カフェ
窓ぎわの老夫婦
向かい合って
穏やかに
微笑みだけで
時間が
流れてゆく
映画の
ワンシーンのような
ふたり
只今
そっと
エキストラ
太陽に憧れて
きみは
きみになったの?
枇杷の実よ
誰に憧れて
きみは
きみになったの?
教えてよ
先日、父の菜園から枇杷が届きました。
甘くてジューシー
元気が出ますね。
ありがとうございました。
雨のにおい
街に流れ
遠くから
テッペンカケタカ
(天辺かけたか)
と問う鳥に
愛しいね
って
答えていた
きっとね
私のてっぺんも
どこかで
欠けてね
だから
ほどほどって
優しい
意味を知ったのよ
人が流れてゆく
喫茶店
窓ぎわの席
時には
穏やかに
時には
忙しく
テーブルの上
小さな
ガラス花瓶には
撫子の花
ホッと
見つめ合う
立ち止まったままの
私に
こっそり
楽しみを
教えてくれたりして…
人が流れてゆく
席を立てば
私も
流れゆく
花よ
日々を
愛でることから
始めてみるよ
ちいさなことにも
「ありがとう」
と言える人
そう
思える人
すごいなぁ…
って
思います。