KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

マラソンを愛する皆様、こんにちは。
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緊急発表!2010年代日本のマラソンランナー・ベスト10(男子)

2021年02月27日 | 記録データ・ランキング
テレビもラジオも新聞も雑誌もネットも、コロナウイルスの話ばかりで、2020年が2010年代というワン・ディケイドの区切りの年だった事を、皆、忘れてしまっているかのようだ。本来なら、いろんなジャンルでこの10年のベスト〇〇と言った話題で盛り上がっているはずなのに。
今回、急遽、この10年の日本男子のベスト・マラソン・ランナーのベスト10を選ぼうと思いついた。選んでみたらあっと言う間に10人のランナーが揃った。

1位 中本健太郎(安川電機)
2位 川内優輝(埼玉県庁~あいおいニッセイ同和損保)
3位 井上大仁(三菱重工)
4位 堀端宏行(旭化成)
5位 中村匠吾(富士通)
6位 服部雄馬(トヨタ自動車)
7位 大迫 傑(ナイキ)
8位 松村康平(三菱重工)
9位 吉田祐也(GMOインターネットグループ)
10位 鈴木健吾(富士通)

次点 北岡幸浩(NTN)
次点 設楽悠太(Honda)

久しぶりに「独断と偏見」を発動させていただく。(最近、この言葉をあまり耳にしないな。)

上位9人はすんなりと決まった。残り1人、ここは愛媛県立宇和島東高校出身、愛媛の期待の星、鈴木健吾を選ばせていただいた。何と言っても、谷村隼美(クラレ、松山工業出身)が1969年の福岡国際マラソンでマークした、マラソンの愛媛県最高記録2時間12分3秒4を49年ぶりに破ったランナーである。今年はニューイヤー駅伝、6区で区間賞をマーク。ちなみに、愛媛出身の男子ランナーで、全日本実業団駅伝で区間賞を獲得しているのは谷村さんのみである。谷村さんの在籍したクラレも1972年に全日本実業団駅伝で優勝、谷村さんはアンカーで優勝のゴールテープを切った。

この顔ぶれを見て、「大迫の順位が低い」と思った方もいるかもしれない。昨年の東京で2時間6分~7分台をマークしたランナーが入らず、8分台のランナーが何人も入っているのを疑問に思った人もいるかもしれない。これは記録ランキングではない。МGCで大迫傑を破っている中村や服部を大迫より下にランクインさせるわけにはいけないと思ったのである。もちろん、日本初の「本格的なプロランナー」として、道を開いた事は立派である。彼は、野茂英雄や中田英寿と同じ土俵で評価すべき存在かもしれない。それだけに、昨年、予定通り東京五輪が開催されていれば、この順位に変動があったと思う。

ランキングの大きなポイントは「マラソン日本代表としての成績である。北岡幸浩は2010広州アジア大会銀メダルという成績を重視した。堀端は2011年世界陸上大邱大会での7位入賞を評価した。松村康平も2014年アジア大会銀メダルを評価してのランクインだが、以後、所属する三菱重工を、旭化成、トヨタ自動車、富士通の実業団長距離チーム3強に押し上げた功績は大きい。そこで松村に次いで銅メダルを獲得したのが、当時は「公務員ランナー」だった川内優輝だったのだが、彼がこの10年、日本のマラソン界に残した足跡、他のランナーに与えた影響は多大である。そして、この10年で彼は世界陸上に3度出場、2018年には31年ぶりにボストンマラソンに優勝した。ロンドン五輪6位入賞、世界陸上はモスクワ大会での5位入賞はじめ3度出場して全て10位以内でゴールの中本健太郎とどちらを1位にするか、本当に迷った。迷ったあげく、この10年、唯一の五輪入賞者の中本を1位の選んだ。今回、急遽このランキングを作成したのは、中本が今月いっぱいで現役を引退、安川電機陸上競技部のコーチ就任というニュースを聞いたのと、明日の「最後の」びわ湖毎日マラソンを走る、鈴木健吾の事を多くの人に注目してもらいたいという想いからである。

女子篇も作る予定である。


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