小林薫死刑囚 奈良女児殺害事件 特別抗告棄却 2009/12/15付け

2009-12-17 | 死刑/重刑/生命犯

小林死刑囚の再審、最高裁認めず 奈良女児殺害
朝日新聞2009年12月17日(木)19:21
 奈良市で2004年に起きた小1女児誘拐殺害事件で、殺人などの罪で死刑が確定した小林薫死刑囚(41)が、裁判のやり直しを求めた再審請求で、最高裁第二小法廷(竹内行夫裁判長)は、被告側の特別抗告を棄却し、再審を認めない決定をした。15日付。
 小林死刑囚は06年9月に奈良地裁で死刑判決を受けた翌月に自ら控訴を取り下げ、死刑が確定した。07年になって「取り下げは無効」として控訴審の期日指定を求めたが認められず、08年12月に同地裁に再審を請求していた。
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小林薫死刑囚の再審認めず=奈良女児殺害、特別抗告を棄却-最高裁
2009/12月17日18時24分配信 時事通信
 奈良市の小1女児誘拐殺人事件で死刑が確定した小林薫死刑囚(41)の再審請求について、最高裁第2小法廷(竹内行夫裁判長)は15日付で、請求を退けた大阪高裁決定に対する被告側の特別抗告を棄却する決定をした。
 小林死刑囚は2006年、一審奈良地裁で死刑を言い渡され、自ら控訴を取り下げて確定。その後再審請求していた。
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死刑100年と裁判員制度〔年報・死刑廃止2009〕(インパクト出版会)より
安田弁護士「先ほどおっしゃった、魂までも殺してしまうというのは、僕なんかは光事件をやってきてすごくよくわかるんです。彼に死刑が宣告されると、そのときに言われたのは、死刑でも物足りない、反省して真っ当な人間になった上で処刑しろというわけですよ。魂までも殺してしまいたいという発想が実は政治犯に対してだけではないんですね。(中略)
 もう一つは、死刑のとらえ方の変化です。今まで死刑は必要悪だとされてきた。死刑はない方がいいが、犯罪がなくならない現状ではやむを得ないとされてきた。しかし、死刑の日常化とともに、これに積極的な意義付けがなされてきて、今では、死刑は犯罪抑止に必要だというだけでなく、むしろ、正しい罪の償い方だとまで言われ始めてきているんです。他人の命を殺めた者は自分の命でもって償うのが当たり前とされているんです。(略)
 ここまでくると、死刑囚に対する思潮が代わったと思うんです。何人の命も奪ってはならないという倫理観が何人の命も絶対ではないという倫理観に、そして命ほど大切なものはないという倫理観が命より大切なものがあるという倫理観にとって代わられたわけですね」
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