蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

ケチに果てなし

2022-02-16 | 社会
ロゴの盗用、競技場の設計変更に始まり、最高責任者の失言辞任、スタッフも次々辞任、挙げ句の果てに新型コロナで無観客開催。何から何までケチのつき通しだった東京五輪がやっと終わり、祟りも打ち止めかと思ったら、公式記録映画にまでケチがついてる。

どこまで呪われるんだろうね。

制作スタッフの河瀬直美や島田角栄は、日本映画界で屈指の才能だと思う。河瀬の『あん』、島田の『ロッキンハートブレイカーズ』、いずれもオレの大好きな映画だ。

これほど豊かな才能を持った映画人に、知性がないはずがない。三流政治家みたいに屁理屈こねて、恥知らずな責任回避を謀るはずがない。

しかし、最近ちょっと騒ぎになっているNHKの虚偽字幕問題に関して、二人の態度がもう一つ納得いかないんだよなあ。市民団体の公開質問に対し、ともに回答をネグっているという。

当の市民団体は「オリンピック災害おことわり連絡会」なる名称だから、明らかに河瀬や島田とは対立する立ち位置だろう。したがって、ヘタな回答をしてつけ込まれるのを警戒する気持ちは分からないでもない。

しかし、この市民団体が出した質問内容は、リンク先の記事にあるとおり、しごく真っ当なものだ。変な落とし穴が仕掛けられているようには見えない。

それに、たとえ党利党略のための質問であっても、返答なり反論なり、何らかの反応をするのが公的立場にある人間の責任であろう。島田の「NHKにご連絡頂けると助かります」なるツイートは、まったく頂けない。

番組はBPOの審議入りが決まったそうだ。審議の過程で河瀬と島田の考えも明らかにされるのかも知れないが、いずれにせよ、日本映画のかけがえのない才能が対応にドジ踏んで自滅することのないように祈るよ。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする