ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

王妃様の童話

2008-10-16 | ルーマニア・ブカレストの日常

 
日本から素敵な情報をいただきました。童話『わしといたずらキルディーン』(原題『The story of naughty Kildeen』)、作者のマリー王妃は、19世紀末にイギリスからルーマニア王室に嫁いだお姫さま。1942年に翻訳・出版された童話『わし姫物語』が66年ぶりに新訳で再刊されたのです。出版元の春風社の紹介ページはこちら
 
作者のマリー王妃はルーマニアではとても有名な人物、レジナ・マリア(ルーマニア語読みにしてマリア女王)として知られています。今年の春にもブカレストの博物館でレジナ・マリア回顧展として、愛用品の公開がありました。
 
当時のルーマニアは1881年にルーマニア王国を宣言、石油を産し(1937年ヨーロッパ第二位、世界第七位)富裕国でした、この時代のルーマニアを愛する人たちは多いです。


 
わたし、レジナ・マリアは知っていたけれど、童話を書いておられたのは知りませんでした。自伝的なストーリーだそうです。当時の原著と同じ挿絵が楽しめる今回の再刊本、ぜひ日本で探してみたいです。ルーマニア語でも再刊してほしいな。



以下、毎日jpのサイトより転載させていただきます。

童話:『わしといたずらキルディーン』 66年ぶり新訳で再刊 
1942年に翻訳・出版された童話『わし姫物語』(マリー女王著、大槻憲二訳)が、新訳『わしといたずらキルディーン』(春風社刊)として、66年ぶりによみがえった。新しい訳者は、旧訳者、大槻憲二の孫、長井那智子さん。背景には、宮内庁皇室医務主管で日本学術会議会長、金澤一郎さんの熱意があった。
 
作者のマリー女王は、19世紀末にイギリスからルーマニア王室に嫁いだ人物。物語は、おてんばなキルディーン姫が、高い塔に閉じ込められ、ワシの群れにしつけられるというもの。原著と同じ挿絵が美しく、大人も楽しめる。
 
金澤さんは数年前から、文部科学省や日本学術会議などで子供の心の発達について議論してきた。その過程で、自らが幼いころ、母親が読み聞かせてくれたこの童話の影響に気付いた。旧訳者の大槻は、日本にフロイトを紹介した最初期の精神分析学者で、学問的興味からこの童話を訳したという。
 
金澤さんは、図書館で往年の『わし姫物語』を見つけ、ぜひ今の子供にも読ませたいと、再刊を考えた。金澤さんは皇后陛下にもこの童話を勧め、皇后陛下は「よいご本を読ませていただきまして」と話されたという。そうこうするうちに、偶然、旧訳者の孫の長井さんがエッセイストとして活躍していると知り、新訳を頼んだ。
 
新訳には鷲田清一・大阪大学長らが推薦文を書いている。鷲田学長は「教育やまちづくりに取り組むひとにはぜひ読んでほしい」としている。【鈴木英生】
毎日新聞 2008年8月25日 東京夕刊

(情報を送ってくださったアイロンマンさん、ありがとうございます!)




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10 Comments

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Unknown (N.NAGAI)
2008-10-18 23:09:51
初めてコメントさせて頂きます。私は『わしといたずらキルディーン』を翻訳した者です。今夜、偶然このブログを読ませて頂きました。ルーマニアではマリー王妃はとても有名とか…ルーマニアはラテン語圏、スペイン語のREINAがルーマニア語ではREGINA、私はスペインにも住んでいましたのでとても身近に感じました。『わしといたずらキルディーン』とても綺麗な写真と暖かな紹介文で感激しました。マリー王妃の原文は英語で書かれています。フランス語には訳されていましたが、ルーマニア語は出版されたかどうか…もしご存知でしたら是非教えてください。情報を提供してくださったアイロンマンさんにもよろしくお伝えください。
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N.NAGAIさま (マドモワゼル・ヒロコ)
2008-10-19 03:45:16
ようこそお越しくださいました。また、勝手に紹介させていただいたにもかかわらず、いろいろお教えくださり重ねてありがとうございます。
「日本でこんな本が再刊されたのよ、レジナ・マリアが童話を書いていたのよ。ルーマニア語でもあるかしら?」と主人に伝えると、「多分、あると思う。」とのこと。ルーマニアではとても愛されている姫君です。
なにぶん古い年代のものですが、尋ねてみたいと思います。原題が判ればなおいいのですが・・・。
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Unknown (N.NAGAI)
2008-10-19 08:42:15
マドモアゼル・ヒロコさま
早速、お返事を頂きまして有難うございました。原題は『The story of Naughty Kildeen』です。翻訳にあたってルーマニア大使館の方にも色々とお聞きしたのですが、あまり詳しいことは分りませんでした。イギリスにおりました時に一度ルーマニアを訪ねたことがあります。目的はブラム・ストーカーゆかりのブラン城でしたが、そこがマリー王妃が愛した離宮だったとその時に知りました。さまざまなご縁からこの童話を翻訳させて頂きましたが、このブログとの出会いも、同じ糸で結ばれているように感じます。ご主人様とはマラソンで知り合われたとのこと、素敵ですね。よろしくお伝えください。
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Unknown (アイロンマン)
2008-10-19 08:52:29
実はこの翻訳本、弊社の会長(前社長)から社員に対して「良い本に巡り合ったから!」と紹介されたものです。
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N.NAGAIさま (マドモワゼル・ヒロコ)
2008-10-20 04:08:08
早々にお返事くださりありがとうございます。
わたしが初めてレジナ・マリアのゆかりの地を訪ねたのは、ブルガリアの黒海沿岸都市(マリア王妃の時代にはルーマニア領だったところ)でした。マリア王妃の夏の離宮だったそうです。
そしてブラン城も、王妃のお気に入りの別荘だったのですね。マリア王妃が今でもとても愛されているのがわかるような気がします。
めぐり合わせのご縁がありまして、直にご本を翻訳されたお方さまとお話できましてとても嬉しく思っています。ご本はネットで”立ち読み”(失礼!!)させていただきましたが、一時帰国の折にはぜひ手にとってみたいと思います。
出会いに感謝いたします。
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アイロンマンさん!! (マドモワゼル・ヒロコ)
2008-10-20 04:11:04
>新訳には鷲田清一・大阪大学長らが推薦文を書いている。鷲田学長は「教育やまちづくりに取り組むひとにはぜひ読んでほしい」としている。
とのこと、そして、日本の誇る御社の会長さまの推薦でもあるのですね!
手にとって見るのがとても楽しみです。
近いうちに・・・。
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富裕国、ルーマニア王国 (マドモワゼル・ヒロコ)
2008-10-22 17:14:47
王妃さまの時代のルーマニアの石油生産ランキングを見つけましたので、追記いたしました。

ルーマニア王国の石油生産量
=(1937年ヨーロッパ第二位、世界第七位)
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Unknown (N・NAGAI)
2008-10-25 21:31:13
マドモアゼル・ヒロコさま
石油を産し裕福だったルーマニアが、なぜ共産国になってしまったのでしょう。それは宗教の違いや他民族国家であったという理由からだけではないのでしょうね。イギリスから眺めたルーマニアも時代によって「景色」が違うのかもしれません。
とても興味深く拝見しました。また色々なことお教えください。
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ルーマニア王室史 (高橋)
2009-12-30 21:22:49
「カナダ人物列伝」に「ルーマニア王室史」を付録としてつけています。ご一読下さい。
http://bluejays.ld.infoseek.co.jp/politics4.htm
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高橋さまへ (マドモワゼル・ヒロコ)
2009-12-31 00:55:34
こちらのブログをたずねあたりくださり、ありがとうございます。
ルーマニア王国の時代は、とてもわたしの興味のあることです、じっくりよませていただきます、情報をありがとうございました。
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