瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

ミス・メリーのクリスマス雑学講座その3

2005年12月05日 20時34分13秒 | クリスマス
はぁい!ミス・メリーよ!

今日は『サンタクロースの起源』について、話すわね!


サンタクロースのモデルとなったのは『聖ニコラウス』という実在した聖人だったというのは、最近では良く知られて来ているみたいね、それじゃあ、『聖ニコラウス』ってどんな人だったのかしら?


聖ニコラウスは4世紀、小アジアの古代国家リュキアのミュラ(現トルコのデムレ)という地中海を臨む都市で、大司教の地位に居た人だと言われているわ…多くの人達が『聖ニコラウス=サンタクロース』は雪深い土地に住み、トナカイの牽くそりでやって来る北欧人だとイメージしてるけど、実はモデルとなった御本人様はアジア人だったという訳ね。

様々な立場の人々に施しを行った事から、民間では英雄の如く崇められ、各種の伝説を生む事になったの、例えば――


3人の年頃の娘を持つ或る貧しい父親が、娘達を嫁入りさせる婚資に困り、むしろ娘達を街路に立たせて稼がせるしかないと思い悩んでいた時、聖ニコラウスが3日間続けて金塊を1つづつ、娘達の居る部屋の煙突から投げ込んだ。

その時部屋では、煙突の火の側で靴下を吊るして乾かしていた為、金塊は丁度その中へ落ちたという――


クリスマスに煙突から入って来て、靴下にプレゼントを入れて行くといった伝承は、此処から発生したのね。

そして『聖ニコラウス=人々に贈り物をしてくれる人=サンタクロース』のイメージの原型も作られていったのよ。


所で何故元はアジア人の聖ニコラウスが北欧人になってしまったかというと…聖ニコラウスの活動した小アジア一帯は地中海交易の盛んだった地域で、彼の噂は付近一帯を航海する船乗り達によってどんどん広められて行き、人気も鰻登りとなって行ったそうなの、で、彼の死後、イタリアのバリから熱心な信者が墓を訪れ、1087年に遺骨をミュラからバリへと移したんだそうよ、それ以降ヨーロッパ中にまで聖ニコラウスの伝説は浸透していったのね。


ヨーロッパに入りゲルマン・北欧神話の神々のイメージまで追加されて出来上がった聖ニコラウス像は、今度は17世紀にアメリカ大陸に殖民したオランダ人の手によってアメリカ中にまで広がる事となったの。

そして1822年、アメリカの学者クレメント・ムーアが書いた『聖ニコラウスの訪い』という詩で『聖ニコラウスはトナカイに牽かれたそりでやって来る、云々』といった内容が評判を呼び、『トナカイの出身国=フィンランド等の北欧圏=サンタの出身国』なんて感じにイメージが作られて行ったのね。


そして現在の聖ニコラウス=サンタクロースの着ているあの衣装は、1931年、コカコーラ社の冬の販売促進キャンペーン用にハッドン・サンドブロムというアメリカの画家が描いたポスターによって広められたそうよ。

つまりあの赤と白で構成された衣装は、コカコーラの公式商標カラーからという事なのね。

サンドブロムの描いたサンタ像は、30年代初頭~60年代初頭まで市場を席捲し、遂に現在のサンタ像が完成したという訳…宣伝の力って怖いわねぇ。


でもね、聖ニコラウスの伝説が入って来る前から、冬至祭の頃に何者かが贈り物をして行くという習慣は有ったらしいの…今でもアルプスの麓の村なんかでは、全身を麦藁もしくは動物の毛皮・木の葉で包んだ異形の姿をした者が、鈴や鐘等の音の出る物を鳴らしつつ家々を廻り、エンドウ豆やソラ豆等を窓から投げ込んで『福は家へ、禍は外へ!』と叫ぶという習慣がクリスマスに残ってるのだそうよ。

この異形の姿をした者は『刈り取られた麦の穀物霊や冬に枯れる樹木の霊』といった自然の精霊を具象化したもので、音を立てる事で暗闇に潜む悪霊を祓い植物の霊を目覚めさせる為にこうした行為をして行くそうなの。


日本にも節分で豆まきの習慣が有るわね。

あれと一緒、秋田の『なまはげ』も元を辿ればクリスマスの源流と繋がるらしいわ。

ええ、『なまはげ』も実はサンタの原型の1つという事なの。


闇に長く閉ざされてしまう冬至の頃に、自然界に潜む精霊達が来訪し、木の実を投げ込んでく事で、来る年の実りを約束して行く…サンタクロースと贈り物の最初の繋がりは此処に有るという訳よ。


ヨーロッパではクリスマスのお菓子というと、日本の様にケーキではなく、チョコ・クッキー・林檎・ナッツの類のが今でもポピュラーだったりするらしいわ。


クリスマスプレゼントの原型は木の実…オランダでは今でも窓からプレゼントとともに木の実を投げ込むといった習慣が残ってるんですって。

クッキーは麦粉を練って作られるお菓子で、これは実りを表してもいるのね。

チョコもクリスマスプレゼントとする物は、金や銀の紙で包んだボンボン状の物…木の実をイメージしている訳。

チョコの原材料であるカカオ自体が木の実だったわね、そういえば。

そういった理由でチョコやクッキーは、クリスマスのお菓子の定番になっていったのね~。




写真の説明~、ホテルヨーロッパの今年のクリスマスデコレーションで御座います。

今年は、最早アイドルの泥棒サンタだけでなく、クリスマスリースまで飾ってありました。

写真が小さくて、今一べたっと窓に貼り付き登ってるサンタさんの姿を確認し辛いでしょうが。(汗)

良いですよねー、泥棒サンタv

イルミネーションもかなしド派手です、パープルカラーも混ぜて目立ってます!(笑)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ミス・メリーのクリスマス雑... | トップ | ミス・メリーのクリスマス雑... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。