瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

箱根雨中その3

2012年10月14日 19時51分42秒 | 旅の覚書
こっちも長らく止ったままでしたね。(汗)
6月の旅行記だってのに…正直大分記憶が薄れて来ちゃってたり。(汗)
今月中には片付けてしまおう、それが目標。
これ迄の話を忘れたって方は一緒に思い出しましょう、というわけで箱根レポ再開前回の続きです。



午後になるとホテルの駐車場へ車がどんどん入って来た。
6月のオフシーズンだってのに、なかなかの人気である。

    

庭園を粗方散策した後は、芦ノ湖畔に建つという、このホテルのティーサロンを覗きに行った。
「サロン・ド・テ・ロザージュ」――女性客に人気の喫茶スポットらしい。(→http://www.odakyu-hotel.co.jp/yama-hotel/restaurant/rosage/)
熱々の特製アップルパイが名物デザート、仕上げはお客の目の前で、甘いソースを使い、綺麗な花模様を描いてくださる。
……かなりお高いんで自分らは食べに行かなかったが。(夕飯前だったし)

    

山のホテルからは道路を横断して行く。
引切り無しに車が通るので、渡るの結構恐いです。
店の2階部と道路を繋ぐ花の橋がカラフルで可愛らしい、如何にも女性客に好まれそうだ。

    

1階部がティーサロンで、普段は湖につき出たテラス席が人気、しかし風の強いこの日は閑古鳥。
サロンから少し離れた右横にはホテルの船着き桟橋、以前ここからモーターボート乗った事有る、しかし同じく風が強くて運休の為閑散としていた。
天気の好い日にモーターボートでの芦ノ湖遊覧は爽快なんだけどな~残念。
荒く波打つ湖は明日の嵐を予感させる。

    
折角来たんだし土産位買おうと入った2階部には、茶器にホテルオリジナルブレンドの茶葉、焼き菓子等が陳列されてました。
フルーツ柄のティーカップやポットが可愛い、しかし流石山のホテルブランド、どれもお高過ぎて庶民には手が出せないよ。(汗)
なのに繁盛してる様子なのが凄い、世の中どんだけ金持ちが多いんだ。

        

結局場違いな貧乏人の私らは、何も買わずにホテルへ戻りました。
すいません、貯金して出直します。

一旦部屋戻って寛ぎ、18時からはディナー。
メインレストラン「ヴェル・ボワ」で頂くコース料理。
オフシーズンだというのに、やはりこちらもほぼ満席に近かった。
日本は今不景気だというのが信じられない光景、いや不景気だからこそ価値有る物に金遣おうとする人が多いのか?
リーズナブルorハイレベル、二極化が進むリゾート業界です。

山に囲まれたホテルの日暮れは早い。
夏至間近でも18時を過ぎれば濃い紫に空が染まる。
白いテーブルクロスでセッティングされたテーブルの上には、キャンドルの炎がロマンチックに揺れています。


どんな料理が出されるのでしょう?

中央にホテルの紋章が入れられた金縁の大皿に期待が深まります。

ところが――席に着いてナプキンを敷いた途端、案内係の方が「失礼致します」と断るや、この大皿を片付けてしまったのです。
料理を盛るのではなく、ナプキンを載せる為の皿だったのですね!見せ皿ですか!?
高級な食事に慣れてないもんで、正統なマナーに戸惑うばかりだ。   

    

先ず出された料理は、わかさぎのフリッター。
「フィンガーボールをご用意致しましたので、手掴みでお召し上がりください」
――いきなりのビックリサプライズ、こういう高級レストランで、手で召し上がれとは意表をつかれました。
フィンガーボールの水面に浮ぶ優美な花びら。
わかさぎのフリッターはサクサク軽い味わいで、とっても美味しかったです。
1人につき2尾では物足りない、もっと沢山食べたかった。
以前泊った時も感じたけど、ここのホテルのレストランは、出される料理の量が少ないんだな。
「質より量」ではなく「量より質」をコンセプトにしてるんだろうけど、今迄泊ったホテルの中で最も量が少なく感じられる。
なまじ料理が美味しいから、尚更物足りなく感じてしまうのかも。

一口オードブルを食べ終えた所で、芦ノ湖産自家製紅鱒の燻製が出されました。
紅鱒は勿論だけど、添えられた野菜が美味しかった、特にグリーンアスパラ!

    

焼きたてパンはバターではなく、オリーブオイルを付けて頂く。
上等なバージンオイルです。
最初出されたのは、胡桃とドライイチジクを混ぜ込んで焼いた、甘い黒糖パン。(PC画面で見て左の写真)
ここの自慢らしく、売店で売ってました。
おかわりはフランスパンか黒オリーブ入りか選べると言うので、私は黒オリーブの方を貰った。
こちらは仄かにしょっぱい、オリーブの塩味が効いてるパンでした。

    

スープはトマトのガスパチョ。
夏向きの冷たいスープで、辛味がピリリと効いてる。
氷と花びら入りの大きなブランデーグラス(?)の上に、硝子のスープ皿を重ねるという演出が素晴しい。
食卓に咲く水中花、美しいです。

メインは「鱸のポワレ、ソース・ピストー」、「東富士地鶏のコンフィー、マスタード添え」の中から選べる。
+966円で「シェフ特製ナヴァラン、仔羊肉の煮込み」を注文する事も可能。
私らは貧乏人なので「鱸のポワレ」を注文しました、てかそもそも2人とも肉より魚が好きだから。(汗)
銀蓋付きの容器に入ったメイン料理が運ばれて来る――ここで提供する際のパフォーマンスに驚かされた。
3人1組になってやって来て、1人が料理の説明をした後に、2人が息を合せて銀蓋を開けて観せたのです。
卓上を舞台に繰広げられるパフォーマンス――エンターテイナーだ!
食事で楽しませてくれる点で、ホテル・ヨーロッパに張るんじゃないかと。
鱸のポワレは素材を殺さない薄味。
添えられた野菜の飾り切りがまた凝ってて、口に入れるまで胡瓜や玉葱とは気付かされない。

更に、隣のテーブルのお客様がフランベを注文しまして、脚付きの調理台に仕度を整え、若い女性がやって来たのですよ。
手にはまるで闘牛士が持つサーベルの様な、長い柄の鋭いフォークを持ち、一旦それを調理台に置いてから、フライパンでバターとグラニュー糖を炒め始めた。
立ちこめるカラメルの甘い香り。
茶色く炒め終えたところで、長フォークを左手に持ち、オレンジをぶっすり刺した。
そのままオレンジを高く掲げると、右手に持った小ナイフで皮を螺旋状に剥き、飾り用の房を皿に取り置いてから、汁をギュッと絞ってソースに合せたのです。
続いて熱したグランマルニエを、オレンジに染込ませつつ、フライパンへと注ぎました。
アルコールの炎が皮を這い登ってオレンジを焦がす、螺旋を描いて立ち昇る炎!――凄いショーだ!!
この間オレンジを刺したまま、片手で調理し続けてんですよ!
正直これはちょっとホテルヨーロッパ負けたかもな~なんて思った。(汗)
調理を終えて焦げたオレンジを、調理前の様に元通り片付けて観せた技にも感心。

出来上がったソースをクレープに絡め、オレンジの房とバニラアイスを添えて、皿に盛り付け完成。
クレープシュゼットですね。
レストランに居た人達皆、食べるのも忘れて魅入ってました。
自分らが注文したわけじゃないので撮影は遠慮、今度来た時に注文しようかね~なんて、相方と話してました。(でも、お高いんだろうな~)

    

デザートは空気を読んでか、フランベショーの終了後に、持って来てくださいました。(笑)
アセロラのムース、ヨーグルトのシャーベット添え。
滑らかな舌触りの、甘酸っぱいムースでした。

食後の紅茶はホテル・ヨーロッパの様に、木目細かく泡立てた温かいミルクと、ブラウン&ホワイトのストーンシュガーと一緒に、持って来てくださった。
書き忘れてたけど(そして撮影し忘れたけど)、食前に注文した自家製のジンジャーエールも美味しかったです。
ちゃんと生姜摩り下ろして作ってあったのよ。

どの料理も2人もしくは3人で運んで来た、不景気で人件費削るホテルが多い中、ここは働くスタッフを減らさない方針らしい。
ホテルのクオリティを守る為に、それは素晴しい事なんじゃないかと。
こんなパフォーマンス観せてくれるなら、お高くても行きたいなと思わせるよ!

食後は部屋に戻って、20時頃に大浴場へ行った。
サッカーの試合を放送してたせいか、自分以外1人しか入ってなかった。
ちなみに相方はサッカー好きだった為、終ってから遅くに行った、したら混んでたそうな。
サッカー好きでなく、野球好きで得した。(笑)
大浴場にタオル等全て揃っている為、部屋から持って行く必要が無い。(乳液も用意されてる)
ロッカーは鍵付きで2段、小物を入れたりするのに便利だった。
洗い場は仕切られ、露天にジャグジーと、至れり尽くせり。
だが以前はここに温泉大浴場は無かったのです。
大浴場を造らない事が、老舗高級リゾートホテルとしてのプライドだったんでしょう。
けど時代の波には逆らえず、大浴場に続き、温泉露天風呂を造ったという。
……ホテル・ヨーロッパにも何時か出来るんでしょうかねぇ?(有れば有ったでルンルン気分で入りに行くけど、複雑な気分になるだろうな)

かけ布団をシーツと一緒に巻き込まずベッドメイクされてた為寝易かった。
他ホテルも倣って欲しい。(ピシッと巻き込んであると、寝相を崩せないから寝難いんだ)




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« あにめぞん感想、ざっくばらん47 | トップ | 箱根雨中その4 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。