瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

ミス・メリーのクリスマス雑学講座その4

2005年12月06日 20時27分06秒 | クリスマス
はぁい!ミス・メリーよ!

皆、今日が一体何の日か知っているかしら?

今日は『聖ニコラウスの日』、つまり『サンタクロースの日』なのよ!


「え?サンタクロースの日って12/24じゃないの?」と思った人も居るんじゃないかしら?

元々の『サンタクロース=聖ニコラウスの日』は12/6だったのよ。

今でもオランダでは12/6前後の日曜日に『聖ニコラウスの日』を熱心に祝っているわ。

ちなみにオランダでは『聖ニコラウス』の事を『シンタ・クラース』と呼んでいるんですって。

この呼び方が17世紀に殖民したオランダ人によってアメリカに伝えられ『サンタクロース』という呼名に変って行ったのね。


例として、オランダでの『聖ニコラウスの日』の習わしを紹介するわね。


オランダでは『聖ニコラウス=シンタ・クラース』は1年の大半を太陽溢れるスペインで、子供達の行いを赤いノートに記録しながら暮らしているとされてるらしいの…そして、11月中頃にスペインから船でオランダの港に到着、その時は新聞やTVに上陸地と日時が発表される事になってるんですって。

そして『聖ニコラウスの日』の夜…シンタ・クラースは子供達の家々を廻りドアの外で大きな物音を立てて、玄関に丸いクッキーとともにプレゼントを投げ込んで行く…誰にも姿を見せずにね。

この、聖ニコラウスが姿を見せずにこっそり贈り物を置いて行くというのは、プロテスタント圏で見られる特徴なの。


一方、カトリック圏では聖ニコラウスは姿を見せながら贈り物を置いて行くわ、こちらも一例を挙げると…


アルプス山中のマリア・ルカウ村(オーストリア)では、聖ニコラウスは司祭の祭服を纏い、頭に山羊の様な角を10本生やした真っ黒い魔物を連れて子供達の家を1軒1軒訪ねて廻るの。

この魔物、『クランプス』とか、地方によって様々な呼び名が有るんだそうだけど…昨日話した通り、自然界の精霊を具象化した物で、キリスト教が伝わった事により聖ニコラウスのお供へと身分を下げてしまった、その地の人達が元来信仰していた土地神様ね。

家族に迎えられて家へ入った聖ニコラウスは、子供に1年間良い子だったか尋ね、もしも悪い事をしていた場合はお供の魔物が手に持った木の鞭を鳴らして脅かしたりするの…子供が良い子になる事を約束したら、そこでやっと聖ニコラウスがプレゼントを渡してくれるという訳、プレゼントの中身は丸いチョコやナッツ…これも昨日話した通り、『実り』を表した贈り物、オランダの家庭での『投げ込まれたクッキー』と同じ意味を持ってるわ。

…この習慣、何だか日本の『ナマハゲ』と似てると思ったでしょ?

つまりは出所は同じだという訳ね。


どうしてプロテスタント圏では聖ニコラウスが姿を見せないかというと…これには『ルター』という有名人が絡んでいるのよ。


宗教改革者のルターは、カトリックで言う司教制度や聖人といった存在は認めなかったの、で、古くから在った『聖ニコラウスの日』に、この聖人から贈り物を貰うといった習慣も、キリストの生誕日(と無理矢理置いた)『クリスマス』に移そうとしたのね…贈り物は全て聖キリストの名において行われるべきとの考えから。

相当な努力を費やした結果、クリスマス・イヴに贈り物をする習慣は定着したわ…でも長年伝承されて来た楽しい祝日はそうそう抹消する事が出来ず、聖ニコラウスの姿は消す事が出来ても、贈り物をする習わしの日は残ってしまったのよ。


クリスマス・イヴの方も、聖キリストが贈り物を持って…というのは民間ではイメージし辛かったらしくて…(そりゃそうよね~、一般的キリストのイメージって、十字架背負って苦悶してる痩せたオジさんですもの、そんな方からプレゼントされても、むしろこっちが何か施したくなっちゃうじゃないの)…結局『サンタクロース(元、聖ニコラウス)』と言う名のプレゼントおじさんと言うキャラを、新たに創造する事となってしまったの…民間からの人気の点で、聖キリストはサンタクロース(聖ニコラウス)に負けてしまったって訳ねー。


所で何故12/6が『聖ニコラウスの日』となったのか?…はっきりとは分らないけど、12/6辺りが『冬至の入り』として、古来の『冬至祭』がこの日より行われてたからではないか、との説が有るわ。

太陽の力が弱まる頃には魔物が現れる…この場合の魔物は『実りの約束』を持ってやって来もする精霊の事で、サンタの原型、だから12/6は『サンタクロースの日』となった訳。




写真の説明~、ホテルヨーロッパの館内のクリスマスデコレーションの1つ、クラシックなカーに乗ったサンタさん。

このホテルは毎年クリスマスデコレーションに凝っていて、宿泊してなくとも観に行きたくなっちゃうのでした。(笑)

他にも『ヘクセンハウス(お菓子の家)』も飾ってありました~。

でも今年はキャンドル点灯セレモニーは無いらしい…残念…火の管理が大変だからか?それとも、もちょっとしてから行うのか…? (←後日、ふくちゃんのブログで12月に入ってから行い出した事が判明しました。)


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2 コメント

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プレゼントがお菓子 (chibapeanuts)
2005-12-06 22:15:02
そう言えば、ハロウィンも子どもにお菓子をあげるんでしたっけね。(そもそもの形は違いますが。)

向こう(西欧文化圏)では“子どもにお菓子”ってプレゼントは割と一般的なんでしょうか?



「クランプス」は、ちょっと前の「めざましテレビ」で“ドイツのなまはげ”って紹介されていました。文化の違いがそうするのか、ゾンビか何かのように結構お化けお化けしていたのを覚えています。



そして・・・・・・「婚資」。

イスラム圏とは逆なのですね。

あちらでは、婚資を支払うのは男性の役回りですからね。んで、離婚の時は、その婚資は離婚の原因を作った方が相手に渡す形になるようで。(つまり男性の浮気なら女性がそのまま貰い、女性の浮気なら男性に返す、と。)
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はぁい!ミス・メリーよ! (ミス・メリー(と、びょり))
2005-12-07 20:59:51
ちばさん…鋭い!良く気が付かれたわ!ハロウィン(万霊節)の元は、実はクリスマスと同じなの。

ハロウィンの起源はヨーロッパの先住ケルト民族が11/1に新しい年の始めとして祝ってたお祭から…つまりはやっぱり冬至祭なのよ。



…つって、いいかげんにしろ言われちゃいそうなので、此処から普通に話しましょう。(汗)

元々クリスマスの起源『冬至祭』ってのは、収穫~2月頃まで続く長い祭だったみたいで、『太陽の死と再生』がテーマに有ったみたいです。

冬至の日って、日が1番短くなるじゃないですか?それが古代の人にとっちゃ『太陽の死』だと捉えられたみたいで…で、同時に1年の終りと考えた訳ですね~。

長く冬の闇に閉ざされた頃には魔物や幽霊が出るって事で、昔のクリスマスはむしろハロウィン的なお祭だったんだそうな(今でもカトリック圏ではクリスマスに墓参り行ったりすんだそうで)。

恐ろしい魔物に対抗する為に、こっちも化物の仮装したり、魔物にご馳走したりして上手く宥めて味方につけようとした…それが今日のハロウィンに繋がる訳だそうな。



キリスト教が「クリスマスはキリストの誕生日」って決めて、その際こゆ魔性的な部分は切り離して分化して『ハロウィン』としたそうで…だから『クリスマス』も『ハロウィン』も大元は同じって事だそうです。(笑)



んで『クッキー』って、元来は菓子じゃなくて神への供え物だったそうな…起源はパンよりも古いんだそうですよ。

それが香辛料や砂糖が多く輸入される様になって段々と菓子になっていった…と。

当初のプレゼントは穀物霊が持って来る『実り』…だから麦粉練ってクッキーとして、「来年も貴方にとって実り有る1年となりますように~」って願った訳ですな、子供にも、大人にも。

日本じゃそれが『節分の豆』の形で残ってます。



イスラム圏では女性の権利が低いですからね~。

その分、男が責任持つよ~って事なのかな?



長くなって失礼。(汗)

コメント頂き、有難う御座いました~♪





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