沖縄“もう一つの民意” 政治的主張の“利用”にうんざり 兼次映利加氏
zakzak 2015.06.30
沖縄戦の終結から70年となった23日、同県糸満市摩文仁の平和祈念公園で「全戦没者追悼式」が営まれた。だが、翁長雄志知事は平和宣言の多くを米軍普天間飛行場の辺野古移設反対にあて、安倍晋三首相のあいさつでは「帰れ」「戦争屋」などとヤジが飛んだ。これに疑問を持った沖縄出身のジャーナリスト、兼次映利加氏が、地元の違った声を聞いた。
追悼式のニュースを見た人は「沖縄県民の感情はそうなのか」と思うだろうが、実は「慰霊の日」を政治利用するような言動を、不快に感じた沖縄県民は多いのだ。
初代沖縄県防衛協会婦人部長の仲村俊子氏は「いかにも県民のように振る舞っていましたが、ヤジを飛ばしたのは、ウチナンチュ(=沖縄の人)とは思えません」といい、こう続けた。
「6月23日は、沖縄で犠牲になった方々を、国のために尊い命をささげた方々を静かに慰霊する日です。(追悼式で叫んだり、政治発言をするような人々は)本当におかしい。沖縄戦が日本を救ったんです。学徒隊も含めた英霊の方々が日本を救ったんです。有条件降伏に持ち込めたのは沖縄戦のおかげですよ。英霊の方々には感謝するのみです。すべての戦没者に哀悼の誠をささげていた安倍首相にヤジを飛ばすとは何事ですか!」
沖縄駐留軍労働組合の伊佐真一郎相談役も「あれが沖縄の人であるなら沖縄の恥だ。時と場をわきまえず、常識も見識もない。自分の意見を押し通すためなら何でもする姿は、どこかの国に似ていると思いませんか? 『基地反対』と言えば、何でも通ると思ったら間違い。翁長知事も、辺野古の話を持ち出していましたが、辺野古区民は移設に反対などしていませんよ。残念ですが、沖縄戦で味わった悲劇は、今も地球上に存在するのです。『戦争はいけない』は当然で、その次が大事です。戦争にならないために何が必要か。自衛ですよ」と熱く語った。
ところが、沖縄メディアはこうした声をほぼ取り上げない。追悼の場で騒ぎを起こし、退席させられた男性に同情的な記事を掲載した新聞もあった。県民の思いとかけ離れているのではないか。
祈念公園内の各慰霊碑に冷たい水と花を供える運動をしているチーム沖縄の眞下弘明氏によると、毎年「慰霊の日」の早朝、自衛官の参拝を妨害している人間の大半が、本土からきた、自称・平和運動家だという。
沖縄をはじめとする日本に二度と戦火が及ばないよう、日々任務に当たっている自衛官の思いを踏みにじる権利は誰にもない。
心ある沖縄県民は、政治的主張のために沖縄を利用する人々にうんざりしている。
■兼次映利加(かねし・えりか)
1985年、那覇市生まれ。高校卒業後、進学のため上京。会社勤務の傍ら、拉致被害者奪還のための街頭署名活動や、主に沖縄に関する問題についての執筆活動を続ける。共著に『国防女子が行く』(ビジネス社)。
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