B・エクスタインのビッグバンドが存続したのは1944年の6月から1947年の2月まで。わずか2年と8カ月とはいえ、そのモダンなコンセプトと在籍していたメンバー(なにしろガレスピー、ナヴァロ、パーカー、マイルス、D・ゴードン、A・ブレイキーがいたんですから!)で、今日までその名を残します。このアルバムはバンドの全盛期1945年前後に録音されたものの抜粋で、マーキュリーのキーノートシリーズによる再発盤。御大エクスタインのヴォーカルが中心となる録音ですが、少ししか聴けないナヴァロ(凄い!)やゴードンのソロに、素晴らしい輝きがあったり、サウンドに垣間見えるモダンな響きに、このバンドの力量が聴こえて嬉しいですね。ちなみに、このキーノート・シリーズのジャケットイラストは、何日か前に書いた「T・ファーロウ」と同じ知り合いのイラストレーターUさんです。
ソプラノサックスといえば、我々の世代はコルトレーンが思い浮かびます。もう少し後の世代はケニー・Gですか‥。S・ベシェは、クラリネット奏者で、ソプラノ・サックスも結構吹いていたそうです。何せ19世紀生まれの人ですから、全盛期のオーケー・レーベルやBNのを録音を見つけるのはなかなか大変。本レコードも1956年の録音で、亡くなる3年前。レーベルはストリーヴィルです。しかし!これがなかなか素晴らしい演奏で、ビックリします。久しぶりにバスドラの頭打ちの演奏は、結構新鮮。若いころのベシェの録音、何とか見つけたいものです。
引越したのは良いのですが、どうもまだ、新しいレイアウトに馴染めません。まぁ、少しずつ改良していきます。さて、P・ニューボーン。彼のキャリアは1956年のアトランティックに始まり、ルーストを経てコンテンポラリーへと移ります。本作はルースト時代の代表作です。長らく入手できず廉価盤で発売されるシリーズでは、玉石混淆というパターンはありますが、本作はかなり発売が待たれていましたね。一般的にニューボーンはコンテンポラリー時代が最も良いと言われていますが、なかなかどうして抜群のテクニックと、独特のサウンドが楽しめます。それだけに集中して聴くことが求められますが、お馴染みのスタンダード曲ばかりですから聴きやすい。しかしジャケットはいかがなものか‥。