今日の朝日新聞に『ホーム事故最悪ペース [転落・列車と接触] 酔客6割』という記事がありました。(リンクはアサヒコム、見出しは紙面) そして関連記事として、こちらは紙面のみの掲載ですが社会面に『ホームドア普及に障壁』という記事も。各社の取組みやホームドア開発の現状などがよく書かれていて興味深く読みました。
記事ではホームドアについて、「効果は際だっている。同社(筆者註:東京地下鉄)によると、ホームドアを導入した駅では、故意ではないホーム転落事故はこれまで発生していない」と。良かったですね、他社の話で。(当えにっき2010年5月17日付参照) しかしながら疑問に感じた点もあるので、先にそこを挙げることにします。
まず「設置わずか4.7%」という中見出しに続いて、「ホームドアの効果は実証されている一方、国土交通省によると、2010年3月末時点で、設置駅は全国で449駅と全体のわずか4.7%」とあります。日に数本しか列車が来ないローカル駅まで勘定に入れて、あたかも事業者にやる気がないかのような印象を与えるのはいかがなものか。それは次の点からも言えることです。
記事には「ホームドアは(中略)06年に制定されたバリアフリー新法で、新設駅への設置が義務づけられた」とも。ちょっと待てといいたい。では昨年開業した成田スカイアクセス線の成田湯川駅にはホームドアがないけれど、ここは違法開業ということになってしまうのではないか。同法を詳しく調べていないのですが、確か一定以上の利用者が予想されるケースに限られていたのではないかな。とすれば先の数字も同じように基準以上の駅のみで計算するのが筋だろう。
さらに費用面に関して、「全額を自社で負担するJR東日本は山手線への設置費用を総額約500億円とみる」とあるのに対して「国と自治体の補助金を活用する東京メトロ有楽町線でも23駅で約120億円」。有楽町線が意外と安く設置できるのに驚くと同時に、同じ民間企業であるにもかかわらず、なぜ地下鉄には補助金が出て国電は自己負担なのか。補助金があるなら申請すればいいのに。その点の説明が皆無なのは不親切でしょう。
他にも実はホームドアには安全基準がないことも記されておらず、相も変わらぬいささか一方的な“万能”思想は公平性に欠けるようにも感じられました。
さて実はここからが本題でして(^^;、朝日がホームドアの記事を書くと設置路線においてかなりの確率でトラブルが発生するため、今日は実家へ行くのは見合わせよう、という話ではありません。以前に「声」欄に投書していたのを思い出したのです。長くなるので記事を分けることにします。
(勝手ながらこの記事へのコメントは受け付けないことにいたします。コメントをいただけるなら「その弐」へお願いします)
「その弐」へ続く
記事ではホームドアについて、「効果は際だっている。同社(筆者註:東京地下鉄)によると、ホームドアを導入した駅では、故意ではないホーム転落事故はこれまで発生していない」と。良かったですね、他社の話で。(当えにっき2010年5月17日付参照) しかしながら疑問に感じた点もあるので、先にそこを挙げることにします。
まず「設置わずか4.7%」という中見出しに続いて、「ホームドアの効果は実証されている一方、国土交通省によると、2010年3月末時点で、設置駅は全国で449駅と全体のわずか4.7%」とあります。日に数本しか列車が来ないローカル駅まで勘定に入れて、あたかも事業者にやる気がないかのような印象を与えるのはいかがなものか。それは次の点からも言えることです。
記事には「ホームドアは(中略)06年に制定されたバリアフリー新法で、新設駅への設置が義務づけられた」とも。ちょっと待てといいたい。では昨年開業した成田スカイアクセス線の成田湯川駅にはホームドアがないけれど、ここは違法開業ということになってしまうのではないか。同法を詳しく調べていないのですが、確か一定以上の利用者が予想されるケースに限られていたのではないかな。とすれば先の数字も同じように基準以上の駅のみで計算するのが筋だろう。
さらに費用面に関して、「全額を自社で負担するJR東日本は山手線への設置費用を総額約500億円とみる」とあるのに対して「国と自治体の補助金を活用する東京メトロ有楽町線でも23駅で約120億円」。有楽町線が意外と安く設置できるのに驚くと同時に、同じ民間企業であるにもかかわらず、なぜ地下鉄には補助金が出て国電は自己負担なのか。補助金があるなら申請すればいいのに。その点の説明が皆無なのは不親切でしょう。
他にも実はホームドアには安全基準がないことも記されておらず、相も変わらぬいささか一方的な“万能”思想は公平性に欠けるようにも感じられました。
さて実はここからが本題でして(^^;、朝日がホームドアの記事を書くと設置路線においてかなりの確率でトラブルが発生するため、今日は実家へ行くのは見合わせよう、という話ではありません。以前に「声」欄に投書していたのを思い出したのです。長くなるので記事を分けることにします。
(勝手ながらこの記事へのコメントは受け付けないことにいたします。コメントをいただけるなら「その弐」へお願いします)