中日新聞 2015年6月8日 16時27分
友人らから離れて暴行? 刈谷の高1不明
愛知県刈谷市の逢妻(あいづま)川で6日深夜、刈谷市に住む公立高校1年の男子生徒(15)が暴行を受けた後、川で溺れて行方不明になった事件で、県警刈谷署に暴力行為等処罰法違反(集団暴行)容疑で逮捕された14~16歳の少年3人が、一緒にいた友人らとは離れた場所で男子生徒を暴行し、川を泳いで渡るよう命令していた疑いがあることが分かった。現場には男子生徒の遊び仲間のほか、面識のない少年を含めて約10人がおり、生徒の悲鳴に気付いた友人が110番したという。
県警や地元消防などは8日午前7時、約80人態勢で男子生徒の捜索を再開した。県警は同日、少年3人を名古屋地検岡崎支部に送検した。
県警によると、男子生徒は交際している女性がいるにもかかわらず、6日夜に名古屋市熱田区で開かれた「熱田まつり」で別の女性に声をかけたとみられており、逮捕された3人のうち中学生の少年(14)が私立高校生(16)と土木作業員(15)に連絡。腹を立てた2人が中学生に男子生徒を連れてくるよう指示し、逢妻川の堤防道路付近で合流したらしい。現場には面識のない少年を含む男女6人ほどが一緒にいたという。
捜査関係者によると、逮捕された3人は堤防道路で男子生徒の顔を代わる代わる殴り、腹を蹴るなどの暴行を加えていた。他のメンバーはその間、道路から河川敷に下りており、暴行に気が付かなかった少年もいたという。
3人は暴行後、男子生徒をグループとは離れた河川敷の場所に連れて行き、「川を泳いで渡って、戻って来たら許してやる」と命令。男子生徒はベルトを外して靴を脱ぎ、川の中央付近まで泳いで「もう、無理」と言ったまま行方不明になった。
現場は逢妻川にかかるJR東海道線の鉄橋付近で、川幅約33メートル、水深は深いところで約3メートルある。
男子生徒の行方が分からなくなった逢妻川の現場は河口に近く、事件が起きた6日午後11時前後は満潮後で、普段よりも水位が高かったうえ、引き潮のため下流への流れが速まっていたという。
衣浦海上保安署によると、事件当日の満潮は男子生徒が溺れたとみられる約2時間前の午後9時ごろで、最高潮位は217センチに達した。
この時期は普段よりも潮の満ち引きが激しく、干潮の翌7日午前2時40分ごろには潮位が97センチまで下がった。
同署は「男子生徒が溺れた当時は、本来の川の流れに引き潮が加わり、流れが速かったとみられる」としている。(中日新聞)
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産経WEST 2015.6.7 18:24更新
「彼女いるのにナンパした」男子高生を集団暴行 14歳中学生ら少年グループ逮捕 愛知
6日午後11時10分ごろ、愛知県刈谷市逢妻町3の逢妻川で「友人が溺れて行方不明になった」と110番があった。駆け付けた刈谷署員に現場にいた複数の少年が、同市の男子高校生(15)が川に入り、姿が見えなくなったと説明したため事情聴取。うち少年3人が男子高校生に集団暴行していたとして、同署が7日、暴力行為法違反容疑で逮捕した。
3人は同市の男子高校生(16)、会社員の少年(15)、男子中学生(14)。逮捕容疑は6日午後10時40分ごろ、刈谷市内の川の堤防上で、何度も顔を殴ったり腹を蹴ったりした疑い。
刈谷署によると、3人は容疑を認め「男子高校生には彼女がいたのに、他の女の子をナンパしたので腹が立った」と供述。「向こう岸まで泳いで戻ってきたら許してやると言うと、自分で靴を脱いでズボンのベルトを取り、川に入った」と説明している。
男子生徒は川を半分ほど泳いだあたりで溺れ、姿が見えなくなった。逢妻川は幅約30メートルで、最も深い場所で水深3メートルほど。県警が周辺を捜索している。当時、現場には男子高校生と交際していた少女や逮捕された3人を含め、約10人の少年や少女がおり、全員が顔見知りだった。
現場はJR東海道線の逢妻駅から西約600メートルの河川敷。
2015.6.8 07:36更新
「向こう岸まで泳いで戻ってこい」男子高生、川で行方不明 集団暴行疑いで3少年逮捕
6日午後11時10分ごろ、愛知県刈谷市逢妻町の逢妻川で「友人が溺れて行方不明になった」と110番があった。駆け付けた県警刈谷署員に対し、現場にいた複数の少年が、同市の男子高校生(15)が川に入って姿が見えなくなったと説明したため、事情聴取。同署は、うち少年3人が男子高校生に集団暴行していたとして7日、暴力行為法違反容疑で逮捕した。
3人は同市の男子高校生(16)、会社員の少年(15)、男子中学生(14)。逮捕容疑は6日午後10時40分ごろ、刈谷市内の川の堤防上で、何度も顔を殴ったり腹を蹴ったりしたとしている。
刈谷署によると、3人は容疑を認め、「(被害者の)男子高校生には彼女がいたのに、他の女の子をナンパしたので腹が立った」と供述。当時の状況について「向こう岸まで泳いで戻ってきたら許してやると言うと、自分で靴を脱いでズボンのベルトを取り、川に入った」と説明している。
男子生徒は川を半分ほど泳いだあたりで溺れ、姿が見えなくなったという。逢妻川は幅約30メートルで、最も深い場所で水深3メートルほど。県警が7日、周辺を捜索したが見つからなかった。8日朝から再開する。
当時、現場には男子高校生と交際していた少女や逮捕された3人を含め、約10人の少年や少女がおり、全員が顔見知りだった。
2015.6.8 07:42更新
真夜中の川「もう無理だ」と叫び声 男子高校生15メートル泳ぎ力尽く
「もう無理だ」。夜中の川を泳ぐよう命じられた愛知県刈谷市の男子高校生(15)は大声で叫んだ後、力尽きた。高校生が4月に入学したばかりの高校では生徒らが安否を気遣った。
逮捕された3少年とトラブルになったのは6日夜。遊び仲間数人と名古屋市内で行われた祭りに出掛けた際、男子高校生が面識のない少女に声を掛けたことがきっかけだった。
「なんで彼女いるのにナンパしてるんだ」。一緒に祭りに来ていた男子中学生(14)から連絡を受けた会社員の少年(15)らが怒って男子高校生を呼び出した。
約10人の遊び仲間が集まった現場で、男子高校生は暴行を受け、対岸まで泳ぐよう命じられた。靴を脱ぎ、言われるまま川に入った。水深は大人の背丈をはるかに超える約3メートル。水が濁った川は昼間でも川底が見えない。男子高校生は15メートルほど泳いだところで力尽きた。逮捕された3人も川に入ったが、すでに姿が見えなくなっていた。
男子高校生は学校で書道部に所属。校長は「明るく元気な子。4月以降、1日しか休んだことがないと聞いている」と話した。
男子高校生と同じ中学に通っていた少年は「よく冗談を言って周りを笑わせていた。いじめる側でも、いじめられる側でもなかった」と心配そうに話した。
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産経WEST 2015.6.8 07:49更新
少年グループの事件相次ぐ ささいなトラブル、殺人も
今回のように少年グループ内のささいなトラブルから重大な結果を招く事件が、各地で相次いでいる。
川崎市では2月、上村遼太さん(13)が未明の川で泳がされ、首を切られて殺害された。神奈川県警が遊び仲間の少年3人を逮捕。主犯格の少年は「上村君が慕われていることにむかついた」と供述した。
4月には、横浜市の河川敷で飲酒し寝込んだ男子専門学校生(17)を殴ったり川に落としたりした上、放置し死亡させた疑いで、同じ中学の卒業生3人が逮捕された。
平成25年には携帯電話のLINE(ライン)上でのいざこざをきっかけに、広島県呉市で高等専修学校の女子生徒(16)が殺され、元同級生ら7人が逮捕された。
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高1男子 川で不明 3少年が集団暴行供述
中日新聞 2015年6月8日 朝刊
六日午後十一時十分ごろ、愛知県刈谷市の逢妻(あいづま)川で「仲間が溺れて姿が見えなくなった」と一一〇番があった。刈谷署で調べたところ、付近で少年グループによるトラブルがあり、市内の公立高校一年の男子生徒(15)が川に入ったまま行方不明になっていることが分かった。署は七日、生徒の遊び仲間が集団で暴行したとして、いずれも十代の少年三人を暴力行為等処罰法違反(集団暴行)容疑で逮捕した。
署によると、三人は「暴行後、川を泳ぐように命令した。助けるために川に入ったが、見つからなかった」と容疑を認めている。男子生徒は川を泳いで横切る途中、「もう、無理」と言ったまま行方が分からなくなったという。
署などが約八十人態勢で捜索したが見つからず、七日午後七時に打ち切った。八日朝から再開する。
逮捕された三人はいずれも刈谷市内の私立高校生(16)と土木作業員(15)、中学生(14)。逮捕容疑では、共謀して六日午後十時四十分ごろ、同市逢妻町三の逢妻川の堤防道路で男子生徒の顔を殴り、腹などを蹴ったとされる。
男子生徒は六日、逮捕された中学生ら数人と名古屋市内の祭りに出掛けた。男子生徒には交際相手がいるにもかかわらず、会場で知らない女性に声を掛けたとして、一緒にいた仲間が腹を立て、高校生と土木作業員の少年に連絡。逢妻川の堤防で合流後、暴行して泳がせたとみられる。
堤防付近には男子生徒の遊び仲間約十人が集まり、うち一人が男子生徒が溺れたことを知り一一〇番した。少年三人は男子生徒に「川を泳いで渡って、戻ってきたら許してやる」と命令。男子生徒は自分でズボンのベルトを外して靴を脱ぎ、川に入ったという。
現場付近の川幅は約三十三メートル、水深は最も深いところで約三メートル。
■「もう無理だ」最後に叫び声
「もう無理だ」。助けを求めるかのように大声で叫んだ後、男子生徒の姿は水面から消えた。現場付近の川べりは、夜は人けのない静かな場所。近隣住人は「なぜこんなことに」と言葉を失った。
逮捕された三少年とトラブルになったのは六日夜。遊び仲間数人と名古屋市内で行われた祭りに出掛けた際、男子生徒が面識のない少女に声を掛けたことがきっかけだった。
「なんで彼女いるのにナンパしてるんだ」。一緒に祭りに来ていた中学生から連絡を受け、ほかの二少年らが怒って男子生徒を呼び出した。
男子生徒は暴行を受けた後、対岸まで川を渡るよう命じられ、言われるまま水の冷たい川に入ったが、十五メートルほど泳いだところで力尽きたという。
■川崎など 少年事件相次ぐ
逮捕された少年三人は、女性をめぐるトラブルから男子高校生に川に入るよう強要したとみられる。川崎市の多摩川河川敷で中学一年の男子生徒が殺害された事件のように、少年グループ内のささいなトラブルから重大な結果を招く事件が各地で相次いでいる。
川崎市では二月、上村(うえむら)遼太君(13)が未明の川で泳がされた後、首を切られて殺害された。神奈川県警が遊び仲間の少年三人を逮捕。主犯格の少年は「上村君が慕われていることに、むかついた」と供述した。
四月には、横浜市の河川敷で飲酒し寝込んだ男子専門学校生(17)を殴ったり川に落としたりした上、放置して死亡させた疑いで、同じ中学の卒業生三人が逮捕された。
このほか、二〇一三年には携帯電話の無料通信アプリLINE(ライン)上でのいざこざをきっかけに、広島県呉市で高等専修学校の女子生徒(16)が殺され、成人一人を含む元同級生ら七人が逮捕された事件もあった。
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◇ 知立高校1年、吉田達哉さん死亡…少年3人全員を少年院送致の決定 2015.8.6 名古屋家裁岡崎支部
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