ありふれた話に聞こえてしまう「小沢氏弁護人に弘中惇一郎氏」/鈴木宗男氏「食道がん。来週入院手術する」

2010-10-20 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア

〈来栖の独白〉
 報道によれば、小沢一郎氏の弁護団に主任弁護人として弘中惇一郎氏が加わることになったそうである。これが村木厚子さんの事件のまえなら、堅実な布陣と素直に喜んだと思うが、今の私には、このニュースがありふれて聞こえてしまう。
 三浦さん(ロス疑惑)や安部英・元帝京大副学長(薬害エイズ事件)、鈴木宗男氏の事件など、弘中さんは確かに腕のいい弁護士さんだと思うが、ご本人の望みとは別に、ヘンに華やかになりすぎた。世に冤罪に苦しむ人は多いが、小沢さんのような格別の人でないかぎり、おいそれと弘中さんには窓口で受け付けて貰うことさえ出来なくなった。
 弘中さんのケースだけではない。裕福でなければ法曹になりにくいという事情も、発生している。給費制度のことである。
 閑話休題
 鈴木宗男氏が、今度は食道がんということだ。う~む。
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自民、修習生給費制に反対 貸与制に移行の公算
産経新聞 10月22日(金)10時57分配信
 自民党法務部会は22日、司法修習生に国が給与を支払う「給費制」から返済義務がある「貸与制」に切り替わる改正裁判所法の11月1日の施行を延期させる見直しについて「司法制度改革に逆行することはすべきではない」として、貸与制を実施する方針で一致した。委員会審議を省略して本会議に委員長提案するには全会一致が必要なため、貸与制移行の公算が大きくなった。
 部会では「一律で給費するのには国民の抵抗が強い」「貸与制の中で返済を免除する方策を取るべきだ」と、給費制の維持に反対する意見が相次ぎ、平沢勝栄部会長が「返済が困難な修習生への対応も含めて施行後に検討する」と結論づけた。
 給費制の廃止は司法制度改革の一環として平成16年に民主、自民、公明などの賛成多数で可決。だが、日弁連などが反対し、今年11月まで実施が延長された。民主党は9月の法務部門会議で給費制維持の方針を確認したが、党内合意には至っていない。
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若手の弁護士の多くが借金をしている 
中日新聞を読んで「修習生の借金」後藤昌弘(弁護士) 2010/05/09 Sun.
 4月23日の夕刊に、宇都宮健児新日弁連会長のインタビュー記事が掲載されていた。その中に、「全国を回って一番驚いたのは若手の弁護士の多くが借金をしていること」との一文があった。
 ロースクールの学費が高くて奨学金を借りる人が多く、1千万円を超える借金のある人もいたという。
 実は、この話は特殊な話ではない。
 先日修習生の激励会でも、同じ話を聞いた。苦学して合格した修習生が、奨学金で、今600万円の借金があるというのである。
 新司法試験を受験するには、大学を卒業した後に法科大学院、いわゆるロースクールを卒業しなければならない。法学部卒業生でも大学4年間に加えて2年間、他学部生の場合は3年間ロースクールに通うことになる。
 しかも、ロースクールは多忙で、アルバイトをする暇はない。必然的に貧しい家庭の学生は奨学金に頼るしかないが、その奨学金が累計で600万円だとか1千万円だというのである。
 とはいえ、今の修習生はまだましである。現在の修習生には給与が支給されるからである。
 しかし、今年11月からは、修習生の給与が貸与制となり、修習生の借金は更に増えることになる。
 このままでは、貧しい家庭の子弟は法曹の道を断念せざるを得なくなるだろう(少なくとも当時の私の家庭状況では無理だったと思う)。
 修習生は法曹の卵であり、いずれ人を裁いたり人の財産や生命までも左右する職に就くことになる。
 そうした立場の者が、恵まれた家庭の子弟ばかりで構成されて良いのか、疑問無しとしない。
 貧しさ故に犯罪に手を染めた被告人に対して「パンがなければ菓子を食べたらよいのに」--
 そんな台詞を口にするような裁判官には、私は裁かれたいとは思わない。
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「ムネオ日記 2010年10月20日(水)」より抜粋
 16時から10月6日に続いて緊急シンポジュウム第2弾を行う。
 今回は松山千春さんをお迎えして今の政治、世相をおもいっきり語っていただいた。
 議員会館における初めての千春節に、出席者はなるほどと思ったことだろう。
 佐藤優さんとの絶妙なやり取りもよかった。
 この席で私は食道がんが見つかり来週入院手術することを明らかにした。収監とも大きなかかわりがあるので、あえて「公」にした次第である。
 7年前、保釈後胃がんがみつかり手術したが、今回はその下にがんが見つかった。万全の体調にして収監にのぞむ予定である。
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鈴木宗男氏 「神様がまた一つ試練を与えてくれたかな」
〔内憂外患〕2010年10月21日 09時00分 THE JOURNAL編集部

 受託収賄などで実刑判決を受けた鈴木宗男元衆議院議員(60)は20日、衆議院第二議員会館内で開かれたシンポジウムで、自身が食道ガンであることを公表した。25日に検査のために入院し、早ければ26日に手術を行う。収監の時期については、高等検察庁とも相談のうえ、手術が終了し、術後の検査で完治されたことが確認できてからになる見通し。
 以下は、鈴木氏自身がシンポジウムとその後の記者会見で語った内容の全文。
(編集部注:一部に言い間違いなどについて前後の文脈を入れ替えた部分があります)
【シンポジウム内での発言】
 収監の時期をよく聞かれますけれども、今日、はじめて言いますけれども、実は9月29日と30日に、私は7年前に胃癌をやったものですから、定期的検査もあって検査をしたところ、今度は食道ガンと言われました。
 胃の下の方の食道がんで、胃カメラを飲んで細胞をとってみた結果、食道ガンと言われ、「来週から入院して手術をするように」と医者から言われております。
 このことを今日、弘中弁護士や高等検察庁にも話し、検察庁も了解して食道ガンの手術が終わり、さらにその後のある程度の期間の検査が必要とのことですので、その検査を受け、万全の体で収監されたいと思っております。
【シンポジウム終了後の会見】
 9月8日に上告棄却、さらに9月15日の異議申し立ても却下されましたので、私は1日も早く収監されるべきだという思いもあって、10月18日と19日に検査する予定だった胃がん手術後の定期検査を、9月29日と30日に前倒しをして病院に入りました。
 その際、胃カメラも飲み、細胞も取って検査してもらった結果、10月6日に食道ガンがあることを言われました。
 その結果、「胃ガンの手術をしたお医者さんが一番いい」という病院の勧めもあって、胃ガンをしたときのお医者さんとも相談したら受け入れてくれることになり、病院の部屋の空き具合や手術の日程等、すでに日程なども入っている人もいるものですから、25日の週からでないとダメだと言われまして、私は25日に入院をします。
 そこで再度胃カメラを飲みながら、お医者さんが最終判断をすることになっています。内視鏡でできる段階なのか、さらにはお腹を開かなければならないのか、それを25日に判断し、翌日には手術をしたいというのがお医者さんの判断でありました。
 そういった意味で、ここはお医者さんの診断を厳粛に受け止めながら、とにかく体あっての話でありますから、しっかり治していきたいと思っています。
 平成15年8月29日に437日の勾留から保釈されまして、このとき2年ぶりにドッグに入ったら胃ガンと言われました。このときは「転移の可能性が高い」と言われまして、私自身「人生終わりかな」と思いました。あのとき、55歳でしたから、人の倍生きたと思って110歳と自分に言い聞かせながら、これも巡り合わせだなという思いを持っておりました。
 今回また最高裁の上告棄却が決定して、また、ガンという判断を受けまして、これを一つの鈴木宗男にとっての宿命かと思いながら、もともと「宿命に生まれ、運命に挑み、使命に燃え」てきた私ですから、「神様がまた一つ試練を与えてくれたかな」と思って、私なりに気持ちだけはしっかり持って、病気とも闘っていかなければならないと思っています。
【質疑応答】
Q:テレビ朝日のヒラオと申します。さきほど、講演の対談の中で弘中弁護士が検察等と手術が必要だと相談されたとおっしゃっていましたが、検察と相談されて収監される時期については手術・検査後でいいということは言われているのでしょうか?
 収監の時期については弘中先生が以前から高検と協議をしております。弘中先生には先週のうちにこのことを話しました。しかし、新しい事態ができたものですから、先週、弘中先生が高検と連絡をとって、今日がアポイントになったと思いますけれども、お医者さんの診断書等も持って行って、説明をし、検察もこれは人道的な面もありますから、了承というか、理解をいただいたということであります。
 弘中先生からは「手術後に定期的な検査が必要ですから、検査の結果を見て判断をしましょう」ということで、検察と打ち合わせをしてきたという報告を受けています。
Q:弘中弁護士とお話をされて、収監のめどはいつごろになりそうですねという話とか、お医者さんとの話の中で、手術・検査後に治るのはいつごろになりそうだという話が出ているのでしょうか
 あくまでもこれはお医者さんの判断、つまり手術をしてその後の経緯、そして最低でも2~3週間の術後の検査が必要だと言っていますから、それ以後のことになると思っています。
 私は「早く行って早く出てきたい」と思っておりましたから、そのために(定期検査を)3週間もお医者さんもお忙しい中を日程を前倒ししてやったのですが、たまたま前倒しの結果、早くに私のガンがわかって、これだけでもよかったかなという思いはしています。
Q:TBSのシミズと申しますけれでも、先生自身はご体調でどこか悪いところですとか、何か感じられたところはありますか?
 前回の胃がんの時もそうでしたけれども、何か自分自身感じるというものはありませんでした。ただ、お医者さんに言わせると「感じるのは相当悪くなってからですよ」ということですので、特別、日常生活にどうのという極端な変化はなかったですね。
Q:手術をすれば完治されるという見込みでいいのでしょうか?
 これはもう信じるしかないです。転移がどうのと心配したらキリがありません。しかしいま、とにかく処置としてはすぐに手術が必要だということですから、この手術を受けるのが一番だと思っています。
Q:北海道新聞のハセガワです。まず、食道がんの病状として具体的にステージがいくつとかを先生から言われているのかということと、先生の今後の政治活動、収監された後、政治活動の変更についてご意思をうかがえればと思います。
 食道ガンですから、ステージがいくつということはないようです。
 25日にもう1回内視鏡をいれて、またさらに細胞をとって検査をして、どういう手術がいいのかを最終的な判断をするそうであります。ここは私は専門家ではないので、お医者さんにまかせたいと思います。
 2年の実刑でさっき言った220日の未決勾留をひかれて、510日、1年5ヶ月の刑期です。その後の政治活動は、私は先に民事訴訟も一つおこしてますし、私は私なりに弘中先生はじめ、足利事件の菅谷さんを担当された佐藤博史さんが「もう一回鈴木さんの事件はきちっと検証していきたい」と言っておりますから、この2人をもっとも信頼してるし、世間的にも刑事事件では日本一の弁護士だと言われているおふたりですから、この2人にまかせながら、私や事務所の関係者もこの作業に協力していきたい、こう思っています。
 私は私なりに、バッジはなくても終身政治家だという思いの中で、私なりの経験だとか、私なりのやりのこした仕事があります。
 アイヌ民族の権利の確立だとか、北方領土問題がありますから、若い先生方に少しでも国益の観点から尽力いただけるようなお手伝いができればいいなと考えております。


1 コメント

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Unknown (rice_shower)
2010-10-22 09:49:34
大好きだった忌野清志郎が昨年癌で亡くなり、その後、彼と交友の深かった寛平ちゃん、桑田佳祐と、立て続けに癌に冒されてしまいます。 とてもショックでした。

そして、今度は鈴木さんです。
声なき声のため、戦いたくても戦う術を持たない人たちのため、堂々と、晴れやかに、健やかに復活して下さい。
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