山荘雑記  

 定年退職後 信州白馬の里山に小さな丸太小屋を建て、
その生活の様子や山や旅の思い出など、気ままに書き綴っています。

初秋の小屋暮らし

2014年09月24日 | メディア
今回も電車を乗り継いでの来荘。月末に新車が来る予定で、今乗っている車が下取りで去っていくので最後のドライブとなったのだが。15年もの長い間世話になり、まだ十分現役なのにお払い箱にすることに後ろめたさが残る。

1週間の滞在中、連日秋晴れの好天気、いつも仕事をし残して去るのに今回は予定していた作業を全て終えることができた。来るべき冬に備え薪の補充と煙突掃除完了、やっと気が収まる。
今回の来荘はもう一つ楽しみな計画があった。毎年この時期、昔の職場の元同僚たちと近くの山に登っているが、今年は黒姫山にいずれも76歳以上の3人で登る予定であった。ところが直前一人が体調不良で行けなくなり中止となった。高齢者なら誰にも起こり得ることで、予定を切り上げて明日帰ることにした。

6台目の車、VWニューポロ

2014年09月17日 | 生活一般

車の運転をし始めてほぼ50年になる。今までに乗ってきた車は、現在信州の小屋で使っている軽トラ、スバルサンバーを含めると今度で6台目になる。おそらく最後の車になるだろう。
新卒で最初に勤めた中学校に、出入りの業者から教材用という名目で寄贈された古いダットサンがあり、生徒たちが下校した後、校庭で練習したのが運転の始まりであった。まだ車が今のように大衆化していなかった昭和30年代後半で、スバル360やマツダキャロルという超小型の車が一般家庭向け乗用車として出た頃である。その中で、提供されたブルーバードの前身ダットサンは600CCの前進3段の立派な乗用車で、今ではタクシーにしか見られないハンドルレバーで、面倒なクラッチ板の踏み替えなど、忙しい全身を使っての運転だった。
  自分で所有した最初の車は、知り合いから譲ってもらった中古のサニーバンだった。軽量でよく走り家族で信州へよく通った。まだ中央高速もなく、地道の木曽や伊那谷の街道をよく走った。ある正月、凍結した戸隠バードラインの下りでスリップ事故を起こして、次は雪道に強い4輪駆動のスバルレオーネにした。サニーより小型で馬力もあり、家族でフェリーを使ったり、四国を縦断したり、宮崎へ何度か通った。冬の信州では4駆の勢いで他の車を尻目に雪道を調子よく走り、轍の間の雪に乗り上げ、腹が支えて立ち往生したことがあった。しかし最後には走行中ハンドルがぶれ出し危険を感じて次の車に替えた。
次もやはり4駆のブルーバードアテーサであった。これが最初で最後のセダンで、毎日の通勤に使っていた。ある日出勤途中、工事中の道路で指示に従って停車中、対向トラックに当て逃げされた。記憶したプレートナンバーと車体に描かれた文字を元に、自分で会社を突き止め警察に連絡、数日後所轄警察署で双方の車を検証の結果、接触の事実が認められ決着したことがあった。しかし、この車も手入れを怠り潤滑オイル不足が原因でエンジンを潰してしまい、今度は前輪駆動の新型セフィーロワゴンを買った。
排気量も大きい3ナンバーの車は燃費は高かったが長距離運転しても疲れなかった。後席を倒すと広いフラットの床になり、山登りやオートキャンプの時ゆっくり身体を伸ばして寝られるのを見込んで買ったが、とうとう一度も試すことがなく手放すことになった。まだ走行距離9万キロで、先が少なくなった人生では、生涯十分走れる車であるが、加齢と共に長い車体を持て余すようになり、勿体ないが思い切って扱いやすい小型車に乗り替えることにした。ところがこの立派なワゴン、いくら調子がよくても、年式が15年も前のため、どこの中古車センターからもゼロと査定され、一時は買い替えを断念したが、この車への私の愛着心に応え、有償で下取りをするというデイーラー担当者の薦めで、デビュー発売の8月末、新型フォルクスワーゲンポロを買う決断をした。輸入車ということでメンテに少し不安はあったが、長かった車歴で、これが夢叶う最後のチャンスと考え踏み切った。
  過去車を買い替える度にいつもドイツや北欧の雪に強い車に憧れた。アウデイのクワトロ、スウエーデンのボルボ、フォルクスワーゲンのゴルフなど、憧れたが高価すぎて安月給では手が出なかった。ところが昨今、世界的な小型化傾向で外国車も珍しくなくなり、低価格で手に入るようになり、一見国産の軽自動車と変わらぬコンパクトカーがどんどん入っている。ポロに決めるまでにはハイブリッド車として人気の高いトヨタアクア、ホンダフィット、それに今まで馴染み深かったニッサンのノートなども検討した。その結果今や歳を取り、遠乗りが目的でなく、近くのスーパーに買い物に行くのが主の老人にとっては、燃費より安全性が第一で、追突防止装置が付き日本車よりボデイが強いと言われるドイツ車に決めることにした。車体色も宣伝に使われている派手な赤でなく、地味で古風な茶色にした。契約直後にヨーロッパに出かけたが、街でも山でもVW車が圧倒的に多く、いわゆる外車というイメージはなく文字通り大衆車であることを改めて感じた。
高速道路では若者たちに嫌がられ、街では事故を起こすと冷たい目で見られ、高齢者に風当りの強い昨今であるが、果たしていつまで続けられるか、目立つように高齢運転者マークを貼り、たとえ迷惑がられても遠慮せず遵法運転でゆっくり走り続けようと思っている。


登録前の新車VWニューポロ


 さようならセフィーロワゴン