いつも訪れている北海道・美瑛町で行われる宮様国際スキーマラソンに平成25年以来3年ぶりに参加しました。前回は20kmの部に参加し、ほぼ最後尾をスノーモービルに追いかけられるように走って(歩いて?)、なんとかゴールしましたが、今回は10km歩くスキーの部に仲間が2人参加するというので、格下げして気楽に走ることにします。
2月19日(金)
とは言え、数年に一度しかクロスカントリーをせず、もちろん本州では練習などできる環境にないので、前々日の金曜日に美瑛入りし、すでに完成しているコースで練習することにします。
しかし、美瑛についたとたんトラブル続き。午前中に到着し、まずはランチと思い、行ってみたい店に何軒か行きますが、どこも本日休業。シーズンオフの美瑛は、なかなか食事する場所もあてにできません。おまけに車で走っていると具合がどうもおかしい。降りてみてみると前輪のタイヤがペシャンコ。車を借りたレンタカー業者に連絡すると、自己責任で直して、代金も自分持ちとのこと。どうも納得できないので交渉の結果、とりあえず代車をすぐに届けてくれて無事解決。しかしパンク修理費はしっかり請求されました。トホホ。
気を取り直して、午後は宿主とコースに練習に出かけます。久しぶりにクロカンの板を履くと、立つにも緊張します。いきなり急な登り坂で前へ進むのがやっと。こんなんで大丈夫なのか?しばらくもがき歩くうちにだんだんと思い出してきます。とはいうもののスケーティングには程遠い滑り・・・。下り坂はスピードが出るとコントロールできなくて怖いし・・・。おまけになんでもない下り坂でコケて、肩を打ってしまいました。肩を上げたり、力を入れたりするとものすごく痛い。
でも、青空も出てきて、人のいない真っさらなコースを行くのは気持ちが良いです。千代田から水沢の周回コースを6kmほど練習して本日は終了。ちょっとは感覚を取り戻すことはできたものの、肩の痛みはかなり不安です。
2月20日(土)
昨日の夕方美瑛入りした千葉県のKさんと2人で、午前中は宮様コースの哲学の木付近で練習をします。XCスキーをやる分には肩の痛さもそれほどではなくて一安心。Kさんも1年に1回この大会に出る時に滑るだけですが、綺麗なフォームで上手い。やっぱりセンスの差かなあ。
今日も青空の下、丘の高いところを走っているので、景色も見渡せて昨日以上に気持ちが良い。しかしその分この先は下りになっていて、あまり進まないようにします。だって下ったら戻りは上ってこなければならないので、体力的にも時間的に厳しそう。
このあたりは普段は農家さんの畑になっているところで、このコースができている時期限定で入れる場所。哲学の木もこんな角度で見ることができるのは今だけです。
※しかし、この数日後、この哲学の木が切られることに・・・。これが最後の写真となってしまいました。
午後は、宿主も加わり、昨日と同じく千代田から水沢の周回コースへ。2人とはペースが違うので、少し違うところからスタートしますが、すぐに追いつかれてしまいます。
夏は水沢ダムとして水をたたえているところも、今の時期は広い雪原。その上をコースは通ります。うっすらと十勝岳連峰も見えてテンションも上がります。
今日も午前と午後、合わせて10km以上走ることができました。昨日と合わせると16kmほど。明日の本番より長い距離を練習して、すでに満足気味です。
2月21日(日)
いよいよ大会当日ですが、夜半から結構な雪が降って、車にも20cmほど積もっています。圧雪されたコース上にも雪が積もってるはずで、滑るのに苦労しそうです。
10km歩くスキーの部はファーム千代田の駐車場からスタート。スポーツセンターで宮様の部に出場する人たちと別れて、バスで移動します。今回は同じ宿仲間から自分のほかOさんとUさんが参加しているので心強い。
10kmの部は参加者も少なく、子供や年配の人が多いのでのんびりしたムード。宮様の部や何回か出た20kmの部とはかなり雰囲気が違います。しかし会場についても風雪は収まらずに、気温は高いはずなのに風が強いので待っている間が結構寒い。テント下の焚き火の前でしゃべくりながらスタートを待ちます。
9時00分、号砲とともにスタート。といっても飛び出して走る人は少なくて、ほとんどの人がハイキングにでも出かけるように、ゆっくりと歩き出します。それもそのはず、宮様の部と20kmの部はスキーマラソンなのに対し、10kmの部は歩くスキーコースと銘打たれています。
最後尾からのんびり行きたいというUさんとしばらく一緒に歩きますが、せっかく昨日まで練習したのでその成果も少しは試したいので、しばらくしてから先に行かせていただきます。最初の3kmほどはほぼフラットでスケーティングもどきをするにはちょうど良い。後ろの方では小学生になるかならないかくらいの小さな子供も参加していて、本当にほのぼのした雰囲気です。
水沢ダムを周回したあとは千代田から三愛へのだらだら登り。いつのまにか雪は止んでいますが、今まで降った雪が結構積もっていて自分の技術では板が全く前に滑っていきません。この条件だとスケーティングの板よりもウロコのある板の方が進みやすい。案の定、坂の途中でOさんに抜かれてしまいました。
丘の上まで来ると一気に見晴らしがひらけて展望が広がります。このあたりがほぼ中間地点ですが、すでにスタートから1時間以上経過しています。ここからは下りが多くなりますが、2時間を切るのはちょっと難しそう。雪も止んでくれたし、最後まで楽しんで滑ることにします。
三愛からは急な下りも続き、別の意味で緊張します。クロカンの板はエッジがついていないので、曲がったり止まったりすることが難しい。前々日の練習ではコケて肩を痛めたし・・・。
最後の登り坂となるところは、コースの半分が吹き溜まっていて、どこまでがコースだかわからないほど。板は潜るし、立ち止まると下がってしまうしで進むだけでも一苦労。
残り1kmほどのところからは、宮様コースのトップグループに道を譲りながら控えめに走り、丸山橋を超えるとゴールの競技場。河川敷から丸山競技場に入っていく下り坂が最後の難関。短いながら急な坂が2段に分かれていて、両サイドには応援の人がいっぱい。ここでコケたら恥ずかしいと思いながら滑っていたら、案の定コケました(笑)。
競技場を半周して2時間18分でゴール。マラソンの倍以上の時間がかかるとは、いくらなんでも遅すぎでしょ。滑っていればマラソンより早いのが普通です。20kmの部で出た時でも4時間はかからなかったから、やっぱり遅い。Oさんは自分より15分近くも前にゴールしていました。
いつもは1時間遅いスタートの20kmの部で、しかも3時間半くらいかかっていたので、みんながすっかり待った頃のゴールでしたが、今回はレーシングチームの皆の前に戻ってきたので、大会会場の雰囲気もゆっくり味わうことができました。
やはり今回はコンディションが厳しかったようで、多くの人が記録を落とし、戻ってくると皆ヘロヘロ。やっぱり丘は天気の良い時に滑ったほうが気持ちがいいし、練習の時みたいに好きなところで立ち止まって写真でも撮りながら歩くほうが自分には合っているかなあ。