蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

ドラフト2019

2019-10-18 | スポーツ
佐々木朗希の交渉権がロッテに決まって、前後賞つき年末ジャンボに当たったような気分。ドラフト後の記者会見では「うれしさ100%」と語ったそうで、今年戦力外になった大嶺裕太のように、入団拒否をする様子もないし。

ただ、むしろ佐々木君のためにちょっと気掛かりな点があるんだよね。この子はどうも、怪我しやすい体質らしい。

球団は育成プログラムをきちんと用意すると言ってるが、ロッテは若手の育成があまり上手ではない。稀に見る素材と言われ、3年前のドラフト1位で入団した佐々木千隼は故障続きで成績がパッとしない。去年のドラ1の藤原恭太も2軍でくすぶったままだ。拝み倒して入団してもらった上記の大嶺は、結局たいした成績を残せなかった。

こういう事例って、本人の努力が足りないとか、そういうことだけじゃないと思うんだよな。日ハムや広島なんかは、金の卵を着実に開花させてるんだから。

無論、種市のように3年目で大黒柱に近い活躍をする投手もいるから、悲観ばかりしてるワケじゃないが、くれぐれも古典的根性主義で大谷以来の逸材を潰してしまうことのないように祈るよ。

佐々木朗希って子は、ホント球界の宝になりうる素材だから。

それにしても、記者会見の中継を見てて、スポーツ記者の質問のくだらなさにはあきれたね。佐々木君は額に汗をにじませながら懸命に言葉を探していたが、あれは質問が難しかったからではない。記者の言うことが支離滅裂で中身がないから、答えようにも答えられなかったのだ。18の子が、可哀想に。

その様子を見たらしい朝日の記事が「口べたらしい」だとさ。アホか。

記者のくだらない質問と言えば、かなり昔のことだが、フランス人ロック歌手のサフォーの来日会見を思い出す。

サフォーはフランス人にしては随分と愛想のいい陽気な女性で、会見は和気あいあいと進んでいた。終わりごろになって、新米レポーターか編集者とおぼしい若い女性がおずおず蚊の鳴くような声で質問を始めた。ほとんど聞き取れないが、「ピエ・ノワール」と言っているのはハッキリ分かった。

ピエ・ノワール(黒い足)とは、アルジェリアに住んでいたフランス人入植者のことだ。意味から推測されるとおり、フランス本土の白人が彼らを軽蔑して言う差別用語である。サフォーもアルジェリア出身だった。質問に彼女は憮然と口をつぐみ、通訳の女性はそっぽを向き、会見はたちまち白けてしまった。

新米レポーターは多分、どこかでピエ・ノワールなる言葉を聞きかじってきて、意味や背景をよく理解しないまま使ってみたくてたまらなかったのだろう。質問の動機が低次元の承認欲求で、訊きたいことがあって訊いてるワケじゃないから声が小さく質問が体をなしていなかった。

朝日みたいな大手でも頭を抱えているそうだが、記者の劣化は深刻な問題らしいね。「口べた」記事を書いた記者も、そのクチかも。
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ヨイショ感想文

2019-10-06 | 文化
新潮社と言えば、120年以上の歴史を持つ日本の代表的な出版社だ。海外でも信用があり、フランスのガリマールなどは、新作の見本を真っ先に新潮へ呈示すると聞いた。

その名門があろうことか、たかが1作家のために「ヨイショ感想文を求む」だとさ。手本として掲載した文例に曰く、「この作品は人生に必要なすべてをおしみなく読者に与えてくれる。知らぬ間に涙が頰をつたっていた。『そうか。この本と出会うために、僕は生まれてきたんだ。』」

気持ち悪っ。これ書いた人、書いてて死にたくならなかったかね。

当該作家(名前を挙げるのもケッタクソ悪い)の海坊主風ポートレートを入れたキャンペーン画像ってのがまた、ゾッとするほど悪趣味だ。

こういうキャンペーンを拒否しないモノ書きの神経が、そもそも信じられない。

この間、投稿されたツイートには「感動しました。読んでないけど」なんてのがあったそうだ。無名の読者の方が、文章の専門家よりもよっぽど気が利いてら。

もっともこれ、ひょっとしたら百田に対する新潮のホメ殺し作戦なのかもね。上記の例文、正気の沙汰とは思えないもん。まともな文芸編集者なら早晩、こんな三文作家には愛想を尽かすだろうし。
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