瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

君と一緒に(ゾロナミ編―その1―)

2011年01月16日 19時00分34秒 | 君と一緒に(ワンピ長編)
「実は今付き合ってる女が居るんだが、今度一緒に旅行して、そこでプロポーズしようって考えてる」

10月中頃、コンビニで一緒にバイトしてる4人で、月見の宴を催す事になった。
満月にはちとズレてるわ、場所は月見のしようがねェカラオケ店だわで、実際には正体不明の宴だったが、気の合う者同士で呑む酒は美味い。
延長に次ぐ延長で盛上り、そろそろお開きにしようぜって声が出だした頃、ほろ酔いから来る浮かれが災いして、つい口に出しちまった。
途端に、正面で熱心にぶ厚い曲リストを捲っては指を挟んでたアホと、その隣でタンバリンを滅茶苦茶にぶん回してたルフィが、物凄い勢いで顔を向けた。
続いてTV隣の席を陣取り、こぶしを回して「いい日旅立ち」を激唱中だったウソップが、マイクを口に当てたまま「こいつ死亡フラグ立てやがったァァァ!!!」と絶叫した。
叫びに気を殺がれたルフィとアホが、何かを言おうとして口を開けたまま凝固する。
エコーが完全に静まるまで、俺達4人は無言で顔を見合せていた。






                             【君と一緒に】
                          ―好きにしろ!(ゾロナミ編)―






「…『死亡フラグ』たァ、どういう意味だ?」

まだ耳の奥に、さっきの絶叫が詰まってる気がした。
両の人差し指で耳を穿りながら尋ねる。
隣に座るウソップは、マイクを握り締めたまま、おちょくる様に笑って答えた。

「映画や漫画なんかでよく観るじゃんか?『今度恋人にプロポーズするんだ』っつった直後に死んじまう奴!今度今度とのたまう奴に、『今度』と言う名の機会は永遠に訪れない!これ鉄則のお約束パターン也!」
「取敢えずおまえ、喧しいからマイク離して喋れ」
「お、悪ィ、つい手と同化しちまってた!」

ウソップがマイクのスイッチを切ってテーブルに置く。
俺は1/3程ビールの残ったピッチャーに手を伸ばした。
空にしてテーブルに叩き付ける。
口の周りに付いた泡を袖で拭うと、不敵に笑った。

「つまり破局を期待してんのか?生憎だがそれはねェぜ」
「おおお!?腹立つくらい自信満々だな!してその根拠は!?」
「既に夏から同棲してるような間柄だ。プロポーズしたところで、今更と呆れられるかもな」

「「どォ~~~せェ~~~~~!!?」」

ウソップにルフィまでも同調して、目玉をビヨヨンと飛び出させる。
古き良き米国アニメに登場する様な、懐かしい表現だ。

「どーせーってアレだろ!?さんじょーひとまの小さな下宿に男と女が一緒に住んで…!」
「赤い手拭いマフラーにして横町の風呂屋に行っては片方が何時も待たされて…!」
「24色のクレパス買って似顔絵描くんだけど全然似てなくて怒られるっつー!」
「凄ェなゾロ!流石19歳大学生はやる事が大人だぜ!!」
「…おまえら17歳高校生のくせして、よくンな古いイメージ思い付けるな」

突如、頭上から足が――ブン!!と唸りを上げて降って来た。
間一髪避けて、硝子テーブルの上、仁王立ちしてるアホを睨む。
金髪から覗く右目は、憎悪で爛々と輝いていた。

「おいサンジ!!テーブルの上に立つなんてぎょーぎ悪ィぞ!!」
「何時もテーブルマナーに煩いおまえらしくもねェ」
「早く降りろ!!食い物や飲物にほこりが入ったら、皆が迷惑するじゃんか!!」

普段とは立場が逆に、ルフィとウソップが厳しく指導を飛ばす。
2人の両手と頭上には、食い物飲物がしっかり確保されていて、流石だなと感心した。

似つかわしくない事に、アホの実家は国外まで名が知られてる、一流レストラン。
親の七光りを盾に、アホは己の品の無さを差し置いて、俺らの行儀作法を窘めるのを常にしていた。

アホがソファにかけてたジャケットの胸ポケットから、煙草を1本取り出して咥える。
その間も俺を見下ろす姿勢は崩さねェ、骨の髄からムカツク奴だ。

「おい…室内で煙草吸うなっつったろ」
「るせェな。吸わなきゃ冷静に話せそうにねェんだよ…」

問答無用で立ち昇った煙が、天井で回転するミラーボールの光を拡散する。
カラオケルームで沈黙する俺達に代わり、画面に映った某アニメのガキ大将が、美声を披露していた。
しかしこのキャラ、記憶通りなら、糠味噌腐るレベルの音痴だった筈。
んな事考えてたそこへ、空気の重たさを嫌ったルフィが、呑気な調子で声をかけた。

「なー、誰も歌わねーの?だったら俺、歌って良いか?」

朗らかな笑顔でテーブル上の曲リストに手を伸ばす。
すかさずアホの足がリストを――ダンッ!!と踏み潰して阻止した。

「……なんだよ、歌わせろよ。室料もったいねーじゃん」

無礼千万、足で邪魔された事に、ルフィは極めて立腹し睨む。
睨まれたアホはというと、あくまで俺の方をガン見だ。
隣に座るウソップが、仲裁に入るべきか逃げるべきか、悩んでオロオロしている気配を感じた。

「歌なんざ外出てアカペラでも構わねェだろうが!!今はクソ野郎を尋問する方が先だ!!おい、てめェ!!…同棲してるだと…!?」

頬がひくひく痙攣している。
顔左半分が金髪で隠れ、片目だけだってのに、射殺されそうな眼力だ。
同棲してる位で何故こんなにも憎しみを買わねばいけないのか?
理不尽に溜息を隠さず、立ち上がった俺は、アホを睨み返した。

「…ああ、そうだ」
「相手は人間の女か!?」
「犬猫相手に『同棲』なんて表現使うかよ!」

アホがふうと煙を吐いた。
一旦しゃがみ、灰皿にチビた煙草を押し付けた後、再び立ち上る。

「…相手の名前は?年齢は?身体的特徴は?――何時何処で何をしている時に知り合った!?どうやって同棲に持ち込んだ!?その時相手の対応は!?返事は!?漏れなくつぶさに答えろ!!合意の上でだろうな!?よもや強姦の末の監禁じゃねェだろうなァァ!?」

――待て待てちょっと待て!いや大いに待て!!

段々と早口になってく追求に、焦った俺は両手を振ってタンマを願った。

「んな矢継ぎ早に質問されたら、何から答えるべきか悩むだろがっ!!」
「つまり全てを明かせっつってんだよ!!この好色一代マリモがァァ!!」
「アホか!?仲人頼むわけでもねェのに何故てめェに馴初めまで明かす必要が有る!?」
「うるせうるせうるせェェェ!!!…クソォアアア!!!一流レストランの家に産れて19年!親の七光りに甘える事無くシェフになる為腕を磨き!万3桁に届くまで資金を蓄え!身奇麗にして女性を飽きさせないトークを研究する等、日夜努力を欠かさん俺が彼女居なくて寂しい青春を送る一方、貸家住まいで貯金心許無し着た切り雀の大酒呑み寝るだけ朴念仁野郎がウハウハ同棲ライフなんて不条理許さでおくべきかァァァ!!!!」

人の襟首をグイグイ絞めながらアホが唸る。
滝飛沫の様に飛んで来る唾が俺の顔を濡らす。
無論リフレッシュ効果なぞ無く、甚だ不快なだけだ。
突き飛ばし腕から逃れた俺は、嘲りを篭めて呟いた。

「童貞」
「黙れ緑のヒヨコ頭!!!俺は恋愛に崇高な憧れを抱いてるが故に、相手が中々見付からないで居るだけだ!!!」
「落ち着けサンジ!!!殺人するなら俺が側に居ない時にしてくれ!!明日のデートを前に取調べは御免だ!!」

再び俺に踊りかかろうとするアホを、ウソップ(同い年の彼女持ち)が必死で羽交い絞める。
アホの目尻にはきらり光る涙の玉、ちと言い過ぎたかと反省した。

ルフィとウソップは2つ下の17歳だが、アホは俺と同じ大学に通う19歳、付け加えるなら高校も同じ。
そのせいか知らんが、アホは昔から俺と張り合おうとする。
特に女からのモテ度、例を挙げればバレンタインにチョコをどんだけ貰ったか、アホは数で絶対負けまいと、当日の半年前から根回しに励んでいた事を、高校卒業後の同窓会で、元同級生だった女共から聞いた。
「ご苦労さん」の一言しか出ねェ。

「ホント世の中って不思議だよなー。モテたくて仕方ないサンジには全然彼女出来なくて、モテようとしてないゾロとウソップには簡単に彼女出来るんだから」


急に室内の空気がズゥゥンと重たくなった気がした。
あくまでルフィに邪気は無かったが、今の一言はアホの胸を深く抉ったらしい。
一瞬で項垂れ、ピクリとも動かなくなった。
その頭上には丸々として、どん暗いブラックホール。
かける言葉も無く、ウソップがそっとその身をソファに降ろす。
暫くして背もたれに埋めた顔から、シクシクと陰気な啜り泣きが漏れ出した。

「いじけちまった」
「…いじけたな」
「酷過ぎだろルフィ!サンジに彼女が出来ないのはサンジのせいじゃねェ!」
「いや、70%位は本人のせいだろう」
「残りの30%は運の悪さだな♪」
「余計なお世話だクソッタレェェ!!!!」

――ガバッ!!と顔を起して、アホが涙声で叫ぶ。

そしてまた背もたれに顔を埋めた。

カラオケルームにこだまする、男の啜り泣く声。
確か今夜は月見の宴じゃなかったか?…まァそれを言うなら月を眺めてない時点で間違ってるが。

「なー歌おうぜー!しんきくせーよ!」
「つっても後20分位しか時間残ってねェし…そうだゾロ!おまえの彼女の話聞かせろ!」
「あーそーそれ!!話をフッたからにはオチつけるべきだよな!」
「名前は?年齢は?身体的特徴は?何時、何処で、何をしている時に知り合った?同棲するまでの経緯は?20分以内に纏めてくれ」

…そして結局話が戻っちまった。
つくづく己の不覚を悔やむ。
ヤケになるのに酒の力を借りたいとこだがピッチャーは空。
終了時間が迫ってる事を考えると、追加を頼むのに躊躇する。

俺の左と斜め前の席には、野次馬根性剥き出しで身を乗り出すガキ2人。
画面では知らない歌手の映像が延々流れ、アホはソファに撃沈したまま…なのはどうでもいいが。
ルフィの言う通り振り出しは俺だ、しょうがねェと腹を括り、質問に沿って答えてやった。

「…名前はナミ、年齢は18、身体的特徴は…オレンジのショートヘアーで、細身だけど胸はデカくて…まァ美人だ。7月初めの晩、この近所の十字路側の、機関車飾ってある公園で、ビールを呑んでる時知り合った」
「そこって『汽車ぽっぽ公園』か?俺知ってる!ガキの頃よく遊んでたんだぜ!」
「ああ、俺、バイト帰りに、何時もあそこで一息入れんだよ」

馴染みの公園が話に出て来た事で、ルフィが目を輝かす。
こいつの家はカラオケ店の近所で、俺の住んでるアパートとも近い。

「で、同棲までの経緯は……忘れちまった。何時の間にか晩飯食ってくようになって、週末には泊ってくようになっちまってな…」

眉間に皺寄せ記憶を一生懸命辿る。
けど何故そんな次第になったのか、どうしても思い出せねェ。

「7月初めに会うまで知らなかった女と、おまえは同棲する事にしたのか?」
「泊ってくのは週に1度、土曜の晩来て日曜の昼帰ってく。残りの曜日は晩飯だけ食って帰ってく」
「それって、たかられてるだけなんじゃね?」
「言われりゃそうだが、俺の分まで飯作って、待っててはくれるぜ」
「たかり、時々泊りか…まるで半ノラ猫みてェな女だな」

さも呆れたようにウソップが溜息を吐く。

「でだ…そんな半ノラ女と一緒に旅行して、おまえはプロポーズする積りなのか?」
「仮にも付き合ってんだ。おかしくないだろ」
「ゾロ、結婚は自由だが、その前におまえは重要な事を考えねばならない…気がするぞ。――その半ノラ女はおまえを本気で思っているのか!?――おまえは半ノラ女の素性を知っているのか!?」
「嫌ってたら家に来ねェだろ。素性は…あんま知らねェな」

此処まで話し終えると、ウソップまでもがソファに突っ伏した。
一方ルフィは問答に加わらず、首を捻って考え込んでいる。
声をかけようとして、その前にウソップがヨロヨロと起き出し、俺への質問を再開した。

「…18歳って事は学生か社会人かフリーターか…実は同じ大学通ってて、おまえは知らなくても、向うは以前から知ってたとか…んな可能性は…?」
「いや、大学生じゃねェ。高校生らしい」
「「女子高生!??」」

裏返ったウソップの声に、ハモる別の声が有った。
出所を視線で辿る、何時の間にやらアホが復活していた。
最初、張裂けんばかりに見開いてたアホの目が、みるみる釣り上がってく。

「…すると何か?てめェは花も恥らう女子高生を部屋に連れ込み、今に至るまでいかがわしい関係を強要してるってのか…?」
「人を犯罪者扱いすんじゃねェ。向うから通って来んだよ!」
「ヌカせ乙女の敵ィィィ!!!清純さと若さの称号セーラー服に身を包んだ天使を相手に、てめェは週1オールナイトでナニしやがってんだァァァ!!?」

ソファの間の硝子テーブルをひょいと飛越え、掴みかかって来たアホが口汚く罵る。
目を血走らせ迫る姿は、余程性犯罪者っぽいと感じられた。

「しょうがねェだろ、女子高生って事は後で知ったんだから!それと断っとくがブレザーだ!」
「ブレザーだからどうした!?どっちも俺の好物に変わりない!!」
「人の顔に唾飛ばして喚くなよ!!所詮てめェにゃ無関係な事だろが!!」
「その態度がクソむかつくわ!!何故今日まで黙ってた!?親友だろうが俺達!!」
「親友だったら黙って温かく見守ってやがれ!!!このロンリー上手!!!」
「おお!!!見守ってやるから彼女の写真見せろ!!!」
「いちいち持ち歩くかンなもん!!!」
「彼女の写真を肌身離さず持たずしてよく彼氏を名乗れるな!?てめェ本気でそのコの事好きなのかよ!!?」
「…けどサンジの言う通りだぜー。彼女が出来たなら紹介してくれりゃあ良いのに、水臭ェよゾロは――なァ、ルフィ?」

疎外感に耐え切れず、会話に割り込んで来たウソップが、正面席に同意を求める。
俺達が騒いでるのを他所に、ルフィはまだ考え込んでいた。
腕組んで黙考なんて、奴には珍しい。
俺もアホもウソップも、不審を感じ注目してると、ルフィはぼそり呟いた。

「………俺、ゾロの彼女、見た事有るな」


――は!?何処で!??


「1週間前、店にオレンジの髪の女が入って来たんだよ。…何も買おうとしねェ。立ち読みもしねェ、けど何か探してるみてーな、しばらくきょどーふしんで居たけど、あいつ、ゾロに会いに来てたんだなー。その時おまえ奥でカップ焼きそば食ってたろ?呼んでやりゃ良かった」


………あの女、俺を冷やかしに来やがったのか。

目を閉じると目蓋の裏に、舌を出してにんまり笑う、魔女の顔が浮ぶ。
奥に引っ込んでて幸いだった…いやちっとも幸いしてねェ、どうしておまえは俺を困らせようとするんだナミ!?


「――ウソップ、似顔絵捜査の用意を!」
「合点だ!」

唐突に飛んだアホの命令を、親指立てて受けたウソップが、パンパンに膨らんだ鞄から、画材を取り出す。
硝子テーブルに置かれた画用紙帳と24色のクレパス、「似顔絵画伯」と俺らから賞賛されてるウソップは、美術部員でもないのに毎日持ち歩いていた。

「いいかルフィ!見た顔を克明に思い出すんだ!そしてウソップにありのまま伝えろ!」
「おう!任せろ!記憶力には自信有るんだ!」

ウソップの隣にルフィを座らせ、真剣な顔付で指示するアホ。
白い画用紙の上をクレパスがよどみなく滑ってく。
途中で終了5分前を伝える電話が鳴ったが、誰も取らねェんで仕方なく30分の延長を頼んどいた。
凄い集中力だ、てか完璧なチームワークだな、おい!
突っ込む隙すら与えてくれず、5分で描き上げられた似顔絵は、ルフィの記憶を頼りにした割に、ナミの特徴を正確に捉えていた。

「どうだ、ゾロ?似てるか?」
「……ああ……似てる」

ウソップから確認を求められた俺は頷くしかない。
改めて「似顔絵画伯」の腕に恐れ入った。
おまえ将来絶対その腕でもって食いっぱぐれねェよ。

「……この…オレンジ色の髪の、極めて可愛らしいレディが『ナミさん』…?
 …こここの…可憐な美少女がブレザー着て、毎晩一緒に御飯食べて、週1でお泊りしてくだと……?」
「へー、こりゃカヤに勝てずとも劣らねェなァ。まァ話を聞くに内面はカヤの圧勝って感じするけど――70点!」
「人の彼女と比較してノロケようとすんじゃねェ。確かに性格はきついが、作る飯は美味いし、総合的には悪くねェよって事で――80点!」
「スタイルかなり良かったぜー!足細いのに胸デカくてさ、グラビアモデルかと思った――75点!」

完成した似顔絵を囲んで好き放題に点を付ける。
だがその内アホの体がブルブル震え出したのに気付き、俺の胸に嫌な予感が走った。
ウソップもルフィも同じく感じたらしい…俺達3人が見詰める前で、アホは地を這う様な声を出した。

「……駄目だ…駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ…!結婚なんて許さねェ!プロポーズだァ!?とんでもねェよ!東京都の職員と知事は何処に目を付けてやがるんだ!?おい誰か警察に電話しろ!此処に淫行条例違反者が居ると!速やかに逮捕、同時に被害者である女子高生の身柄を確保せねば…!」
「この野郎…また発作起こしやがった!――ウソップ!アルコール度数の高い酒じゃんじゃん注文しろ!酔い潰して黙らせる!」
「えええ!?注文すんのはいいけど誰が払うんだよ!?」
「勿論この顔面ハーフサイズの男に払わせるに決まってんだろ!!いいから早く注文しろ!」

暴れるアホの手足をルフィと俺とで押さえてる間に、ウソップがメニューを見ながら適当に注文する。
カクテル・サワー・ウィスキー水割・ビール・焼酎・日本酒…テーブルは瞬く間にグラスに占領された。
それらを無理矢理抉じ開けたアホの口の中に手当たり次第流し込み、おまけで皿に残ってたチーズポップコーンもブチ込んだ。

「ハイハイ♪そんじゃ宴らしく賑やかに行ってみよー♪
 サンジ君のっ♪ちょっと良いとっこ見ってみったいっ♪
 あ、イッキ♪イッキ♪イッキ♪イッキ♪…」
「離ぜ離ぜ離ぜェェェ!!!!結婚なんべばべっが!!!―ゲフッ!!――結婚ばんべ…お兄ばん絶対許ばべェがんばァァ~~~~~!!!!」

ウソップの音頭に乗って次々グラスを空けてくも、アホはしぶとく叫び続け、酔い潰れて完全に静止したのは、延長した30分が丁度終る頃だった。






…忘れた頃に連載の続きを上げ。(汗)
ルナミ編もOKと言う方は、こっちの1話と読み比べてみて下さい。
手抜きじゃないっすよ?(笑)
こういうのを最初から狙ってたんです。
季節外れの10月話ですが、また宜しくどうぞ。

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3 コメント

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新たな展開!! (もりぴ。)
2011-01-16 21:47:52
こんばんは、びよりさん~もりぴです。

『君と一緒に』の新たな章の展開ですね
前章のルナミ編と見比べながら、この後どんなに進められるのか今からワクワクしてます
返信する
待ってました~~♪ (真牙)
2011-01-17 16:56:01
こんばんは、こちらご無沙汰しております! m(__)m

わー、ついにゾロナミ編始まりましたね! しかも、スタートはルフィ編といい感じに…なんですね(肩震☆)。
サンジったらいつもあんなポジションv ああもう、これがサンジ編になったらどんな風になってしまうのか、今からコワイですvv

どんな風にこのふたりの物語が綴られていくのか、エンドマークを打つまでまた楽しみにしていますねv

まだまだ私用他多忙なことは多いでしょうが、無理せず身体をご自愛しながらマイペースで頑張って下さい! こっそりねっちょり応援しておりますのでv←イヤだろこんな応援…_| ̄|○
ではまた!^^
返信する
こんばんは! (びょり)
2011-01-17 22:41:05
もりぴさん…連載は忘れた頃にやって来る。(汗)
個別に読んだら普通のラブストーリーだけど、全体を通して読んだらSFファンタジー、というのをこのシリーズでは目指してます。
ワンピースファンにもハウステンボスファンにも楽しく読んで貰えたら嬉しいなっと♪

真牙さん…待ってて下さり有難う御座いま~す♪
加えて優しいお気遣い感謝致しまする。
またの名を「サンジ君がちょっと良いとこ見せる」シリーズ。(笑)
サンナミ編は最もテンション高くなるだろうなぁと想像すると、自分も今から書くの恐かったり…。
このゾロナミ編はルナミ編と比べて、ちょいとアダルトな描写有りの予定っすが、さてどうなる事やら先行き不透明。
ルナミ編以上に終るまで長くかかるでしょうが、どうか温かく見守ってて下さい。(汗)

御二方とも応援コメ有難う御座いました!
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