
犬田布の製糖工場の写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1090399638677381120

2019*01*23/旅はトラブルはつきもの。徳之島から奄美大島への飛行機便が電気系統の故障で欠航に。あわてて船便に変更しなんとか大島に到着。名瀬では友人・知人らが迎えてくれる。事前に連絡していた聖マリア教会の田端孝之神父にも来ていただく。わたしは神父が務めていた仁川学院(西宮市)の出身。
田端孝之神父の写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1090401009933807616

2019*01*24/奄美旅の最終日。予期せぬ出会いがあった。昨夜逢った田端神父に届け物があったので聖マリア教会へ。「特撰奄美俳句5選 第三集」を持参したところ受付に出た女性が「俳句をなさるのですか」と聞いてきたので名前を尋ねると、なんとその第三集で年間特選句に選んだ中村恵美子さんだった。
聖マリア教会での出会いの写真は、https://twitter.com/gunshaku/status/1090402932317552641

2019*01*25/沖永良部島でのこと。知名町図書館には歴史研究家の故・弓削政巳氏の蔵書、蒐集した文献・史料、執筆した原稿が寄贈されていて、そのアーカイブスを前利潔氏に見せてもらった。写真はその一部。まだ整理すべきものが多い。こうした公的機関に寄贈されることで散逸を免れるのはいいことだ。
知名町の弓削政己資料室の写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1090405089716494337

2019*01*26/神戸ポートピアホテルに向かい、神戸市ユネスコ協会の新年会で私・大橋愛由等が講演。テーマは「共生社会をめざして―神戸・長田の現場から」。神戸にはもともと多くのエスニシティ(民族集団)が同居・棲み分けている〈いくつもの神戸〉があるのです。そして、FMわぃわぃの仕事の紹介も。

2019*01*27/第139回目の「Mélange」例会の日。第一部読書会の講師は、濱田洋一氏。テーマは「南方熊楠と華厳の世界(1)」。濃密な語りが展開されました。濱田氏の「熊楠語り」は2回目、4年ぶり。「メンバー、変わりましたね」としみじみ。そうなんですこの4年間で物故した詩人もいて変わりました。
会の様子の写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1091122631120609281

2019*01*28/姫路エクリの日。第一部の読書会は、高谷和幸、大西隆志と大橋愛由等が、詩にまつわる「改行を考える」「うたの根元的ありよう」「現代詩の自律」についてを大西氏の進行のもとにそれぞれが発表。合評会のあと、会場を移して黒田ナオ詩集『昼の夢 夜の国』の出版記念会を行ったのでです。
エクリの会の様子は、https://twitter.com/gunshaku/status/1091130044024410112

2019*01*29/1月21日に沖永良部島で行われた中脇初枝著『神に守られた島』『神の島のこどもたち』についての読書会の様子を動画でまとめています。大橋愛由等、新納忠人、前利潔、高木敏克が参加。(動画は非公開です)
https://ssl.twitcasting.tv/gunshaku/movie/520531708
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/520534957
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/520537636
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/520540989

2019*01*30-1/1月27日に行われた「Mélange」例会第一部における語り「南方熊楠と華厳の世界1」の動画です。「熊楠は、実存世界が華厳的世界観に重なる、その体感を生きようとしていた、のではなかったか」など語っています。
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/521734691
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/521739178

2019*01*30-2/1月22日に徳之島で行った句会の様子の一部です。
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/520753141
参加したのは、大橋愛由等、亘余世夫、吉玉道子、高木敏克の四人。〈白骨と静かに語れ夜光貝 敏克〉〈焼酎を気つけに呷りきび担ぐ 道子〉が三点句。島ごとに風土人情が異なる島での句会は愉快そのものなのです。

2019*01*31/俳人で最近俳誌「吟遊」同人になった中永公子氏の朗読会が3月21日(木・祝)に神戸市灘区深田町1-1-11B1「テアトル・ラモー」で開かれます。中永氏が俳句を朗読。西村善子ヴィオラ・ダ・ガンバ、脇山幹士チェンバロで伴奏。午後2時半開場、3時から開演。前売り3000円。予約は078-587-2205








第139回「Mélange」例会〈1月27日(日)>ほか

2019年01月05日 09時04分51秒 | めらんじゅ
2019年1月のメールニュースです。

さていよいよ30年ぶりの「世(ゆ)替わり」が到来です。
わたしは元号を使わないのですが、「平成時代」という時代ブロックで、いったい何が起こり、この30年間で、どんな変化があったのか、編集者的思考から興味があります。思惟したり、評論として、まとめる一つの契機となるでしょう。

今年も詩・俳句により添い、寄り会い、文学と表現を語り合いたいものです。

神戸から、詩と俳句を中心とした文学イベントのお知らせです。2019年がはじまりました。 

----INDEX----------------------------------------------------------------------------------------------------------
◆1.--第139回「Mélange」例会〈1月27日(日)〉読書会と合評会←読書会テーマ〈南方熊楠と華厳の世界(1)〉
◆2.―ユニセフの会合で「多文化共生を目指して―神戸・長田の現場からの報告」というテーマで語ります〈1月26日(土)〉
◆3.--カフェ・エクリの活動〈1月28日(月)〉+黒田ナオ詩集『昼の夢 夜の国』出版記念会
◆4.―2019年〈日本・韓国・在日コリアン詩人共同ユン・ドンジュ追悼会〉→2月18日(月)に開催
◆5.―FMわぃわぃ「南の風」シリーズ番組「奄美にとって明治150年を問う」について
◆6.--文学短報=A/――南海日日新聞の連載コラム「つむぎ随想」 B/――FMわぃわぃ奄美専門チャンネル「南の風」2019年の特集は「世(ゆ)替わり―奄美の視点から」 C/――24回目の〈奄美ふゆ紀行〉1月21日(月)~24日(木)C/――俳句情報〈俳句と評論誌「奔」〉D/――近況集 E/――元正章牧師の宣教「ヨセフの悩み」を紹介 G/――韓国映画「金子文子と朴烈(パク・ヨル)」の上映について
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◆1.--第139回「Mélange」例会〈1月27日(日)〉読書会と合評会

139回目の「Mélange」例会は第一部「読書会」(pm1:00~3:00)。第二部「合評会」(pm3:15~6:00)です。
いよいよ2019年のスタートです。第一回目の例会「読書会」は、濱田洋一氏に南方熊楠について語ってもらいます。
2014年10月につづいて二回目の語りです。語りの内容は、濱田氏から送られてきたメッセージをご覧になってくでさい。
今回も濃い語りが期待できます。

△第2部の詩の合評会き、午後3時すぎからスタートします。△第三部は、〝詩人たちの新年会〟をしましょう。今年もよろしくお願いいたします。

---------------濱田洋一氏からのメッセージ---------☆
―― 「南方熊楠と華厳の世界(1)」 ――

――――Ⅰ.はじめに:前回(2014年10月19日)「南方マンダラの行方」は、
  ・「熊楠研究会」用原稿を流用し、唐突な始まりで判りにくかった。
  ・今回のテーマに関連して、熊楠の研究生活を振り返り、研究生活全体を掴みやすく、再提示します。
☆A:研究活動概要年表
☆B:熊楠の研究活動は、次の三段階と考えることが、解りやすい。
☆C:実質的な「熊楠研究」は、1970年代後半から。
☆D:近年の「熊楠研究」
◇ ◇ ◇
――――Ⅱ.熊楠自身の言葉を用い、まず「燕石考」「予の曼陀羅」で到達した世界観への過程を辿ってみる。すると、その世界観が、華厳の世界観と大変良く似ているように思える。
☆E:「事」とその一切の智識
☆F:事・因果の総体としての世界(南方マンダラ1)
☆G:森羅万象(ブラフマン→大日)
☆H:予の曼陀羅(南方マンダラ2)
☆I:「燕石考」
☆J:「事の学」から10年、辿り着いた境地

――――Ⅲ.熊楠の、仏教受容はどんな状況だったか、を振り返る。
☆K:ロンドンの熊楠
☆L:那智の熊楠

――――Ⅳ.「予の曼陀羅」で語った世界観を、熊楠は、どのように展開・発展させていったのか。
☆M:あんまりな情熱とは、例えばこれ等のことです。

――――Ⅴ.熊楠の後半生に、「華厳の世界」を探してみる。
☆N:植物棲態学ecology(神社合祀反対運動)
☆O:代表的著作「十二支考」
☆P:「田辺抜書」中の華厳経。
☆Q:論考や手紙の構造が、語りかけるもの。
☆R:熊楠は、実存世界が華厳的世界観に重なる、その体感を生きようとしていた、のではなかったか。

以上(今回はここまで)

――――Ⅵ.続きの予定(「南方熊楠と華厳の世界 (2)」)
 熊楠の世界観が、華厳の世界観と大変良く似ているように思えた。では、『華厳経』は、その世界観をどのように語ったのか。
☆S:『華厳経』の紹介
☆T:『華厳経』と「華厳教学」
☆U:『華厳経』は、本当は『佛華厳経』だった。
☆V:『華厳経』が表現しようとしたもの。
☆W:『華厳経』が用いた方法。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
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△第二部(pm3:00~6:00)は、詩の合評会です。
今回も意欲的な作品をお寄せください。
作品の締め切りは1月24日(木)です。 
合評会への詩稿は、月刊めらんじゅ139号」に掲載。合評会当日にみなさんに配布(無料)します。 

この会を運営しているのは、神戸を拠点とする詩のグループ「Mélange」。代表と事務局は私・大橋愛由等。詩の会(二部構成)をほぼ毎月開催しています)。

■会場:スペインレストラン「カルメン」電話:078-331-2228(阪急三宮駅西口から北へ徒歩一分)創業1956年の神戸でも有数の老舗レストランです。毎週土曜日にフラメンコライブをしています。


――――――――――◇
「Mélange」月例会、2019年の日程がすこしずつ決まっています。
今年もさまざまな人の語りで刺激を受けたいと思っています。 
(敬称略・開催場所はすべて神戸三宮のスペイン料理カルメン・開催時間は毎回午後1時)

予定ですので変更する場合があります。

*2019年前半の現在決まっている読書会の内容です(敬称略)。
☆02月24日(日)140th/野田かおり(短歌のいま―詩へのかたりかけ〈仮題〉詩人で歌人である野田かおりさんに、「短歌の今」を語ってもらいます)
☆03月24日(日)141th/高木敏克(好評シリーズ「カフカを読む/『審判』を取り上げます」。いま日本を舞台にした在日英国人のジョン・ウィリアムズ監督による映画「審判」が関西でも上映されています)
☆04月21日(日)142th/米田恵子(山口誓子の俳句世界〈仮題〉俳句の巨星・山口誓子の作品世界を紹介してもらいます)
☆05月26日(日)143th/安西佐有理(〈通じる言語に詩はあるか―コミュニティ通・翻訳のしごとから〉通訳・翻訳の現場で多言語と格闘している立場から、ことばの交換性について語ってもらいます)
☆06月30日(日)144th/清眞人(エーリック・フロムについての研究書『フロムと神秘主義』(藤原書店 2018)を上梓した哲学者の清氏にフロムと神秘主義について語ってもらいます。)
☆07月28日(日)145th講演者未定
◇8月17日(土)第22回ロルカ詩祭/第一部ロルカ詩の朗読 第二部自作詩の朗読
☆09月29日(日)146th講演者未定
☆10月27日(日)147th講演者未定
☆11月24日(日)148th講演者未定

◆2.―ユニセフの会合で「多文化共生を目指して―神戸・長田の現場からの報告」というテーマで大橋愛由等が語ります〈1月26日(土)〉
日時/2019年1月26日(土)正午から
場所/神戸ポートピアホテル
話者/大橋愛由等
講演テーマ/多文化共生を目指して―神戸・長田の現場からの報告
主催/ユネスコ協会

◆3.―カフェ・エクリの活動〈1月28日(月)〉+黒田ナオ詩集『昼の夢 夜の国』出版記念会
高谷和幸氏主宰の詩の会「カフェ・エクリ」についてです。
この会は、(兵庫県)播磨地域で表現活動することを全面に押し出した詩を中心とした文学集団です。
月に一回の詩の会(「Mélange」例会と同じく読書会パーツと詩・川柳の合評会パーツの2部制)を中心に、シンポジウム開催や、年に一回程度の一泊の宿泊をともなう小紀行を実施しています。

△1月の例会/開催は1月28日(月)午後2時から。会場・姫路市「姫路イーグレ」会議室。
例年は休会月なのですが、2018年11月例会がなくなったので、今年は開催します。第一部の読書会ですが、高谷和幸、大西隆志、大橋愛由等の三人による「最近読んだ書籍、執筆した文章から語るとすれば」をひとり20分程度にまとめて、構成します。さてどんなテーマが出てくるのか、楽しみにしておいてください。

☆第一部を読書会。☆第二部は詩と川柳の合評会(詩稿をそれぞれ15部程度印刷して会場に持参してください)。
☆第三部として、黒田ナオ著『詩集 昼の夢 夜の国』出版記念会を開催します。 

★黒田ナオ著『詩集 昼の夢 夜の国』出版記念会 
日時/2019年1月28日(月)午後6時~7時30分
会場/姫路イーグレ(エクリが開催される同じビル)の
〈キャッスル・イーグレ・mile〉電話079-225-0030
姫路城の見える席です。
ソレイユというコースで1時間30分飲み放題で6500円。

「カフェエクリ」は、午後5時に終わりますので、午後6時の開始時間まで、大西隆志氏の案内で、姫路総社ちかくの句碑を訪ねます。

△現在、エクリでは年一回刊行の詩誌「Oct.」の編集作業の大詰めです。私は、詩稿、評論(映画評)、書評の三本の執筆を予定しています。

》》》》》》今後の「カフェ・エクリ」の開催日時(予定は変更されることがあります。敬称略・開催時間は毎回午後2時。日程は流動的です。決まり次第このメールニュースにてお知らせします)
・2月4日(月)または25日(月)会場・姫路「アイメッセ会議室」/発表予定者・千田草介
・3月18日(月)会場・たつの市「ガレリア」/発表予定者・高谷和幸


◆4.―〈日本・韓国・在日コリアン詩人共同ユン・ドンジュ追悼会〉2019年2月18日(月)←冬の野外詩祭です
☆詩人・金里博氏と私・大橋愛由等が共同主宰しています〈日本・韓国・在日コリアン詩人共同ユン・ドンジュ追悼会〉についてです。
☆開催日時/2019年2月18日(月)午後2時から。
☆会場/京都市上京区・同志社大学今出川キャンパス「尹東柱詩碑前」。午後2時から開催の予定です。
☆内容/共同主宰者の私・大橋愛由等が司会を担当。金里博氏が挨拶。出席した日本・韓国・在日コリアンの詩人、俳人たちがこの日のために書き下ろした自作詩を朗読します。
☆楽曲演奏/毎回好評をいただいている楽曲演奏は、琵琶奏者の川村旭芳さんにお願いしています。琵琶音楽をはぐくんだ京洛の街でひびく琵琶の音色にたゆたいながら、若くして獄死した詩人・尹東柱を忍びたいと思っています。
☆参加/だれでも参加できます。作品がなくても参加可能です。詩人・俳人たちによるしめやかな冬の京都の野外詩祭です。独特の雰囲気がかもしだされます。
☆詩祭終了後、近くの居酒屋で懇親会が開かれます。(冬の京都の野外詩祭です。あたたかい格好で臨んでください)
☆冊子/参加を予定している詩人・俳人たちの作品を印刷した冊子を当日会場で配布いたします。

◆5.―FMわぃわぃ「南の風」シリーズ番組「奄美にとって明治150年を問う」について

 去年は明治維新から150年という区切りの年にあたりました。FMわぃわぃ「南の風」(番組企画とパーソナリティは大橋愛由等)では連続企画シリーズ〈奄美にとって明治150年を問う〉が2018年7月からスタートしました。
 各界の専門家に、明治からの150年とは奄美にとってどのような時代であったのかを俯瞰的にとらえてもらい、かつなにか特定のテーマにそって語ってもらうことで、その個別テーマに含まれる普遍性を探っていこうとする趣旨です。
 この企画は、奄美で発行されている日刊紙・南海日日新聞の紙面と連動していて、11月27日(火)から「奄美にとっての明治150年」という連載が始まりました。これは番組で語っていただいた内容を文章化してもらったものです。全6回掲載されます。その連載記事は、ツイッター「鮎人 @gunshaku」やブログ「神戸まろうど通信」に紹介しています。日本列島(ヤポネシア)の中でさまざまな「明治維新から150年」があるのではないでしようか。


◆6.--文学短報
A/――南海日日新聞(奄美で発行されている日刊紙)に私・大橋愛由等が執筆しているコラム「つむぎ随想」の7回目の原稿は、「奄美と兵庫県の近代150年について」を書きました。(これまでの連載記事は、ツイッター「@gunshaku」で読むことができます)

B/――FMわぃわぃ奄美専門チャンネル「南の風」の2019年の特集は、「世(ゆ)替わり―奄美の視点から」シリーズを予定しています。元号が変わることに伴う新天皇の即位をことほぐといった位相とは関係なく、奄美にとってこの「世(ゆ)替わり」とはどんな意味を持つのかを考えるシリーズにしたいと思っています。詳細は後日に。

C/――今年も〈奄美ふゆ紀行〉をいたします。1月21日(月)から24日(木)まで、奄美群島をめぐります。ここ数年で奄美に向かう航空便の選択が増えて嬉しいかぎりです。LCCが就航するまでの奄美紀行は、手軽な海外パック旅行より割高でした。そんな環境でも奄美に通い続けて今回で24回目となります。さて今回はどのような出会いがあるのでしょう。

D/――俳句情報「俳句&評論 奔」
「奔(ほん)」(俳人・望月至高氏の個人発行誌)2号の編集が進行中です。もうすぐ発行のはこびです。
わたし・大橋愛由等は同人となっています。発行事務局は望月氏。年に二回発行予定です。あと俳句寄稿者は、大井恒行氏、江里昭彦氏と沖縄の若手俳人たちです。「奔」は俳句と評論という珍しいコンセプトのメデイアです。
(大橋が俳句に関して言えば「吟遊」「豈」「奔」三誌の同人になっています。句会には仕事の都合もあってめったに出席しません。俳誌メディアへの投句をもっぱらにしています)

E/――近況集
①俳人・出口善子氏から『笙の風―出口常順の生涯』(東方出版)、句誌「六曜53号」を送っていただきました。
②永年の友人・徳永裕二氏から『不実考 外道まんだら』(不知火書房)の謹呈をうけました。 
③法橋太郎氏の詩集『山上の夕方』(思潮社)を本人から「Mélange」の会のみなさんにいただきました。

F/――元 正章牧師のこと
島根県益田市で牧師をしている元(はじめ)正章氏。今回は〈2018年12月9日週報〉から転載します。

-------------元 正章牧師からのメール転送----------------☆
益田教会での「宣教」から引用〈12月9日週報より〉

聖 書 マタイ福音書1:18-25, ヨハネの手紙一2:27
 宣教  宣教題 「ヨセフの悩み」 

今日からアドベント・待降節が始まります。アドベントとは、ラテン語のアドベンツゥスに由来し、通例は、来臨の意で用いられ、主イエスの受肉来臨すなわちクリスマスを迎える心の準備をすることです。またアドベントには「悔い改め」と「喜び」という二重の意味がこめられています。
さてマリアと違い、ヨセフの存在はまことにうだつが上がりません。マリアは聖母であれば、神の母として崇拝されていますが、ヨセフの場合は聖書の中でも、彼自身の肉声は一言も表現されておらず、最初にほんの少しばかり登場してきて、それで役割を終えています。イエスさまが舞台の主役に登場しますと、その影も形もありません。情けないことに、男、父としての存在力に欠けています。ヨセフは貧しい大工であった。それだけのことです。しかし、彼は神の前で正しい人であったのです。
ここでヨセフは正しい人であったとは、どういうことでしょうか。ともかく真面目で、働き者であったということです。曲がったことをせず、責任感のある大人でした。と同時に、夢見る人でもあったということです。主の天使が夢に現れると、マリアを妻として受け容れることを決心したのです。最初の決心を翻す180度の転換です。というのも、夢のお告げを信じたからです。神の声に従うことで、引き受けました。引き受けることで、生れる子は両親の愛に守られ、祝福されました。
イエスは片親ではなかった。飼い葉桶の傍らには母マリアと父ヨセフが絶えずいたということを覚えてください。神のみ子イエスさまがすやすやと眠っておられます。そして、その姿を温かく見守っている両親の眼差し。ロウソクの愛の炎に包まれたこの聖家族の姿があってこそ、クリスマスを祝うのに相応しいのです。ですからヨセフの悩みは、氷が溶けるように消えてしまいました。
クリスマスを祝う師走のこの時期、私たちクリスチャンは世の喧騒に心騒がすことなく、御子イエスがこの世に現れるのを心から待ち望みましょう。メリークリスマス。

〒698-0021 益田市幸町4-54 日本基督教団益田教会牧師   元 正章
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G/――いつか上映されるだろうと楽しみにしていた韓国映画「金子文子と朴烈(パク・ヨル)」(イ・ジュンイク監督、2017)が2月16日(土)から大阪「心斎橋シネマート」で上映されます。イ・ジュンイク監督は、尹東柱の映画「空と風と星の詩人 尹東柱の生涯」を制作しています。良い作品でした。韓国映画のすぐれたところは、主人公に敵対する人物の描き方が悪者の吐く理不尽な言葉というステレオタイプな内容ではなく、セリフを徹底して濃密に書き込んで、その敵対人物のセリフにも普遍性をもたせているということです。「空と風と星の詩人 尹東柱の生涯」では尹東柱を取り締まる日本の特高警察のセリフ、「1987、ある闘いの真実」(チャン・ジュナン監督2017)では容共と疑った人物を弾圧する南営洞警察のパク所長のセリフに、凄みと深さを感じました。それら敵対人物の演技がまことに渋く、そして実力派の俳優たちであることも感動ものです。

映画の内容をネットから紹介しておきましょう。(日本では、金里博氏が個人誌で紹介したことでアナキスト・朴烈のことは知っていました)
「1923年、東京。金子文子は、アナキスト朴烈が書いた「犬ころ」という詩に心を奪われた。出会ってすぐに彼の強靭な意志とその孤独に共感し、唯一無二の同志、そして恋人として生きることを決意する。ふたりの発案により日本人や在日朝鮮人による「不逞社」が結成された。しかし日本列島を襲った関東大震災により、ふたりの運命は大きなうねりに巻き込まれていく。
本作は『建築学概論』『探偵ホン・ギルドン 消えた村』のイ・ジェフンと、イ・ジュンイク監督のミューズとして『空と風と星の詩人 尹東柱の生涯』で注目された新鋭チェ・ヒソがW主演を務め、2017年、韓国で大ヒットを記録。『王の運命 歴史を変えた八日間』『空と風と星の詩人 尹東柱の生涯』のイ・ジュンイク監督がメガホンをとり、大正期の日本に実在した金子文子と朴烈の愛と闘いの物語を描き出した。本作は、大鐘賞映画祭で監督賞をはじめ5冠を達成、計10冠を記録している。」

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2018年12月のツイッター

2018年12月31日 21時44分12秒 | ツイッター集蔵箱
2018*12*01/南海日日新聞に連載中の「奄美にとっての明治150年」の4回目は寺尾智史・宮崎大学語学教育センター准教授の文章。寺尾氏との出会いはFMわぃわぃでした。イベリア半島のマイノリティー言語(ミランダ語、アラゴン語)を研究していて、「滅びる言語・滅びない言語」についての考察も深い人。
寺尾智史氏の南海日日新聞への寄稿文は、
https://twitter.com/gunshaku/status/1068643662500745216

2018*12*02/昨日、兵庫県現代詩協会「読書会」が県教育会館で開かれ、詩人の坂東里見さん(右写真の左の人物)が「藤富保男」について講演しました。最後までアバンギャルドであろうとした詩人でありかつ視覚詩(アナグラム)もおおく描いたことで知られています。前衛をつらぬくその姿は評価したい。
読書会の様子(写真)は、https://twitter.com/gunshaku/status/1069029464821063681

2018*12*03/今年最後の詩の会「エクリ」(高谷和幸主宰)が赤穂市の「煉瓦屋」で開かれました。詩人・田村周平氏が経営する店です。第一部読書会は得平秀昌氏が井筒俊彦著「意識の形而上学―大乗起信論の哲学」を取り上げて解説。第二部は詩と川柳の合評会。司会は大西隆志氏が担当。あとは忘年会に。(この会が「煉瓦屋」で開催する最後の赤穂エクリでした)
会の様子は https://twitter.com/gunshaku/status/1074459950150148096

2018.12.04/赤穂といえば塩。わたしはここの塩饅頭と塩羊羹が好きで、赤穂駅構内にある観光物産センターでいつも購入します。とくに塩羊羹は日持ちかするので賞味期限をさほど気にせず楽しめるのが嬉しいですね。赤穂は兵庫県の西端に位置します。詩の会がなければこれほどたびたび訪れたでしょうか。

2018*12*05/神戸日西協会の理事会に出席する。神戸市とバルセロナ市が姉妹都市となっていて神戸から訪問団が赴いた。いまバルセロナと神戸といえば、ヴィッセル神戸に移籍したサッカー選手イニエスタを介して、この二つの都市はいつになく親近度が増していることだろう。スポーツ交流の面白さである。

2018*12*06/神戸は坂の街がいくつかある。まるで迷路のような小坂が多い場所。歩いても歩いても迷ってしまう界隈。小説家の島尾敏雄はこうしたラビリンスのような坂のある場所をこよなく愛した。北野周辺、長田区の山麓地区など神戸には文学が発生する沃野となりそうな小坂の多い場所が点在している。

2018*12*07/アンソロジー「ひょうご現代詩集2018」の編集担当をしている。目標の出稿者数をクリアーして安堵している。出稿内容を見ていると、ようやく今号になって、手書き原稿よりメール出稿の方が多くなった。70歳代以上の会員による手書き原稿の中には味のあるものがあり、とても素敵なのである。

2018*12*08/わたしはまだまだ現役で働いているのだが、拙宅周辺の退職した方々はどこでどのように過ごしておられるのだろう。図書館に毎日「出勤」される方もいらっしゃるが、拙宅近くの図書館分室(かつてはM村の村役場だった)はなくなってしまい区の図書館へ歩いて行くには高齢者は遠すぎるのだ。

2018*12*09/今年最後の「Mélange」例会が神戸・三宮のスペイン料理カルメンで行われました。第一部中堂けいこさんによるソシュール「記号論」の発表には多くの参加者がありました。第二部は詩の合評会。第三部は詩人で小説家の高木敏克氏の小説集『港の構造』(航跡舎)の出版記念会になったのです。
例会の写真と、出版記念会の写真は、https://twitter.com/gunshaku/status/1074832686911377410

2018*12*10/まろうど社の忘年会を大阪・淀屋橋で行いました。参加人数こそ少ないものの、参加者同士、言葉のあえかな交流ができたのです。会場はいつも大阪なのですが、淀屋橋は初めて。小説家で詩人の高木敏克氏の職場が近いので捜してもらいました。大学同窓Sがかつて働いていたオリックスも間近。

2018*12*11/昨日まろうど社忘年会に参加した高木敏克氏が、金里博氏との交誼に触発されて即興詩を作成。これに呼応して里博氏も返詩を作ったのです。こうして詩人たちはあらたに詩友となり言葉と叙情を重ねていくのですね。(辺詩作成の日付は本日ではありませんがあえてこの日の記述としておきます)
高木敏克氏と金里博氏とによる即興詩の交換は、https://twitter.com/gunshaku/status/1075176189331980288


2018*12*12/兵庫県現代詩協会アンソロジー「ひょうご現代詩集」の編集が佳境。2月刊行予定なので、ぎりぎりといったところか。あとは印刷担当の澪標に頑張ってもらおう。各県に「詩人協会」があるが、あれだけ詩人が多く「山之口貘賞」といった賞もあるのに沖縄には詩人たちの組織がないのは不思議。

2018*12*13/今月は作品締切が多く、原稿執筆をこなすのにあっぷあっぷしている。次に取り組んでいるのは「奔(望月至高個人俳誌)」「吟遊(夏石番矢・鎌倉佐弓代表)」への俳句出稿。私は「豈」を含め3つの俳誌に所属していることに。あいかわらず句会には参加せずもっぱらメディア出稿のみに特化。

2018*12*14/兵庫県現代詩協会の「会報」(年に二回発行)が刷り上がり発送作業。ところが印刷所のミスで表1と表4を逆に組んで印刷している。これはプロの印刷所にすれば基本以前の大チョンボ。協会の担当者にすこし厳しく指摘する。校正もこわいですが印刷はこわいですね。他山の石といたしましょう。

2018*12*15/フラメンコギターの名手・住田政男氏が演奏する本日のスペイン料理カルメンの舞台。相変わらず住田氏のギターは冴えわたり、カンテの鳥居貴子氏も良い。そして今夜は久しぶりに諸藤ふみさんが出演。この人の「ソレア」は何度見てもいい。魂を揺さぶる渾身の踊り。
渾身の踊り・諸藤ふみさんのソレアの動画は、https://twitter.com/gunshaku/status/1075184906479628289

2018*12*16/俳句とは、自ら作句することと、他人の作品を多く読む(選句する)ということでもあろう。俳句の作句力は選句力に直結するように思えてならない。私は勝手に南海日日新聞「なんかい文芸」に掲載されている俳句を読んで選句しているが、そうした行為も作句力に役立っているのかもしれない。

2018*12*17/「奔」と「吟遊」に出稿する俳句を一気に書きあげ朝にメール出稿。ふたつほど原稿が片付いて安堵している。わたしの作句手法は、書くまでにいくばくかの時間を要する。他人の作品をある程度多く読み込みたいからだ。今回は出口善子さんから送ってもらった俳誌「六曜」も読ませてもらった。

2018*12*18/南海日日新聞に掲載された「奄美にとって明治150年」連載シリーズの5回目。酒井正子・川村女子学園大学名誉教授。テーマは「奄美シマウタの近代」。シマウタは奄美のシマ(集落)という存在が孵卵器のような役割を果たしていたのですが、仕掛け人や、イベントによって変容していくのです。
酒井正子氏の南海日日新聞への文章は、https://twitter.com/gunshaku/status/1075548948402589696

2018*12*19/「奄美にとって明治150年」(南海日日新聞)連載シリーズのトリを飾るのが、この前利潔氏の文章。奄美の近代史は「本土への経済移民」の歴史でもあるのです。近代という開かれた交通システムが人の移動を促します。本土では島出身者が集住化してエスニシティー集団を形成していくのです。
前利潔氏の南海日日新聞への文章は、https://twitter.com/gunshaku/status/1075550332279635970

2018*12*20/南海日日新聞に連載している「つむぎ随想」の5回目記事です。神戸市長田区は奄美群島の中でもとくに徳之島出身者が多く住んでいる地域です。今回のコラムでは、ケミカルシューズ業界でミシンを踏み続け、かつウタシャでもある向江登美江さんをインタビューした内容を紹介しているのです。
「つむぎ随想」の5回目記事は、https://twitter.com/gunshaku/status/1075897909768409088

2018*12*21/「つむぎ随想」(南海日日新聞の連載しているコラム)の11月の記事は、奄美俳句についてです。3年ほど前から、奄美俳句を読み続けています。しばらくこの読みをつづける予定です。本土とも沖縄の俳句とも違った諸相がこの奄美の俳句を読んでいると見えてきます。文芸からみえる景色です。
奄美俳句についての考察は、https://twitter.com/gunshaku/status/1075899165299769344

2018*12*22/今年最後の「つむぎ随想」の掲載にわたしのコラムを選んでくれました。わたしなりに奄美と兵庫県という視座から〈明治維新150年〉を俯瞰してみたつもりです。ではなぜこの150年にこだわったかというと、次のメルクマールである「明治維新から200年」には生きていないだろうからなのです。
今年最後の「つむぎ随想」は、https://twitter.com/gunshaku/status/1076257470547292160

2018*12*23/クリスマス三連休の真ん中の日。スペイン人スタッフHは二日前、故郷のバルセロナに帰っていきました。スペインを含めたヨーロッパの人たちにとってクリスマスは特別な祭日。キリストの生誕を祝う以上に、家族があつまって家族の絆を深める、いわば日本の正月のような位置づけでしょうね。

2018*12*24/日本もスペインも立憲君主国です。スペインの場合、近代になってなんどか国外に追放されていた時期が長かったせいか、国民との距離を短くしようとする努力が実践されています。20世紀に限っても共和制の時代やそれに続くフランコ総統による長い独裁時代には亡命を余儀なくされていました。

2018*12*25/いよいよ2018年もあとわずか。街なかのディスプレイは早ければ今日から正月の商品やポップに意匠替えされます。神戸・三宮は阪急三宮駅の改修工事で駅周辺の人の流れが変わっています。大阪駅周辺も何年にもわたって工事が繰り返されていましたね。三宮はこれからしばらく混乱が続きます。

2018*12*26/「ひょうご現代詩集2018」の編集は、現在印刷所から兵庫県現代詩協会の会員の皆さんに初校ゲラが届いた状態です。さっそくその返事が編集担当のわたしのもとに帰ってきています。今年設立22周年を迎えた同協会はすこしずつ世代交代が進んでいます。今年になって新しい会員も増えています。

2018*12*27/年賀状の住所を整理しています。物故者あり、住所変更あり。次から出すのをよそうと思う人も。わたしが賀状を出す人はなにがしかの表現をしている人がほとんどなので、会社から退職を機にやめたり、年賀状の終活宣言をする人はいません。生あるかぎり表現を続けようとしているのでしょう。

2018*12*28/年の暮れまでやるべきことが多く、今日はほとんど一日電卓をたたいていました。おもしろいもので、一日数字ばかり相手をしていると、世間の事象がすべて数字に還元されていく、つまりすべてが数値化されて私の前に顕現するのです。〝数字脳〟というのでしょうか。これはこれでまた刺激的。

2018*12*29/今年最後の土曜日。フラメンコライブで締めくくりです。カルメン、満席でした。バイレのみんさんも定期的に踊ることでキャリアが重なっていきます。私はフラメンコを見る時、そのバイレに〝踊りに芯があるかどうか〟を見定めます。ただ先生に習ったとおり上手に踊っていてもダメなのです。

2018*12*30/引っ越しを考えている人がいます。いまより一室多い部屋を選んだそうで、新しい家具を買おうとしています。好みを聞いていると、どうもネオクラシコの家具に興味があるようです。でも現実の選択は「無印良品」的なコンセプトになりそうとのこと。新居に越しても日々の片付けは大切だよね。

2018*12*31/大晦日に奄美から一本の電話。現役最高齢の唄者・森チエさんが逝去されました。百歳近いお年です。奄美の宝でした。瀬戸内町網野集落の出身。これで大島の「民謡大賞」以前のシマウタをしる貴重な唄者がまたいなくなりました。90歳の歌声はこのサイトで聞けます。
森チエさんの歌声が紹介されているサイトを知るには、https://twitter.com/gunshaku/status/1079698468187205632






南海日日新聞コラム「奄美にとっての明治150年」

2018年12月30日 23時58分28秒 | 奄美
連載をうけてわたしが「つむぎ随想」に書いたコラムです。

南海日日新聞連載記事「奄美にとっての明治150年」No.06

2018年12月30日 23時57分03秒 | 奄美
6回目、最後の連載記事です。

南海日日新聞連載記事「奄美にとっての明治150年」No.05

2018年12月30日 23時54分16秒 | 奄美
5回目の連載記事です。

南海日日新聞連載記事「奄美にとっての明治150年」No.04

2018年12月30日 23時53分35秒 | 奄美
4回目の連載記事です。

南海日日新聞連載記事「奄美にとっての明治150年」No.03

2018年12月30日 23時52分33秒 | 「月刊めらんじゅ」バックナ
三回目の連載記事です。