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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

2016年タレントパワーランク、乃木坂とBABYMETALが台頭も、AKB48総崩れで一時代の終了か [12May16]

2016-05-12 21:45:00 | 芸能
乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント

05月12日(木) 舞台『じょしらく弐~時かけそば~』初日 in AiiA 2.5 Theater Tokyo
「ら」: 中田花奈 生駒里奈 能條愛未 松村沙友理 鈴木絢音
「く」: 斎藤ちはる 佐々木琴子 井上小百合 桜井玲香 渡辺みり愛
「ご」: 新内眞衣 樋口日奈 山崎怜奈 若月佑美 北野日奈子
[上演スケジュール]
05月12日(木) 1日目、第01公演(19:00「ら」第1pf)
05月13日(金) 2日目、第02公演(19:00「く」第1pf)
05月14日(土) 3日目、第03公演(13:00「ら」第2pf) & 第04公演(17:00「く」第2pf)
05月17日(火) 4日目、第05公演(14:00「ご」第1pf) & 第06公演(19:00「ら」第3pf)
05月18日(水) 5日目、第07公演(14:00「く」第3pf) & 第08公演(19:00「ご」第2pf)
05月19日(木) 6日目、第09公演(14:00「ら」第4pf) & 第10公演(19:00「く」第4pf)
05月20日(金) 7日目、第11公演(19:00「ご」第3pf)
05月21日(土) 8日目、第12公演(13:00「ご」第4pf) & 第13公演(17:00「ら」第5pf)
05月22日(日) 9日目千秋楽、第14公演(13:00「く」第5pf) & 第15公演(17:00「ご」第5pf)

05月13日(金) 22 : 00 ~ 22 : 45 [FM] NHK‐FM『ヒャダインの"ガルポプ!"』に、生田絵梨花が出演

05月14日(土) 18 : 56 ~ [地デ] テレビ朝日『池上彰のニュースそうだったのか!! 2時間SP』に高山一実が出演

乃木坂が出演する番組やイベントをさらに知りたい方は、以下のページをご参照下さい。
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 31Mar16 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Apr~]
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 30Jan16 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Feb~Mar]
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 01Nov15 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['15Nov~'16Jan]
乃木坂公式サイトの「スケジュール」



月曜深夜に放送された『NOGIBINGO!6』、キックボクシングジムで、秋元真夏がいい感じに吹っ飛んでましたね(笑)。

鍛えまくっているのがありあり分かる女性の世界チャンピオンに向かって、「可愛らしくて華奢だから、大したことないと思う」と、事前に煽ってくるあたり、出川哲朗の芸風そのままで、まなったんは、アイドルではなく、本当にリアクション芸人を目指しているのかもしれないと、観ていて、畏敬の念すら湧いてきました(笑)。

ただ、怪我だけは注意して欲しい。

出川は、リアクション芸の鉄則は、どんなことがあっても怪我をしないことだと言ってます、なぜならオンエアしてくれないからだそうです(笑)。

ぬるま湯でも熱湯と同じじゃないけど(笑)、安全だけは押さえて、その上で、己の信じる方向へ、がんがん突き進んで行って下さいませ。


あと、生田絵梨花もいい味出してました。

何でしょう、手と脚が同時に出て来て、相手に一切ダメージを与えそうにない、あのキックは(笑)。

やはり、いくちゃんも、乃木坂のバラエティには欠かせないド派手な存在で、そういう目を見張るようなシーンを、計算なしで、毎回、叩き出すことろが天才と言われる理由の一つなんだと思います。


それにしても、一心不乱にパンチとキックを繰り出す衛藤美彩、目がマジモードに入っていて、若干、怖かったです。

最近、握手会で色々あったそうで、「お前らいい加減さらせや」と心でつぶやきながら、ストレスを発散しているんでしょうか(笑)。

握手会に限らず、女性アイドルは、ストレス溜まり放題の仕事だろうから、キッボクシングであれ、何であれ、それでスッキリするのなら、どんどんやればいいと思う。


年齢を考えると、彼氏を作ったり、男女の友人みんなでワイワイ騒ぐのが、効果的な気がするけど、文春さんが心配して、すぐに様子を見にやって来るので(笑)、困ったもんです。

恋愛は事実上の禁止状態、合コンはアウト、太ったらダメ、お酒も嗜む程度、しかも清純で行儀良くなんて、アイドル、とくに乃木坂メンバーであるのは、本当に大変だと思います。

まあ、あまり思い詰めないで、行けるところまで頑張って、限界を感じたら、卒業して第2章を始める、そんな気持ちで良いんじゃないしょうか。


さて、「日経エンタテイメント!」の2016年6月号に、毎年恒例の「タレントパワーランキング」が発表されました。

幅広い年齢層の男女を対象に、タレント個人や所属グループに対する知名度と関心度をアンケート調査して、そこから「スコア」を算出して順位を付けたものです。

調査の規模が大きく、手法の信頼度も高いため、タレントの最新人気を知るデータとして、注目されています。


女性アイドルに関しては、毎年、個人のTOP30と、グループのTOP20をスコアと共に発表しており、そこから、現在のアイドルに対する社会的関心度の変遷が読み取れます。

ただ、今年は、女性グループのランキングを、TOP15までしか載せていません。

あれこれスコアを眺めていると、2016年に、グループランキングが、TOP20からTOP15に縮小された理由は、女性アイドルに対する関心が、ここ1年で大きく低下してしまったことではないか、そう考えたくなります。

どういうことなのか、ランキングを見ながら説明していきます。

まずは、個人TOP30から。

(表1)「女性アイドル(個人)TOP30」のメンバー変遷

2105年のTOP30におり、16年のリストに名前が載っていない人 (out)
川島海荷 (9nine)
川栄季奈 (AKB48)
松井玲奈 (SKE48)
兒玉遥 (HKT48)

2105年のTOP30におらず、16年のリストに名前が載っている人 (in)
西野七瀬 (乃木坂46)
橋本奈々未 (乃木坂46)
加藤玲奈 (AKB48)
秋元真夏 (乃木坂46)


2015年のTOP30タレントで、今年、リストに名前がなかったのは4人。

その内、川島海荷、川栄季奈、松井玲奈は、「卒業」などによって、グループ活動から離れたため、リストの対象から外されたのでしょう。

一方、兒玉遥は、HKT48に在籍しているので、スコアを落としたため、30位圏外になったのだと思います。

兒玉さんは、2015年はスコア7.3、そして、今年の30位はスコア5.4なので、おそらく1.9以上、スコアが下がった筈です。


この抜けた4人に代わって、今年、TOP30にランクインしたのは、西野七瀬、橋本奈々未、秋元真夏の乃木坂メンバー3人と、AKB48の加藤玲奈。

AKB48は、川栄季奈がTOP30の対象外となったものの、加藤玲奈が新たに入り、その結果、ランクインした人数は、昨年と同じ11人。

しかし、AKB48Gとして捉えると、3人がリストから抜け、入ったのは1人なので、18人から16人に減少しています。


乃木坂は、昨年の生駒里奈、白石麻衣、生田絵梨花は今年もランクイン、さらに、3人が新たに加わり、計6人と大きく存在感を増しています。

このように、TOP30への出入りを調べるだけで、乃木坂46の飛躍は明らかです。

しかし、さらに詳しくスコアの変動を分析すると、女性アイドルを取り巻く環境が様変わりして、ファンとして、良かった良かったと諸手を挙げて喜んでもいられない、深刻な状況であることに気づかされます。

(表2)「女性アイドル(個人)TOP30」におけるスコア変動

女性アイドルTOP30のスコア合計
381.9 ('15) → 341.9 ('16)

スコア1.0以上の上昇
+3.1 : Ami (E-girls)
+2.4 : 橋本環奈 (Rev from DVL)
+2.0 : 山本彩 (NMB48)
+1.7 : 生田絵梨花 (乃木坂46)
+1.4 : 松井珠理奈 (SKE48)
+1.0 : 生駒里奈 (乃木坂46)


個人TOP30の各人スコアをすべて足した合計が、昨年の381.9に対して、今年は341.9と、なんと40ポイントも落ちている。

TOP30に入ったアイドルの顔ぶれは、(表1)に示した通り、2015年と16年で、あまり変わっていないけど、スコアを下げる人が続出しています。

ただ、いきなり景気の悪い話も何なので(笑)、とりあえず、数は少ないけど、スコアを上げた人を載せておきました。


上表のように、スコアの上げ幅がもっとも大きかったのは、E-girlsのAmiで、3.1ポイントもアップ、さらに2番手は、Rev from DVLの橋本環奈で、2.4ポイントのアップでした。

つまり、上げ幅トップ2は、AKB48Gでも、乃木坂でもない人で、AKB48式アイドルの人気が伸び悩んでいる一端が見えてきます。

続く3位以降は、AKB48Gと乃木坂からです。

48Gは、2.0アップの山本彩と1.4アップの松井珠理奈、乃木坂は1.7アップの生田絵梨花と1.0アップの生駒里奈。


生田絵梨花は、2015年11月のミュージカル『リボンの騎士』に主演したことで、2014年10月の主演舞台『虹のプレリュード』も話題となり、スコア上昇の原動力になったと思われます。

生駒里奈は、ソフトバンクのギガ学割CMで、子犬の声を担当したこと、さらには、ゴールデンタイムのバラエティ番組に出まくっていること(笑)、が大きいんじゃないでしょうか。

ソフトバンクのCMはオンエア回数が非常に多いし、テレビの人気バラエティは視聴率が高いので、メディアへの露出量は相当なレベルに達していると思います。


山本彩は、2015年度下半期のNHK連続テレビ小説『あさが来た』で、主題歌となった「365日の紙飛行機」がヒットし、そのメインボーカルを担っていたことから、知名度と関心度が上昇、スコアのアップにつながったと思います。

映画「ちはやふる」の主題歌「FLASH」を担当して、脚光を浴びているPerfumeもそうですが、人気のあるドラマ系作品の関連曲を歌うのは、アーティストとしての注目度を上げるのに、大変なアドバンテージとなるのでしょう。

松井珠理奈は、松井玲奈がSKE48を卒業し、W松井と呼ばれるトップ2が1人となり、グループの牽引役として、これまで以上に、期待と注目が集まったのかもしれません。


山本彩と松井珠理奈は、このようにスコアを昨年より伸ばしていますが、AKB48G全体を眺めると、一般関心度が上がっているとは、到底言えない状況になっています。

山本・松井と新規ランクインの加藤玲奈を除くと、TOP30入りした48Gメンバーは13人ですが、この中で、渡辺麻友と北原里英は昨年と同じスコアだったものの、残り11人全員がスコアを下げてしまっている。

ん~、はっきり言って、総崩れ状態です。


さらに、グループそのものに対するスコアも、とくにAKB48とHKT48が厳しい数字になっています。

(表3)「タレントパワーランキング」による、AKB48Gの2015年から16年へのグループ及びメンバーの人気変動

凡例
[グループ名]
2015年のグループに対するスコア (女性アイドル(個人)TOP30にランクインした人数、ランクインメンバー全員のスコア合計)
↓グループに対するスコアの変動
2016年のグループに対するスコア (女性アイドル(個人)TOP30にランクインした人数、ランクインメンバー全員のスコア合計)

2016年の個人スコアから2015年のそれを引いた数値 : メンバー名

# 女性グループのスコア上位ランキングは「日経エンタテイメント!」2015年6月号ではTOP20を載せていたが、2016年6月号ではTOP15までしか示していない
# 各メンバーの2015年から16年へのスコア変動値は、正方向へ高い順にランキングしている

[AKB48]
20.4 (10人, 145.4)
↓-3.7
16.7 (11人, 133.4)

±0.0 : 渡辺麻友 北原里英
-0.6 : 入山杏奈
-0.8 : 小嶋陽菜
-1.7 : 小嶋真子
-1.8 : 高橋みなみ
-2.0 : 峰岸みなみ
-2.1 : 横山由依
-4.0 : 柏木由紀
-4.5 : 島崎遥香
新規TOP30入り : 加藤玲奈

[NMB48]
10.8 (2人, 20.6)
↓-0.8
10.0 (2人, 22.4)

+2.0 : 山本彩
-0.2 : 渡辺美優紀

[HKT48]
10.5 (3人, 35.1)
↓-1.5
09.0 (2人, 26.7)

-0.3 : 宮脇咲良
-0.8 : 指原莉乃
30位圏外へ : 兒玉遥

[SKE48]
8.2 (2人, 25.1)
↓+0.2
8.4 (1人, 12.8)

+1.4 : 松井珠理奈
卒業により対象外 : 松井玲奈


AKB48では、柏木由紀と島崎遥香が、大きくスコアを落としています。

柏木由紀は、あるいは、例の文春記事が影響しているかもしれない。

ジャニーズの人気メンバーと云々といった恋愛関係の記事が出ると、好感度が下がるというより、「ほとぼりを冷ます」ため、活動や言動がやや控えめになってしまい、存在感を示しずらくなるのが痛いですね。

島崎遥香は、2015年夏からしばらくの間、体調不良による休養を取ったことが、関係しているんでしょうか。

その後は、映画『劇場霊』で主演を務めるなど、女優業を中心に仕事を活発化させていますが、力を入れているドラマ方面で、ヒット作がまだないことから、スコアが上がってこないのかもしれません。

しかし、グループに対するスコアと、メンバー全員のスコア合計が、共にはっきりと下落しているので、個々のメンバーが抱える問題というより、AKB48全体の人気が勢いを失いつつあると言わざるを得ません。


「支店」に目を向けると、まず、NMB48は、個人スコアを伸ばしている山本彩がいるにも関わらず、昨年から、0.8ポイントの下落で、彼女の上昇気流がグループを浮上させている感じではない。

今年は、渡辺美優紀の卒業が予定されているので、NMB48を取り巻く環境は、さらに厳しくなることが予想されます。

HKT48は、1.5ポイントと、大きくグループスコアを落とし、個人TOP30へのランクインも、3人から2人に減少。

また、SKE48は、グループスコアは、昨年とほぼ同じですが、松井玲奈という大きな看板を失ったことで、TOP30ランクインメンバーのスコア合計が大きく下がっていて、松井珠理奈が1人で引っ張る印象が強くなっています。

3グループの比較すると、昨年も今年も、高い順に、NMB48、HKT48、SKE48となり、NMB48のスコアは落ちているのに、HKT48とSKE48もスコアを伸ばせず、下位からトップに躍り出るような変動はありませんでした。

HKT48「74億分の1の君へ」とSKE48「チキンLINE」は、MVの再生回数や Billboard JAPAN Hot100 での「ツイート数」が、重たい推移を示しており、タレントパワーランキングからも、一般関心度の回復が急務じゃないでしょうか。


最新シングルにおける、CD売り上げの大幅前作割れが示すように、AKB48Gは、握手会を支えてきたコアファンの減少に苦しんでします。

しかし、楽曲指標やタレントパワーランキングは、そこに加えて、ライトファンやソフトファンの関心も落ちている現実を示している。

AKB48Gに関しては、2016年に入って、多岐に渡る指標において、次々と厳しい数字が出ており、何か根本的な方針転換を図らないと、グループの存続そのものが危機に晒されることになりかねません。


一方、乃木坂46は、順調に一般関心度を上昇させているようです。

(表4)「タレントパワーランキング」による、乃木坂46の2015年から16年へのグループ及びメンバーの人気変動

凡例
[グループ名]
2015年のグループに対するスコア (女性アイドル(個人)TOP30にランクインした人数、ランクインメンバー全員のスコア合計)
↓グループに対するスコアの変動
2016年のグループに対するスコア (女性アイドル(個人)TOP30にランクインした人数、ランクインメンバー全員のスコア合計)

2016年の個人スコアから2015年のそれを引いた数値 : メンバー名

[乃木坂46]
11.4 (3人, 29.9)
↓+2.2
13.6 (6人, 52.2)

+1.7 : 生田絵梨花
+1.0 : 生駒里奈
+0.4 : 白石麻衣
新規TOP30入り : 西野七瀬 橋本奈々未 秋元真夏


グループスコアは2015年の11.4から、16年は2.2アップの13.6。

TOP30へのランクインも、昨年の3人から、今年は6人に倍増、スコア合計も、29.9から52.2へ、大幅にアップしています。

しかし、もっとも順位の高い生駒里奈でも10位以内に入っておらず、ほとんどのAKB48Gメンバーがスコア落としているにも関わらず、乃木坂メンバーが上位に食い込む状況には至っていません。


さらに指摘したいのは、(表2)が示すように、乃木坂の台頭によって、女性アイドル全体のスコアが伸びているわけではない。

アイドル全体が人気を失っていく中で、AKB48Gから乃木坂へ、関心の移行が一部で起こり、乃木坂のスコアが上昇している。

しかし、乃木坂がかつてのAKB48に代わる存在となり、何かのブームを起こしつつある、という風には見えません。

(表5)「女性グループTOP15」による各グループの人気変動

女性ルグープTOP15のスコア合計
166.8 ('15) → 160.4 ('16)

スコア1.0以上の上昇
+2.2 : 乃木坂46
+1.7 : BABYMETAL
+1.4 : Perfume

スコア1.0以上の下落
-1.2 : モーニング娘。
-1.2 : ℃-ute
-1.3 : フェアリーズ
-1.5 : HKT48
-1.8 : E-girls
-3.7 : AKB48
-3.8 : ももいろクローバーZ


ももいろクローバーZ、AKB48という、女性アイドルの人気を牽引してきた二つのグループが、今年、大きくスコアを落としています。

さらには、E-girls、HKT48、フェアリーズ、℃-ute、モーニング娘。といったメジャーアイドル界を支えてきたグループにも、軒並み、スコアの低下が起こっている。

逆に、明確にスコアを上げたのは、乃木坂46、そしてBABYMETALとPerfumeです。


従来型の「女性アイドル」に、社会が関心を失いつつあり、その中心にいるAKB48Gは、急速に人気を落としつつある。

逆に、PerfumeやBABYMETALのような、しっかりした音楽スキルをベースに、特徴的なステージを展開するグループが、注目を集め始めています。

「FLASH」と「KARATE」のMV再生回数やアルバム「COSMIC EXPLORER」と「METAL RESISTANCE」の iTunes Store ランキングを見ても、これらのグループが人気を上げているのは間違いないでしょう。

そして、欅坂46「サイレントマジョリティー」の快進撃は、AKB48Gとは全然異なった雰囲気を感じさせるグループが、アイドルらしかぬ(笑)、何か特徴的で、チャレンジングな音楽を試みていると捉えられたことが、原動力になっている気がします。


「サイレントマジョリティー」は、そのベースに「制服のマネキン」があるという意見をよく目にします。

乃木坂46は、AKB48と同じ「従来型アイドル」の要素に加え、「制服のマネキン」「君の名は希望」といった、「新型アイドル」の側面も持ち合わせている。

そして、欅坂46は、デビューに際して、「新型アイドル」の要素を取り込み、「サイレントマジョリティー」を生み出した。


今の乃木坂46は、6枚目「ガールズルール」以降、「従来型アイドル」のテイストを強化し、AKB48Gのファンを呼び込むことで、グループの人気を上げてきました。

2016年の「タレントパワーランキング」は、CDセールスを支えるコアな層だけでなく、より幅広いライト層や一般層においても、乃木坂への関心が高まっていることを示しています。

しかし、その関心度上昇は、あくまで「従来型アイドル」の枠内に留まっていて、AKB48Gからのファン流出を乃木坂が受け止める範囲を出ていないように見える。

乃木坂が、次世代の新しいアイドル像を示し、これまで無関心だった層を呼び込み、アイドル人気全体をV字回復させるような雰囲気は、少なくとも今のところ、漂っていないように感じます。


一方、乃木坂の「新型アイドル」路線を、デビュー曲において採用した欅坂46には、時代を変えていく期待が集まっている。

「サイレントマジョリティー」がMV再生回数や iTunes Storeランキングで、乃木坂に出来なかったことを、次々と成し遂げていくのは、多くの人が、そこに新しい方向性を感じるからじゃないでしょうか。

ただ、その方向性のルーツが、初期乃木坂にあることは、あまり知られていない。


かつて乃木坂が目指した「制服のマネキン」という「新型アイドル」路線。

女性アイドル界全体が地盤沈下を起こし始めている今、乃木坂が、さらに坂を上っていくには、「従来型アイドル」路線によって、AKB48Gのファンを取り込んできた、「ガールズルール」以降の手法を見直し、初期乃木坂のテイストを再度取り込むべきだと思います。

乃木坂には、以前、高い評価を受け、欅坂がそれを受け継いで成功させている、「もう一つの道」がある。

「制服のマネキン」と「君の名は希望」は、当時も今も、幅広い層からの反響があるのだから、それらのテイストを今の乃木坂に合った形で復活させるのは、試してもいい手法じゃないでしょうか。


「タレントパワーランキング」では、グループ、メンバーともに良好な順位とスコアを見せた乃木坂ですが、各種の楽曲指標は、乃木坂の音楽的存在感が決して高くないことを示しています。

(表6) YouTube公開MVの再生回数

#「現在累計」は、2016/05/12(木)00:30での数字
# 「全期平均」の対象期間は、公開開始から05/12(木)00:30まで

乃木坂46「ハルジオンが咲く頃」MV(short ver.)
公開開始 : 2016/03/22(火)
公開終了 : 未定
収録CD : 同名シングル(14枚目表題曲)
CD発売 : 2016/03/23(水)

[現在累計] 50万回 (51日目)
[全期平均] 1.0万回/日
[最近平均] 0.7万回/日
# 「最近平均」の対象期間は2016/05/10(火)23:00~05/12(木)00:30


AKB48「翼はいらない」MV(short ver.)
公開開始 : 2016/04/28(木)
公開終了 : 未定
収録CD : 同名シングル(44枚目表題曲)
CD発売 : 2016/06/01(水)

[現在累計] 46万回 (14日目)
[全期平均] 3.6万回/日
[最近平均] 1.1万回/日
# 「最近平均」の対象期間は2016/05/10(火)23:00~05/12(木)00:30


HKT48「74億分の1の君へ」MV(short ver.)
公開開始 : 2016/04/04(月)
公開終了 : 未定
収録CD : 同名シングル(07枚目表題曲)
CD発売 : 2016/04/13(水)

[現在累計] 30万回 (14日目)
[全期平均] 2.2万回/日
[最近平均] 1.1万回/日
# 「最近平均」の対象期間は2016/04/14(木)15:00~04/18(月)12:00


「ハルジオンが咲く頃」のMVは、現在、ショートバージョンが公開されていますが、全期間に渡る1日平均再生数は1.0万回/日、最近の短期では0.7万回/日と、もの凄く厳しい状況になっている。

無料公開のMVは、ショートバージョンであっても、グループの音楽やメンバーを知ってもらう、最初の入り口なので、再生数が低いということは、今後、ファンになってくれる人が少ないということを意味します。

つまり、今は良いけど、これからファン数が減少に転じる危険がある。


AKB48の「翼はいらない」MVも、再生状況が極めて低調で、まだ公開14日目にも関わらず、全期平均が3.6万回/日、最近平均は1.1万回/日です。

HKT48「74億分の1の君へ」のMVは、公開14日目で、全期平均2.2万回/日、最近平均は1.1万回/日だったので、あまり変わらない再生数となっていて、CD売り上げではミリオンが確実なシングルの表題曲ながら、頭を抱えたくなるような数字です。

そして、AKB48Gは、2016年の「タレントパワーランキング」において、総崩れと言いたくなるようなスコアの下落を見せている。

YouTube公開MVの再生数伸び悩みを、そのまま放置していると、新規ファンの獲得力が弱くなり、やがてファン数が減少し始め、一般関心度が下がっていくでしょう。

「ハルジオンが咲く頃」MVの低調な再生数推移は、乃木坂が「従来型アイドル」の一員として、AKB48Gと同じ道を辿ることを、静かに警告していると思います。


グループスコアを大きく伸ばしたPerfumeとBABYMETALは、いずれも楽曲のMV再生回数がずば抜けて良く、欅坂46も同じ特徴を示している。

2017年、2018年のランキングで、どのグループが人気を上げるのか、そして乃木坂はさらにスコアを伸ばせるのか。

MVの再生回数やダウンロード数といった楽曲指標が、その問いに対する答えの鍵になると思います。


握手会人気による固定化選抜ではなく、楽曲中心の選抜を発足させ、音楽的にも映像的にも作り込んだMVを公開する。

その方向に進まなければ、乃木坂は、最後のAKB48式アイドルで終わってしまう危険がある。

それでも、乃木坂の遺伝子を一部継承している欅坂が、最初の新式アイドルになれば良いんですが、「けやき坂」で11人を採用したのを見ていると、また、同じことの繰り返しなのかと、ちょっとブルーな気分になってきます。

まあ、私が何をどう感じようが、欅坂運営の方針は微塵も変わらないだろうから、余計な心配をしてもしょうがないんですが(笑)。


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// 過去の記事を読みたい方へ

2015年9月 ~
アレチの素敵な乃木坂業務連絡14Oct15 ~ 関連記事の目次 (02Sep15 ~)

2014年7月 ~ 2015年8月
アレチの素敵な乃木坂業務連絡11Aug14 ~ 関連記事の目次 (01Jul14 ~ 31Aug15)

2013年11月 ~ 2014年6月
アレチの素敵な乃木坂業務連絡14Nov13 ~ 関連記事の目次 (01Nov13 ~ 28Jun14)

2013年4月 ~ 2013年10月
アレチの素敵な乃木坂業務連絡14Nov13 ~ 関連記事の目次 (19Apr13 ~ 31Oct13)


// 星野みなみの溢れる魅力

7月18日14:18 星野みなみ

乃木坂の風 09Oct13 ~ 星野みなみが放つ紺碧の輝き、代々木ライブの魅力と今後を考える

乃木坂の風 16Sep13 ~ 「みさ、原宿行くの?」、星野みなみに激怒する衛藤美彩! in 乃木坂の「の」

乃木坂各論第3話、星野みなみ ~ 紺碧の微笑、静謐の情熱、ここにヒロインがいる

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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています

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