責任能力争点に双方主張
NHK NEWS WEB 山口放送局 07月03日 16時02分
周南市で5人を殺害し住宅に火を付けたとして殺人と放火の罪に問われている男の裁判員裁判で、男の当時の責任能力について検察は精神鑑定の結果などから「完全責任能力があった」と主張したのに対し弁護側は「責任能力を失っていた」として改めて、無罪を主張しました。
保見光成被告は(65)おととし7月、周南市の山あいの集落で近所の男女5人を殴って殺害し住宅2棟を全焼させたとして殺人と放火の罪に問われていて、山口地方裁判所で開かれた3日の裁判では大きな争点になっている保見被告の当時の責任能力について審理が行われました。
裁判で、検察は裁判所が行った精神鑑定で保見被告は周囲が自分に危害を加えようとしているなどと誤った思い込みをする「妄想性障害だった」との結果が出たことについて、「影響は著しいものではなく元々の人格が犯行を引き起こした。当時の記憶が途切れ途切れなのは睡眠薬の影響で完全責任能力があった」と主張しました。
一方、弁護側は、「地域での孤立から挑発を受けていると妄想し報復を実行したが妄想がなければ暴力をふるうことはなかった。妄想性障害で責任能力を失っていた」として改めて、無罪を主張するとともに医療観察法に基づき治療のため入院させるよう求めました。
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◇ 山口 周南 5人殺害・放火事件 保見光成被告 第5回公判 2015/7/2 被告人質問
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