神戸まろうど通信

出版社・まろうど社主/詩と俳句を書く/FMわぃわぃのDJ/大阪編集教室講師など多様な顔を持つ大橋愛由等の覚え書き

第87回『Melange』読書会・合評会 のお知らせ

2013年11月20日 13時26分48秒 | めらんじゅ
冬がひたひたと近づいています。

早くも年末そして年越えのことを考えるようになりました。
みなさん、風邪をひかず、身心ともに、暖かくしてあと40日ばかりとなった2013年を過ごしましょう。

今回の通信は少し長めです。

----INDEX----------------------------------------------------------------------------------------------------------
◆1.--第87回『Melange』読書会・合評会 のお知らせ(11月24日〈日〉)
◆2.--図書出版まろうど社の忘年会(12月2日〈月〉)
◆3.--北の句会「カルメン忘年句会」(12月1日〈日〉)
◆4.--文学短報(A/カフェ・エクリのこと、B/兵庫県現代詩協会の関連事業、C/舞踏家とコラボした詩の朗読

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◆1.--第87回『Melange』読書会・合評会 のお知らせ(11月24日〈日〉)

第一部の読書会の担当者は、高谷和幸氏です。
テーマは、----なぜリテラリズム(ミニマルアート)は退屈なのか?----となります。
詳細は以下に記しておきます。〈また富哲世氏から、「月刊めらんじゅ」に集う詩人たちのそれぞれの詩作の書法を語り合ったら面白いのではないかとの提案をいただいております。このテーマは実に刺激的ですので、「Melange」読書会のテーマとして取り上げたいと思っています〉

☆2部(午後3時から6時ごろ)は詩の合評会です。
詩稿締め切りは、11月21日(木)です。初めての方も歓迎いたします。詩ばかりでなく、川柳作家もいらっしゃいます。「Melange」の会は開かれた神戸の詩の会です。いつものように「月刊めらんじゅ」に投稿作品を収録します。「月刊めらんじゅ」は次号で87号となります。

----------ちなみに「Melange」の会の12-01月の予定を記しておきます---------------------------
 ☆12月29日(日)/「Melange」本誌16号が出来上がります。12月の例会は、本誌の合評会のみといたしましょう。午後1時からの開始といたします。そのあと、忘年会をします。会場はいずれもスペイン料理カルメンで。

 ☆2014年01月26日(日)/2014年初めての「Melange」例会(読書会・合評会)は、26日(日)の開催を希望します。この前の週19日(日)では、毎年恒例の〈奄美ふゆ旅〉から帰ってきて間もなくであり、例によって旅から帰ってしばらくはマブイ落ち(=島酔い)の状態ですので、私・大橋が事務局の仕事ができないのです。

////////////////////高谷和幸氏の発表内容予定///////////////////////////////////////////////
----なぜリテラリズム(ミニマルアート)は退屈なのか?----
 二つの体験談をめぐって

 1.----トニー・スミスの高速道路の体験談

 五〇年代の初めの一年か二年、私がクーバー・ユニオンで教鞭をとっていた時、あるひとが、ニュー・ジャージの未完成の高速道路に乗り入れる方法を教えてくれた。私は三人の学生を連れて、メドウズのある場所からニュー・ブランズウィック市までドライヴをした。暗い夜で、灯りも路肩標も白線もガードレールも何も無く、あるのは平地の風景の中を通って進んでいく暗い舗装道路だけだった。風景は幾つかの丘に枠づけられ、だが叢煙突や塔や煙霧や色光が点々と見えていた。このドライブは意義深い経験だった。道路と殆どの風景は人工的なものだったが、それは芸術作品とは言えないものだった。他方で、それは私にとって、芸術には決してなかった何かがなされていた。最初私はそれが何なのか分からなかったが、しかしその効果は、私がそれまで芸術について持っていた多くの観点から私を解放することになった。そこには芸術においてはどんな表現も持たなかったような、リアリティ?が存在していたように思えた。

 道路での経験は、精密に計算された、しかし社会的には理解されないようなものであった。それが芸術の終焉であるということが明らかにされるべきだ、と私は密かに思った。それ以後、大抵の絵画がずいぶん絵画らしく見える。それを枠付け得る方法など無い、ただそれを経験しなければならないだけだ。後に私は、ヨーロッパで、使用されなくなったいくつかの滑走路を発見した。??打ち捨てられた作品、シュルレアリスムの風景、いかなる機能とも無関係な何かが伝統を持たない諸世界を作り出していた。文化的に先例を見ない人工的な風景が私に迫り始めた。ニュルンベルクには、二百万人を収容する十分な広さの軍隊の教練場がある。教練場全体は、高い塀で囲まれている。そのコンクリート製の通り道は、一六インチ幅の三段で、一段は他よりも高くなっており、一マイルかそこら伸びている。

 ◇マイケル・フリードの解釈から
   スミスの不思議な体験は客体(芸術作品)である
   客体は置き代えられている
   芸術の終焉のイメージ

 2.----ハイデガーの倦怠の体験談

 たとえば、片田舎の支線の退屈な駅にいるとしよう。一番早い次の列車の到着には、あと四時間もある。この周辺はべつだん見どころはない。リュックサックに本があるので、はたして、読書にふけるだろうか。否。それでは、何か疑問や問題についてあれこれ考えをめぐらすのだろうか。いやちがう。時刻表を調べたり、まるで不案内な別の場所からこの駅までのいろいろな距離を載せた一覧表をしげしげと眺めたりする。ふと時計に視線を移す??やっ十五分が経った。駅から出て、目抜き通りへ。何かしようとして往ったり来たりする。しかし、何の役にも立たない。街路樹を数えてみる。あらためて時計を見る。さっき時計を見たときからようやく五分経ったばかりだ。往復にもううんざりして、石の上に腰を下ろし、砂の上にいろいろな模様を描いてみる。ふたたび時計を見て驚く。三十分経った。……。

 ◇ジョルジュ・アガンベンの解釈から

   倦怠は人間の根源的なものである
   ----宙吊りのまま保持されてあることとは、特定な具体的可能性すべてを宙吊りにして、奪取するなかで、根源的な可能性(すなわち純粋な可能性=潜在性)がその真価を露わにしてくるという体験にほかならない。

   退屈と忘却する人間
   ----二つの体験談からリテラリズム(ミニマルアート)の退屈さの特徴的な生成要素について
   17年間眠り続けるダニ・ 動物が放心する・人間の退屈が生み出すもの
   芸術は倦怠から生まれる?

◆2.--図書出版まろうど社の忘年会(12月2日〈月〉)

 12月2日(月)にで大阪で開催します。これは大橋愛由等(図書出版まろうど社社主)が呼びかけるものです。
今年の会場は、大阪・北新地にある「(おふくろの味)大輝(だいき)」です。午後6時から「大橋」の名前で予約をとっています。二階の座席に上がってきてください。
地図と住所の情報は以下のとおり
http://tabelog.com/osaka/A2701/A270101/27012243/dtlmap/
住所: 〒530-0003 大阪府大阪市北区堂島1丁目5-39 電話:06-6341-5450
午後6時から順次開催していきます。惣菜が魅力の店です。会費は5000円程度になると思います。
今年みなさんに生起したことをルル語り合いましょう。

少し早めの忘年会ですが、今年も集まって語りあいましょう。

◆3.--北の句会「カルメン忘年句会」(12月1日〈日〉)

〈毎年恒例の忘年句会です。ジャンルを超えた表現者が集まるアクティブな句会です。俳句・川柳作家でなくても参加可能です〉
---------丸山巧氏からの挨拶・案内文---------------------------------------------
「北の句会」恒例の忘年句会(カルメン)のご案内です。
諸般の事情で、12月初日の設定となりました。
少し早めという感もありますが、宜しくお願いします。
会場の準備の都合上、出欠のご返事をお寄せください。

1 日  時・・・・2013年12月1日(日)午後1時~
            ※5時より夕食宴会
2 場  所・・・・神戸三宮 スペイン料理『カルメン』
            神戸市中央区北長狭通1-7-1 カルメンビル2F
            TEL078-331-2228
3 会  費・・・・六千円(宴会費五千円)
4 事前出句・・・・課題詠1句 自由詠2句 計3句
            ※課題『北』
             「北」は基本的に方位を表す言葉ですが、それ以外にさまざまな意味や
             情趣を伴っています。
             北国・北風・北窓・北枕・北酒場・北の宿から・北ホテル・南北朝・南北問題・・等々
             色々な角度からのアプローチを期待しています。
5 締  切・・・・11月23日(土)
6 投  句・・・・丸山巧 宛   Eメール  5et2sa@bma.biglobe.ne.jp


◆4.--文学短報
A-----〈カフェ・エクリ〉について。「Melange」同人の高谷和幸、千田草介、情野千里、西本めぐみさんがメンバーのカフェ・エクリのお知らせです。12月はお休みです。現在、来年前半のスケジュールを決めている最中です。決まりましたら報告いたします。(11月はたつの市在住の養蜂家・得平〈えひら〉さんの話でした。会が終わってから、得平〈えひら〉さんのところで作っている蜂蜜を買って帰りました。とても美味です)

 それと、高谷和幸氏が個人誌「エクリ
OCT.」第一号を発行されました。著者は、高谷氏以外では、大橋愛由等、千田草介、中堂けいこの諸氏です。私の提案によってtwitterに掲載される140文字を基調とした連を重ねて、詩作品を構成していこうというものです。

B/兵庫県現代詩協会の関連事業  私は現在、同協会の常任理事を務めている関係上、協会の2013年の年度末までの関連事業を紹介いたします。
*01
〈第二回読書会〉
日時/11月30日(土)午後1時30分から
場所/兵庫県私学会館(JR・阪神元町駅から徒歩3分 〒650-0012 神戸市中央区北長狭通4丁目3-13
TEL (078)331-6623 FAX (078)321-5968 http://www.hyogo-shigaku.or.jp/map.html
内容/「中原中也の詩」 語り手・たかとう匡子氏(兵庫県現代詩協会会長)
参加費/無料(ただし、参加資格者は協会員に限る)
    参加希望者は、協会事務局に申し込んでください。
進行/たかとう氏から約1時間の話のあと、質疑応答の時間もあります。
   参考文献は各出版社から出ている『中原中也詩集』。

*02
ポエム&アートコレクション展
日時/ 2014年1月14日(火)~ 28日(火)の 15日間 休館日 水曜日
午前10時 ~ 午後5時(最終日は3時30迄)
場所/神戸文学館
〒657-0838 神戸市灘区王子町3-1-2 ☎・fax 078‐882 - 2028
阪急・神戸線「王子公園駅」下車西へ徒歩7分・JR灘駅北へ10分 王子動物園西隣)
http://www.kobe-np.co.jp/info/bungakukan/access.html
  内容/詳細は、協会のブログ http://hyogo-poetry.jugem.jp/?eid=62 をご覧になってください。

*03
貸し切りバスによる文学紀行(会員限定)
日時/2014年3月2日(日)
行先/滋賀県 木之本~長浜
内容・申し込み方法/貸し切りバスで行きます。コース案として、午前8時30分に神戸・三宮に集合して一路滋賀に向かいます。詳細・申し込み方法は、協会から送られてくる案内文を参考にされ、同封されている申し込み書に記入、投函してください。参加費なども明記しています。参加人数に制限があります。

*04
会報34号が12月に発行
さまざまな情報を掲載している「兵庫県現代詩協会」会報が12月にみなさんのお手元に届きます。
今号から「会員の詩集・著者」紹介の担当者は、時里二郎氏(兵庫県現代詩協会副会長)に変わります。

*05
『2013アンソロジー詩集』は編集中
2年に一回に刊行する『アンソロジー詩集』は現在編集中です。
会員のみなさんでまだ詩稿を出しておられない方もいらっしゃいます。
詩稿の送り先は、〒650-0012神戸市中央区北長狭通1-7-1 2F 兵庫県現代詩協会 大橋愛由等 です。

*06
兵庫県現代詩協会のブログ http://hyogo-poetry.jugem.jp/
に「今月の詩」という連載が始まりました。これは毎月一人ずつ会員の作品を紹介するという企画です。
この企画は、今年9月から始まったもので、作者名、作品名の順です。
  9月/かただときこ 「手」
  10月/飽浦 敏 「菫」
  11月/小島みどり 「すずむし」(掲載は25日から)

〈今月、同協会副会長の時里二郎氏の新詩集『石目』(書肆山田)が上梓されました〉


C-----舞踏家とコラボした詩の朗読をしました。
11月17日(土)、舞踏家の今貂子さんと、詩の朗読のコラボをしてきました。
これは、神戸・高架下のアートスペース「プラネットEARTH」(モトコータウン2)で行われたもので、私が自作詩を読み、舞踏家の今貂子さんに踊っていただいたのです。この1.2年、「ロルカ詩祭」以外でも、詩を朗読する機会が増えてきました。この日の朗読&舞踏を、3D映像として録画していただきましたので、いずれまたこの通信でお知らせできると思います。

詩・川柳の朗読パフォーマンスのテーマは、〈裂くsaku〉つながるところのわたしを返せ~言葉と身体が さく・咲く・サク でした。会場の神戸・高架下のアートスペース「プラネットEARTH」では「峠三吉『原爆詩集』・「序詞」を世界の23言語で書かれた「書」が展示されていました〉