小部屋日記

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怪談

2007-08-14 | カ行の映画

(2007/日本)【劇場公開】
監督:中田秀夫
出演:尾上菊之助[5代目] /黒木瞳/井上真央/麻生久美子/木村多江/瀬戸朝香

ずっと、ずっと、ずっと、あなただけ。

お盆ということで(笑)「怪談」を観てきました!
恐くないって聞いてましたが、やっぱり日本の怪談話は恐かった~
「リング」シリーズの中田秀夫監督、5年ぶりの日本映画。
三遊亭円朝の傑作「真景累ケ淵」(しんけいかさねがふち)を題材にした愛と情念の物語。悲恋ものですね。
丁寧につくられてあって、幽玄な音楽も雰囲気を出してます。
欧米、アジアほか世界40か国に配給されるとのこと。

たばこ売りの新吉(尾上菊之助)と三味線の師匠・豊志賀(黒木瞳)。
実は二人は親の代から続く不思議な縁で結ばれていたんです。
新吉の父親は20年前に豊志賀の父親を殺していた。
運命のいたずら・・・
二人が初めて出会うシーン、お互い目をあわせた瞬間、空気が止まったかのよう。


新吉役の尾上菊之助がびっくりするほど色っぽい!!
セクシーじゃなくて、江戸時代のおとこの色気。

歌舞伎役者さん特有の目の演技、目で殺すタイプだな・・・
そこにいるだけで、女性が寄ってきそうですよ。
豊志賀は、その目にはまったんだろうな。自分にはない若さもね。


二人は恋をし、新吉は豊志賀の家に居つくようになる。
だが、豊志賀の愛はいつしか嫉妬を生み、新吉とのいさかいで顔に傷を負う。
まるで四谷怪談のお岩さんみたいです。

色男の新吉は女性に優しいのでモテモテ。
そんな姿を想像する豊志賀は哀れになるぐらい苦しむ。
そして「このあと女房を持てば、必ずや、とり殺す」と書き残し死んでいく。
ここまで思われる男って幸せ!といいたいけど・・・恐い。。

その後、江戸を逃げ出した新吉ですが、彼に思いを寄せる女たちが次々と恐怖の惨劇に巻き込まれるのだ。
弟子のひとり、その叔父の娘、芸者あがりの女(自業自得でもある)。
豊志賀の恨みは深くて悲しい。
新吉もそんなに悪い男にはみえないけど、因果応報。


夏の花火、冬の情景、日本の四季の映像は美しいです。
駕籠の中から手が出るところは、場内どよめきが起きましたねえ。ドッキリ
こういう演出はリングっぽいです。
〈親の因果が子に報い〉運命に逆らうことができなかった男女のせつない話。
新吉は死後も豊志賀から離れられないだろうな。
ピチャピチャ感は、日本特有のじめじめした恐さで、日本映画らしくよかったです。

黒木瞳は着物姿もきれいで、官能的だった。瀬戸朝香、ワルな女がぴったり。
なんといっても尾上菊之助はハマリ役!
累ケ淵での鎌で大立ち回りもがんばってたね。
浜崎あゆみの主題歌は、意外にもホッとさせてくれました。

「怪談」公式サイト

★★★★(5段階☆は0.5)

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18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんわ。 (masala)
2007-08-15 00:29:57
TBありがとうございます。
籠のシーンでどよめきましたか、それは監督冥利に尽きますね。
あそこのシーンは私もビクッと反応してしまいました。
やっぱり夏は怪談やホラーがいいですね。
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正統派ホラー? (ちゃぴちゃぴ)
2007-08-15 01:29:53
うん、なんかじっとりしてるねぇ。
黒木瞳は、情炎がちょい薄そうな気もするんだけど、官能的だったんなら、よかったんですね。
女の嫉妬って、怖いねぇ。
嫉妬というと、源氏物語の生き霊になる六条御息所も、ワタシは意外に好きですけどね。
私自身は、めんどくさいんで、嫉妬すんのもヤになっちゃう。

あたしは、「エクステ」「口裂け女」と
なんだか、方向の違うホラー系観ちゃいましたねぇ。
やっぱ、日本の夏は「怪談」ですなぁ。
(^O^)きゃはは
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こんにちは! (こでまり)
2007-08-15 09:10:02
こんにちは!初めまして!TB&コメントありがとうございました!

籠から手・・・あそこは恐かったですねぇ・・・まさかああいう場面が出てくるとは思ってなかったので、息止まっちゃいましたョ・・・
ピチャピチャ感・・・確かにそうですね。
昔の日本の怪談ってそんな感じがします。水が多く使われてたりするし。
海外に配給されて、この湿った感じが伝わるといいですよね!
また寄らせていただきます~
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流し目☆ (BC)
2007-08-15 19:03:01
kobeyanikkinewさん、はじめまして☆
トラックバックありがとうございます。(*^-^*

>セクシーじゃなくて、江戸時代のおとこの色気。

そうですよね。
豊志賀〔黒木瞳〕の心を惑わせる新吉〔尾上菊之助〕の流し目に色っぽさがあるのでしょうね。(*^-^*
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>こんばんわ。 (アイマック)
2007-08-15 23:03:17
masalaさん、こんばんは!
いつもコメントありがとうございます!
籠のシーン、離れたところに座ってた女子高校生たち、びっくりした!って声が聞こえてきましたよ。
私もドキッとしました^^;
気配とか、音とかも恐かったですよ。。暑い夏に怪談は涼しくなりますねえ。
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>正統派ホラー? (アイマック)
2007-08-15 23:11:43
ちゃぴちゃぴさん、こんばんは!
やっぱし日本の怪談は恐いっす。
黒木瞳はやつれた感じで、だいぶ年上に見えたけど、
相手の尾上菊之助のほうが色っぽかったですよ^^
はじめて演技を見たけど、目がそそられる。
そういえば、豊志賀は六条御息所と似てるね。

ここまで執念深いのも困りもの・・・
罰があたるというのも日本らしいね。

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>こんにちは! (アイマック)
2007-08-15 23:17:31
こでまりさん、こんばんは!
こちらこそ、ご訪問ありがとうございます!

籠から手はまったく予想してなかったので、びっくりしましたねえ。
雨や水のしたたる音、自然の音も怪談ならではの恐さですよね。
冒頭がモノクロで昔の映画を見ているようでした。
海外の人にも「KAIDAN」が理解してもらえたらいいですね。
私もまた遊びにいかせていただきますね!
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>流し目☆ (アイマック)
2007-08-15 23:22:22
BCさん、こんばんは!
こちらこそ、ご訪問ありがとうございます!

>豊志賀〔黒木瞳〕の心を惑わせる新吉〔尾上菊之助〕の流し目に色っぽさがあるのでしょうね。(*^-^*

新吉の流し目は、女性はノックアウトされるかも。
危険な男なんだけど、本人はまったく自覚がなかったですね^^ゞ
いくら因縁とはいえ、可哀想になりましたよ。
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こんにちは! (パピのママ)
2007-08-18 14:50:38
今年の夏の暑いこと、夏バテしていませんか?
お盆といったら「怪談」映画か「戦争」映画ですよね。
あまりの暑さに「怪談」を見て正解でした!(^^)!
中田秀夫監督の演出と映像素晴らしかったです。
おるいとの間に出来た赤ん坊、泣かないし眠らない、新吉が抱くと黒い蛇が出てきて、やはり豊志賀の怨念なんでしょうね。
最後は、豊志賀に抱かれて新吉も本望でしょう(^^♪
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>こんにちは! (アイマック)
2007-08-19 16:12:09
パピのママさん、こんにちは!
夏バテはしてないと思いますが、集中力欠きますよ・・
今も暑くて、頭がまわってない感じで^^ゞ

涼しくなりたいときは「怪談」ですよね!
中田秀夫監督の怪談、なかなかよかったですね。

あの赤ん坊は恐かったですよ・・・蛇がポタポタ落ちるところとかね。
恨みはほんとに恐ろしい。。。
抱かれる新吉、ゾゾーっとしました^^;
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