無期懲役受刑者の増加と服役長期化は、被害者重視による厳罰化と仮釈放の減少などが要因

2008-07-06 | 死刑/重刑/生命犯

40年以上服役が24人 無期囚、昨年末1670人
2008年7月5日 22時28分
 無期懲役受刑者が年々増え、昨年末現在は1670人で、40年以上服役している受刑者も24人(今年4月1日現在)いることが5日、法務省の集計で分かった。昨年仮釈放された受刑者の平均服役期間は31年10カ月。過去10年の獄死は120人に上る。
 無期懲役受刑者の増加と服役長期化は、被害者重視による厳罰化と仮釈放の減少などが要因とみられる。裁判員制度に向け、仮釈放のない終身刑導入が提唱される中、事実上の終身刑ともいえる受刑者が多い現状は論議を呼びそうだ。
 1998年以降の集計によると、無期懲役確定者は2002年まで年45-75人で推移したが、03-06年は年114-136人に増え、昨年は89人。
 一方、仮釈放は01年までと03年、05年は年11-18人いたが、04年、06は4人、昨年は3人にとどまった。
 仮釈放の許可には、再犯の恐れがないことや更生の意欲などに加え「社会の感情が仮釈放を認めること」も必要とされ、厳罰化の傾向が反映しているとみられる。
 また仮釈放者の平均服役期間は04年が25年10カ月、05年27年2カ月、06年25年1カ月で、昨年は30年を超えた。
(共同)
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無期40年以上服役24人 厳罰化で仮釈放減る
2008年7月6日 中日新聞朝刊
 無期懲役の受刑者が年々増え、昨年末現在は1670人で、40年以上服役している受刑者も24人(今年4月1日現在)いることが、法務省の集計で分かった。昨年仮釈放された無期懲役受刑者の平均服役期間は31年10カ月。過去10年の獄死は120人に上る。
 無期懲役受刑者の増加と服役長期化は、被害者重視による厳罰化と仮釈放の減少などが要因とみられる。裁判員制度に向け、仮釈放のない終身刑導入が提唱される中、事実上の終身刑ともいえる受刑者が多い現状は論議を呼びそうだ。
 1998年以降の集計によると、無期懲役の刑が確定した人は2002年まで年45-75人で推移したが、03-06年は年114-136人に増え、昨年は89人。
 一方、仮釈放は01年までと、03、05年は年10人を超えていたが、04、06年は4人で昨年は3人。
 仮釈放の許可には、再犯の恐れがないことや更生の意欲などに加え「社会の感情が仮釈放を認めること」も必要とされ、厳罰化の傾向が反映しているとみられる。
 仮釈放された無期懲役受刑者の平均服役期間は04年が25年10カ月、05年27年2カ月、06年25年1カ月で、昨年は30年を超えた。
 確定者が増え、仮釈放者が減少傾向のため、無期懲役受刑者は年々増え続け、99年末に1000人台となり、06年末には1500人を突破した。
 今年4月1日現在、服役25年以上は192人。40年以上が24人で、50年以上が6人含まれている。心身の病気で治療中の受刑者も多いとみられる。また、服役25年以上の年齢別内訳は、60代85人、50代53人、70代37人など。8割は20-30代から服役している。
 98年以降の獄死者は同期間に仮釈放された延べ人数(104人)を上回っている。
 【注】仮釈放者の平均服役期間は、仮釈放が取り消されて刑事施設に戻り、あらためて仮釈放された人を除いたデータ。


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