小沢氏「起訴相当」 強制起訴という強力な権限=感情に流される議決では公正さを欠く

2010-04-27 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
「想定内」「証拠評価の問題」=起訴可能性に否定的-法務・検察
 検察審査会の起訴相当議決について、法務・検察幹部からは「想定していた」「証拠の評価の問題」などと、冷静な声が聞かれた。今後の再捜査については、「新証拠が見つかる可能性は低く、判断を覆すのは難しい」と、小沢氏起訴の可能性に否定的な見方が大勢を占めた。
 検察首脳の1人は「想定していた」とした上で、「共謀はあるとしても、罪を問えるほどのものなのか。どういう共謀なのか具体的な指摘がないのに、起訴できるという指摘ばかりしている。『小沢氏はけしからん』という気持ちがあるのかもしれない」と話した。
 別の幹部は「われわれは、80%有罪でも20%無罪だと思えば起訴しない。証拠の評価が違うということだ」と淡々とした様子。
 法務省幹部は「内容が粗い。公開の場に引きずり出せというだけではないか」と苦言を呈した。 小沢氏や起訴された3被告への再聴取については、「任意捜査だから、断られたらそれまで」「事情聴取しても、同じ説明の繰り返しになる」などとする声が上がった。
 中堅幹部は「時間をかけずに不起訴にするのではないか。再び起訴議決が出れば、それは国民の意思だ」との考えを示した。(時事通信2010/04/27-21:12)
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ムネオ日記 2010年4月27日(火) 鈴 木 宗 男  小沢幹事長の資金管理団体による土地購入を巡る一連の事件で、検察審査会は小沢幹事長に対し、「起訴相当」の議決を出した。 検察審査会からは、「小沢氏の供述について、極めて不合理・不自然で信用できない」、「絶対権力者である小沢氏に無断で、今回の事件のような資金の流れの隠ぺい工作をする必要も理由もない」、「小沢氏を起訴して、公開の場で真実の事実関係と責任の所在を明らかにすべきである」等の指摘が出ている様だが、国会議員と秘書の関係、事務所のあり方について、十分理解していたのだろうか。 また、検察は検察審査会にどの様な説明をしていたのだろうか。検察審査会の可視化も必要なのではないか。 検察が一方的な説明をすると、それに引きずられてしまうこともある。検察審査会の可視化も検討すべきである。お互い責任を持つためにも。 私は中川一郎先生の秘書の時、全権を任せられ、仕事をしていた。それなりの政治家は、秘書に任せているというのが実態である。 その秘書は責任を持ってミスのない様、代議士本人に迷惑がかからない様、細心の注意を払って仕事をしている。私の経験からもそうである。 秘書のミスについて監督責任は生じるが、小沢幹事長が指示したり、あるいは法律を守るなと言うことは断じてないと考える。政治家の事務所の仕組み、あり方などを知らない人達が、マスコミの恣意的、意図的な間違った報道でイメージが作られ、それによって判断をしてしまうと、最悪のケースになる。 8年前、私自身メディアスクラムとも言って良いバッシングに遭った。今回の小沢さんの件も、最初から「小沢ありき」の様な流れではなかっただろうか。 民間人の声、判断も重要な民意だが、それが絶対でないことは明らかである。検察審査会の判断は判断として、今後の推移を見守りたい。 同時に小沢幹事長は、堂々と幹事長としての職責を果たすことが、国民から選ばれた国会議員の責務である。雑音を気にすることなく、信念を持って、民主主義を守るのだという決意で先頭に立ち、頑張って戴きたい。
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 小沢氏淡々「不正ない」 検察審「起訴相当」 日経新聞2010/4/27 21:14
 「公開の場で真実を明らかにすべきである」――。民主党の小沢一郎幹事長について、検察審査会の市民11人は27日、検察の判断を覆して「起訴相当」と議決した。同党や検察に動揺が走るなか、小沢氏は改めて「やましいことはない」と強調。街では徹底解明を求める声と困惑の言葉が交錯した。決着したかに見えた事件が再び動き始める。
 「起訴相当」の議決を受けた民主党の小沢一郎幹事長は27日午後7時すぎ、党本部に姿を現し、「意外な結果で驚いている」と言いながら、動揺を見せずに落ち着いた様子。ゆっくりと丁寧な口調で「最終的には検察当局の適正な判断がなされると思う」と話し、自ら2、3度うなずいた。
 真っすぐに正面を見つめたまま、「私自身何もやましいことはない」と改めて潔白を主張。「私の政治団体に何の不正な犯罪行為があったわけではない」と語気を強め、「国民の皆さんも理解し、信頼してくれると思っている」と改めて大きくうなずいた。 ただ、小沢氏が党本部で報道陣に対応するという予定は直前に発表され、立ったままでの受け答えは約7分で終了する慌ただしさだった。
 小沢氏は同日夕、東京・永田町の民主党本部での参院選に向けた若手議員による応援チームの結成式に出席予定だったが、姿を見せなかった。 結成式であいさつに立った石井一選対委員長(75)は「政治とカネ、普天間などの問題があるが、直ちに解決できるわけはない。参院選を皆で乗り切りたい」と険しい表情。式の後、「厳粛に受け止める以外にない」と力ない声で話した。 式に参加した田名部匡代衆院議員(40)は「(起訴相当は)予想していなかった。どうなってしまうのか……」と気が気でない様子。佐藤ゆうこ衆院議員(47)は「また騒がしくなるのかな」とため息を漏らした。
 同党の村越祐民衆院議員(36)は「首相がリーダーシップを発揮して、幹事長職をやめさせるべきだ。このままでは、参院選は選挙にならない」と危機感をにじませた。
 一方、自民党の西田昌司参院議員(51)は「当然の判断。国民の目は節穴ではなかったことを検察審査会は証明した」と声を高める。「検察は議決を真摯(しんし)に受け止めて、本腰を入れて捜査してほしい」
 共産党の赤嶺政賢衆院議員(62)は「(小沢氏は)国民への説明責任を果たしてこなかった。証人として国会に出て、事実を明らかにすべきだ」と強調した。
 小沢一郎氏「起訴相当」と議決 陸山会事件で検察審査会
 asahi.com2010年4月27日15時37分
 小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地取引事件で、東京第五検察審査会は27日、政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑で告発された小沢氏を東京地検特捜部が不起訴(嫌疑不十分)とした処分について、「起訴相当」とする議決をし、公表した。
 特捜部は今後、再捜査して再び処分を出す。昨年5月に施行された改正検察審査会法では、再捜査の末に再び不起訴としても、それに対して審査会が2度目の「起訴すべきだ」とする議決をすれば、裁判所が指定した弁護士によって強制的に起訴されることになる。
 特捜部は2月、小沢氏の元秘書で陸山会の事務担当者だった衆院議員・石川知裕被告(36)ら3人を同法違反罪で起訴した。その一方で、小沢氏については「虚偽記載を具体的に指示、了承するなどした証拠が不十分で、共謀は認定できない」として不起訴にしていた。
 これに対して小沢氏を告発した東京都内の市民団体が「証拠の評価が国民目線とずれている」として、「起訴相当」の議決を求めて審査会に審査を申し立てていた。
 石川議員らの起訴内容は、2004年に小沢氏からの借入金4億円で東京都世田谷区の宅地を約3億5千万円で買い、07年に小沢氏に4億円を返済するなどした収支を政治資金収支報告書に記載しなかったとするもの。特捜部は4億円にはゼネコン側からの裏金が含まれるとみているが、小沢氏側は「個人資産」と否定している。
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小沢氏は「起訴相当」 検審が議決 土地購入事件産経ニュース2010.4.27 15:31
  民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件で、東京第5検察審査会(検審)は、東京都の市民団体から政治資金規正法違反(虚偽記載)罪で告発され、嫌疑不十分で不起訴処分となった小沢氏について、起訴相当と議決した。議決を受け、東京地検特捜部は再捜査を行う。特捜部が再び不起訴処分としても、起訴相当の議決が再度出された場合、審査会の議決に法的拘束力をもたせた改正検察審査会法に基づき、小沢氏は強制起訴される。
 特捜部は2月4日、陸山会が平成16年10月に東京都世田谷区の土地を購入した際、土地代金の原資4億円を収入として政治資金収支報告書に記載しなかったなどとして、衆院議員の石川知裕被告(36)ら小沢氏の元秘書3人を規正法違反罪で起訴。小沢氏については「公判で共犯として有罪判決を得るだけの証拠はない」として嫌疑不十分で不起訴処分にした。
 これに対し、市民団体は同12日に「検察庁の判断は国民目線に立っておらず、不起訴は納得できない」として検審に審査を申し立てた。検審は、事件を担当した特捜部の検事から不起訴とした理由について意見聴取を行うなどして審査を進めてきた。 検審は検察官の不起訴処分が妥当かを国民が審査する機関。有権者の中からくじで選ばれた11人の審査員で構成され、起訴相当の場合は11人中8人以上の議決が必要とされている。
 1回目の起訴相当議決を受けて、検察官が再び不起訴としたり、3カ月以内に結論を出さなかったりした場合には、審査会が再審査を行う。再び起訴相当の議決が出ると、強制的に起訴される。
 昨年5月の改正法施行後、兵庫県明石市の歩道橋事故で明石署元副署長が、同県尼崎市のJR福知山線脱線事故でJR西日本の歴代3社長が、検審の2度目の起訴相当議決をへて強制起訴された。

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