H氏の本家、日野農園のお話です。
山辺の山沿いに日野農園はあります。
果樹では、さくらんぼやプラムを作っています。
寒暖の差があり水はけの良い土地は、果樹栽培に適しています。
プラムと言っても日野農園で育てているのは秋姫という品種です。
私も今回初めて見せていただきましたが、その大きさおいしさに驚いてしまいました。特に6L、7Lという大玉は見事というほかありません。
肥料にも手入れにもこだわっています。ほかの人が3回摘果を行うと聞けば、日野さんは4回行います。有機肥料を求め遠くまで出かけたりもしました。
色づきも大きさもほかの農園とは違うのです。日野さんの情熱の賜物です。
しかし、最初から順調だったわけではありません。10年前、誰にも知られていなかった秋姫という品種を100本も植えたときのことです。周りの人からは、そんなすもも売れないと陰口をたたかれました。実際、最初の数年はプラムからはぜんぜん収入がありませんでした。人一倍働きものの日野さんも、悩み続ける日が続きました。
そんな日野さんを救ったのは、明るい奥さんでした。収入が減少していく中でも、何一つ文句も言わずだんなさんを信じ続けてくれました。
そんな愛に応えるように努力家の日野さんは秋姫の栽培方法を確立し、人より大きく、色づきのいいおいしい秋姫を出荷できるようになったのです。今では市場で1番という評価を得るまでになりました。秋姫は夫婦で育てあげた宝物のような存在なのです。
さくらんぼもプラムも1年に1回の出荷ですが、何年もかけた努力が影に隠れているのですね。さすがH氏の本家です。
今年、KYUは縁あって日野農園のさくらんぼの手伝いをさせていただきました。そこで前向きでバイタリティーあふれる日野さんの生き方に触れ、ブログでの紹介となりました。