日の出を最南端の岬で見ようと、6時前に起床します。外に出ると晴れていましたが、自転車で見晴らしの良い場所に行くと、東側は曇っていて日の出は拝めそうにありません。仕方がないので宿に戻ってもう少し休みます。
石垣島に戻る船は9時50分なので、それまでの時間、八重山諸島随一と言われるニシ浜に行き時間を過ごします。朝食を食べた後、約2km離れた浜に歩いて向かいます。集落を抜けるとサトウキビ畑の間に伸びる道を進みます。全くと言っていいほど人とは会わず、牛やヤギのほうが島には多いみたいで、静かでゆっくりした島時間を感じます。
20分ほどでニシ浜に到着。まだ8時過ぎのため、浜に出ている人は数名しかいません。それにしてもなんと表現したら良いかわからないくらい見る角度によって変化するコバルトブルーの海が拡がっています。時間があるので靴を脱いで海に入ってみます。浜には珊瑚の破片が波打ち際に連なっていて、裸足だと結構痛い。こんな綺麗な海でシュノーケリングや泳いだりしたらさぞかし気持ちが良いと思います。(泳げないけれど・・・)
波照間島 ニシ浜
小一時間ニシ浜で過ごし、人出も多くなってきたところで、船の時間も迫ってきたので港に向かいます。雲もすっかりなくなり、強い日差しが降り注ぎ、今日も暑くなりそうです。半日過ごした最南端の島とお別れし、石垣島に戻ります。
静かな海で船もほとんど揺れることなく順調に1時間ほどで石垣港に到着します。次に目指す竹富島の船の出港まで10分ほど、急いで乗船手続きをして、間一髪で乗り換えることができました。竹富島までの船は波照間島への船くらべて大きく、ゆったりとできます。といっても竹富島へはたった15分ほどで到着です。
船を降りると港にはレンタル自転車や水牛車への案内のワゴン車が何台も停まっています。小さな島ですが時間も限られているため自転車を借りたいと思っていたので、一番空いていそうなワゴン車に乗り込みます。港から5分もしないうちに貸自転車店の前に到着です。自転車を借りるのに名前を名乗るだけで、自転車には鍵もついていません。さすが島ならではです。
自転車を借りたものの、竹富島の見所である赤瓦の町並みはこの中心集落の周囲なので、なごみの塔の自転車置き場に自転車を置いて歩いて周ります。屋根にはシーサーが鎮座し、家の庭にはハイビスカスなどの南国らしい花が咲いています。赤瓦の屋根と白砂の道、石の積まれた壁など、いかにも八重山の島に来たという感じです。
竹富の町並み シーサーと花
島で一番高いところが「なごみの塔」。この石でできた塔の階段は狭くて急で段差も大きく、大人でも上るのに苦労します。おかげで塔はいつも渋滞しているようです。列が少し空いていたので並ぶことにしました。塔の上からは赤瓦の町並みがまるで箱庭のように見えて、海まで見渡せます。もっとゆっくり見ていたかったけれど、順番待ちが何人かいるので1分ほど眺めただけで降ります。
なごみの塔 塔から町並みを見下ろす
お昼はなごみの塔の近くのカフェに入ります。2階からは町並みが少し見える眺めの良いところでした。
島野菜のカレー
せっかく自転車を借りたので、集落を離れて美しいビーチと言われるコンドイビーチに向かいます。竹富島は周囲10kmにも満たない島で、起伏もあまりないので、ビーチまでも1kmちょっと、自転車だと10分もかかりません。さすが石垣島から近く、観光の島の唯一の海水浴場だけあって賑わっています。海水浴客も多いですが、観光客も多く、なんだか不思議な感じのビーチです。でも遠浅で白砂の拡がるいかにも南の島といった感じの美しいビーチです。
コンドイビーチ
自転車で集落に戻り、自転車を返してから、船に合わせた送迎時間まで集落を再び周ります。が、日差しが一層強くなり、暑くてたまりません。自販機を見つけては水分補給をしますが、とても追いつきません。軽くバテが来たため、ちょっと早い便で戻ることにします。乗船待合室に戻ると、服は上から下まで水をかぶったみたいに汗でびっしょりでした。
石垣港に戻り、バスで石垣空港に向かいます。空港に向かう途中で今日もスコール。そういえば昨日のスコールもちょうどこの辺りでした。せっかく八重山諸島に来たのだから、お土産は那覇ではなくこの石垣でしっかり買い込んで那覇に戻ります。
さて、那覇空港からの東京便まで2時間以上の時間があります。ちょうど18時前ではあるし、東京に着くのは夜遅くなるので沖縄で最後の夕食をとることにします。時間があるので空港で過ごすのももったいないのでゆいレールに乗って牧志の市場に向かうことにしました。国際通りをちょこっと見ながら、公設市場の2階の食堂へ。なぜか沖縄の道頓堀というお店でちゃんぽんをいただきます。ちゃんぽんというと麺に野菜がのった白濁スープの長崎ちゃんぽんを想像しますが、沖縄のちゃんぽんは、ご飯の上に野菜炒めの卵とじみたいなものがのったものです。周りはビールを飲みながらつまみをいろいろ注文していていいなあと思いますが、そこまでゆっくりしている時間がないので、夕食を済まして空港に戻ります。
沖縄のちゃんぽん
那覇空港に戻り慌ただしく搭乗手続きを済ませて東京便へ。窓側の席だったにもかかわらずほとんど外を見ず(海上の上なのでどうせ真っ暗ですが・・・)爆睡状態、気がついたら神奈川上空でした。
急遽決めた沖縄・離島への旅。2泊3日という日程以上に中身が濃くて、とっても満足な旅でした。写真を撮るにしても北海道に行くにしてもいつも同じところが多いので、全く未知の土地に3日間いたというだけで新鮮で楽しかったです。沖縄が好きだという人の気持ちも理解できました。こうなったら最西端の与那国島も訪れたいし、宮古島や慶良間諸島の海も見てみたくなってきました。また機会を設けて行ってみたいと思います。
それにしてもどうして行きたいと思うところが北と南の両極端なんですかねぇ。休みとお金が堪りません。