臨床心理士「暴力で人間関係解決」…中1殺害
2016年02月03日 21時25分
川崎市の多摩川河川敷で昨年2月、中学1年の上村(うえむら)遼太君(当時13歳)が殺害された事件で、殺人と傷害の罪に問われたリーダー格の少年(19)に対する裁判員裁判の第2回公判が3日、横浜地裁(近藤宏子裁判長)であった。
この日は被告人質問に続いて証人尋問が行われ、起訴後に少年との面談を重ねた臨床心理士が「少年には、人間関係の問題を言葉より暴力で解決しようとする傾向があった」と証言した。
証人出廷したのは、元家裁調査官の須藤明・駒沢女子大教授。弁護側の依頼で、昨年8~12月に少年と計9回面談した。
須藤教授は、少年の成育環境が事件の背景にあると指摘。しつけに厳しい両親は、少年の言い分を聞く前に体罰を加えることがあり、少年がその経験から「何を言っても無駄だ」と考えるようになった可能性に言及した。さらに、「手っ取り早い方法として暴力を容認する価値観を持っていた」とも述べた。
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◎上記事は[讀賣新聞]からの転載・引用です
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産経ニュース 2016.2.3 21:49更新
【川崎中1殺害】小5から「不良文化に接近」…でも下級生からの因縁で「弱さ直面」 臨床心理士が心理鑑定結果報告
川崎市川崎区の多摩川河川敷で昨年2月、中学1年、上村遼太さん=当時(13)=を殺害したなどとして、殺人などの罪に問われたリーダー格の少年(19)=同(18)=の第2回公判で、弁護側の証人として出廷した臨床心理士が被告について、自己中心的で「精神発達は未熟」とする心理鑑定の結果を報告した。
臨床心理士は被告や家族から聞き取りを行うなどして鑑定を実施。「(発達障害など)大きな先天的なものは認められない」とした上で、小学校入学後、集中力に欠ける傾向が強まり、教諭から注意を受けたり、父親から体罰を受けることが多くなったと指摘。小学5年のころから、ゲームセンターに通い、万引や喫煙を行うようになったとし、「不良文化への接近が伺える」と分析した。
一方、中学校入学後には下級生に因縁をつけられるなどし、「自分の弱さに直面する事態」に陥ったとしている。その上で鑑定時の被告の心理状態などについて「自己中心性が見られ、精神発達は未熟だが、自分を受け入れてほしいとの欲求もある」などとした。
動機については、上村さんに加えた暴行が、知人に漏れたことを逆恨みしたことや、知人から報復されるかもしれないとする「追い詰められた心境」に起因すると指摘。
弁護人からの質問に答える形で「被告の親はルールを守らせる上で言語上のやりとりは少なく、(父親は)厳しく接した。(外国出身の)母親も日本語があまり上手でない中で言語のやりとりが成立していなかったのではないか」との分析を示した。
一方、検察側は昨年3~5月に行われた少年審判で被告が事件の責任について「3割は被害者にある」という趣旨の発言をしていたことを指摘。これに対して臨床心理士は「『よく考えると責任はないのでは』と発言するなど、変化が見られる」と話した。
◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です
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◇ 川崎中1(上村遼太さん)殺害事件 主犯格少年 第2回公判 2016/2/3 被告人質問②「死刑、覚悟はあります」
◇ 川崎中1(上村遼太さん)殺害事件 主犯格少年 初公判 2016/2/2 被告人質問① 両親の“仕打ち”赤裸々に
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