道行く、おばあさんのシャツは
ピンク色
落ち着いたピンクが
靴下の色と
合っていた
素敵ね…
振り返った
今日の私の服は
以前、古着屋さんで
見つけた700円のシャツ
この秋
気に入って
着ている
見せるための服から
楽しむための服へ
歳を重ねることに
ゆらいでいた
心が
ポッと
ピンクになった
バスから降りる
女の人が
持っていたのは
秋桜(コスモス)だった
ピンクの花弁が
風に揺れ
優しい空気に
包まれた
秋桜よ
あなたの
行く先、行く先に
幸せが
ついてくる
コーヒーに
ちょっと、お菓子を添えると
嬉しい
朝が、楽しくなる
今日のコーヒーは
苦味と酸味が
強かった
ドリップコーヒー
日々
ちょっとが
嬉しい
明かりを灯しているのは
太陽ですか?
花ですか?
ただ
そこにいることを
奇跡と思う
光と思う
心の中に住む
人や風景
ただ
そこにいることを
幸せと思う
光と思う
花の香りがしたのです
その本から…
コーヒーの香りでは
ないのです
朝のリビングの
ビスケットの香りでも
ないのです
午後のテーブルの
ふと
ページをめくったら
花の香りがしたのです