最高裁、公判前手続きで初判断へ 広島女児殺害で
広島市で2005年、小学1年の女児が殺害された事件で殺人、強制わいせつ致死などの罪に問われたペルー人、ホセ・マヌエル・トレス・ヤギ被告(37)の上告受理申し立てについて、最高裁第2小法廷(古田佑紀裁判長)は13日までに、申し立てを認め、審理に入る決定をした。
2審は「審理不十分」として1審の無期懲役判決を破棄したのに対し、弁護側は「事前に証拠を絞り込む公判前整理手続きの解釈を誤った」と主張。5月の裁判員制度実施を前に、迅速で分かりやすい審理のため導入された同手続きをめぐり、最高裁が何らかの初判断を示すとみられる。
1審広島地裁は5日連続の集中審理の後に判決を出したが、2審広島高裁判決は、犯行場所の特定につながる可能性のある被告の供述調書を証拠として調べなかった点で「公判前整理手続きに不備がある」と指摘。
弁護側は、供述調書の審理を重視する高裁の判断は、公判廷での立証活動を充実させるための公判前手続きの在り方に反すると批判している。2009/02/13 20:13【共同通信】
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接見拒否、2審も国敗訴 広島女児殺害事件で高裁
広島市の小学1年木下あいりちゃん=当時(7)=殺害事件のホセ・マヌエル・トレス・ヤギ被告(36)=上告中=と弁護人の起訴前の接見拒否をめぐる損害賠償請求訴訟の控訴審判決で、広島高裁は14日、国に22万円(請求額220万円)の賠償を命じた1審広島地裁判決を支持、双方の控訴を棄却した。
礒尾正裁判長は、ほかの日時や場所を指定せず即時の接見を拒否した広島地検の対応を違法とした1審判断を踏襲。「被疑者との円滑な接見交通が害され、精神的損害が発生した」と指摘した。
判決によると、逮捕後、1審判決まで弁護人だった久保豊年弁護士は2005年12月14日、逮捕拘置中のトレス被告との地検庁舎内での接見を電話で申し出たが、検察官は取り調べ中であることなどを理由に拒んだ。
殺人や強制わいせつ致死などの罪で死刑を求刑されたトレス被告に、広島地裁は無期懲役を言い渡したが、広島高裁は昨年12月「審理が尽くされていない」などと審理を差し戻し、被告側が上告している。2009/01/14 17:00【共同通信】
http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/kiyotaka/column11-hirosimajoji.htm