種子条例制定の動き広がる
種子条例12道県で制定 その2
宮崎県の取組み
宮崎県では、今年2月議会で「宮崎県主要農作物等種子生産条例」が採択され、4月から施行された
種子法廃止の決定後、県内農業者から不安の声が上がり、県議会では、党派を超えて多数の議員から種子法廃止に伴う影響や課題について質問があった
種子法が廃止された2018年には、農業団体が県議会に「主要農作物種子法廃止後も、引き続き県が公的種子制度を維持するために条例制定を求める」ことを要請した
環境農林水産常任委員会で県は「条例制定の必要性も含めて検討していきたい」と表明した
重要性を再認識
宮崎県農民連では、種子法廃止後、今後どうなるのか」との不安が広がり、勉強会を始め、九州で栽培されているヒノヒカリを開発した宮崎県農業試験場を訪れ、圃場などを見学し、種子法廃止に対する見解を聞いた
県農民連顧問の小田治さんは「育種の苦労と重要性を改めて認識した この事業を民間に全面的に握られると生産者は大変なことになると危機感が深まった」と語った
来住一人(らいじゅうかずと)県議(日本共産党)は議会で、農業試験場の10年に及ぶヒノヒカリ育成の努力などを示し、「こうした成果の後ろ盾となったのが種子法だ 試験場の業務を定める要綱より重い条例の制定で、種子の研究と安定的供給を進める意思を農業関係者をはじめ、県民に示してほしい」と重ねて求めた
与野党関係なく
種子生産条例は「主要農作物等の優良な種子の生産及び普及に係る施策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努める」ことや、「県内に普及すべき主要農作物等の優良な品種について、当該品種の優良な種子の生産及び普及に関する施策を計画的に推進するとともに、当該施策の推進に必要な体制の整備を図るものとする」など県が主要農作物の種子を守るための措置を規定している
県農民連の来住誠太郎書記長は「全国に先駆けての条例化で他県でも続いて条例化が進んで良かった 種子を守っていかなければいけないと与野党関係なく条例化を求めていたことも評価したい」と語った
小田さんは「野菜の種子の約9割が外国から輸入されている現状を見ると、主食である主要農作物は国の責任で供給すべきだ 宮崎県で
の条例制定は本当に良かった」と話した
今後も他の道府県で種子法制定の条例化が進む事が期待される
付記
種子法に詳しい元衆議院議員で民主党政権下で農林水産相を務めた山田正彦氏が8月、「売り渡される食の安全」という本を出版された(角川新書 860円)この本で、安倍政権下で米や野菜の種子の安定供給が危機にさらされている実態を詳細に記述している 山田氏はこれまで種子法関連などの 講演会を全国で実施している
種子条例12道県で制定 その2
宮崎県の取組み
宮崎県では、今年2月議会で「宮崎県主要農作物等種子生産条例」が採択され、4月から施行された
種子法廃止の決定後、県内農業者から不安の声が上がり、県議会では、党派を超えて多数の議員から種子法廃止に伴う影響や課題について質問があった
種子法が廃止された2018年には、農業団体が県議会に「主要農作物種子法廃止後も、引き続き県が公的種子制度を維持するために条例制定を求める」ことを要請した
環境農林水産常任委員会で県は「条例制定の必要性も含めて検討していきたい」と表明した
重要性を再認識
宮崎県農民連では、種子法廃止後、今後どうなるのか」との不安が広がり、勉強会を始め、九州で栽培されているヒノヒカリを開発した宮崎県農業試験場を訪れ、圃場などを見学し、種子法廃止に対する見解を聞いた
県農民連顧問の小田治さんは「育種の苦労と重要性を改めて認識した この事業を民間に全面的に握られると生産者は大変なことになると危機感が深まった」と語った
来住一人(らいじゅうかずと)県議(日本共産党)は議会で、農業試験場の10年に及ぶヒノヒカリ育成の努力などを示し、「こうした成果の後ろ盾となったのが種子法だ 試験場の業務を定める要綱より重い条例の制定で、種子の研究と安定的供給を進める意思を農業関係者をはじめ、県民に示してほしい」と重ねて求めた
与野党関係なく
種子生産条例は「主要農作物等の優良な種子の生産及び普及に係る施策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努める」ことや、「県内に普及すべき主要農作物等の優良な品種について、当該品種の優良な種子の生産及び普及に関する施策を計画的に推進するとともに、当該施策の推進に必要な体制の整備を図るものとする」など県が主要農作物の種子を守るための措置を規定している
県農民連の来住誠太郎書記長は「全国に先駆けての条例化で他県でも続いて条例化が進んで良かった 種子を守っていかなければいけないと与野党関係なく条例化を求めていたことも評価したい」と語った
小田さんは「野菜の種子の約9割が外国から輸入されている現状を見ると、主食である主要農作物は国の責任で供給すべきだ 宮崎県で
の条例制定は本当に良かった」と話した
今後も他の道府県で種子法制定の条例化が進む事が期待される
付記
種子法に詳しい元衆議院議員で民主党政権下で農林水産相を務めた山田正彦氏が8月、「売り渡される食の安全」という本を出版された(角川新書 860円)この本で、安倍政権下で米や野菜の種子の安定供給が危機にさらされている実態を詳細に記述している 山田氏はこれまで種子法関連などの 講演会を全国で実施している