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NHKスペシャルの「リアリズム」と日米同盟の今日
昨日の「NHKスペシャル」は日米同盟を扱っていて私の関心に合致し興味深いものだった。
昨年の参院選を経て、日本の給油活動が休止。国会会期の延長、再延長ののちに衆院再可決で給油活動が再開したことはいうまでもない。この一連の、変化の激しい経過をふまえると、旬なテーマだといえる。昨年8月以降今日までのこの半年は、日本の領袖だった人物が約束を果たせず、この日本の対応にたいして米側が懐疑的になり、日米の間に溝が生まれ緊迫した局面もはらんだという意味で、日米関係の歴史のなかで切り取って峻別できるほどの、かつてないものであったのかもしれない。
「NHKスペシャル」は3回シリーズで「日本とアメリカ」をテーマに放映するという。初回の昨日27日は、日米同盟そのものに迫った。
海自の給油活動をめぐって国会の攻防がつづくなかでも日米同盟のあり方について双方の協議がすすみ、日米関係が変化していることを、ナビゲーターを務める三宅民夫が強調していた。米軍横須賀港をバックにしたこの映像そのものが、すでに日本と米国の関係の深さと異常さを暗示している。
Nスペの視点は、番組の構成そのものからも伺いとることができる。そして番組の最後で、日本が主体的にとりくまないと、かじを失った船のように流されてしまうのではないか、という三宅の語りからも推測される。その視点は、今日的に日米同盟を強化する方向で見直されなければならないというところにある。こうみて、まちがいないだろう。
三宅がのべた文脈でいえば、番組のなかでもアーミテージ元国務副長官ら米側関係者が繰り返し発言していたように、米国の世界戦略のなかで、財政的な面だけでなく、実際に軍事的に日本が役割を果たす、その役割を相対的に拡大するのが、米国の明確な要求にほかならない。
三宅が映し出された映像を、すでに日本と米国の関係の深さと異常さを暗示していると私はいったが、それは、たとえば首都東京の真ん中に広大な横田基地を米軍がもち、しかも東京湾の入り口の横須賀に米軍空母母港をもつ現実があるからだ。世界の先進国のうち、首都に広大な米軍基地と空母母港をもつ国がいったいどこにあるだろうか。強調したいのは、日本のこの異常さである。日米関係のいびつさである。
この異常な日米関係のあり方を、戦後日本の政治のなかで幾度となく国民は見せつけられてきた。それは、直近の、海自の給油活動をめぐって、約束不履行によって一国の首相が首脳会談ののちに一転して辞任さざるをえないほどの劇的な事態にも、端的に表れている。しかも、その後を引き継いだ政権担当者が、あらためて盟主のもとに詣でて忠誠を誓うという念のいれようが求められるほどの、日本の隷従的関係だといってよい。福田首相の忠誠の誓いは、会期再延長、衆院再可決というきわめて異様な国会運営によってのみ実現されたのである。日本の政党政治という枠組みでみれば、二大政党というつくられた構図のなかにおいても、対する野党党首もまた日米同盟強化という点で共通の認識だということを、私たち国民は再確認することができたわけである。
日本政治のこんな現況の一方で、日米関係は確実に変化している。ある意味でなし崩し的に、日本の役割は深く、かつ大きく変化している。番組も紹介していたが、それは、米軍横田基地に日米共同の戦争作戦指令部が設置されたことに象徴されている。「共同統合作戦調整センター」(BJOCC)という。06年2月にすでに横田基地に創設されていたらしい。さかのぼれば、横田基地への設置は、在日米軍再編の日米合意(2005年10月)で打ち出されていたものだ。
こうなると、誰もが思い浮かべるように、事実上、自衛隊が米軍の指揮のもとに置かれるということだ。したがって、それは、憲法違反の集団的自衛権の行使につながる重大な動きと指摘せざるをえない。Nスペも、従来の政府見解を紹介してはいたが。
米国のいう「テロとのたたかい」というスローガンが少しもテロをなくすわけでなく、むしろ現実には戦闘が激化していることだけでも、海自の給油活動再開の理由はない。そもそも米軍の戦闘行為に直結する平坦活動を行うこと自体が憲法に反するものだ。
番組は、日米の軍事的共同の新たな展開としてミサイル防衛計画を紹介していた(*1)。
防衛省が、首都圏に配備を進めるミサイル防衛システムの地対空誘導弾パトリオット(PAC3)について、日本に向かう弾道ミサイルを撃ち落とす航空自衛隊入間基地(埼玉県)の部隊の展開場所として、晴海ふ頭公園(東京都中央区)を検討していることがすでに報じられているくらい、具体化はすすんでいる。昨年7月、北朝鮮のミサイルが発射された際、日本と米国の間で共同の情報収集にもとづき迎撃体制が構築されていたことにも、Nスペは言及していた。
日米関係のあり方が時とともに、次第に変化していることを以前にエントリーでのべた。この傾向は、さらに加速しているように私には思える。いうまでもなく、その方向は、日本の米世界戦略へのいっそうの加担に向いている。
給油活動の再開はその意味で重要な意味あいをもっている。それは、派兵恒久化で二大政党が一致し、集団的自衛権行使の明文化にも道が通じているという意味である。
昨年の参院選を経て、日本の給油活動が休止。国会会期の延長、再延長ののちに衆院再可決で給油活動が再開したことはいうまでもない。この一連の、変化の激しい経過をふまえると、旬なテーマだといえる。昨年8月以降今日までのこの半年は、日本の領袖だった人物が約束を果たせず、この日本の対応にたいして米側が懐疑的になり、日米の間に溝が生まれ緊迫した局面もはらんだという意味で、日米関係の歴史のなかで切り取って峻別できるほどの、かつてないものであったのかもしれない。
★1
「NHKスペシャル」は3回シリーズで「日本とアメリカ」をテーマに放映するという。初回の昨日27日は、日米同盟そのものに迫った。
海自の給油活動をめぐって国会の攻防がつづくなかでも日米同盟のあり方について双方の協議がすすみ、日米関係が変化していることを、ナビゲーターを務める三宅民夫が強調していた。米軍横須賀港をバックにしたこの映像そのものが、すでに日本と米国の関係の深さと異常さを暗示している。
Nスペの視点は、番組の構成そのものからも伺いとることができる。そして番組の最後で、日本が主体的にとりくまないと、かじを失った船のように流されてしまうのではないか、という三宅の語りからも推測される。その視点は、今日的に日米同盟を強化する方向で見直されなければならないというところにある。こうみて、まちがいないだろう。
三宅がのべた文脈でいえば、番組のなかでもアーミテージ元国務副長官ら米側関係者が繰り返し発言していたように、米国の世界戦略のなかで、財政的な面だけでなく、実際に軍事的に日本が役割を果たす、その役割を相対的に拡大するのが、米国の明確な要求にほかならない。
三宅が映し出された映像を、すでに日本と米国の関係の深さと異常さを暗示していると私はいったが、それは、たとえば首都東京の真ん中に広大な横田基地を米軍がもち、しかも東京湾の入り口の横須賀に米軍空母母港をもつ現実があるからだ。世界の先進国のうち、首都に広大な米軍基地と空母母港をもつ国がいったいどこにあるだろうか。強調したいのは、日本のこの異常さである。日米関係のいびつさである。
★2
この異常な日米関係のあり方を、戦後日本の政治のなかで幾度となく国民は見せつけられてきた。それは、直近の、海自の給油活動をめぐって、約束不履行によって一国の首相が首脳会談ののちに一転して辞任さざるをえないほどの劇的な事態にも、端的に表れている。しかも、その後を引き継いだ政権担当者が、あらためて盟主のもとに詣でて忠誠を誓うという念のいれようが求められるほどの、日本の隷従的関係だといってよい。福田首相の忠誠の誓いは、会期再延長、衆院再可決というきわめて異様な国会運営によってのみ実現されたのである。日本の政党政治という枠組みでみれば、二大政党というつくられた構図のなかにおいても、対する野党党首もまた日米同盟強化という点で共通の認識だということを、私たち国民は再確認することができたわけである。
日本政治のこんな現況の一方で、日米関係は確実に変化している。ある意味でなし崩し的に、日本の役割は深く、かつ大きく変化している。番組も紹介していたが、それは、米軍横田基地に日米共同の戦争作戦指令部が設置されたことに象徴されている。「共同統合作戦調整センター」(BJOCC)という。06年2月にすでに横田基地に創設されていたらしい。さかのぼれば、横田基地への設置は、在日米軍再編の日米合意(2005年10月)で打ち出されていたものだ。
こうなると、誰もが思い浮かべるように、事実上、自衛隊が米軍の指揮のもとに置かれるということだ。したがって、それは、憲法違反の集団的自衛権の行使につながる重大な動きと指摘せざるをえない。Nスペも、従来の政府見解を紹介してはいたが。
米国のいう「テロとのたたかい」というスローガンが少しもテロをなくすわけでなく、むしろ現実には戦闘が激化していることだけでも、海自の給油活動再開の理由はない。そもそも米軍の戦闘行為に直結する平坦活動を行うこと自体が憲法に反するものだ。
★3
番組は、日米の軍事的共同の新たな展開としてミサイル防衛計画を紹介していた(*1)。
防衛省が、首都圏に配備を進めるミサイル防衛システムの地対空誘導弾パトリオット(PAC3)について、日本に向かう弾道ミサイルを撃ち落とす航空自衛隊入間基地(埼玉県)の部隊の展開場所として、晴海ふ頭公園(東京都中央区)を検討していることがすでに報じられているくらい、具体化はすすんでいる。昨年7月、北朝鮮のミサイルが発射された際、日本と米国の間で共同の情報収集にもとづき迎撃体制が構築されていたことにも、Nスペは言及していた。
日米関係のあり方が時とともに、次第に変化していることを以前にエントリーでのべた。この傾向は、さらに加速しているように私には思える。いうまでもなく、その方向は、日本の米世界戦略へのいっそうの加担に向いている。
給油活動の再開はその意味で重要な意味あいをもっている。それは、派兵恒久化で二大政党が一致し、集団的自衛権行使の明文化にも道が通じているという意味である。
Nスペの立場は、この到達にたって、むしろ日米同盟を見直せと加速を迫るものだといえるだろうが、番組でもふれざるをえなかったように、国民の意識と合致したものではまったくない。日本国憲法の存在は大きいのである。
戦後という言葉は日米関係と表裏でもあり、日米関係はさまざまな面で影を落としている。このままでよいのか否か、日米関係のあり方そのものを問う時期にきている。
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*1;「ミサイル防衛」(MD)はブッシュ米政権が推進しているもので、相手国の弾道ミサイルを無力化することで、報復の心配なく先制攻撃を可能にするシステム。PAC3を含め、技術的には完成していません。日本政府は、地上配備型のPAC3と、洋上のイージス艦から発射する新型ミサイル(SM3)を組み合わせた形で導入を進めており、当面の経費だけでも、約1兆円をつぎ込む計画。
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