ちょっと前に読み終わったSFのレビューでも。
この次に読み始めたSFをもうすぐ読破しそうな勢いなので、そちらを読み終わる前に慌ててレビューしてみるヽ( ´ー`)ノ
第81Q戦争/コードウェイナー・スミス、伊藤典夫訳(ハヤカワ文庫SF:絶版)
コードウェイナー・スミスが構築する幻想の未来史「人類補完機構」シリーズの一角を成す短編集です。時代の流れ的には、同じ「人類補完機構」シリーズの「鼠と竜のゲーム」「シェイヨルという名の星」の前史に当たる作品が比較的多く収められています。一番読み応えがあったのは、やはり「マーク・エルフ」「昼下がりの女王」の2編。シリーズを通して物語の核となる人類補完機構が如何にして成立したか、そしてシリーズ全編に影のように立ち現れる謎の一族「ヴォマクト家」とは何者か、が明らかになる、この未来史の原風景とも言える作品群です。シリーズ中重要な位置を占める作品でありながら、まるでお伽噺のような幻想味と神話性を感じるのは、コードウェイナー・スミスならではというべきでしょうか。彼の作品はどれもグロテスクで残酷な話ばかりですが、不思議と無垢で透明感のあるイメージが後に残るんですね。人並み以上に濃い人生を送ってきた作者のパーソナリティが反映されているんでしょうか。
ところでこの短編集、時代の流れ的には他の2冊の前に来るものではあるんですが、他2冊に収録されなかったマニアックな小品を落ち穂拾いのように寄せ集めた感があり、「人類補完機構」入門として読むにはちょっとムラがあり過ぎるんですよね。これからコードウェイナー・スミスを読む人には、「鼠と竜のゲーム」「シェイヨルという名の星」「第81Q戦争」の順に読むことをお勧めします。
さて、これで日本で出版されているコードウェイナー・スミスの短編は全て読み終わりました(-_☆きらーん
残すは長編の「ノーストリリア」のみですが、結構評価が分かれる作品らしいので、まだ購入をためらっております(^_^;
この次に読み始めたSFをもうすぐ読破しそうな勢いなので、そちらを読み終わる前に慌ててレビューしてみるヽ( ´ー`)ノ
コードウェイナー・スミスが構築する幻想の未来史「人類補完機構」シリーズの一角を成す短編集です。時代の流れ的には、同じ「人類補完機構」シリーズの「鼠と竜のゲーム」「シェイヨルという名の星」の前史に当たる作品が比較的多く収められています。一番読み応えがあったのは、やはり「マーク・エルフ」「昼下がりの女王」の2編。シリーズを通して物語の核となる人類補完機構が如何にして成立したか、そしてシリーズ全編に影のように立ち現れる謎の一族「ヴォマクト家」とは何者か、が明らかになる、この未来史の原風景とも言える作品群です。シリーズ中重要な位置を占める作品でありながら、まるでお伽噺のような幻想味と神話性を感じるのは、コードウェイナー・スミスならではというべきでしょうか。彼の作品はどれもグロテスクで残酷な話ばかりですが、不思議と無垢で透明感のあるイメージが後に残るんですね。人並み以上に濃い人生を送ってきた作者のパーソナリティが反映されているんでしょうか。
ところでこの短編集、時代の流れ的には他の2冊の前に来るものではあるんですが、他2冊に収録されなかったマニアックな小品を落ち穂拾いのように寄せ集めた感があり、「人類補完機構」入門として読むにはちょっとムラがあり過ぎるんですよね。これからコードウェイナー・スミスを読む人には、「鼠と竜のゲーム」「シェイヨルという名の星」「第81Q戦争」の順に読むことをお勧めします。
さて、これで日本で出版されているコードウェイナー・スミスの短編は全て読み終わりました(-_☆きらーん
残すは長編の「ノーストリリア」のみですが、結構評価が分かれる作品らしいので、まだ購入をためらっております(^_^;