南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

こんな時代だからこその独立自尊

2010-08-05 18:07:10 | Weblog
まったくといっていいほど国会機能が麻痺しています。
予想どうりの展開ですが、日本にとっては致命的なところに繋がるかもしれません。
しかしそれも国民の選択ですから、真摯に受け止めなければなりません。

そんな時だからこそ私たちは自力をつけなければなりません。
国がダメなら、県を見つめ、県がダメなら市町を見つめなければなりません。
究極は地域であり、家族であり、自分自身であります。

福沢諭吉の「学問のすすめ」は徳川幕府から明治政府に政権が移った混乱期に書かれたものです。
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」という書き出しから始まりますから、一見すると平等論を説いているように受け取られます。
しかし、読み進むとそうではないことが分かります。
「人学ばざれば智なし、智なき者は愚人なり」と続き、学ぶ人と学ばぬ人とでは大きな差が出るとあります。
当然すぎると言えば当然すぎる言葉ですが、実はこの“当然”を忘れてきた日本人の行く末が今日的現状を生んだような気がします。

将来性はないがとりあえず貯金があって取りこぼしのないであろう日本の国債が買われています。
経常利益が回復し内部留保も蓄えた日本企業ですが、無策にもエコ補助打ち切り前の駆け込み需要を狙って各社増産。
10月以降は間違いなく反動がくることを承知の上の愚策です。

国内雇用がどん底状態にあってもお構い無しです。
日本政策投資銀行が発表した設備投資計画調査によれば、2010年度の全産業の海外設備投資は前年度比35%増でした。
この状況を見る限り日本に投資する海外投資家はいないでしょうね。
ではなぜ国債だけが人気あるのか、それは国民の貯蓄率の高さゆえです。
国民貯蓄は銀行に預けられ、銀行は成長産業に投資すべきですが、それが不在ゆえ国債を購入します。
それが国家に信用はないけれども、国債だけに信用があるという矛盾の答えです。

賢き人々はどこに投資すべきでしょうか。
できうるならば何人も奪い取れないようなモノに投資しましょう。
それこそが「学問のすすめ」の説いたところでもあります。

こんな一説があります。
「今、わが国においてもっとも憂うべきは、人民の見識いまだ高尚ならざるの一言なり」
今、わが国でもっとも心配なことは、国民の見識がいまだに低いことです。
歴史は繰り返すものなんですね。

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