そう聞くと、「日本が四方を海に囲まれていて、海魚のバリエーションが多い。」と答える人が多いのではなかろうか。
中国は、大陸国家とはいえ、あれだけ巨大な国であり、海岸線も長く、亜寒帯から亜熱帯にわたり、魚の種類がそう少ないとも思えないと反論もあるだろう。
これは、いずれも正しいことであるが、中国の場合、首都が海岸の近くになったのは、そんなに遠い昔のことではなく、「殷・周・秦・漢・唐」などの諸王朝にあっては、内陸部に存在したことも大きな要因といえる。
そのため、内水面にすむ魚を利用することはあっても、日本のように膨大な種類の海魚を利用し、それに名前をつけるという必要性に乏しかったのである。
もちろん、日本沿海の魚に特殊なものもあり、それに名前をつける必要もあった。内水面や沿岸地域の魚の名前として「鮖(かじか)・鮴(ごり)・鯐(つくら・すばしり)・鯲(どじょう)・鰚(はらか)・鰰(はたはた)」などがある。
また、日本独自のものでない字であっても、日本独特の用法が中国にも輸入されて使われていることがある。
特に有名なのは、「鰮(いわし)」であろう。
この字は、2・3寸の小魚を意味するものであったが、今のどの魚に当たるのか、意味が失われており、日本で、「いわし」の意に使われていたものを、19世紀末ごろに中国でもその意味に使うようになったのである。
しかし、なんと言ってももっとも特殊なケースが「鯰(なまず)」である。
多くの日本人に信じられている説明では、本来「なまず」の意である「鮎」を「あゆ」の意に使ったので、「占」と同様な音を持つ「念」を使って、日本人がこの字を作ったことになっている。
現実には、「鯰」という漢字も中国で作られたのであるが、日本に渡った後、中国で失われたため、清の時代に、日本から逆輸入されたに過ぎないのである。
もっと詳しい説明が必要だろうが、他のブログの範疇になるので、省略する。
またまた、更新で申し訳ありません。
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