KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

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ロンドン世界陸上雑感・20年目の「このあとすぐ!」~vol.2 ニューヒロイン誕生なるか?

2017年08月06日 | 五輪&世界選手権
久しぶりに更新したが、いやあ、筆、もといキーボード打つ手が進む進む。女子の展望記事もついでに書こう。

「スター不在」と言われて久しかった日本の女子マラソン。高橋尚子と野口みずきという金メダリストの後継者がなかなか現れなかった。気が付けば、北京、ロンドン、リオと3大会連続してメダルどころか入賞者さえゼロ。世界陸上でこそ、連続入賞を継続しているが、ロンドンの代表選考において、前年の大邸世界陸上の赤羽有紀子に内定を与えなかったのに、リオの選考においては、前年の北京世界陸上で6位入賞の伊藤舞に内定を出さざるを得ないほどにレベルが下がっていた。「有森以前」に後退してしまったのかと思っていた。

思いもかけぬところから、「女子マラソン復活」の狼煙が上がった。実業団連合を脱退したスズキ陸上部を母体としたクラブチーム、スズキ浜松AC。男女のやり投げや十種競技では五輪代表選手を生み出しているが(愛媛出身のやり投げメダリスト、村上幸史も在籍していた。)、長距離は男女ともに長い伝統を持ちながら日本代表選手はなかなか出てこなかった。

今年のナゴヤ・ウイメンズで初マラソンの日本最高記録である2時間21分36秒で2位でゴールした安藤由香と3位の清田真央。同じ愛知県の高校の同学年同士である24歳。(安藤は24歳)
腕を振らないランニングフォームがインパクトを与えた。「忍者走り」と言われたがマラソンを長年見てきたファンなら、中国の孫迎傑というランナーを思い出す人もいると思う。かつてのスズキ陸上部には中国のランナーが在籍していたし、「日本育ち」の中国選手だった王華碧や趙友鳳がコーチを務めていた。彼女たちの走りも「中国式」かと想像してしまった。

それにしても、清田のタイム、2時間21分36秒というのは日本歴代4位の記録なのだが上位3人は全てベルリンでペースメイカーとガードランナーの助けを借りた「タイムトライアル」で作られた記録であり、「レース」で作られた記録としては日本最高記録である。

実業団駅伝不出場のチームから、2人も代表が輩出したことで、「駅伝有害論」が再燃しそうだが、安藤は豊川高校時代に全国高校駅伝の優勝を2度体験しているランナーである。そして、もう一人の代表は実業団の強豪、天満屋の重友梨佐。5年前のロンドン五輪代表が再びロンドンに挑む。

シドニー五輪の山口衛里、アテネ五輪の坂本直子、北京五輪の中村友梨香、そしてロンドンの重友と天満屋は4大会連続で五輪代表を輩出してきた。しかし、先の3人のランナーが五輪出場がピークだったのに、重友はロンドンの成績が78位とあまりにも悪過ぎたせいか、燃え尽きることなく、前回の北京でも代表出場を決めた。その時には選考基準をめぐって、紛糾したが今年の大阪国際女子マラソンで優勝を決めて代表入り。前半で集団から脱落しながらも、後半上げて行き5年ぶりの優勝。

男子も山梨学院大学出身の黒木純監督が指導するМHPSの井上大仁に注目が集まるが女子のスズキ浜松コンビを指導する里内正幸コーチも山梨学院大出身。同学年には、世界陸上入賞、北京五輪代表の大崎智史がいる。中山竹通を育てた佐藤進監督の指導する積水化学を経て、佐藤監督らとともにスズキに移籍。防府マラソンで優勝歴もある。

男女ともに、山梨学院大出身者の指導を受けたランナーが上位進出となるかどうか。



1 コメント

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「五輪翌年」の世界選手権女子マラソンと言えば… (がじゃっち@沖縄)
2017-08-06 16:16:29
まだ「日テレ時代」だった'93年シュツットガルト大会の浅利純子さんの金メダル🥇と安部友恵さんの銅メダル🥉や,「TBS元年」の'97年アテネ大会(マラトン~アテネ間の『元祖マラソンコース』で行われたレースです)で鈴木博美さんが金メダル🥇を獲得し,'01年エドモントン大会では土佐礼子さんが銀メダル🥈を獲得し,'09年ベルリン大会では「山下佐知子門下生」の尾崎好美さんが銀メダル🥈を獲得し,'13年モスクワ大会では福士加代子選手が銅メダル🥉を獲得する等,比較的日本勢に取っては「ゲンの良い大会」なんですが,果たして今回はこの「ゲンの良さ」通りに誰かがメダル獲得…となるのでしょうか…⁉️現地時間の14:00スタートと言う事で,比較的気温が高めの中でのレースになると思われますが,やはりメダル獲得の為には2時間25分を切る事が必要になって来そうですね‼️今から楽しみにしていますよ‼️

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