これまで、ブログでも、無意識(潜在意識)を強化するトレーニングの一環として、
こういった自分の心の囁く声を聞いてみる、内観してみる、といった内容に折りにつけ触れてきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/7c/696e8bf443fa14f4a02f11db6f01c44a.jpg)
しかし、どうも、実践方法を取り違えているのではないか、と思えてきました。
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この本の中に、
" あなたを悩ませ、苛立たせ、心配させる状況か人物を何か選び、3つの段階
- 直面し、語りかけ、一体化する - で順番に向き合う。
しばらくのあいだ、不愉快な状況に直面するのだ。見て、聞いて、感じるのだ。"
" 心のお喋りはポジティブか、ネガティブか。
あなたは思考をコントロールすることができる。
だから、心の声をささやく内容を信じることはないという大原則を忘れないでもらいたい。
思考は人格そのものではなくて、頭に浮かぶものにすぎないのだ、ということを理解しよう。"
といったフレーズが出てきます。
でも、ネガティブな声が聴こえてくるときに、
いつもいつも、トレーニングのためとはいえ、それに向き合う必要があるのでしょうか。
しっかり見つめて、大したことはない、コントロールできるのだ、と いつもいつも確信できるのなら問題ないのでしょうが、
その境地まで達しきれていない場合には、
別に向き合わずとも、やり過ごしておいてもいいんではないかとも思えます。
Just find a place to make your stand and take it easy
自分の立っていられる場所を見つけて、気楽に行こうぜ( Take it easy、マイペースでいこう )
でいる方が、むしろ自分らしくていいのかも。
もちろん、それだけでは成長がないかもしれないので、トレーニングすることも大事なのでしょうが、
ああでもない、こうでもない、とふらふらするくらいなら、同じ風を吹かせている方がマシなようにも思えます。
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35年ぶりに2人でゴルフをする遠沢と山形。
バンカーで大叩きして、普段と変わることのない声と目で、堂々と「23打」と言う遠沢、
山形はグリーンを降りて行く遠沢の背中を見ながら、
35年間、こんな爽やかなパートナーとゴルフをしたのは初めてだと感じ、
35年間、フェアウェイでこの男を待っていたのかも知れない、と思い、
― 俺はこの男についていこう。
と決心する。
千里同風、とはこういう風な気概を持った人をいうのでしょうか。
風に遊んでるばかりでもなく、
風を感じさせる人、人生意気に感ず、と風にむかう気概を持った人、でいようとすること、
怖れに向き合うといった内面のコントロールばかりでもなく、
もっと外面に影響を放つ、ことに心を向けたほうがいいのでは、などというようなことを感じた次第。
遠沢さんの姿にそんなことを考えさせられました。
あくまでも、Face the Fearは、そのための方策や手段であって、目的ではない、
ほんとうに大事なのは、自分の内ではなく外。
自分の中の「恐れ」に目を向けるのではなく、「強さ」、に目を向ける。
頭に浮かぶ思考を眺めながら、いいとこを拾って育てていく。
そして、いい按配のアウトプットに変換していく。
自分を後押しする声を発する、賢明で快活なセルフコーチを持つ。
それが、ほんとの「Face the Fear」。
勘違いしやすいので、「Face the Strength」でいきましょう。
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