「伊吹山の花」 須田孝雄さん 撮影
今月上旬、伊吹山に行かれた須田さんがメールで送って
呉れました。
ピュアで鮮やかな黄色、可憐でしかも稟とした清々しい
美しさに思わず見とれました。
毎日暑い日が続いてぐったりして体もだるくて、普段からあまり冴えない私の思考も停止し
何をする意欲も湧きません。
決してその勢ではありませんが、今日の定例ピンポンは私としては極めて珍しく病院行き
以外のことでサボってしまいました。
と言うのは最近、娘夫婦(雅昭、由美子)が車を新車に替えたので、初乗りドライブで一寸
足を延ばしてみませんかと声を掛けて呉れました。折角の好意だし滅多にない機会だから、
旅行嫌い外出嫌いな私も思いきって御輿を上げたわけです。
てなわけで昨日から草津温泉にひとっ走りして今朝は温泉に入っていたのです。
最近ではピンポンの予定を最優先にしているので、火曜に掛かる外出も、もちろん旅行なども、
病院行きの予定でさえも、その他のあらゆる用事は出来る限り火曜は外して予定しています。
ところが、日曜月曜と予定して火曜はピンポンをと考えていたのですが、台風12号の動きが
直前まで東へ抜けるか北へ向かうかが分からずで、少しでも影響が少なくなってからにという
ことと、雅昭クンの夏期休暇のこともあって、それ以上は先に延ばすこともならず、
結局火曜日に掛かる日程になってしまったと言うわけです。
昔から私はあまり出掛けるのは好きではありませんでした。一カ所にじっとしている方が良く、
旅行などでもあっちこっちと移動する旅よりは一カ所に留まって静かに楽しむ方が好きなのです。
いわゆるツアー旅行型でなくステイ型の方なのです。
現在の日々の生活に欲求不満なのか、余程退屈なのか、或いは前向きで好奇心旺盛なのか
知らないが、まるで現実逃避か非日常や非現実への憧れかのように、旅行が唯一にして最大の
生き甲斐であり楽しみであり趣味であるかの様な人の気持ちが分かりません。
何やら気の毒にとさえ思えて来るのです。
人は皆ボヘミヤン、人生は旅の如し、なぁんていう文学的表現は、野や山を駆け回っていた
狩猟民族の発想で、我が農耕民族には一カ所に留まる静かで力強い大地の子の方が相応しい。
行動力があって何時までも新しい世界、場所や物や人間そして山や野や町や遺跡などに興味を抱く
好奇心は素晴らしいのは確かだと思います。
旅というある意味でバーチャル的な世界の中で、自己満足、充足感、心の平静や安定を得たりして、
又明日からの現実の日常を生きるための心の糧とするならばそれはそれで良しでしょう。
しかしそんな若々しい好奇心とか覇気とか前向きさとかそして何より明るさや笑顔を、現実世界に
持ち帰らない人が多いような気がしてならなりません。
たまにはこうしてのんびり初めての土地で、最小限でも初めての事、名物といわれている物、素晴らしい
景色を見ているのも良いものだし、このゆったり感と開放感と心の張りを茅ヶ崎まで持って返りたいもの
だと思いました。
成る程、人の汗をかいている下界に対して、涼しい所でぼんやり湯畑をながめたり、みやげ物屋を
のぞいたり、又温泉につかったりするのは気持ちの案外良いものでした。
旅行好きな人はいつもこんな気持ちを味わっているのだろうか。
軽井沢、妙義山、草津それから白根山辺りを散策した。
大いに疲れたけれど大いに満足して、忘れずに笑顔を持って現実に戻ってきた。