*くみさんの映画レビュー*

観た映画の簡単なあらすじと
私が思ったこと

PROMISE / 無極

2006-02-26 23:34:41 | 数字・英語で始まる映画
世のすべての男からの愛を受ける女・傾城。天から地上最速の俊足を与えられた奴隷・昆崙。伝説の甲冑を着けることを許された唯一の英雄・光明。それぞれに与えられた約束は、決して変えることのできない運命だったが…(「ステラ」より)

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真田広之、チャン・ドンゴン、セシリア・チャンら出演。

なんだか漫画みたいな感じ。でも、それはそれとして割り切って観てしまえば、最後まで楽しめる作品だと思いました。CGを敢えてCGって分かるように撮ったらしいけど、その代わり俳優さんたちの表情がリアルで、良かったと思います。

私はチャン・ドンゴンが演じた昆崙が一番印象に残りました。彼は目がとてもイイ!映画の最初の牛と一緒のシーンにはびっくりしたけど(笑)愛する女性を守り抜こうとする姿はやっぱり観ていていい感じ。

真田広之は、中国語もベラベラだったし、重い甲冑を着けてるのにあの動きはスゴイ。光明っていうキャラクターとして見るより、真田広之の演技とか動きが気になって仕方なかったです。傾城と一緒に、争いから離れて生活している様子は、まったりした感じが良く出ていました。彼らが過ごした建物も、すごーく気になって気になって。冬は寒そうだけど、あんな素敵な建物で生活してみたいものだ…真田広之は、善の役よりも、ちょっとクセのある悪寄りの役の方がピッタリくるような気がします。

その他、光明と共に王に仕える北の公爵・無歓や、無歓の手下・鬼狼など、印象的なキャラクターが登場します。この映画の主な登場人物を別々に1人ずつ描いても、また面白い映画になりそうな気がしました。観てみたいな~…

衣装や背景も、十分楽しめます。花のあるシーンがとても綺麗。咲き乱れ、散るシーンはうっとりします。光明の甲冑はもっとよーく見てみたいと思わせます。肩のところは生花なのかなぁ。

アクションシーンはなかなかの迫力。鳥の動きをイメージさせる無歓や、黒衣を纏った鬼狼の存在も忘れられません。

運命を握る満神が出てくると、今度は何を言い出すのかと思ってドキドキしちゃいます。運命ってきっとあるんだろうな~。それは変えられない物だと思うけど、でも、もしかしたら…って考えながら映画を楽しみました。見所がいっぱいの1本です。

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2005年中国/チェン・カイコー監督/124分
鑑賞日:2006.2.21(火) 映画館


今までに観た映画のレビュー

最後の恋のはじめ方 / HITCH

2006-02-20 23:19:20 | 「さ」行の映画
デート・コンサルタントのヒッチが恋におちた!

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ウィル・スミス主演。彼はエイリアンを殴ったり、銃を持って走ったりしているイメージがとても強いので、こういう映画はどうなんだろうって思ったけど、まあまあかなぁ。でもやっぱりアクション系の方がスッキリ決まるかも。

デート・コンサルタントなんて職業、初めて聞いたけど、本当にあるのかなぁ。ヒッチに仕事を依頼した会計士のアルバートがとっても良くて、彼の恋を応援したくなりました(笑)決してカッコいいって言えないし、やってることもスマートじゃないけど、一生懸命な気持ちは相手に伝わっていくってことだな~ってつくづく感じます。恋におちたヒッチのことより、私はアルバートの方が気になってしまった…

恋愛にはルールなんてないと思うし、誠実に相手と向き合うことが一番大事だと思いました。

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2005年アメリカ/アンディ・テナント監督/118分
鑑賞日:2006.2.4(土) DVD

今までに観た映画のレビュー

風の谷のナウシカ

2006-02-16 23:28:47 | 「か」行の映画
風に乗り蟲と心を通わせ、自然とともに生きる少女ナウシカ。風の谷の王族の姫として育った彼女は、人間同士の争いに巻き込まれながらも、たった一人の力で地球を救うために立ち上がる。(シネマハンドブックより)

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初見です…今まで観るチャンスは何回もあったのに、きちんと観たことがなくて。この間テレビで放送していた時、この作品を強く観るように薦められて、後日レンタルしてゆっくり観ました。宮崎アニメはラピュタが一番!って思っていたけど、ナウシカもなかなか。「今年の宮崎アニメはこの作品です」って出されても全然違和感がないだろうな、と思います。名作といわれるだけあって、いい映画だなーと感じました。やっぱりもっと早く観ておけば良かった(笑)

自然も生き物も人も、これから先ずっと大切にしていかなければいけない、とつくづく感じます。腐海の底が出てきたあたりからいろいろ考えさせられました。深いなぁ。。。

ドキドキしたり、ワクワクしたり、思わず笑ってしまったり、じーんとしたり、落ち着いて観ていられませんでした。こういうのは割と好き。ラストシーンも良かったし、「青き衣をまといて…」にはゾクゾクっときました。音楽もイイ♪

ラピュタと同じように、手元に置いておきたい映画だと思います。

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1984年日本/宮崎駿監督/116分
鑑賞日:2006.2.15(水) DVD

今までに観た映画のレビュー

ミュンヘン / MUNICH

2006-02-14 23:18:25 | 「ま」行の映画
1972年9月5日、ミュンヘン・オリンピック開催中、パレスチナゲリラ"黒い九月"によるイスラエル選手団襲撃事件がおこった。激怒したイスラエル秘密情報機関"モサド"は暗殺チームを編成、報復を企てる。(パンフより)

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この事件のことは全然知らなかったけど、映画を観て興味がわきました。パレスチナ問題も、もっともっと勉強しなくちゃ、って思ったし。何冊か本を読んでみようかな。

まず、映画の画像にびっくり。1970年代ってきっとこんなだったんだろうなーっていう雰囲気が伝わってきます。走っている車や、登場人物たちの髪型、服などなど。何か、資料映像を観ているような気持ちになりました。

暗殺チームのメンバーが初めて顔を合わせたシーンが印象的でした。みんなで美味しい料理を囲んでお酒を飲みながら笑顔で話している様子を見ていると、とても暗殺者には見えなくて。自分と同じ人間なのになぁ…って思ってしまいます。

映画を観ていて強く思ったのは、こういうことって本当に終わりが見えないな、ということ。パレスチナゲリラに対してイスラエルがとった対策は報復だったけど、それですべてが終わるわけじゃない。映画の中でも、終わりがない、っていう台詞があったけど、まったくその通りだと思いました。ゲリラのメンバーが暗殺されたとしても、後継者は必ず出てくるし、暗殺チームにも危険が及ぶようになってくるし、誰を信じたらいいのか、誰を信じてはいけないのかも分からなくなってきて、なんだか苦しくなります。報復とか復讐とか、絶対間違ってる!他の解決策はもうないの?

暗殺チームを率いるアヴナーの気持ちがひしひしと伝わってくるような気がしました。自分がしていることは正しいのか…その気持ちを忘れてしまったら本当に恐ろしいことになると思います。任務を終えて家族の元に戻ったアヴナーがまた新たな不安を抱えてしまうことになるあたりも、辛い事だと感じました。

本当に平和な世の中って、もう来ないんじゃないのかな。地球上のどこかで必ず悲しい出来事が起こっていて、大事な人を亡くしたりしているのに、それでも人が人を殺さなければならないって、何なんだろうって感じます。自分はノンビリ生活してしまっているので、なかなか理解できないけど。その分、知らなければいけない事って多い…

ドキドキし通しの映画でした。観終わって時間が経っても、この作品が頭から離れなくて、いろんな事を考えてしまいます。すごく重いテーマだけど、観るべき映画だと思いました。

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2005年アメリカ/スティーヴン・スピルバーグ監督/2時間44分
鑑賞日:2006.2.13(月) 映画館

今までに観た映画のレビュー

モーターサイクル・ダイアリーズ / THE MOTORCYCLE DIARIES

2006-02-12 23:23:44 | 「ま」行の映画
若き日のチェ・ゲバラが、友人アルベルトと二人で南米大陸探検の旅に出る。

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チェ・ゲバラって言えば、キューバ革命で有名な人。旅の中で、彼が何を経験して、どんなことを感じたのか、興味がありました。チェって、「おいっ」って呼びかけの言葉で、ゲバラがそれだけ人々に慕われていたことを示すものだとか。映画を観て、これにも納得しました。主演の俳優さんの雰囲気も良かったしなぁ。

出発した時に二人が乗ってたボロのバイク。何回も転んで、その度にバイクを起こして、自分たちものそのそ立ち上がってまた前に進んで行く様子がなんだかとても印象的でした。大事なテントが風に飛ばされてしまったり、ゲバラの喘息の発作が出てしまったり、結構散々な目にあいながら、沢山の人と触れ合って旅を続ける二人を見て、本当にうらやましく思ったし、こんな旅も面白いだろうなーと感じました。大好きなマチュピチュの風景にはやっぱり感動!行ってみたーい☆

ゲバラとアルバルトが、ある村で医療活動をしながら生活していくシーンが後半続くけど、ハンセン病患者と医療チームとの関わりの中で、二人とも何かを強く感じたようでした。二人と接することで、患者も医者も何かが変わっていくような様子も見えました。革命家としての素地は、こういう中でできあがっていったのかなぁ。。

伝記の映画ってほとんど観ないけど、いい映画だと感じました。若い二人が生き生きして毎日を過ごす様子に、なんだか勇気づけられるような気がします。みんなにオススメしたいような1本です。

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2003年イギリス・アメリカ/ウォルター・サレス監督/126分
鑑賞日:2006.2.2(木) DVD

今までに観た映画のレビュー

ザ・インタープリター / THE INTERPRETER

2006-02-11 23:40:43 | 「さ」行の映画
国連の通訳として働くシルヴィアが、要人の暗殺計画を偶然耳にする。

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国連で撮影が進められている、っていう新聞記事を読みました。なかなかすごい事なんだ…ニコール・キッドマン、ショーン・ペンら出演の話題作。国連の通訳なんて、すごい気を使う仕事だろうな~。少しの誤訳で国際関係がタイヘンな事になりそうだし。

途中、ちょっと眠くなってしまったけど(笑)、ラスト数分で物事が急に展開していきます。社会が不安定とか、独裁者による政治なんて経験したことがないので、兄弟が殺されてしまったり、子供が大きな銃を抱えていたり、ぬくぬく生活している私には少し理解に苦しむシーンも多かったです。でも、世界のあちこちでこの映画のような事ってあるんだろうな。

彼女もこの暗殺計画に何かしらの形で関わっているんだろうなーと思いながら見ました。もっともっと迫力があっても良かったような気がするけど…サスペンス映画を観てるのに悪い癖が出て、彼女の部屋の様子が気になって気になって。壁に面白そうなものがいっぱいかかっていて、ちょっと興味が。。

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2005年アメリカ/シドニー・ポラック監督/129分
鑑賞日:2006.1.31(火) DVD

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ミリオンダラー・ベイビー / MILLION DOLLAR BABY

2006-02-10 23:23:05 | 「ま」行の映画
ジムを経営する孤独なトレーナー、フランキー。実力はあるが、育てた若者は欲を求めて彼の元を去っていく。あるとき、そんなジムへ31歳のボクサー志望のマギーが入ってくる。

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ようやく観れた…マギーを演じた、ヒラリー・スワンクがイイな~と思いました。ボクシングの事はよく分からないし、全然見たことがないけど、試合のシーンはハラハラドキドキ。映画の観衆と一緒に熱くなりました。

ある女性ボクサーと彼女のトレーナーの物語。前半はとても強い彼女が次々と試合に勝っていく様子が描かれ、華やかな感じがするけど、後半は一転、重い雰囲気に。フランキーはある決断をしなければならなくなります。

ボクシングをやりたい、という彼女の気持ちが強く伝わります。家族との関係は微妙だし、生活は決して豊かだとは言えないけど、ボクシングをしている時の生き生きとした感じに好印象でした。それにしても、体に無駄がなくてカッコいい!

その分、後半の展開は観ている方も本当に辛くなってしまいます。映画の予告を見た時、ハッピーエンドじゃないみたいだな、って思ったけど、まさかこんな展開になるなんて。フランキーが教会で静かに話をする場面にジーンときます。

彼がとった行動は許されることではないと思うけど、どうなんだろう。彼女が言いたい事も分かるしなぁ。ホント、辛いなぁ。。。

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2004年アメリカ/クリント・イーストウッド監督/133分
鑑賞日:2006.1.28(土) DVD

今までに観た映画のレビュー

バタフライ・エフェクト / THE BUTTERFLY EFFECT

2006-02-09 23:40:07 | 「は」行の映画
君を救うため、ぼくは何度でも過去に戻る。

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この映画みたいに、"過去のあの瞬間"を変えることなんて不可能だけど、人生、ちょっとしたことで大きく変わることってありえるだろうなーってつくづく感じてしまいました。そう思うと、なんだか怖い気もして、最後まで目が離せなくなります。

大好きな彼女を守るため、過去を変える彼。その度にさまざまな現在ができあがって、不思議な雰囲気を感じます。自分にとってはいい状況でも、友人がとても辛かったり、周りの人間はすごく幸せそうなんだけど、自分自身はとても不自由だったり、主人公と一緒になって一喜一憂してしまいました。この映画、それだけじゃなくて、児童虐待や少年犯罪などなど、現代の社会が抱えている問題も描きだしているような気がしました。

ラストで彼が決めた一言。彼女の事を第一に考えた決断に、観ていてスッキリしました。やっぱり人生、何で変わるか分からないなぁ。ラストシーンもなんとなく余韻が残る感じで好き。特典映像に別バージョンのエンディングが収録されていたけど、別バージョンはあまり良くないと思いました。

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2004年アメリカ/エリック・ブレス監督/114分
鑑賞日:2006.1.26(木) DVD


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50回目のファースト・キス / 50 FIRST DATES

2006-02-08 23:35:03 | 数字・英語で始まる映画
交通事故に遭って以来、前日のことをすべて忘れてしまうという短期記憶喪失障害を抱えているルーシー。そんな彼女に、水族館で獣医として働くヘンリーが一目惚れし、愛を告白し続ける。

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その日1日しか記憶がもたない女性を主人公にしたラブストーリー。状況は深刻なのに、あっけらかんとした明るい映画で観ていてスッキリ。去年観た「私の頭の中の消しゴム」と全然違う雰囲気で、同じテーマで映画を描くにも、いろいろな表現方法があるものだと思いました。私はやっぱりこの映画みたいな明るい感じが好きだけどな^-^

ドリュー・バリモアとアダム・サンドラーの組み合わせは、「ウェディング・シンガー」の時と同じなので、なんだかしっくりしてます。舞台はハワイ。二人を取り巻く人たちに悪い人がいないのもいいし、ハワイのスコーンと抜けた開放的な雰囲気も伝わってくるし、かわいい動物たちも出てくるし、思った以上に楽しめた映画でした。

ルーシーの父親と弟は事実を隠しながらルーシーの記憶喪失障害と関わっていくことを決意していたけど、ヘンリーが現れてからだんだんその状況も変わっていきます。少し荒っぽい(?)やり方なのかな、って思ったけど、それがいい方向へ向かっているようで、前向きにいろいろ努力してみることって大切なんだなーと感じました。

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2004年アメリカ/ピーター・シーガル監督/99分
鑑賞日:2006.1.21(土) DVD


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愛のレッスン / EN LEKTION I KARLEK

2006-02-07 23:23:47 | 「あ」行の映画
結婚16年目の浮気がバレて、妻マリアと気まずくなった婦人科医ダヴィッドは、なんとかよりを戻そうとして…


どうしてダヴィッドはこんなにモテモテなんだろう…って悩みつつ(笑)、最後はどんな風にお話がまとまるか、楽しみに最後まで観ました。出ている俳優さんも女優さんも全然知らないので、それも新鮮。ラストのラストで、なんだか妙に納得。やっぱりモテる男って一味違うのかなぁ。

会話をつなぎながら映画が展開していく感じ。古い映画には多いような気がするけど、そういうのってお洒落でいいかも。途中、大喧嘩のシーンがあるけど、それには思わず笑ってしまいました。

映画の始まりと終わりがなんとも可愛らしくて好き!「始まり、始まり~…めでたし、めでたし」っていう雰囲気がよく出てます。

1954年スウェーデン/イングマール・ベルイマン監督/96分
鑑賞日:2006.1.7(土) ビデオ


今までに観た映画のレビュー

「単騎、千里を走る。」

2006-02-06 23:49:46 | 「た」行の映画
高田は、余命いくばくもない民俗学者の息子、健一の代わりに仮面劇「単騎、千里を走る。」を撮影しに、中国雲南省麗江市を訪れる(パンフより)

チャン・イーモウ監督、高倉健主演で話題になっていた映画。私はそれよりも、麗江の風景が見たくて、この映画を観に行ってきました。麗江、いつか行ってみたいなー。

息子との間にできてしまった溝を埋める旅になるのではないか、と思い、高田は言葉も通じない中国へ向かいます。たくさんの問題が降りかかりながら、現地の人たちとふれあう事によって、高田自身も、中国の人々も変化していく様子が描かれます。

言葉が通じない事がこんなにもどかしいなんて!!映画の中に登場する通訳の男性がとても頼りなくて、思わず笑ってしまいながらもイライラしてしまいました。映画の中に登場するのは、監督自らが探した素人さんたちばかり。純粋な感じがよく現れていて、いい雰囲気でした。旗のシーン、良かった…

麗江の風景が出た瞬間、来た来た!ってワクワクしました。古い瓦屋根の家が連なり、路地が狭くて…高田はさらに奥地へ向かうことになるんだけど、そこがまたいい感じ!!高田をもてなす食事のシーンが1番かなぁ。人々の生活は貧しいと思うんだけど、あんなに沢山ご馳走が並んで、皆さんよく食べる~笑

高倉健みたいな人が泣いてしまうと、こっちも弱い。たまにはウルウルしながら、大好きな中国の景色も楽しみながら、鑑賞できました。


2005年中国/チャン・イーモウ監督/1時間28分
鑑賞日:2006.1.31(火) 映画館


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