会長や副会長とそれぞれ分担をして県内メーデーに参加する。
私は「三島・田方地協メーデー」を受け持ち、会長代理の挨拶。
こんなお話をさせていただいた。
『格差社会は出来るべくして出来た。
12年前、日本経団連が「新日本的経営システム」を提唱した。
そのシステムが完成した姿が現代社会である。
その姿を経団連は「雇用の多様化」と称し、パートナーである小泉政権は「聖域なき構造改革」「構造改革なくして成長なし」というワンフレーズで唱え、多くの国民を欺きながら様々な規制緩和と法律改正を行った。
いくつかの具体例を述べる。
バス・タクシー規制緩和により自由参入が可能となり、ドライバーの労働条件が極端に悪化し、安全を確保できなくなった。
入管法の改正により、日系外国人なら誰でも日本国内で働けるようになり、更には外国人研修制度を改正し「技能実習制度」を誕生させた。
これにより低賃金、劣悪な労働環境の下で働く外国人労働者が激増した。
労働者派遣法を改正し、従来は26業種に限定された派遣を、製造業まで含め原則自由とした。
ここに戦前の身分制度まがいの雇用環境が復活してしまった。
大企業は史上空前の利益を上げることとなるが、社会には深刻な問題が発生した。
また企業内にも人材や技術の継承ができないという問題を生じている。
このことを労働組合として、連合として見過ごすわけには行かない。
自分のことではないからと無視するならば、滋賀県で起きた特急列車内で暴行を受けた女性を助けなかった乗客と一緒になってしまう。
どうか、一緒になって格差社会の是正に取り組んでいただきたい。』
文中、「改正」と書いたが、本当は「改悪」とすべきだろうが、「悪」という言葉を使うと気分が悪くなるので悪しからず。