Kenの遊々気まま日記

山登り、マラソン、旅、演劇鑑賞、写真撮影など趣味の活動を中心に、気が向いた時に不定期に更新していきます。

2016年の山登りを振り返る

2017年01月15日 | 写真

 半年も更新しないうちに年がかわってしまい、そしてはや半月。個別のブログがなかなか更新できないので、せめて備忘録も兼ねて2016年の山登りの記録だけでも。

1月3日 丹沢大山(独楽参道-表尾根-山頂-見晴台-阿夫利神社下社-ロープーウェイ)
1月22日 大菩薩嶺(裂石-上日川峠-大菩薩峠-雷岩-唐松尾根-上日川-裂石)
     ※雪深くラッセルを強いられ、山頂は踏破せず
2月6日~7日 雲取山(鴨沢-七ツ石山-雲取山-雲取山荘(泊)-雲取山-鴨沢)
2月11日 蓼科山(女神茶屋-蓼科山-女神茶屋)
2月27日 筑波山(筑波山神社-御幸ケ原-筑波山-つつじが丘-筑波山神社)
3月5日 上州武尊山(川場-剣ヶ峰-武尊山-中ノ岳-武尊山-剣ヶ峰-川場)
3月20日~21日 硫黄岳(みどり池入口-本沢温泉(泊)-硫黄岳-本沢温泉-みどり池入口)
4月11日 陣馬山・高尾山(陣馬高原下-陣馬山-景信山-小仏峠-城山-高尾山-高尾山口)
4月16日 加入道山・大室山(西丹沢-白石峠-加入道山-大室山-犬超路-西丹沢)
4月30日~5月2日 蝶ヶ岳(上高地-徳沢(テント泊)-長塀山-蝶ヶ岳(泊)-長塀山-徳沢-上高地)
5月8日 日光男体山(二荒山神社-男体山-二荒山神社)
5月22日 乾徳山(徳和-国師ケ原-乾徳山-月見石-道満山-徳和)
6月3日 平標山・仙ノ倉山(平標登山口-松手山-平標山-仙ノ倉山-平標山-平標山の家-平元新道-登山口)
6月26日~27日 北岳(広河原-二俣-右俣-肩の小屋(泊)-北岳-白根御池-二俣-広河原)
7月16日 十勝岳(吹上温泉-十勝岳-雲ノ平-吹上温泉)
7月31日 焼岳(上高地-焼岳小屋-焼岳-中の湯温泉)
8月11日 甲斐駒ケ岳(北沢峠-仙水峠-駒津峰-甲斐駒ケ岳-駒津峰-双児山-北沢峠)
8月12日~14日 鳳凰三山(夜叉神峠-南御室小屋(テント泊)-薬師岳-観音岳-地蔵岳-南御室小屋(テント泊)-夜叉神峠)
9月9日~10日 南八ヶ岳縦走(美濃戸-行者小屋-阿弥陀岳-赤岳(泊)-横岳-硫黄岳-赤岳鉱泉-美濃戸)
9月30日 栗駒山(須川高原-栗駒山-東栗駒山-栗駒山-須川高原)
10月1日 焼石岳(中沼-焼石岳-東焼石岳-中沼)
10月16日 那須岳縦走(山麓登山口-峰の茶屋-朝日岳-三本槍岳-茶臼山-峰の茶屋-山麓登山口)
11月6日 王岳(根場-雪頭ケ岳-鬼ヶ岳-鍵掛峠-王岳-根場)
11月26日 鍋割山(大倉-二俣-鍋割山-金冷シ-大倉尾根-大倉)
12月18日~19日 蛭ヶ岳、丹沢山(青野原-焼山-姫次-蛭ヶ岳-丹沢山(泊)-丹沢三峰-高畑山-宮ケ瀬)
12月25日 黒斑山(車坂峠-表コース-トーミの頭-黒斑山-蛇骨岳-黒斑山-中コース-車坂峠)
12月30日 大菩薩嶺(裂石-丸川峠-大菩薩嶺-雷岩-大菩薩嶺-上日川峠-裂石)

 昨年は目標どおり毎月2~3回、山に行くことができてまずまず充実していたんじゃないかなあ。北アルプスが残雪期の蝶ヶ岳と夏の日帰り焼岳の2峰のみと少なかったものの、南アルプス&八ヶ岳が縦走・泊まりの山行で充実していました。それと関東以北の山と火山が多かったのも特徴です。
 今年はテント泊、小屋泊とももう少し数を増やして、山中で夜を過ごしてみたいのと、3泊、4泊といった縦走も1~2回したいなあ。(天候と休みを取れるタイミングが合わないとなかなか難しいですが…)行っても行ってもどんどん行きたい山が増えていくのが不思議。

 今年行ってみたい山
 ・北アルプス縦走(裏銀座、黒部五郎岳方面)
 ・南アルプス縦走(荒川三山、白峰三山)
 ・火打山、妙高山
 ・冬季の日光白根山、安達太良山、金峰山
 ・残雪期の燧ヶ岳、唐松岳
 ・苗場山
 ・飯豊連峰縦走
 ・会津駒ケ岳
  などなど


飛騨日帰り(クリンソウと滝めぐり)

2015年06月05日 | 写真

 この前のニリンソウに続いて、今回はクリンソウの撮影に飛騨高山へと向かいます。

 前日夜のうちに諏訪まで車を走らせて仮眠し、朝5時に起きて飛騨へと向かいます。安房トンネルを越え平湯から高山へと下って行きます。平湯までは何度も来たことがありますが、ここからは未知の道。初めて通るところって何だかワクワクします。

 クリンソウの群生で知られる宇津江四十八滝山野草園は午前9時開園ので、まだしばらく時間があります。ということで高山の街中を散策。高山の町はもう20年近く昔に訪れて以来なのでほとんど記憶にありません。地図を頼りに町巡り。高山といえば古い町並みです。早朝のためお店などは開いていませんでしたが、そのかわりほとんど人も歩いていないので、静かな佇まいを味わうことができました。
 飛騨高山の古い町並み
 そしてもう一つが朝市。宮川沿いにテントを張った露店が並び、花や野菜などを売っています。いかにも観光朝市といった感じで、市は開いているもののそれほど売れてはいないようです。
 宮川朝市

 1時間ほど町中をぶらぶらしてから山野草園に向かいます。ここのところ有名になっているところなのでもっと賑わっているのかと思ったら、意外とこじんまりしたところで、駐車場もそれほど広くもなく、しかも混雑もしていませんでした。園内を少し進むとクリンソウの群生地が現れます。見頃よりちょっと早いかなといったところですが、十分見応えはあります。園内は傾斜地になっているので奥行感もあって良い感じです。
 クリンソウの群生

 宇津江四十八滝山野草園というとおり、近くには滝めぐりの遊歩道が伸びています。クリンソウの撮影の後は滝めぐりに向かいます。渓谷に沿って、行きはひたすら登って行きます。ここもあまり人がいなくて静かです。ちょうど新緑も見頃で、マイナスイオンたっぷりな感じです。15分ほど歩いて、最大の見所の王滝で引き返します。
  平滝    王滝

 せっかく飛騨に来ているからにはぜひ飛騨牛を食べてみたいということで、ランチは飛騨古川にある「西洋膳処 まえだ」へ。和洋折衷の懐石っぽい高級感溢れるお店です。出てきた料理もおしゃれな感じで、手のこんだものです。(財布と相談して)飛騨牛は味見程度の量のものにしましたが、それでも十分満足な味でした。
 前菜    ミニステーキランチ

 高山市内には絶景の滝が点在しています。ちょうど今日は滝撮影に適した天気なので、いくつかに寄ってみます。
 先ずは、旧清見村にある大倉滝。国道からそれ、林道をしばらく行ったところに案内がありました。そこから急な階段を下ること約10分、滝の下に出ます。落差66mの滝は周囲の岩組みといい滝の姿形といい、見とれてしまいます。気がつけば雨の中30分以上いましたが、他に誰も降りてきませんでした。
 大倉滝

 帰りに平湯への国道から入ったところによったのは銚子滝。この滝は駐車場からほんのわずかの場所にあってアクセスも良いです。それで安心したのか、雨の中三脚にカメラをセットしていたところ、突然三脚を倒して、カメラごと地面へ!後で確認してみると、レンズのズームリングが半分回転しなくなってしまっていて、修理に出すことになりました(トホホ)。
 銚子滝

 帰りは平湯の森で温泉に入ってから家に戻りました。


ニリンソウ咲く徳沢へ

2015年05月23日 | 写真

 例年より1週間ほど早く上高地・徳沢のニリンソウが見頃を迎えたとのこと。ちょうど、空いていた週末だったので上高地に向かいます。
 何年か前から上高地でのテント泊をしたいと思っていますが、撮影機材が多かったのと、なにより今夜からの天気が下り坂との予報のため、今回も日帰り行です。

 釜トンネルを抜けて、大正池でバスを下車します。厳冬期の2月に来て以来、3ヶ月半ぶりの上高地です。日差しがないものの、雲は高くて、穂高連峰は綺麗に見えています。そして今日は風がないため大正池にその姿がくっきりと投影されています。
 大正池からの穂高連峰
 どちらが池に映ったものかわからないほど

 今日は徳沢までの往復なので、ここであまり遅くなるわけにはいきません。大正池をあとに田代池に向かいます。田代池は瑞々しい新緑で溢れています。冬の霧氷も良いけれど、新緑の時期も絵になります。
 新緑の田代池

 田代池から先は、林間コースと梓川コースに分かれていますが、林間コースは木道の整備中ということで通行止。梓川コースを歩きます。雪解けの清らかな流れと新緑がとても素晴らしいです。
 清流梓川と新緑

 ベストシーズンの朝9時というのに河童橋にはあまり人がいません。天気は相変わらずの高曇りで、山がよく見えていて、それでいて暑くないので快適です。近くのベンチを独り占めしてしばし休憩します。
 人もまばらな河童橋

 河童橋から少し行くと、小梨平のキャンプ指定地。ここもいつかはテントを張ってみたい場所です。上高地のバスセンターから歩いて10~15分ほどと近く、炊事場や自販機、そしてお風呂まであるので、豪華にゆっくり過ごせそうだし、なにより目の前には穂高の山々のロケーションが最高です。

 河童橋を過ぎると静かな山歩きになるかと思いきや、この時期、明神、徳沢方面まで足を延ばす人が意外と多いです。明神まで約1時間、そしてさらに1時間かけて徳沢まで歩を進めます。明神から徳本峠への道を分けるあたりから、徐々にニリンソウの群落が姿を現します。徳沢の少し手前の梓川河岸からは遠くに昨夏に登った大天井岳を見ることができました。
 遠くに大天井岳

 徳沢に11時到着。果たしてニリンソウはちょうど見頃で、ハルニレの木の下に見事な群落をつくっています。しばし撮影に専念します。
 ニリンソウの群落@徳沢

 徳沢にある2軒の小屋のうち徳沢ロッジは改修中で、現在営業しているのは徳澤園のみ。ここで昼食にします。

 徳沢は昔牧場だったところで、徳澤園の前には広々とした芝生が拡がっていて、ここがテント場にもなっています。広々としたふかふかの草の上のキャンプ地で、ここもいつかはテントで泊まりたい場所です。時間があるのでここでしばし寝っ転がって微睡みます。
 徳沢キャンプ地

 2時間30分ほどもゆっくりしてから上高地へと戻ります。下り坂の予報にもかかわらず、日差しが出てきて、青空も拡がってきました。こんなことならテント一式を持ってくれば良かったと思います。(翌日も割合天気が良かったらしい・・・)
 明神岳

 明神への途中、何人かの人が集まって写真を撮っています。何かとみてみると、そこには緑のニリンソウが咲いていました。四つ葉のクローバーと同じように、幸せを運ぶと言われているそうです。
 緑ニリンソウ

 河童橋には3時過ぎに帰着。明日も休みで天気が回復してきたのにテントを持ってこなかった悔しさに、最終バス近くまで山を眺めていました。

 


厳冬の上高地

2015年02月07日 | 写真

 天気予報とにらめっこし、この日しかないということで前日に上高地行きを決めました。冬の上高地は5年ぶり。日の出に合わせて入るには沢渡を5時ごろに出発しないと間に合わないため前日にタクシーの予約をしようとすると、「冬は7時からしか動かない」「7時以降も予約がいっぱいで9時過ぎになってしまう」などと芳しくない返事。5年前に早朝送ってくれた運転手の名刺をもらっていたのでその方のことを聞いてみるとすでにリタイヤされたそう。行けば何とかなるかなあと思い、とりあえず早くに着いて、最悪3時間遅れでバスで入り、日中だけでも楽しむことにします。

 前日夜に松本市の道の駅・今井恵みの里に入り車中泊。冬用寝袋で寒くもなくぐっすりと眠ることができました。ところが深夜1時すぎ真横に大型トラックが停車し、ずーっとエンジンをかけたまま。うるさいし排気臭いし、まったく非常識極まりない。トラック専用スペースだって空いているだろうが!仕方なくこちらが移動しました。

 4時に起きて出発します。上高地への足が不安なまま5時過ぎに沢渡の駐車場に到着すると、1台のタクシーが停まっています。運転手に聞いてみると7時に予約が入っているけれど、その前なら乗っけていってあげるとのこと。すぐに支度を整え送ってもらいます。幸先良いスタート。やっぱりなんとかなるもんです。

 釜トンネル入口を6時ちょうどにスタート。全長1300m余りの釜トンネルは非常灯が点く意外は真っ暗で、ヘッドランプの灯りが頼りです。先行する4人組がいるおかげでなんとなく不安感はありません。突然車の音がして、トラックなどの工事車両が追い抜いていきました。上高地は人があまり入り込まない冬にいろいろな工事を行っているそうです。しかも、現在の釜トンネルの先には新たなトンネル工事を行っています。釜トンネルを抜けた右側の急斜面は土砂崩れや雪崩などの巣窟となっていて、そこを回避するための新たなルートになるようです。
 20分ほどでトンネルを抜けると明るくなった空に、焼岳が姿を現します。やがて穂高連峰が見えてくるとまもなく大正池に到着します。すでに穂高連峰の先端に太陽が当たり始めています。急いで撮影場所を見つけます。
 モルゲンロートはやや控えめ    逆さ穂高

 大正池は一部が氷結していて、凍っていない一角には西穂高岳が映っていました。今回はいつもと違う場所での撮影でしたが、その先の撮影ポイントには30人ほどのカメラマンが列をなしています。どうやら撮影ツアーの一団のようです。

 さて、大正池のほとりの木々には霧氷が付いていて、冬の上高地の代表的な撮影ポイントの田代池の霧氷にも期待が高まります。しかし人が立てるのはせいぜい十数人、しかも良いポイントは限られています。ツアー団体の前に場所を確保しておかないととても撮影することができそうにありません。大正池での撮影を早々に切り上げ、ツアーの一団を横目に田代池に向かいます。
 焼岳にも日が当たってきました

 田代池に着くと、先ほど同じ場所で撮影していた方とトンネル内で先行していた4人組のみで、とりあえず一安心、撮影場所を確保します。霧氷も期待通り付いていて真っ白です。
 日が当たる前の幻想的な田代池
 真っ白な穂高の峰々

 しかし、ここに日が差し込むまでにはまだ1時間30分ほども時間があります。この待っている間がとにかく寒い。そういえば釜トンネル下で-12度だったので、おそらく-14~-15度くらいでしょうか。温かいものを飲んだりしながら過ごしていると、スノーシューを履いた30人ほどの団体がやってきました。何でも昨夜岡山を出発し、大正池から田代池までを周り、これから下山して岡山まで帰るのだそう。往復15時間あまりかけて滞在時間は3、4時間という強行軍です。なんともせわしなく非効率なツアーですが、これだけの景色が見える日は貴重なので、来るだけの価値はあったかもしれません。

 9時30分過ぎ、いよいよ田代池にも日が差し込んできました。そして幻想的な霧氷がキラキラと輝きを増し、なんとも素晴らしい光景。と同時に寒さからも解放され、太陽のぬくもりが身体を温めます。
 田代池の霧氷①(2枚前と同じ構図で)
 田代池の霧氷②
 賑わう田代池

 田代池をあとにして河童橋へと向かいます。先程までの寒さが嘘のようで、歩くと暑いくらいです。トレースがしっかりあって、ほとんど踏み抜きもなく快適なハイキングです。
 トレースもしっかりあり、穂高を目の前に快適なハイキング

 冬季の上高地は登山者や最近ではスノーシューなども盛んなため、大正池や中ノ瀬、バスセンターなどに冬季用トイレも設置されていてその辺も問題はありません。トレースもしっかりついていますが、そこから外れると一気に膝上まで雪に埋もれます。中ノ瀬のテーブルやベンチも雪を被って当然使えません。そのかわり綺麗な雪の上に樹木の影が伸びて、様々な絵柄を映し出しています。
 中ノ瀬のテーブルとベンチ(知らないとなんだかわからない?)

 梓川の左岸を河童橋まで歩くほどに穂高連峰が近づいてきます。これ以上ないという青空の下、雪山が眩しい。しかも、大正池や田代池に比べてここまでくる人は少なくなって、静かな上高地を満喫できます。
 梓川を前に穂高連峰

 河童橋が近づくと重機の音が静寂を破ります。なんと川の中に重機が数台入り、浚渫をしていました。梓川には周囲の沢から土砂が流れ込み、上高地の景観を守るためにはこのような作業が必要だそうです。特に大正池には年々土砂が溜まり、浚渫を行わないと数年で埋まってしまうそうです。
 浚渫作業中(奥が河童橋です)

 シーズン中は観光客で賑わう河童橋もこの時期は数十人程度しか訪れない静かな場所へと変わります。河童橋に人がいない写真などシーズン中では考えられませんが、この時期なら容易に撮ることができます。テント装備をした数人の方がちょうど目の前を通りました。後ろにはソリで荷物を引いています。確かに道はしっかり踏んであるし、背負うよりもはこちらのほうが楽かも。これはナイスアイデアです。
 人のいない河童橋

 ちょうどお昼時になったので、河童橋のすぐ先で絶景を見ながらの昼食にします。温かいものを食べたいので、今回はバーナーとコッフェルも持参。今回もいつもの野菜スープのフリーズドライとコンビニおにぎりを使ったかんたん雑炊。バカの一つ覚えとはこのことですなあ。周りには数組、やはりお昼を作っている人がいました。カップラーメンが多かったかな。風もなくてぽかぽか陽気に綺麗な景色。雪の上にそのまま寝てしまいたい気分です。釜トンネル下から沢渡に向かうバスは14時15分と14時55分。どちらかに乗って帰ろうと考えています。ここからおおよそ2時間弱なので、12時半くらいまで景色をながめてボッーと過ごします。

 絶景に後ろ髪を引かれつつ穂高連峰に見送られながら帰路に向かいます。途中、田代橋のたもとで、朝、田代池でお会いした2人の方と再会。同じく下山するところということなので、ご一緒させていただきます。とてもお話の面白い方たちで、あっという間に大正池まで帰ってきました。早朝は池まで光が差し込んでいませんでしたが、この時間は光が回って朝とはまた違う表情を見せてくれています。ここで穂高ともお別れです。
 帰り際の大正池からの穂高連峰

 帰りはひたすら下りの釜トンネルを抜けて、トンネル出口の中の湯登山口には14時30分に到着。バスの時間まで20分ほどあったのでしばらく待っているとタクシーが来て、4人で乗っていけばバスより早く、安く帰れるということで相乗りさせていただき沢渡まで戻ります。

 帰りは乗鞍高原にある日帰り入浴施設「湯けむり館」に立ち寄ります。以前の場所から移設され、新しくなった建物ですが、なんだか前のほうが広くて、風情もあったのでちょっと残念。お湯は乳白色の以前と変わらない良いお湯でした。

 翌日もお休みなので、松本周辺の山道具店に立ち寄りながら夕飯もこちらで食べていくことにしました。松本市に隣接する山形村にある以前から気になっていたお店でその名も「ご飯屋」。山形村は長芋が特産ということで、松本名物山賊焼きに長芋とろろをつけていただきました。けっこうボリュームがありましたが、今日は13kmくらい歩いたので良しとしますか。
 山賊焼き定食+長芋とろろ(左上白飛びしちゃった)@ご飯屋


吉野山の桜

2014年04月12日 | 写真

 古く平安時代から和歌にも詠まれ、日本一の桜の名所とも称される吉野山の桜。何年か前から行きたいとは考えていましたが、4月の忙しい時期に休みは取りにくいし、奈良へ土日の2日だけだとちょっときついと思ってなかなか行けずにいました。いろいろ情報を見ているうちにこの週末が下千本から上千本までの吉野山全山でほぼ満開状態になるとのこと、思い切って土日で奈良までロングドライブすることにしました。
 もう一つ奈良に行きたかった個人的理由は、全国47都道府県のうち46都道府県に行っていて、奈良県が最後に残った1県であるということです。奈良に行けば全国制覇となります。

 金曜日の仕事を定時で切り上げ、支度を整えて19時過ぎに自宅を出発します。御殿場の先から新東名に入り、沼津で夕飯休憩してから一気に西に進みます。夜の東名高速はトラックが多く走りにくいイメージでしたが、新東名は相当ラクです。奈良まで行こうと思ったのも、新東名があったからこそでもあります。三重県の御在所S.A.に深夜0時半に到着、ここで1時間半ほど仮眠をとります。2時に起きて再び出発、東名阪道路から名阪国道を通って吉野山の麓には3時半に到着しました。

 さて、吉野山は桜の開花時期には交通規制が敷かれ、日中は車両の行き来ができません。朝撮影したいのが下千本なので、一番下の吉野駅近くの民間駐車場に停めて、とにかくひたすら歩くことにしました。4時過ぎに撮影機材を背負って下千本への坂を登っていきます。事前に写真集や観光協会の地図で下調べしておいた撮影ポイントに着くと、朝4時半というのにすでに10人ほどのカメラマンが三脚を立てていました。あまり広いところではなく、ぎりぎり端っこに入れてもらうことができました。隣の人に聞いたら2時に来たとのこと。満開時期の週末はそれくらいに来ないと良い場所が確保できないそうです。5時を過ぎると団体撮影の人たちも現れ大混雑です。6時過ぎ、一面の桜に朝日が当たり、淡いピンクの花をより濃い色に染めていきます。若干薄雲がかかっていて陽の力が弱いですが、初めて見るものにとっては素晴らしい景色です。
 朝日に照らされる下千本の桜

 このころから横の狭い道路は交通規制前に上にあがろうとする車がひっきりなしにやってきて、狭い道路に路駐の車があるため、関西弁で怒号が飛び交います。(「なにこないところに車止めとるんや、ボケぇ!」みたいな)。更には警察の取り締まりもやって来て、カメラマンの多くが路駐していたらしくほとんど人がいなくなりました。下の駐車場に停めてきた自分は全くお構いなしで、人もいなくなって快適に撮影ができました。

 朝の撮影も落ち着いて上に上がっていきますが、行き違いがところどころしかできない狭い道なので、あちらこちらで車が立ち往生してしまっていてどうしようもない状態です。まったくこんなところまで車で上がってくるなよ!とか思ってしまいます。
 それにしても、噂にたがわぬ吉野の桜、とにかくどこを見ても桜・桜・桜。あちこちに被写体があってなかなか進みません。まる一日吉野山を楽しむ予定なのでゆっくり進むとします。
 桜、桜、桜

 下千本と中千本の間にあるのが、吉野山のシンボルであり修験道の総本山でもある金峯山寺蔵王堂。正面5間、側面6間、高さ約34mの大きさで、東大寺大仏殿に次ぐ木造大建築だそうです。そして吉野山を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」はユネスコの世界遺産に認定されていて、この蔵王堂も世界遺産です。「紀伊山地の霊場と参詣道」というと熊野古道のことと思っていましたが、ここ吉野山も世界遺産になっていることは初めて知りました。
 蔵王堂(大きすぎて全体が収まりません)

 蔵王堂から少し上がって脇道に入ったところが吉水神社。ここも世界遺産で、ここから見る桜は「一目千本桜」として有名なので立ち寄ることにしますが、なんと神社の開門は午前9時からとのこと。時計をみるとまだ7時半です。朝が早かったので、時間感覚がわからなくなってきます。時間があるので中千本の桜を見てから再訪することにします。

 中千本は小高い山の公園になっていて、あちらこちらに歩道が整備されています。初めてなのでどこがどう繋がるのかわからずに、それでも良い景色がないかぐるぐる周ります。ちょっと休むのにもベンチがあったりして都合が良いです。
 中千本公園から上千本の桜斜面を見る

 そうこうしているうちに9時を過ぎたので吉水神社まで戻ります。この時間になるとシャトルバスも運行し始めて、観光客の数が半端なく増えてきました。通りには吉野の名産を扱ったお店も多く、まるで年末のアメ横のようにごった返しています。吉水神社の一目千本桜の展望台も人垣ができていて、順番に前に行って景色を見ていくような有様です。それでも、ここからの吉野山の桜風景は素晴らしく、千本どころではなく2~3千本くらいありそうです。
 一目千本桜

 再び中千本を通って、上千本を見下ろす滝桜と呼ばれるところに行ってみます。こちらは歩行者天国になっているメインの通りから少し離れているせいか人の数は少ないですが、まさに滝のように桜が降ってくる感じです。
 滝桜:上千本を見上げる
 この滝桜の中が遊歩道になっていて、登っていくと上千本の一番頂上に出られるようになっているので、当然登っていきます。扇状地形に桜が咲いていて、その中をあるく歩道のため、上を見ても下をみても、反対斜面をみても桜に囲まれています。斜面には桜だけでなく、新緑の緑や常緑樹などもあってアクセントを加えています。
 山笑う
 途中には芝生の広がった広場みたいなところがあって、多くの人たちがシートを広げてくつろいでいます。ちょうどお昼どきになってきたので、先ほど吉水神社近くのお店で購入した柿の葉寿しをいただくことにします。柿の葉寿しは鯖や鮭などの押し寿しを一口サイズの柿の葉で包んだもので、奈良の郷土料理です。
 柿の葉寿し

 上千本の頂上でメインの通りと合流し、再び人の数が多くなります。ここまで来ると吉野『山』で、アウトドアの格好をした人も目立ちます。それでもここまで結構な人が登ってきていて、中にはかなりの年配者も多くてびっくりします。まだまだ夕方まで時間があるので、ここでゆっくりと過ごすことにしました。
 上千本頂上付近からのご褒美の風景(左上、煙の上がっているのが蔵王堂)

 夕方の陽の光で撮ろうと16時過ぎまで待っていましたが、薄雲がかかってしまい陽が望めそうもなかったので、下に降りることにします。メイン通りから帰ろうかと思ってましたが、まだ結構人が多いし、遊歩道のほうが景色が良いので元きた道を戻ります。中千本で再びメイン通りと合流すると、お店は半数近くが閉まっているにも関わらず、まだまだ相当な観光客です。自分のペースで歩くのもままなりません。結局これが下千本まで続きました。

 駐車場に18時前に到着し、近くの日帰り温泉へと向かいます。交通規制のせいか、道路は思ったほど混んではいません。そのかわり近鉄吉野駅を見ると、ホームには溢れんばかりの人で首都圏のラッシュアワーのようです。車で10分ほどの津風呂湖温泉は、意外なほど空いていてゆったりと過ごすことができました。食事も定食が充実していて、値段の割に品数も多く、良い穴場でした。

 初めての奈良なので、明日は修学旅行生よろしく奈良見物をして帰ろうと思います。


カフェ巡りの冬の美瑛 (2014冬 北海道 前編)

2014年01月12日 | 写真

【1月11日(土)】

 いつもどおりの朝一番の飛行機で旭川に向かいます。羽田を発つとき、旭川の天候次第では引き返すようなアナウンスがありましたがそれほどの雪でもなく、無事に空港に到着。今回は4日間の滞在ですが、荒れた天気にはならないものの、あまり良い予報ではありません。

 新年最初の美瑛ということで、まずは美瑛神社に初詣。今年も無事に旅行が出来るようお祈りをします。
   美瑛神社

 ランチは美味しいパンのカフェ、ピクニックへ。いつもは奥さんが調理して旦那がサービスをするのですが、今日は旦那さんだけしかいなくて、一人で全てをこなしています。とはいっても、お客は私一人だけなので(あとからもうひとり入ってきました)、全然問題ありません。なんかメニューが絞られて、値段も若干高くなった気がしました。冬だからかなあ。それでも美味しいこととコストパフォーマンスは美瑛なかでも随一です。
 ベーコンレタスバーガー      かぼちゃのポタージュ

 少し薄日が差してきたので、丘を周ります。冬の丘はモノトーンの世界、特に青空でない今日みたいな天気の日は尚更です。
 丘の上の一本木

 また日が陰って、寒くなってきたので温泉へ。最近お気に入りの白金観光ホテルに向かいます。ここの露天風呂は趣があって、東屋もあるため雪が降っていてもゆっくり入っていられます。一昨年に浴場を、昨年は脱衣場がリニューアルされ、清潔感が増した上、割引券利用で600円というのもうれしい。

 温泉を出たあとは、少し早いですが宿に向かいます。冬のオフシーズンなのでお客は自分ひとりだけでした

 夕飯のあとは、宿主とお酒を酌み交わしながら、夜を過ごしました。

 

【1月12日(日)】

 今日も曇りで時々雪の降る予報。8時過ぎまで布団に入っていて、9時過ぎに朝食と、普段ではありえないようなのんびりした朝を過ごします。

 今日はお気に入りのカフェで本でも読みながら、ゆっくり過ごそうと、お昼前に「カフェ・ド・ラぺ」に向かいます。ところがカフェの前に着くと入口は雪に覆われ、木札にはCloseの文字が・・・。夏は人気で人の絶えないカフェですが、冬は人も少なくゆっくりできるところなので残念です。後でホームページを確認したら、今年の冬は海外で過ごすために数ヶ月の休業とのことでした。

 気を取り直して、向かったのは「ブランルージュ」。ここも夏は人気のレストランでおしゃれなお店です。一人だとなかなか入りづらいのですが、人の少ない冬なら大丈夫。ところが、ここも1月末まで休業中・・・。

 気分はすっかり洋食だったので、次は「ぶどうの木」へ。3軒目の正直で、ここはやっていました。一昨年オープンしたばかりですが、すっかり人気も定着して、なんとほとんどのテーブルが埋まっていました。ここはメニューもいろいろあって、何を注文しようか迷ってしまいます。暖かいものが食べたいなあということで「小海老と帆立貝のドリア」にしました。
 かぶのクリームスープ     彩り豊かなサラダ

 小海老と帆立貝のドリアと温野菜のピンチョス    デザートはぶどうゼリー

 セットメニューにすると、スープからデザートまで付いて充実のランチです。盛り付けもおしゃれで美味しくいただきました。

 食後は昨日に続いて白金温泉へ。今日は銀瑛荘の温泉に行きました。ここは自炊宿泊施設になった夫婦が管理しているこじんまりした温泉です。白金温泉の露天なかでも割合温度が低めなのですが、今日は特別ぬるくて、早々に内風呂に移動しました。温泉の休憩室でゆっくりしてから宿に戻りました。

 今夜は11月にもご一緒した常連のKさん夫妻も宿泊。Kさんとは十何回と会っているので気心もしれていて、いろいろ楽しいお話を聞くことができました。


箱根駅伝「生」観戦

2014年01月02日 | 写真

 2014年、あけましておめでとうございます。今年も、ぼちぼち更新していこうと思っておりますのでよろしくお願いします。

 さて、毎年正月恒例の箱根駅伝。自分の住んでいる神奈川県内で開催されるレースですが、これまで一度も生で観戦したことがありません。いつもテレビでばっかり。
 別にマラソンを始めたから見てみたくなったわけではありませんが、正月に来ていた義弟が見てみたいということで、平塚の湘南大橋付近に行ってみました。

 早めに自宅を出て、平塚漁港近くには選手通過時間の45分ほども前に到着したものの、すでに付近は車で一杯です。少し離れた安全そうな路上に停めてコースに向かいます。いくつかの大学の応援場所にもなっていて、大学名を書いた幟が何十本も並んでいます。歩道にも人が大勢で、少し空いていたスペースになんとか入れてもらいました。

 選手が通過するまでまだ時間があって、レースの行方も気になります。多くの人がラジオを聞いたりしていますが、自分のスマホはワンセグ対応なので試してみるとちゃんと映りました。ワンセグなんておまけだと思っていましたが、こんなところで威力を発揮するんですね。

 通過予定時刻の15分前くらいになると一気に人が増えてきて、人垣が2重3重にもなってきました。ほとんどの区間でこれだけの応援がずーと続いている中を走る選手は、さぞかし気持ちが良いと思います。そうこうしているうちにパトカーや大会関係車が何台も通過して、選手が近づくのを知らせます。そしてついに放送車とともに選手がやってきました。
 トップの東洋大学

 選手が通り過ぎるのはほんの一瞬です。はやいはやい。今回は90回の記念大会ということで全23校が出場していて、つぎつぎと選手が通過していきます。近くには東海大学の応援団のマイクを持った人がいて、次に来る大学と選手名をアナウンスしてくれるので、よくわかって良かったです。
 地元の神奈川大学も通過

 テレビと違って、選手の表情を長くみていたり、追い抜きのドラマなどは見れませんが、各順位のタイム差が直に分かったり、選手の息づかいを生で感じることができて、より箱根駅伝を身近に思うことができました。

 もちろん沿道で応援している人がもっている旗ももらってきましたよ。


福島花見旅(三春編)

2013年04月14日 | 写真

 滝桜に代表されるしだれ桜で有名な三春町。滝桜以外にも多くのしだれ桜の銘木があって、春は多くの人で賑わいます。

 朝の日の出を待って、まずは福聚寺に向かいます。町役場の駐車場から急な坂を登ること約5分、福聚寺を見下ろす場所に出ます。遠くに2本のかなり色の濃い桜が見えますが、まだ3分咲きといったところ。もう少し近づくため、失礼ながらお墓の中の道を通らせていただきました。桜のバックに竹林がある写真を見たことがあって、その雰囲気が素敵だなと思って来ましたが、どうやら近年、竹を少し伐採したらしく、ちょっとイメージと違う感じでした。それでもここまで濃いピンク色のは珍しく、満開の時にも見てみたい桜です。

 福聚寺の桜

 

 次に向かったのが、芹ケ沢の桜。道路から見上げるような場所にある桜で、手前には菜の花が咲いていてまさに春爛漫といった雰囲気です。形も均整がとれていて、見上げるような角度なのでバックの青空にも映えます。三春のなかでは代表的な桜の一つですが、観光地化されていなくて、駐車場もないので、路駐して道路から見るだけですが、けっこう入れ替わり立ちかわり見に来る人が多いのには驚きました。

 芹ケ沢の桜

 

 いよいよ滝桜に向かいます。滝桜近くの駐車場周辺は大渋滞になるということで、運動公園からシャトルバスを利用します。シャトルバス運行時間の8時ちょっと前に行くと、既にバスが数台停っています。今日は混雑が予想されるため、ちょっと早いけれど人が集まり次第バスを出しているとのこと。こちらのシャトルバスは通行規制している特別ルートで運行するため、滝桜までスムーズに進みます。運動公園の駐車場も十分な広さで、とても快適に観光ができるようによく工夫されています。

 バスを降りるとちょっとした売店広場があって、そこから少し坂を登っていくといよいよ滝桜がお目見え。滝桜はちょうど見頃です。樹齢1000年以上と言われている老木ですが、花の勢いも素晴らしく、まさに滝のような桜です。横から見ると、意外に斜面に生えていてびっくりします。中心のてっぺんに頭がチョコンと飛び出ているのがちょんまげのようで愛嬌があります。それにしても見頃の休日なので人出もすごいです。遊歩道が整備されていますが、桜の周囲から高台から見下ろす場所まで、人で溢れています。

 正面から    東側斜面から

 滝桜の周りは人・人・人

 滝桜から運動公園に戻るバスはなんと自分一人。こんなので出発しちゃっていいんですか?と聞くと、滝桜に向かう人が多いので、早く駐車場に戻らないと行けないらしい。

 

 次に向かったのは雪村庵。正式には三春町境をでて郡山市になりますが、背景に竹林が生えている落ち着いた佇まいの場所です。でも、ここも今のシーズン中は駐車場もいっぱいで、境内には幟が立ち、訪れる人も大勢います。それでも戦国時代の画僧・雪村が晩年を過ごした庵の跡というだけあって、水墨画のような風情が感じられます。

 雪村庵

 

 そして、道路を走っていて見つけた桜がこちら。

 一般の家の庭にもこんな立派な桜が咲いています。近くのバス停で座っていたおばあちゃんに綺麗な桜が咲いていますねと声をかけると、「あれはうちのじゃ」と言われました。

 

 帰る前に三春の名物の一つ、三角揚げがどうしても食べたい。「三」春にかけて三角の形をした、要は単なる油揚げらしいけれど、その土地ならではのものを頂くのって好きです。滝桜の売店にもあったけれど、専門店で食べたほうが美味しそうだったので町内で有名な豆腐屋兼食堂に行ってみました。簡単にテイクアウトができると思ったら、中の食堂でないと食べれないという。しかもちょうどお昼時で十数人待ちとのこと。あまり帰りが遅くなると渋滞の心配もあるし、油揚げを食べるのに何十分も待つのもなんだかバカバカしくなってきたので、結局売店で数枚購入して、家に帰ってからおかずで食べました。三角形をしたちょっと厚めの油揚げで、味はいたって普通と変わりませんでした。

 

 


福島花見旅(花見山編)

2013年04月13日 | 写真

 写真家・故秋山庄太郎が「福島に桃源郷あり」と何度も訪れたという花見山。数年前から行きたいと思っていながら、なかなか休みと天気が合わなかったのですが、やっと訪れることができました。

 前夜、仕事が終わった後、自宅を出発。途中のS.A.で仮眠して、福島についたのは午前6時。しかし花見山は狭い集落の奥に位置しているため基本的に一般車両は進入禁止。4km離れた臨時駐車場からシャトルバスで向かいます。しかしシャトルバスの運行開始は午前8時。まだ2時間もあるし、4kmなら小1時間歩けば行けるので徒歩で向かいます。同じような人も何人かいました。

 花見山は観光地として開発した公園ではなく、個人の花卉園芸農家が桜をはじめ、梅、桃、レンギョウ、ボケなどが咲き誇るこの時期に、所有地を無料開放くれているものです。花見「山」というだけあって小高い丘になっていて、公園内は坂ばっかりです。

 咲き誇る花の向こうに吾妻連峰

 レンギョウの向こうに桃、桜、etc...

 逆光に輝く桜

 それにしても、色とりどりの花々の鮮やかなこと。まさに桃源郷という言葉がぴったりです。それでも、寒さの影響で例年に比べて花の咲きは今ひとつとのことです。地元のテレビ局も生中継で様子を伝えていました。

 昼を過ぎると観光客はますます増えてきて、花を見ているのか人を見ているのかわからなくなってきたので、花見山を後にします。しかしシャトルバス乗り場に行くと長蛇の列。駐車場へ向かう道が渋滞していてバスが上手く回転していないらしく、1時間は待つとのこと。仕方ないので、再び駐車場までの道を歩いて戻ります。駐車場に向かう道は福島県外ナンバーの車がずーと連なっていて歩いて正解でしたが、往復歩いて、花見山も登ったり下ったりして、さすがに疲れました。

 それにしても、福島県内を走っていると、あちらこちらに除染作業中の看板を目にします。改めて原発の被災地として、今も闘っているんだなという思いを強くするとともに、事故の大きさに認識を新たにします。

  花見山を後にして向かったのは、川俣町にある秋山の駒桜。推定樹齢500年以上と言われ、樹高は20m以上もあるエドヒガンザクラです。近くに寄って見ることもできますが、遠くから全体を見たほうが迫力もあり、均整がとれた樹形もよく分かります。4~5分咲きだったのが残念でした。満開の時に見てみたかったです。

 下にいる人と比べると圧倒的な大きさです

 夕方、安達太良山の麓にある岳温泉にゆっくり浸かって、明日の目的地、三春に向かいました。


秋山郷

2012年05月05日 | 写真

 さて、いよいよゴールデンウィーク後半ということですが、天気予報は雨マークばかり。おまけに連休後半に満開を迎えると予想していた桜が、4月後半の異常な暖かさによって、連休の谷間に一気に咲いて一気に散ってしまいました。

 せっかくの休みだし、どこに行かないのもつまらないので、少しは桜が残っているかな~という期待をもって行き先を新潟、長野県境の秋山郷と定めて雨の中出発します。新しく開通した高尾山I.C.から圏央道に入り、関越自動車道を通って新潟県内に入っても相変わらずの雨というかますます強くなってきた感じです。夜半前に秋山郷近くの道の駅に到着して仮眠します。

 早朝、まずは桜が残っているかな~という少しの期待を抱いて中子の桜に向かいますが、やはりかなり散ってしまっていました。10数人のカメラを構えている人がいましたが、写真にはなりそうもないのでそのまま通過、十日町にある美人林に行き先を変更。根元の残雪も結構残っていて、新緑の具合も丁度良く、昨晩までの雨で木の幹もしっとりと黒光りしていていい感じです。期待していた霧はちょっとしかでませんでしたが、ここはいつきてもなかなか絵になるところです。

 残雪と新緑の美人林   ぶなの根明け

 6時30分を過ぎると写真クラブの団体みたいな人たちをはじめ、人が増え始めたので美人林を撤収して秋山郷に向かいます。秋山郷に向かう国道405号線は中津川の谷を見下ろすように崖にへばりついて伸びています。場所によってはすれ違いも困難なほど細い道で、しかも豪雪地帯なので除雪のためかガードレールが外されていて、一歩ハンドリングを間違えば谷底までまっさかさまです。

 秋山郷は新潟県津南町と長野県栄村にまたがる中津川沿いの13の集落の総称で、東に苗場山、西に鳥甲山に挟まれた山間地域で、平家の落人伝説なども残る日本秘境100選にも選ばれている地域です。豪雪地帯で交通も不便な場所のため、平成18年豪雪では集落が数日間孤立してニュースにもなったところです。また、東日本大震災の翌日に栄村を中心とした大きな地震により大きな被害も受けました。

 そんな秋山郷は、日本の原風景を多くとどめている場所でもあります。手付かずの自然がそこかしこに溢れていて、道端のあちらこちらにフキノトウやコゴミなどの山菜類を目にすることが出来ます。空も急速に晴れてきて、苗場山や鳥甲山が頂上まで姿を現してきました。山桜もまだまだ残っていて、新緑のさまざまな緑色とあいまって、正に「山笑う」といった感じです。

 鳥甲山と山桜  苗場山と小赤沢集落

 昼食は小赤沢の集落内にあるラーメン屋で「行者にんにくラーメン」をいただきます。秋山郷の雰囲気にぴったりのお母さんが行者にんにくたっぷりのラーメンを作ってくれます。行者にんにくを生の葉のままいただくのは初めてですが、この香りはクセになりそうです。

 行者にんにくラーメン

 食事が済んだところで、次は温泉に行ってみます。秋山郷は中津川沿いに温泉が点在しています。その中野一つ屋敷温泉は平家の隠し湯とか弘法の封じ湯などといわれる歴史ある温泉です。川沿いの露天風呂もあったけれども、駐車場と隣り合っていて温泉に訪れた人に丸見えで、誰も入っていないので、内湯に入ります。こちらも展望風呂みたいになっていて、中津川の流れと対岸の新緑がまぶしい。

 日が伸びてきている時期ですが、暗くなるとガードレールのない細い国道を通るのが怖いので、早めに切り上げて津南の町まで戻ります。津南の観光物産館は連休中ということもあって、かなり混雑していました。すぐ近くに道の駅さかえもあるけれど、同じ秋山郷でも津南町は新潟県、栄村は長野県なので、それぞれで売っているものも結構違ったりしていて面白いです。

 さて、あと一日休日があるけれど、どこに行こうかまだ決まっていません。飯山の菜の花は毎年来ていてだいぶ撮りあきたし、目的の桜がほとんど散ってしまったのでどうしたものか・・・。夕飯を食べながら考えることにします。