私が仕事休んだ日にかぎって、でっかい地震に襲われる。
今月は12/17に休む予定なんだが、止めた方が良いだろうか?(汗)
それはさて置き、久し振りに前回の続き…年末までに溜めた分、解消できるだろうか?
▲第51回「四谷さんもびっくり、一刻館が消える日」 脚本:小西川博 コンテ:鈴木行 演出:近藤英輔 作画監督:小川博司
…アニメオリジナルミステリーの後編。
突然ふらりと一刻館に現れた三越さんは何者!?
一刻館は本当に取り壊されてしまうのか!?
――なぞと煽り文を書いてしまえば、普段の「めぞん」らしからぬ展開。
しかし個人的には良く練れた脚本だったと思う。
「三越さん」という、一見善人だが胡散臭いキャラに、惹きつけられてしまった。
てゆーか劇場版パトレイバー1の脚本は、既にこの時伊藤氏の脳内で進行していたのだなと。(笑)
「三越」というキャラが熟成されてって、映画パト1のスーパー知能犯「帆場」が出来上がったわけだ。(笑)
え~…済みません、こっからはちゃんと粗筋追いつつ感想書きまする。(汗)
降って涌いた一刻館の取り壊し話。
一体誰が何を目的に、そんなデマを流してるのか!?
いや、そもそもデマなのか!?
本当にそんな計画が密かに進んでいるのか!?
住人と響子さんは、大家である惣一郎さんの父に話を訊こうとする。
しかし大家は学校の理事会の旅行で香港行き、戻りは明後日と四谷さんから知らされる。
四谷さんの謎の情報力、今回も発揮!
そして何気に実力者な音無老人。
何ともタイミング悪いが、丁度郁子ちゃんと話してた賢太郎曰く、音無家では一刻館取り壊しの話なんて、全く出ていないとの事。
だが火の気の無い所から煙は立つものなのか?
音無老人が戻る迄待っていられない住人達は、手分けして噂の出所を探り出そうとする。
響子 「やっぱり取り壊すなんて話は、不動産屋さんも聞いてないそうです。
…ただ、ちょっと気になる事を言ってました。
一刻館から、もう少し坂を上った所に、似た様な感じのアパートが在るでしょ?
そこの大家さん、去年亡くなられて、息子さんが遺産を相続したんだそうです。
そしたら息子さん、アパートを取り壊して、マンションでも建てようかって。」
朱美 「…つまり、一刻館取り壊しの話は、その話を勘違いしたわけか。」
四谷 「変ですな。私の得た情報によると、解体されるのは間違い無く、一刻館――」
一の瀬 「それ、誰から聞いたんだい?」
四谷 「仕事仲間です。」
住人達 「「「「何の?」」」」
四谷 「それだけは教えたげません!!!…でも、確かな情報です。」
マスター「そう言えば、ここに来るお客さんも、一刻館以外の名前は、誰も出さなかったよ。」
茶々丸から舞台は変り、五代は喫茶店で三鷹に噂の出所を尋ねていた。
三鷹「取り壊しの噂か。…あれはね、ガソリンスタンド行った時に、客同士が話してるのを小耳に挟んだんだよ。」
五代「はっきり、一刻館だと言ってましたか!?」
三鷹「ああ、『一刻館辺りの土地を売れば、今幾ら幾らになる』って言ってたからねぇ。」
…この後、一刻館に戻った五代が靴を脱いでスリッパに履き替えるとこ~こずえちゃんの電話に出るまでの描写が、生活感出捲ってて良かった。
靴の踵踏んでるとこ、物凄くリアルに描かれてるんですよ。
こずえ「『M・H・T』って知ってます?『マイ・ホーム・タウン』って言う、不動産会社なんです。
そこの、新宿店に、あの三越って人、よく出入りしてるんですよね。」
五代 「どうして判ったの!?」
こずえ「学校の帰り道に在るんですよね、その会社。」
喫茶店に呼び出したこずえちゃんから、有力な情報を貰った五代は、「急用を思い出した」と断って店を飛び出す。
多分『パフェでも奢るから』と誘ったんだろうに、レシートをテーブルに置きっ放しにして。(笑)
無意識に彼女を財布代わりにしてね?五代。(ナチュラル悪党)
それはともかく、三鷹と共にその『マイ・ホーム・タウン』へ、探りを入れに行く五代。(←案外仲の良い2人である)
ところが三鷹が店から出るのと丁度同じく三越さんが店のドアを潜り、面の割れてる五代は慌てて三鷹の車内に身を隠すのだった。
三鷹「何をやっとるんだ、君は??」
五代「…今の、擦れ違った人…」
三鷹「…?ああ?」
五代「三越さんです…!」
三鷹「何ィ!?」
五代「三鷹さん!!早く車出してくださいよ!!」
三鷹「わ…解った!」
走り出した車内で、こずえの言った話は本当だったと確信する2人。
五代「で、どうでした、あの会社?」
三鷹「ああ…な~んか怪しかったよ。
こちらが、時計坂の名前を出した途端、警戒するような雰囲気になったからなぁ。」
五代「そうですか…じゃあ三越さんは、『M・H・T』の回し者…」
三鷹「ああ…!」
五代「乗り込んでみましょうか、あの会社へ!
今なら三越さんも居るし。」
三鷹「いや、それはまだ待った方が良い。
先ずは、音無さんに知らせなくては。」
五代「そうでしょうか?」
三鷹「ああ!もし騙されかけているのなら、そうした方が良いよ!」
ここで2人の性格の違いが出てますね。
三越さんに惣一郎の影を重ねている響子さん、その彼から騙されてる事を知らされ、彼女が傷付くのを優しい五代は案じているのです。
一方五代よりも大人な三鷹は、騙されてるなら早く目を覚ましてやるべきと、感情抜きで考えるわけですね。
で、五代としては気が進まなかったが、三鷹さんの言い分通り、三越さんへの疑惑を、喫茶店で響子さんに打ち明ける2人。(よく喫茶店を利用するアニメだな~。)
響子「まさか!…それじゃ、三越さんは、その不動産会社に頼まれて、あんな噂を流してるって言うんですか?」
三鷹「それはまだ解りませんが…でも何か企みが有るって事だけは、確かなんじゃないでしょうか?」
響子「三越さんはそんな人じゃありません!!!」
五代「でも現にあの会社へ…!」
響子「きっと、何か事情が有るんです。
…お話は解りました。私から直に話を訊いてみます。
大丈夫ですよ!これでも管理人なんですよ、嘘くらい見抜けます!」
申し訳無いが、今迄の響子さんの鈍さを思い起すと、その言葉信用出来ないんだが。(笑)
なんて、恋する者2人の口からは出す事叶わず。(笑)
三越さんへの対応は響子さんに任せる事になった。
日も暮れて夜が来て、一刻館で宴が始まるも、浮かない顔で居る五代に、一の瀬さんから声がかかる。
一の瀬「駄目だよ!1階のトイレ使っちゃ!紙が減るんだからぁ~ダハハハハ♪」
使っちゃ駄目ってナニにでしょうかね~?
何時ぞやの「おや…息が荒いな…」っていうアレか?
こういう解る人にだけ解るっていうアダルト表現、自分は好きです。
下種な勘繰りはさて置き――夜も更けて戻った三越さんを管理人室へと招いた響子さんは、一刻館の住人(五代)が噂の出所と思しき不動産会社に三越さんが出入りしてるのを目撃した件を話し、その訳を尋ねるのだった。
三越「ほお…見られてしまいましたか…」
響子「ええ…だから、一応訊いておこうと思いまして。
このままだと三越さんも不愉快でしょう?」
三越「あそこに出入りしていたのは本当です、ただし客としてですが。
…実は…私はあそこで生れたんです。
昔はあの辺り一帯長屋でした。
私の家の前を、不忍池から九段まで都電が走っていましてね。
今じゃあ面影も有りませんが、あのビルの地面に私の家が建ってたかと思うと、何か懐かしくてねぇ…。
――信じて貰えますか?」
響子「…ええ!」
三越「有難う御座います!」
響子「いえそんな…何時までも居てくださいね。」
三越「はい!」
しかしその晩の内に三越さんの姿は消えた――翌朝、差出人不明の電報が、三越さんに届けられた。
文面は、「直ぐ出社せよ」。
主と家財が消えた3号室の畳の上には角樽が1つだけ。
樽を前に住人達が途方に暮れていたそこへ、大家である音無老人から電話がかかる。
「今回の取り壊し騒ぎは全くのデマ。自分の目の黒い内は、そんな真似絶対させやしない」と。
なら結局取り壊しの噂はどうして立ち昇ったのか?
真相を知ろうと「M・H・T」に乗り込んだ五代と三鷹は、自分達が訊いた三越さんの正体を皆に話すのだった。
一の瀬「じゃあ…やっぱりその会社の回し者だったんだぁ。」
三鷹 「いえ、その会社の人ではないんですが、業界の求めに応じて、マンションの建設用地を探して来る人だそうなんです。」
一の瀬「あんな虫も殺さない顔の人がねぇ~。」
朱美 「管理人さん、これから新しい人を入れる時は気を付けなくちゃダメよォ~?」
一の瀬「あ~あ~!幾らこっちが親切にしてやったって、ドロンされたんじゃねぇ~!」
響子 「そうでしょうか…確かに、そういう目的で来たのかもしれませんが、きっと事情が有ったんだと思います。
それに、何の被害も無かったんですし…。」
三鷹 「そこなんですよ、不思議なのは!
今朝あの会社へ、三越さんから電話が有ったんだそうです。
『私は手を引く』、そう言い残して、切れたと言ってました。」
朱美 「手を引くって、一刻館から?」
三鷹 「怒ってましたよ~あそこの人達。」
一の瀬「じゃあ…あの電報は…」
四谷 「帰れませんな…あの、会社には。」
四谷 「新しい物が生れる時、古い物が消えて行く。
消えて行くのは仕方の無い事かもしれませんが、消えた物を忘れてしまってはいけないんじゃないか…そう思います。」
五代 「何なんですか、それは?」
四谷 「三越さんの言葉ですよ。近所の公園で、私にそう語ってくれました。」
…己の故郷が奪われた恨みを、他者にも味合せたかったのか。
そんな蛇の道歩んで来た男の割に、あっさり引上げてしまうラストは、正直拍子抜けしてしまった。
けどアニメめぞんが放送された時代を考えると、なかなか深いエピソードに感じられるのです。
この直ぐ後にバブルが到来、地価沸騰で不動産会社は空前の好景気。
地上げ屋が暗躍し、旧い建物は矢継ぎ早に取り壊されて行く。
一刻館のモデルになったアパートも取り壊されてしまった。
「響子さんと五代は一刻館で、住人達に囲まれて幸せに暮しましたとさ」という原作の最終回は、現実の時の流れを考えると有得ない。
ユートピアは何時までもその場所に無い事を、アニメ版のこのエピソードは語っている。
比較すると原作版のめぞんは、砂糖衣に包まれたファンタジーなんだよなぁと。
それがどうした?
漫画なんだから永遠のユートピアで構わないじゃないか!
と言われりゃ、それまでなんすけどね。
個人的に難点を挙げるなら、盛上げといてあっさり過ぎるラストと、レギュラーキャラは殆ど活躍してないとこかなと。
結局は三越さんが独りで話畳んでしまった印象。
問題が起こって収束するまでの間、響子さんや五代やその他周囲のキャラは、黒幕の尻尾掴んだだけですからねぇ。(笑)
四谷さんも今回は三越さんの影に隠れてました。
アニメオリジナルのキャラだけが出張るんじゃ、話の出来が良くても元のファンからすれば複雑だろう。
せめて作画が良ければ、もっと受容れられたかもしれない。
作画が良ければ自分も傑作の★印を付けていた。
だから本当に今回の話は、めぞんファンではなく、パトファンにお薦め。(笑)
「帆場の系譜」を知る為に、この話を劇場版パトレイバー1の前座で、ご観賞頂きたい。
…あれ?今回何について感想書いてたっけ??(汗)
(個人的評価)脚本○ 演出○ 作画× …次回予告は一の瀬さん、響子さん、四谷さんでした。次回は遂に中期最終回ですよ~。
【続】
今月は12/17に休む予定なんだが、止めた方が良いだろうか?(汗)
それはさて置き、久し振りに前回の続き…年末までに溜めた分、解消できるだろうか?
▲第51回「四谷さんもびっくり、一刻館が消える日」 脚本:小西川博 コンテ:鈴木行 演出:近藤英輔 作画監督:小川博司
…アニメオリジナルミステリーの後編。
突然ふらりと一刻館に現れた三越さんは何者!?
一刻館は本当に取り壊されてしまうのか!?
――なぞと煽り文を書いてしまえば、普段の「めぞん」らしからぬ展開。
しかし個人的には良く練れた脚本だったと思う。
「三越さん」という、一見善人だが胡散臭いキャラに、惹きつけられてしまった。
てゆーか劇場版パトレイバー1の脚本は、既にこの時伊藤氏の脳内で進行していたのだなと。(笑)
「三越」というキャラが熟成されてって、映画パト1のスーパー知能犯「帆場」が出来上がったわけだ。(笑)
え~…済みません、こっからはちゃんと粗筋追いつつ感想書きまする。(汗)
降って涌いた一刻館の取り壊し話。
一体誰が何を目的に、そんなデマを流してるのか!?
いや、そもそもデマなのか!?
本当にそんな計画が密かに進んでいるのか!?
住人と響子さんは、大家である惣一郎さんの父に話を訊こうとする。
しかし大家は学校の理事会の旅行で香港行き、戻りは明後日と四谷さんから知らされる。
四谷さんの謎の情報力、今回も発揮!
そして何気に実力者な音無老人。
何ともタイミング悪いが、丁度郁子ちゃんと話してた賢太郎曰く、音無家では一刻館取り壊しの話なんて、全く出ていないとの事。
だが火の気の無い所から煙は立つものなのか?
音無老人が戻る迄待っていられない住人達は、手分けして噂の出所を探り出そうとする。
響子 「やっぱり取り壊すなんて話は、不動産屋さんも聞いてないそうです。
…ただ、ちょっと気になる事を言ってました。
一刻館から、もう少し坂を上った所に、似た様な感じのアパートが在るでしょ?
そこの大家さん、去年亡くなられて、息子さんが遺産を相続したんだそうです。
そしたら息子さん、アパートを取り壊して、マンションでも建てようかって。」
朱美 「…つまり、一刻館取り壊しの話は、その話を勘違いしたわけか。」
四谷 「変ですな。私の得た情報によると、解体されるのは間違い無く、一刻館――」
一の瀬 「それ、誰から聞いたんだい?」
四谷 「仕事仲間です。」
住人達 「「「「何の?」」」」
四谷 「それだけは教えたげません!!!…でも、確かな情報です。」
マスター「そう言えば、ここに来るお客さんも、一刻館以外の名前は、誰も出さなかったよ。」
茶々丸から舞台は変り、五代は喫茶店で三鷹に噂の出所を尋ねていた。
三鷹「取り壊しの噂か。…あれはね、ガソリンスタンド行った時に、客同士が話してるのを小耳に挟んだんだよ。」
五代「はっきり、一刻館だと言ってましたか!?」
三鷹「ああ、『一刻館辺りの土地を売れば、今幾ら幾らになる』って言ってたからねぇ。」
…この後、一刻館に戻った五代が靴を脱いでスリッパに履き替えるとこ~こずえちゃんの電話に出るまでの描写が、生活感出捲ってて良かった。
靴の踵踏んでるとこ、物凄くリアルに描かれてるんですよ。
こずえ「『M・H・T』って知ってます?『マイ・ホーム・タウン』って言う、不動産会社なんです。
そこの、新宿店に、あの三越って人、よく出入りしてるんですよね。」
五代 「どうして判ったの!?」
こずえ「学校の帰り道に在るんですよね、その会社。」
喫茶店に呼び出したこずえちゃんから、有力な情報を貰った五代は、「急用を思い出した」と断って店を飛び出す。
多分『パフェでも奢るから』と誘ったんだろうに、レシートをテーブルに置きっ放しにして。(笑)
無意識に彼女を財布代わりにしてね?五代。(ナチュラル悪党)
それはともかく、三鷹と共にその『マイ・ホーム・タウン』へ、探りを入れに行く五代。(←案外仲の良い2人である)
ところが三鷹が店から出るのと丁度同じく三越さんが店のドアを潜り、面の割れてる五代は慌てて三鷹の車内に身を隠すのだった。
三鷹「何をやっとるんだ、君は??」
五代「…今の、擦れ違った人…」
三鷹「…?ああ?」
五代「三越さんです…!」
三鷹「何ィ!?」
五代「三鷹さん!!早く車出してくださいよ!!」
三鷹「わ…解った!」
走り出した車内で、こずえの言った話は本当だったと確信する2人。
五代「で、どうでした、あの会社?」
三鷹「ああ…な~んか怪しかったよ。
こちらが、時計坂の名前を出した途端、警戒するような雰囲気になったからなぁ。」
五代「そうですか…じゃあ三越さんは、『M・H・T』の回し者…」
三鷹「ああ…!」
五代「乗り込んでみましょうか、あの会社へ!
今なら三越さんも居るし。」
三鷹「いや、それはまだ待った方が良い。
先ずは、音無さんに知らせなくては。」
五代「そうでしょうか?」
三鷹「ああ!もし騙されかけているのなら、そうした方が良いよ!」
ここで2人の性格の違いが出てますね。
三越さんに惣一郎の影を重ねている響子さん、その彼から騙されてる事を知らされ、彼女が傷付くのを優しい五代は案じているのです。
一方五代よりも大人な三鷹は、騙されてるなら早く目を覚ましてやるべきと、感情抜きで考えるわけですね。
で、五代としては気が進まなかったが、三鷹さんの言い分通り、三越さんへの疑惑を、喫茶店で響子さんに打ち明ける2人。(よく喫茶店を利用するアニメだな~。)
響子「まさか!…それじゃ、三越さんは、その不動産会社に頼まれて、あんな噂を流してるって言うんですか?」
三鷹「それはまだ解りませんが…でも何か企みが有るって事だけは、確かなんじゃないでしょうか?」
響子「三越さんはそんな人じゃありません!!!」
五代「でも現にあの会社へ…!」
響子「きっと、何か事情が有るんです。
…お話は解りました。私から直に話を訊いてみます。
大丈夫ですよ!これでも管理人なんですよ、嘘くらい見抜けます!」
申し訳無いが、今迄の響子さんの鈍さを思い起すと、その言葉信用出来ないんだが。(笑)
なんて、恋する者2人の口からは出す事叶わず。(笑)
三越さんへの対応は響子さんに任せる事になった。
日も暮れて夜が来て、一刻館で宴が始まるも、浮かない顔で居る五代に、一の瀬さんから声がかかる。
一の瀬「駄目だよ!1階のトイレ使っちゃ!紙が減るんだからぁ~ダハハハハ♪」
使っちゃ駄目ってナニにでしょうかね~?
何時ぞやの「おや…息が荒いな…」っていうアレか?
こういう解る人にだけ解るっていうアダルト表現、自分は好きです。
下種な勘繰りはさて置き――夜も更けて戻った三越さんを管理人室へと招いた響子さんは、一刻館の住人(五代)が噂の出所と思しき不動産会社に三越さんが出入りしてるのを目撃した件を話し、その訳を尋ねるのだった。
三越「ほお…見られてしまいましたか…」
響子「ええ…だから、一応訊いておこうと思いまして。
このままだと三越さんも不愉快でしょう?」
三越「あそこに出入りしていたのは本当です、ただし客としてですが。
…実は…私はあそこで生れたんです。
昔はあの辺り一帯長屋でした。
私の家の前を、不忍池から九段まで都電が走っていましてね。
今じゃあ面影も有りませんが、あのビルの地面に私の家が建ってたかと思うと、何か懐かしくてねぇ…。
――信じて貰えますか?」
響子「…ええ!」
三越「有難う御座います!」
響子「いえそんな…何時までも居てくださいね。」
三越「はい!」
しかしその晩の内に三越さんの姿は消えた――翌朝、差出人不明の電報が、三越さんに届けられた。
文面は、「直ぐ出社せよ」。
主と家財が消えた3号室の畳の上には角樽が1つだけ。
樽を前に住人達が途方に暮れていたそこへ、大家である音無老人から電話がかかる。
「今回の取り壊し騒ぎは全くのデマ。自分の目の黒い内は、そんな真似絶対させやしない」と。
なら結局取り壊しの噂はどうして立ち昇ったのか?
真相を知ろうと「M・H・T」に乗り込んだ五代と三鷹は、自分達が訊いた三越さんの正体を皆に話すのだった。
一の瀬「じゃあ…やっぱりその会社の回し者だったんだぁ。」
三鷹 「いえ、その会社の人ではないんですが、業界の求めに応じて、マンションの建設用地を探して来る人だそうなんです。」
一の瀬「あんな虫も殺さない顔の人がねぇ~。」
朱美 「管理人さん、これから新しい人を入れる時は気を付けなくちゃダメよォ~?」
一の瀬「あ~あ~!幾らこっちが親切にしてやったって、ドロンされたんじゃねぇ~!」
響子 「そうでしょうか…確かに、そういう目的で来たのかもしれませんが、きっと事情が有ったんだと思います。
それに、何の被害も無かったんですし…。」
三鷹 「そこなんですよ、不思議なのは!
今朝あの会社へ、三越さんから電話が有ったんだそうです。
『私は手を引く』、そう言い残して、切れたと言ってました。」
朱美 「手を引くって、一刻館から?」
三鷹 「怒ってましたよ~あそこの人達。」
一の瀬「じゃあ…あの電報は…」
四谷 「帰れませんな…あの、会社には。」
四谷 「新しい物が生れる時、古い物が消えて行く。
消えて行くのは仕方の無い事かもしれませんが、消えた物を忘れてしまってはいけないんじゃないか…そう思います。」
五代 「何なんですか、それは?」
四谷 「三越さんの言葉ですよ。近所の公園で、私にそう語ってくれました。」
…己の故郷が奪われた恨みを、他者にも味合せたかったのか。
そんな蛇の道歩んで来た男の割に、あっさり引上げてしまうラストは、正直拍子抜けしてしまった。
けどアニメめぞんが放送された時代を考えると、なかなか深いエピソードに感じられるのです。
この直ぐ後にバブルが到来、地価沸騰で不動産会社は空前の好景気。
地上げ屋が暗躍し、旧い建物は矢継ぎ早に取り壊されて行く。
一刻館のモデルになったアパートも取り壊されてしまった。
「響子さんと五代は一刻館で、住人達に囲まれて幸せに暮しましたとさ」という原作の最終回は、現実の時の流れを考えると有得ない。
ユートピアは何時までもその場所に無い事を、アニメ版のこのエピソードは語っている。
比較すると原作版のめぞんは、砂糖衣に包まれたファンタジーなんだよなぁと。
それがどうした?
漫画なんだから永遠のユートピアで構わないじゃないか!
と言われりゃ、それまでなんすけどね。
個人的に難点を挙げるなら、盛上げといてあっさり過ぎるラストと、レギュラーキャラは殆ど活躍してないとこかなと。
結局は三越さんが独りで話畳んでしまった印象。
問題が起こって収束するまでの間、響子さんや五代やその他周囲のキャラは、黒幕の尻尾掴んだだけですからねぇ。(笑)
四谷さんも今回は三越さんの影に隠れてました。
アニメオリジナルのキャラだけが出張るんじゃ、話の出来が良くても元のファンからすれば複雑だろう。
せめて作画が良ければ、もっと受容れられたかもしれない。
作画が良ければ自分も傑作の★印を付けていた。
だから本当に今回の話は、めぞんファンではなく、パトファンにお薦め。(笑)
「帆場の系譜」を知る為に、この話を劇場版パトレイバー1の前座で、ご観賞頂きたい。
…あれ?今回何について感想書いてたっけ??(汗)
(個人的評価)脚本○ 演出○ 作画× …次回予告は一の瀬さん、響子さん、四谷さんでした。次回は遂に中期最終回ですよ~。
【続】
「劇場版パトレイバー」早速DVD見直そうと思います(笑)。
…あれって、ストーリー半分くらいかけて「帆場」の足跡を追う話があるんですけど、結局訳分かんないまま終わるんですよね。今回の三越氏も結局よく分からないまま終わりましたね
毎度、遅いレスで申し訳有りませぬ。(汗)
帆場も、あにめぞんの三越さんも、想像するに、自分の生まれ育ったテリトリーが破壊されてく事への復讐心が基で、踏み入れた蛇の道だったのかなと…パトの後藤隊長じゃないけど、バブル当時の狂乱を体験した者として、その心理解らなくもないんですよ。
「新しい物が生れる時、古い物が消えて行く。消えて行くのは仕方の無い事かもしれませんが、消えた物を忘れてしまってはいけないんじゃないか…そう思います。」という、三越さんの台詞は、映画パト1での松井刑事と後藤隊長との会話――
「それにしても奇妙な街だな、ここは…あいつ(帆場)の過去を追っ駆けてる内に、何かこう、時の流れに取り残された様な…そんな気分になっちまって。ついこの間迄見慣れてた風景が、あっちで朽ち果てこっちで廃墟になり、ちょっと目を離すと綺麗さっぱり消えちまってる…それにどんな意味が有るのか考えるよりも早くだ。ここじゃあ過去なんてものには、一文の値打ちも無いのかもしれんな…。」
「俺達がこうして話してるこの場所だって、ちょっと前迄は、海だったんだぜ。それが数年後には、目の前のこの海に、巨大な街が生れる。でもそれだって、あっという間に一文の値打ちも無い、過去になるに決まってんだ。性質の悪い冗談に付き合ってる様なもんさ。帆場の見せたかったものって、そうゆうことなのかもしれんなぁ…。」
――と、意味を同じくするように思えるのです。
だから、この話と映画パト1を繋げて観たら、脚本家の書きたかったものが、もっと掴めるんじゃないかなと。
…結局「めぞん一刻」とは異質の話に違いないんすけどね。(笑)
長々とマニアックなレスして済みませんでした。(汗)
コメントいつもサンキューです~♪