今日は、この街にいます。

昨日の街は、懐かしい記憶になった。そして・・

443 北京 =3=(中国)大国だーと吠えるだけでは小国だ

2012-05-23 21:48:45 | 海外
中国が豊かになったことは、8年ぶりの北京訪問で実感できた。もちろん広大な国家のわずかな「点」を歩いただけだから、その全体像はまるでつかめていないのだろうが、上海と北京という2大都市を経験した限りでは、市民や街は確かにリッチになった。しかしそれだけに「中国」という国家の奇妙さも際立って来た。世界の工場として富を蓄積したにもかかわらず、国際社会と調和のとれた社会を造ろうとする洗練さが見られないのだ。 . . . 本文を読む
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442 八達嶺(中国)人の世の遺産はこれか愚かしく

2012-05-20 13:03:06 | 海外
突然「イエーイッ」賑やかな歓声が挙がった。思わずカメラを向け、シャッターを切った。「ありがとう」と合図を送ると、女の子が「大阪のチュゴクジンでーす」と応えてくれた。友人らと父祖の地へグループ旅行に来たのだろうか。八達嶺長城までやって来て、うれしくて仕方ないといった風情だ。見渡すと白人やアラブ系、民族衣装の山岳高地族のような集団まで、世界中から観光客がやって来ている。もちろん日本人も多い。 . . . 本文を読む
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441 小布施(長野県)曼荼羅の花溢れ出て栗きんとん

2012-05-08 07:52:05 | 新潟・長野
高浜虚子に「盛りなる花曼陀羅の躑躅かな」の句がある。虚子がどこで詠んだかは知らないけれど、この季節、信濃を旅することは花々の曼荼羅世界に迷い込むことであった。例えば北信濃の小布施はツツジこそ未だであったものの、サクラ、モモ、ボケ、リンゴ、ヤマブキ、ハナミズキと、咲き誇る花弁の競演にむせ返るばかりである。野良の道を行っても、こぎれいな街の賑わいの中にあっても、我が身は花曼荼羅の1片なのであった。 . . . 本文を読む
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440 周口店(中国)原人さんお会いできて光栄です

2012-04-24 11:41:11 | 海外
発見に至るいくつもの偶然や、頭骸骨のその後の数奇な運命を、ドキドキして読みあさった《北京原人》である。忘れかけていたそうした若い日のトキメキが、発掘現場に立って甦って来るようだった。ここは北京郊外・周口店の洞窟跡である。世紀の大発見の地は、さほど特色のない、乾いた集落の奥の小さな丘にあった。私は「本当に周口店に来た!」という感慨が先に立って、思わず天上を見上げた。ぽっかりと青空がのぞいていた。 . . . 本文を読む
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439 盧溝橋(中国)カササギの渡せる橋は盧溝橋

2012-04-20 15:04:54 | 海外
北京西郊の盧溝橋を再訪する。橋のたもとの茶店の前で、4本の中国ポプラが枝を広げていた。その大きな枝振りからして、8年前の訪問時も樹叢は豊かだったのだろうが、記憶はない。今回、見上げることになったのは、先端近くの梢にカササギが巣を懸けていて、黒と白の姿が美しいこの鳥が、盛んに飛来していたからだ。伝説では鵲は、七夕での架け橋役を果たすという。だが75年前の盧溝橋の七夕は、日中史の喪章の日になった。 . . . 本文を読む
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438 北京 =2=(中国)自由なくどこへ行くのか赤い星

2012-04-06 20:06:29 | 海外
8年ぶりの北京は全国人民代表者会議が開催中で、人民大会堂には五星紅旗が勢いよくはためいていた。天安門広場は立ち入りが禁じられ、屈強の制服警官が威圧的に歩き回るなど、8年前の自由な雰囲気とは対照的な警戒ぶりだった。それでも地方からやってきた様子の民族衣装の一団は、うれしさに顔がはち切れんばかりで天安門前の行列に並んでいる。念願の北京見物が実現できたという笑顔は、中国の経済発展をよく物語っていた。 . . . 本文を読む
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437 北京 =1=(中国)だれもかれも唸りをあげてGDP

2012-04-05 18:49:43 | 海外
8年ぶりに北京を歩いた。8年前の2004年の中国といえばGDPは日本の半分以下で、まだ発展途上の色合いが濃い国であった。だが独特の社会主義市場経済はこの年、私有財産を認める憲法改定にまで至り、経済成長は一気に弾みがついた。その勢いは2008年の北京オリンピックを終えても衰えず、いまでは日本を抜いて世界第2の経済大国である。それほどの急成長は、街や人々の表情をどれほど変化させるものか、興味があった。 . . . 本文を読む
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436 東池袋(東京都)30年色はあせてもサンシャイン

2012-03-14 23:24:24 | 東京(区部)
池袋のサンシャインシティーにやって来たのは、何年ぶりになるだろう。その脇を通る首都高速は何度も利用しているから、サンシャイン60は見慣れたビルではあるけれど、ショッピング街を歩くのはどうやら30年ぶりになるようだ。そう考えて見渡すと、賑わっている商業ゾーンもそれなりの時の経過がくすみとなって滲んでいる。その時間は、東京での私の社会人生活とほぼ重なっている。まことに「くすむ」のも致し方あるまい。 . . . 本文を読む
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435 熱海(静岡県)梅園と光琳の梅ともに愛で

2012-03-06 15:47:51 | 静岡・山梨
梅を愛でに熱海に出かけることにした。もちろん熱海梅園にも立ち寄るつもりだけれど、目指す《梅》は尾形光琳の「紅白梅図」である。この国宝屏風を所蔵するMOA美術館が、毎年この時期に限って短期間、公開するのだ。私にとってはほぼ15年ぶりの対面なのだが、かつて鑑賞したとき以上に光琳の技量に感嘆させられ、心ゆくまで梅を愛でることができた。美術から受ける感銘は、どうやら年齢とともに変化するもののようである。 . . . 本文を読む
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434 新橋(東京都)宵闇と安酒が似合う路地の奥

2012-03-06 10:01:02 | 東京(区部)
芝・新橋のノスタルジック散歩を続け、御成門を横目に日比谷通りを「田村町」方向に歩く。この町名は西新橋の一部に名称変更されたのだけれど、私がこのあたりで暮らした昭和40年代初めころは、まだ「田村町」の方が通りがよかった。霞ヶ関にぶら下がる虎ノ門の天下り村の外縁で、大手町には居場所のない民間企業が本社を置くような街だった。そしてどういう理由か、本格的な中華料理店がいくつも店を構える通りだった。 . . . 本文を読む
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433 芝(東京都)半世紀ほろ苦くなり芝散歩

2012-03-06 09:28:18 | 東京(区部)
学生時代の1年余を「芝」で暮らしたことがある。正確には「新橋6丁目」なのだが、増上寺や愛宕山が散歩コースに含まれるあたりだったから、気分は「芝」の住人であった。下宿先を探していたら「会社の宿直室が空いているから」と、無料で提供してもらったのだ。日比谷通りに地下鉄はまだ開通しておらず、第一京浜に出ると都電が走っていた。銀座はほんの隣り街だから、下駄を鳴らして銀ブラしても違和感がない時代だった。 . . . 本文を読む
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432 六本木(東京都)バブル弾け蜘蛛がはびこるヒルズかな

2012-03-03 20:52:02 | 東京(区部)
この国にかつて、限りなく膨張したバブル景気があった、ということを懐かしみたいなら、ここ六本木ヒルズに来たらいい。その象徴であるメタボ・タワーは、尾花打ち枯らして蜘蛛の巣が張っているのかと思ったら、それは単なるモニュメントだった。それにしてもバブルの塔に蜘蛛を配するとは、絶妙なプロヂューサーがいたものである。だから奇才浮世絵師・歌川国芳の没後150年展がここで開催されることになったのか? . . . 本文を読む
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431 浅草(東京都)にょっきりと甍を超えてスカイツリー

2012-03-03 15:59:27 | 東京(区部)
塔が東京の風景を変えている。東京スカイツリーである。塔の足下の押上あたりの変貌ぶりに比べれば、浅草からは遠望ということになるけれど、それでも浅草寺の甍を越えて出現したツリーには驚かされる。だからといって浅草が浅草らしさを失うことはなく、恒例の新春歌舞伎が開幕する日、浅草寺界隈はいつもながらの賑わいをみせている。仲見世で飛び交う言語はいくつも種類があって、理解不能ながらみんな楽しそうである。 . . . 本文を読む
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430 鎌倉(神奈川県)湘南で美術展をハシゴする

2012-02-26 14:41:43 | 埼玉・神奈川
葉山でベン・シャーン展を観た後、鎌倉に戻り、今度は神奈川県立近代美術館《鎌倉》で「藤牧義夫展」を鑑賞した。つまりこの日は展覧会をハシゴしたわけだが、もともと観たいと思っていたのは藤牧義夫の版画展だったのだ。しかし「鎌倉は遠い」とぐずぐず日を送っていたところ、ベン・シャーン展が開催中だと知り、両方の展覧会日程が重なる一度だけの週末に腰を上げた。なぜ藤牧義夫(1911-1935?)に執着したのか。 . . . 本文を読む
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429 葉山(神奈川県)富士を望み地震を思ふ相模湾

2012-02-25 13:05:16 | 埼玉・神奈川
神奈川県立近代美術館《葉山》のテラスは依然として細かい雨に煙っているのに、相模湾を遥かに望めば、大きな富士が冠雪を輝かせているではないか。展覧会場を抜け出した人たちは、しばし見とれて言葉がない。日本人は本当に富士山が好きなのだ。三浦半島のこちら側はほとんど来たことがない私には、自分の立ち位置がどのあたりなのか、とっさには把握できない。富士の左に低く蒼く連なっているのは、箱根の山々だそうだ。 . . . 本文を読む
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