スーパー45キロマラソン

　私は相変わらずブカ滞在中の専業主婦、お姑さんと同居で居・食・住、すべてお母さま任せの日々を送っております。

　そんな中で唯一のおシゴトは、走ること。8月6日のハリギタ地方ミオクラチュック市の45キロスーパーマラソンで3位に入賞し、賞金を携えてブカレストの我が家に凱旋いたしました。というといかにも堂々走り切ったかのように聞こえますが、アップダウンのないほぼ平坦コースで日陰もなし、距離表示もなし、暑さにやられてペース配分も失敗し、よれよれになってゴールまでたどり着いたのでした。

　女子1位・2位のランナーとは何度もブカのレースで顔合わせしていつも負け通し、それでも「調子ハドウ？」などと声を掛け合う顔見知りですが、このレースでも彼女らに追いつくことは出来ませんでした。

　それに、ある程度アップダウンのあるコースのほうが私は得意です、なぜかというと上りやくだりでいろんな筋肉を使えるからです。平坦なコースだと同じ筋肉ばかりを使うので疲労するのが早いです。

　でも嬉しいことに、この大会で「遠来賞」をいただきました。西からの遠来賞はスイスからの男性ランナー、東からの遠来賞は日本人の私でした。銀色の絵皿にルー語で「遠来賞」と書かれているそうです、お姑さんは早速応接間に飾ってくださいました。ほかに市のバナーや絵葉書・冊子、市出身の画家の図録なども一緒にいただきました。日本はfar east、文句なしの遠来賞です。日本以上の東から、というと、ハワイかグアムかしら？

　開催地のミオクラチュック市の市長さんは過去にオリエンテーリングの選手だったこともあってマラソンに理解があり、盛大に大会を催してくださいます。「アノ市長サンガ引退シタラ、マラソン大会ハドウナルノカナ？チャント続ケテクレルカナ？」とラン仲間も心配するくらいランナーを盛り上げてくださいます。マラソン大会当日も、市を挙げてのフェスティバルが催されていて、そのフェスティバルのステージ前にゴールするという華やかさです。
　
　このミオクラチュック市では9月30日にハーフマラソンが予定されています。「ミス・マラソン」などという企画もあり、前年度のミス受賞者がチラシに載っています。年代別のクラス分けもあり、これまた楽しめそうです。私は10月のティミショアラでのフルマラソンに向けて練習がてら参加予定です。