maidoの”やたけた”(ブログ版)

ジジイの身辺雑記。今日も生きてまっせ!

喜愛香港-009 旺角-3

2003-11-24 13:05:23 | 虚々実々-喜愛香港

旺角の表通りに面した購物中心(ショッピングセンター)に友人の奥さんがブティックをやってました。
3年ほど前にちょっと病気して店を閉めたんです。
今は元気になって以前よりパワフル。
今年の9月には末娘が結婚して、目下ご主人と第二の新婚生活。
私と同い年とは到底思えん大迫力。
この方からのメールが中国語で来るから、何とか中国語を忘れずに済んでるんです。
まぁ、元々知ってる語彙の数はタカが知れてるから、忘れてもどうって事はないんですがね。

その表通りの彌敦道から西へ2本裏手の通りが康楽街(ホンロック)通称雀仔街。
今は再開発でずっと東のKCR(九廣鉄路)の線路沿いに移転しました。
康楽街もゴチャゴチャした鳥屋、鳥篭屋、餌用の虫屋が一掃されて、小奇麗なビルのショッピングコンプレックスになってしもた。

1995年頃、未だ雀仔街に小鳥屋が密集していた頃のお話しです。
前夜友人と飯を一緒にした時に、奥さんが用事でどうしても来れんかったんです。
「残念や!会いたい!言うてるから、時間があったら店に顔出したって。」とご主人に言われてたんです。
「小雨も降ってるから遠出は止めて、奥さんの顔見に行こか?」と地下鉄で旺角まで来たけれど、店を空ける時間にはちょっと早い。
「そうそう、雀仔街に立ち退きの話が出てるそうな、名残にちょっと寄ろう」と傘さして行ったんですわ。

狭い路地に小鳥、オオムやインコのデカイの、九官鳥、犀鳥、ペリカンまで売る店が目白押し。
八哥鳥(ハッカニゥ)、畫眉鳥(ワーメイニゥ)が多いのは人気が有るんでしょうね。
鳥屋も面白いけれど、虫屋が凄い、バッタの類からセミ、芋虫、毛虫、ゲジゲジみたいなの、小さな甲虫、ゴキブリ、ミミズと何でも来い。
夏休みの昆虫採集はここに来たら完璧。
それも全部生きたまま。
鳥篭なんか製造販売、奥行き2M有る無しの場所が工場兼店舗。
注文に応じて如何様にでも作ってくれます。
実は初めて来た時、おっちゃんの余りの手際のよさに見とれて、鳥を飼う趣味も無いのに鳥篭を買うてしもたんです。
帰国したとき税関に「珍しいものを買われましたねぇ?」と半ば呆れられましたわ。

そんなことはさて置いて、2/3ほど来たところで、日焼けしたパンチパーマのおっちゃんが、「オーッ!」いうて店から出てきたんです。
「エ~、鳥屋に知り合い無いで?」と良く見たら、5年程前に造船所の浮きドックを係留する鎖と錨の設置工事で、一緒に仕事をした仲士の親方。
一緒に現場へ行ったり、打ち合わせしたりで、3~4日行動を共にして、何度も一緒にメシも食べた。
確か、金のローレックスして、ベンツに乗って、クレーン船や台船を自前で持ってて、エライ羽振りやったのに、何で短パン姿でこんな所に?
お互い片言の英語と筆談でやりとりしたら、どうやら事業に失敗したらしい。
「此処がオレの店。この仕事の方が、安全で気楽や」そらそうやろね。
「重量物運搬の仕事があったら又一緒にやろう」
「あんた、小鳥屋やろ?」
「前の仕事は舎弟がやってるから紹介するよ。そうや!今から例の茘枝角(ライチーコック)の飯屋へメシ喰いに行こうか?」
「有難う、けどLさんの太々(奥さん)と今から会うねん。」
「そうか、残念やなぁ。Lさん元気か?よろしく伝えといて。」
う~んさすが香港やなぁ!七転び八起き、何でも有り。

隣でカミさんは訳がわからずポカンとしてました。
おっちゃんと別れてしばらく行ってから、「何であの小鳥屋さん知ってるのん?」
「知り合うたときは小鳥屋と違ごてん。茘枝角(ライチ-コック)でブイブイ言わしてたクレーン屋の親分やってんけどなぁ。」
「ほんで綺麗な刺青してはってんね!」
女の目いうのは男が見逃してる事をよう見てますねぇ。
シャツが透けてたんやそうです。
私、何回も会うて一緒に海に出てたのに、カミさんに言われるまでそんなん知らんかった。

友人の奥さんの店に行って「以前、ご主人と仕事をした時に一緒やった人が、雀仔街で小鳥屋をやってて、今バッタリ会うたよ」と話をしたら、「柯さんと会ったの?」「そう」
「あの人あんな風に小鳥屋なんかやって遊んでるけれど、今でも以前と同じ Macdonnel Road に住んでるのよ」
ゲッ、それって[手偏+止]旗山(ビクトリア・ピーク)の超高級住宅街やんか!一体何者やねん?
「事業に失敗」いうのんは意味を取違えたんやろか?

摩訶不思議、理解を超えてますねぇ・・、底知れんなぁ。

2003/11/24

喜愛香港-010 佐敦、油麻地-1 

喜愛香港-目次



最新の画像もっと見る