産経ニュース 2016.1.1 19:38更新
【小沢一郎氏新年会詳報(1)】「選挙のための野党連携で何が悪い!」 民主、維新からも“小沢シンパ”が出席
生活の党と山本太郎となかまたちの小沢一郎代表は1日午後、東京・深沢の私邸で開いた新年会でのあいさつで、次期衆院選が今年夏の参院選と同日となる「衆参ダブル選」について「少しずつ現実味を帯びてきた」との見通しを示し、野党共闘の必要性を訴えた。
また、参院選に向けた野党間の連携をめぐり「与党サイドから『選挙のためだ』とことさらに言われる」と指摘した上で、「選挙のためで何が悪い。選挙というのは主権者たる国民が判断をくだす唯一の機会だ」と持論を展開した。
新年会には小沢氏に近い国会議員や元議員ら約70人が出席した。このうち現職国会議員は小沢氏本人を除いて7人で、生活所属議員のほか、維新の党の松木謙公幹事長代行ら他党の“小沢シンパ”も参加した。
新年会出席が確認された各党の現職国会議員は以下の通り(敬称略)。
【生活】(衆院)玉城デニー、(参院)主浜了、山本太郎
【民主】(衆院)鈴木克昌、小宮山泰子
【維新】(衆院)松木謙公、木内孝胤
新年会での小沢氏の発言の詳報は以下の通り。
「今年は、いうまでもなく夏に参院選が予定されております。何としても野党の連携、大同団結を果たして、そして、参院選で自公の過半数割れを現実のものとする、すなわち、野党で過半数を握るということを目標とすると同時に、何が何でもそれを実現するという決意でこれからの半年を活動しなくてはならない。自公の過半数割れが実現すれば、すなわちそれは安倍(晋三)内閣の退陣であります。直接、参院選で政権が変わるということはありえませんけれども、安倍さんが退陣せざるをえなくなることだけは間違いのないことだと思います。それによって、私は、大きな国政の流れが変わると思いますし、自民党自体も本来の彼らのあるべき政治の本質に目覚めるのではないかなと、そう思っております」
「そういう意味で、みんなで手を握って、そして力を合わせて安倍政権を倒すということにしなくてはならない。このことを言いますとですね、すぐ『野合』だとか『数合わせ』だとか、あるいは『選挙のためだ』とかいうことを、きょうもマスコミの諸君もいっぱい来てますけれども、メディアをはじめとして、与党サイドからことさらに言われるわけでありますけども、このことにわれわれの多くの仲間もですね、非常に気にいたしましてね、消極的な姿勢になってしまう傾向があるんですね」
「私は本当にこれはおかしい、と。選挙のためで何が悪い。選挙というのは、主権者たる国民が判断をくだす唯一の機会であり、最終の決定の機会です。ですからそのために、有権者の、主権者の、国民の信を得るために、野党が力を合わせて訴えるということは、何にもおかしなことではありません。『選挙目当て』というたぐいの悪意の宣伝に何も動ずる必要はないと、私はそう思っております」
=詳報(2)に続く
2016.1.1 19:43更新
【小沢一郎氏新年会詳報(2完)】衆参ダブル選「可能性が強い」「私も最後の気力を絞って頑張る」
「昨年、その一つの大きな流れとして、フランスの地方選挙(地域圏議会選挙)が行われました。大きく右派連合、左派連合、そして極右の国民戦線、この3つが大きな勢力として国民の審判を受けたわけであります。私は、くわしくそれらの連携の細かなことについてまでは知っておりませんけれども、勉強しておりませんけれども、そんなに細かな政策の合意でもって左派連合、右派連合が形作られているとは思えません。その主として3者が戦いをいたしまして、一番伸びたのは、極右のルペン党首率いる国民戦線であります。次の大統領選挙で『ルペン大統領』が誕生しかねない-。そういう考え方のもとに、左派連合が、自分たちの弱いところでは右派連合に投票する、共産党まで一緒になって左派連合が右派連合に投票し、そして、結果的には国民戦線は1つの州(地域圏)も獲得できなかったというのがフランスの選挙であります。これに対して、フランスでも、そしてまた日本でも、『数合わせだ』『野合だ』『選挙目当てだ』といった批判が沸き起こっていたでしょうか。結果を、むしろ『よかった』みたいな形で受け入れていたのではないでしょうか」
「ある人が公明党に『憲法については自民党と意見が違いますね』という質問をしたところ、『当たり前です』『党が違うんですから』と平然と言っている。それは何の記事にもならない。私は、こういう日本のアンフェアな世論作りに対して、非常に憤慨を感じるものであると同時に、こんなことにねぇ、いちいち気にしていたんじゃね、政治活動していられません! そんなこと気にする必要はない!
あの民主党政権のトラウマといいますか何といいますか、国民の間に失望感はあると思いますが、しかし、それ以上に今の安倍政権に対する不満や不平が心の中では非常に高まっていると、そう思っております。野党が協力するということが実現すれば投票率も非常に高くなると思いますし、必ず自公の過半数割れを実現できる。必ず選挙までに野党の大同団結を実現したい。そう私は思っております」
「それに付け加えて申し上げますと、最近、この元日にも一部メディアが報じていますけれども、衆参のダブル選挙ということが少しずつ現実味を帯びてきたと思います。私は、今の野党の状況でいけば、ほぼ、ダブル選挙の可能性が強いのではないかなという気が最近してきております。そういう意味で、参院を目指す人だけではなくて、衆院を目指す人も、あと半年ですから、ぜひ全力で。野党協力がどうなんだとか、そんなことを思い煩っていたんでは、もう政治活動できない。どうなろうがこうなろうが、『今のままの政治じゃダメだ』という思いで頑張ってもらわなくてはなりません。野党が団結すれば全くこわくない。むしろ政権交代の最大のチャンスだ。私はそう思っております。ぜひ今年は、私も最後の気力を絞って、体力を絞って、皆さんとともにその目標に向けて頑張りたいと、そう思っております」
(了)
◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です
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〈来栖の独白 2015.1.2 Sat 〉
>民主党政権のトラウマといいますか何といいますか、国民の間に失望感
この現実を小沢氏は口にするだけで、謙虚に思いめぐらすということをしない。そして、
>しかし、それ以上に今の安倍政権に対する不満や不平が心の中では非常に高まっている
と、夢想する。現実から遊離する。
自民党への政権交代以降の選挙結果はどうだったか。また、その後の各党支持率はどうだったか。静かに見つめてもらいたい。サイレント・マジョリティは、決して小沢氏を支持していない。「選挙」「選挙」と仰るが、過去の嘉田由紀子元知事との連携はどうだったか。全く国民の気持を忖度しておらず、見苦しい喧嘩別れだったではないか。最早、小沢一郎氏は政治家として終わっている。そのことが、さっぱりわかっていない。経験が生かされていない。
新年会、やはり谷亮子議員は出席していない。
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有能職員を手放した「小沢一郎」に店仕舞い説
作家の遠藤周作氏は、社会的な「生活」と個人的な「人生」とを区別したうえで、こう言った。「生活があって人生のない一生ほどわびしいものはない」。
そこへいくと、妻に離縁状を叩きつけられて3年半、それこそ「生活」に心血を注いできた小沢一郎氏(73)にわびしさが漂うのも、頷ける。
・最後の戦い
「今年も元日に、毎年恒例の新年会を東京・深沢の自宅で開いたのですが、訪れた国会議員は7名ばかり。100名超を集めた、かつての威勢は見る影もありませんでした。その現状への焦りに駆り立てられているかのように、小沢さんは今夏の衆参ダブル選の可能性に言及し、頻りに野党結集の必要性を説いていましたよ」(出席者の一人)
現在、小沢氏が率いる「生活の党と山本太郎となかまたち」は、政党要件をギリギリ満たす総勢5名。そのうち2名が改選を迎える今夏の参院選には、名実ともに小沢氏の「生活」がかかっているのだ。
「政党支持率が1%にも満たない現状では、参院選での惨敗が目に見えているだけに、小沢さんは民主と維新の合流を呼びかけ、それに便乗するしかない。そこで、密かに党の店仕舞いを始めているんですよ」(同)
何でも、4年前の民主党離党時に引き連れてきた職員を、古巣に戻すよう手を回したのだという。
民主党関係者によれば、
「小沢さんのたっての希望で、生活の党に移った3名の職員のうち2名が、1月4日から民主党に戻ってくることになったんです。党内には未だに“小沢アレルギー”があるものの、総務省への届け出や党の登記といった特殊な業務をこなせる有能な職員たちなので、岡田克也代表も了承した。もっとも、小沢さんの狙いは、職員から“合流”を推し進めることにあるのかもしれませんがね……」
もう「生活」から「人生」へと、目先を変えても良い頃合いである。
週刊新潮 2016年1月14日迎春増大号 掲載 ※この記事の内容は掲載当時のものです
◎上記事は[デイリー新潮]からの転載・引用です
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◇ 小沢離れを加速させる谷亮子 狙いは民主党復党で参院再選
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生活・小沢一郎氏新年会 2015年 民主党・鈴木克昌、維新の党・松木謙公両衆院議員ら約50名が参加
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